映画ジャッジ! 映画批評家のご紹介

心映画批評 通映画批評
感映画批評 愛映画批評
狂映画批評 学映画批評
淑映画批評 名映画批評


猿の惑星:創世記(ジェネシス) - 樺沢 紫苑

「学び=真似び」は、成長のパワーでもありますが、「悪いお手本」を真似てしまうと、たいへんなことになる。(点数 80点)


(C)2011 TWENTIETH CENTURY FOX

『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』を見ました。
 いろいろと考えさせられる作品です。
 ただ、人によって、考えさせられるポイントは、かなり異なるかもしれません。

 私がこの映画を見て一番「怖い」と思ったシーンは、
霊長類保護施設に送られた天才猿のシーザー。

 最初、ボス猿との戦いにこてんぱんにやられますが、
再戦のおり、金属の缶を武器にボス猿を容赦なくぶん殴るシーンです。

この映画の批評を読む »

ツレがうつになりまして。 - 樺沢 紫苑

笑い、泣き、そしてためになる。 なかなか、こんな映画はないと思います。(点数 100点)


(C) 2011「ツレがうつになりまして。」製作委員会

 こんな映画を待っていました。

 漫画家のハルさんと、コンピューター会社のクレーム処理担当のツレ。
 そして、ツレが突然、うつ病になります。
 
 最初は戸惑いながらも、漫画家の鋭い観察眼で、
ユーモアを交えながら語られるうつ病の闘病記。
 
 うつ病とはどんな病気なのかをリアルにイメージできるようになる。
 うつ病患者さんが見て、うつ病がどんな経過をとるのかがわかる。
 うつ病の家族が見て、今後の先行きを知る手がかりになる。

この映画の批評を読む »

リアル・スティール - 青森 学

”生きることは 闘うこと”シンプルだが力強いメッセージを観る者に訴える痛快作(点数 90点)


(C)DreamWorks II Distribution Co. LLC

ストーリーは父と息子の絆を取り戻す話を縦軸にして、敗者が人生の復活戦 に挑むという横軸が巧く織り込まれて絶妙なハーモニーを奏でていた。
ロッキーのSF版みたい なものなのだが、生身の人間ではなく、心の無いロボットに感情移入する点がロッキーとは違う。
だが、思うのは時に人は人間よりも動物や人 形のほうが感情移入し易い場合もあるという事である。

それは無生物や心の無いものに投影するのは自分の心だからだ。

だから他者の姿を借りた自分のストレートな思いを合理的に客体化できるの で、その対象と100%シンクロすることは当然だと思う。

この映画の批評を読む »

一命 - 福本次郎

求女らの置かれた状況が非常に身につまされる作品だった。(点数 60点)


(C)2011映画「一命」製作委員会

地面に落ちて割れた生卵を腹ばいになってすする。もはや武士として、
いや人間としてのプライドすら捨ててもなおその日の食事にも困るほ
どの窮乏生活。おまけに病気の妻と乳飲み子を抱えている。収入のあ
てもなく換金できるものは皆売り払い、残されたのは竹光の脇差だけ。
そんな男が進退きわまった末に取った行動は、筆舌に尽くしがたい苦
痛と恥辱にまみれた最期で終わる。映画は、太平を謳歌する江戸、勤
務先である藩をつぶされた浪人のあまりにも悲惨な末路を描き、その
上で、人の命よりも体面を重んじる武家社会の理不尽さを説く。

【ネタバレ注意】

この映画の批評を読む »

ブリッツ - 福本次郎

常識では測りきれない善悪の彼我を越えた登場人物の葛藤を描く。(点数 50点)


(C) 2010 Blitz Films Limited.

所かまわずタバコを吹かし誰彼となく酒をせびるが、己の定めた正義
に対するこだわりは人一倍強い刑事。犬を焼き殺し、“マイケル・ジ
ャクソンの排泄物”を保管するなど歪んだ精神を持ちながらも鋭い洞
察力で警察を手玉に取る連続殺人犯。そんな強烈な個性の2人の前では、
良識派刑事のゲイという性癖が清潔に見えるほど。映画は、ロンドン
の犯罪多発地区、自分のルールに従って行動するはみ出し刑事と、マ
スコミを利用して警察を挑発する犯人、さらに犯人から情報を買うジ
ャーナリストといった、常識では測りきれない善悪の彼我を越えた登
場人物の葛藤を描く。

【ネタバレ注意】

この映画の批評を読む »

あしたのジョー - テイラー章子

原作ファンの いまはもうおじさん、おばさん おじいさん おばあさんの面々も、この映画には、結構満足したのではないだろうか。(点数 75点)


