北村龍平らしいスプラッター・アクション(点数 70点)
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ハリウッドに進出すると言って、本当にハリウッドで映画を撮っている北村龍平監督はすごいと思う。
ハリウッド第一弾の「ミッドナイト・ミート・トレイン」は日本で劇場公開されなかった不幸な映画だが、作品自体はとても面白かった。
この第二弾も、B級娯楽映画が体に染み付いている北村龍平らしい、カッコいい映像と過剰な残酷さがあいまったスプラッター・アクションだ。
登場人物はほとんど悪人か変態ばかり。
強盗一家がカップルを捕まえてみたら、カップルの男(ルーク・エヴァンス)がとんでもない奴だったという話。
物語が進むにつれ、どんどん暴力的になっていくが、バイオレンスというより、後半はスプラッターの連続。
逆さ吊りにした人間をミンチにしたり、車のエンジンに顔を押し付けて焼いたり、下唇に手錠を突き刺したり。
これら残虐シーンがよく出来ている。
主人公の男が銃をくるくると回す場面など、ちょっとしたところに北村龍平らしさが伺えて楽しかった。
強盗一家に襲われた主人公が反撃に転じる場面はワクワクするし、最後まで緊張感は途切れない。
B級の小品だが、実によく出来ていると思う。
(小梶勝男)