(C)2011 高森朝雄・ちばてつや/「あしたのジョー」製作委員会

「僕らは明日のジョーなんだ。」と言って、田宮高麿は「よど号」に乗って ピョンヤンに行き そこで死んだ。
1968年から1973年。「あしたのジョー」が少年サンデーに連載されていた当時の「ぼくら」にとって、あしたのジョーは本当に漫画以上の存在だった。
「本は心の栄養」だそうだが、あしたのジョーは心の栄養どころか 血であり肉であった。

このころアメリカはベトナムを爆撃し、日本全国が米軍の基地だった。
東京のど真ん中を 米軍ジェット機輸送のためのオイルが連日突っ走っていた。
核も堂々と持ち込まれていた。
ベトナム独立のために銃を持ち、農地に穴を掘り 圧倒的な軍事力をもつ米軍に徹底抗戦していたベトナムの人々を 殺す為に毎日飛び発っていくアメリカ軍人を 日本政府は送り出していた。
多くの良識ある人々は ベトナム反戦運動に立ち上がった。
当時のべ平連、全学連や全共闘は、傷ついても傷ついても負けずに立ち向かっていく あしたのジョーに自分達の姿を重ね合わせていたと思う。
向かっていく巨大な壁は、自分達の力にかなうわけがないアメリカ政府と日本政府の安保条約であり、自衛隊と機動隊の力だった。

【ネタバレ注意】

この映画の批評を読む »

キャプテン・アメリカ - 福本次郎

彼の価値観はどこまで通用するのか、新たな仲間との今後の展開が楽しみだ。(点数 60点)


(C)2010 MVLFFLLC. TM & (C)2010 Marvel Entertainment, LLC and its subsidiaries. All rights reserved.

チンピラにいくら殴られても臆せず立ち向かい、手榴弾から仲間を守
ろうと身を投げ出す。ひ弱な体に宿った善なる心は決して暴力に屈す
ることなく、自己犠牲も厭わない。そんな主人公が肉体を改造され、
己が手に入れた驚異的なポテンシャルに愕然とする場面が印象的だ。
願っても叶わないとあきらめていたパワーが現実のものとなって正義
を行使するために使えると知り、恐れと希望が入り混じった表情をみ
せるのだ。

【ネタバレ注意】

この映画の批評を読む »

猿の惑星:創世記 - 福本次郎

飼育係とシーザーを対比させることで“人間性”とはいったい何かを問うていく。(点数 70点)


(C)2011 TWENTIETH CENTURY FOX

テーブルから天井灯に飛び移り手すりを伝って屋根裏部屋に上がる。
太い幹を駆け上り枝から枝を渡って大木を登る。それらのシーンは流
れるようなワンカットに収められ、めくるめく高揚感と重力から解放
された自由を味あわせてくれる。映画は人間並みの知能を与えられた
チンパンジーが自我に目覚め、人間への不信が敵意にかわる過程を描
く。知性のほかに他者を思いやる心を持った類人猿が、尊厳を守るた
めに立ち上がる、その文字通り二本足で背筋を伸ばした立ち姿は、運
命を自覚した者だけが備える鋼鉄の意思を体現していた。

【ネタバレ注意】

この映画の批評を読む »

ツレがうつになりまして。 - 福本次郎

ツレを通じて晴子もまた成長していく姿がいとおしくなるほどの温かさに包まれた作品だ。(点数 50点)


(C)2011「ツレがうつになりまして。」製作委員会

痛かったり辛かったりといった肉体的な苦しさではなく、頭に霞がか
かって思考力が衰え何をするにも体がだるい。映画は、そんな夫と暮
らす妻の視線で、うつ病患者との距離の取り方を手探りで模索する。
薬で気分がよくなる日もあるが、些細な言動で落ち込むときもある。
不眠が続くと思えばひたすら眠ったりする。ただそっと見守るしかな
い、それでも夫婦ずっと一緒いられるささやかな喜びがそこには満ち
ている。

【ネタバレ注意】

この映画の批評を読む »

夜明けの街で - 福本次郎

もっと今の時代を感じさせてくれる新しさを見せてほしかった。(点数 40点)


(C)2011「夜明けの街で」製作委員会

恋のときめき、秘密を共有する愉しさ、ばれたらどうしようというス
リル。一方で、嘘をつき通さねばならない後ろめたさ。誰も傷つけな
いようにうまく立ち回っているつもりでも、結局はどこかで破たんし
てしまう危うさが端正なカメラワークで掬い取られる。映画はそんな
“不倫”の甘い地獄に堕ちた男の心の変化を軸に、一線を踏み越えて
しまった男と女の繊細な心情を描く。

【ネタバレ注意】

この映画の批評を読む »

カウボーイ&エイリアン - 青森 学

ウェスタンとSFの融合がストーリーに躍動感を与えている(点数 75点)


(C)2011 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED

荒野でひとり目覚めた男は左腕に見慣れない腕輪を嵌めていることに気付く。
それは石で叩いても外れることはまったく無く、男の意思とは無関係に付きまとう影のように身体化されていた。

開拓時代のアメリカのとある町に突如襲来するエイリアン。
アナログの時代に生きる登場人物がオーバーテクノロジーを持つエイリアンに黒色火薬で弾丸を発射するピストルで戦いを挑むさまは、その差の開きを見ればまさに徒手空拳で戦っているような無力感が漂う。

しかし、男の腕輪はエイリアンに 対抗する強力な武器となるのだが、基本線は豆鉄砲のような軽い印象のする銃火器でエイリアンの圧倒的な武力を前にしても我が子のため、妻のために 主人公たちは行動する。
彼らの不屈の闘志に感銘を受けた。
この映画は絶望的な戦いを挑もうとも諦めない心、逃げない心の強さを観る者に訴えかけている。

この映画の批評を読む »

借りぐらしのアリエッテイ - テイラー章子

見終わって、深い感動が染み渡ってくるような、良い作品だった。(点数 90点)


(C)2010GNDHDDTW

「借り暮らしのアリエッテイ」のヴィデオがやっと手に入って 観る事が出来た。世界中に感動のメッセージを送り続けているスタジオ ジブリの作品。
日本では昨年公開されてヴィデオも出ており もう話題にもなっていないかもしれない。

たくさんのジブリの作品を観てきた。
一番好きなのは、「となりのトトロ」と、「風のナウシカ」。
二番目に好きなのが「耳を澄ませば」と「魔女の宅急便」。
どの作品も、登場する女の子が その年齢に関係なく親から精神面で自立している。
決断するのは いつも自分自身の判断だ。勇気があって潔い。

【ネタバレ注意】

この映画の批評を読む »

レア・エクスポーツ - 福本次郎

真面目なシーンなのにおかしくてコミカルなはずがスベる、どこか笑いの的を絞らせない変化球に幻惑されている気分にさせてくれる。(点数 60点)


(C)CINET POMOR FILM LOVE STREAMS AGNES B. PRODUCTIONS DAVAJ FILM 2010

羊のような大きく曲がった角を持つ怪物が悪い子供の尻を叩く。本来
の姿が完全に忘れられ、今ではすっかりクリスマスにプレゼントを配
るおじさんのアイコンが定着したサンタクロース。映画は、サンタの
故郷・氷に閉ざされたフィンランドの奥地に残るサンタ伝説に、ホラ
ーと冒険の要素を加える。その奇想は独特のユーモアを交えながら、
真面目なシーンなのにおかしくてコミカルなはずがスベる、どこか笑
いの的を絞らせない変化球に幻惑されている気分にさせてくれる。

【ネタバレ注意】

この映画の批評を読む »

ラスト・エクソシズム - 福本次郎

次に何が飛び出すかわからない意外性と迫真のリアリティに背筋が凍るよう。(点数 50点)


(C) 2010 STUDIOCANAL & STRIKE ENTERTAINMENT

悪魔などいないとカメラの前で断言するエクソシスト。悪魔払いを必
要としている人のために実在するフリをするが、実際は巧妙に仕掛け
られた効果音や十字架から出る煙など、すべてがトリックであると種
を明かす。映画はエクソシズムの安易な流行に危惧を覚える聖職者が、
インチキのからくりを自ら暴露し、その過程を記録するカメラマンを
従えて悪魔払いを行ううちに、衝撃の真実に出会うまでを追う。

【ネタバレ注意】

この映画の批評を読む »

アクシデント - 福本次郎

もはや自身の判断にも自信が持てなくなっている様子がリアルだ。(点数 50点)


(C)2009 Media Asia Films(BVI)Ltd.All Rights Reserved.

偶然なのか必然なのか、一度芽生えた疑念は男の心を切り苛み、仲間
への信頼を蝕んでいく。真実は探せば探すほど遠ざかり、暗雲は制御
できないほどに大きくなっていく。事故に見せかけた謀殺を生業とす
る“仕事人”たちが、ある一言がきっかけで自滅していく様子が、ジ
リジリと炙られるような不快感を伴って描かれる。裏切り者が誰かは
わからず、信じられるのは己だけ。いや、もはや自身の判断にも自信
が持てなくなっている様子がリアルだ。

【ネタバレ注意】

この映画の批評を読む »

【おすすめサイト】