HUMPDAY - 岡本太陽

◆果たして異性愛者がゲイポルノを作るのは可能か?(55点)

 アートという名の下に作ればポルノも芸術作品になる。今年のサンダンス映画祭で話題になったリン・シェルトン監督作『HUMPDAY』は同性愛者ではない男友達同士が自分達が出演するポルノ映画を作ろうと試みる。この映画はゲイポルノか何かか? いや、違う。本作はコミカルだが実はとても真面目に同性愛嫌悪に向き合ったインディペンデント映画なのだ。

 主人公ベン(マーク・デュプラス)は子供の欲しい妻アン(アリシア・デルモア)とシアトルで慎ましく暮らしている。とても理解し合った良い関係を築いている彼らの元にある真夜中、訪問者が。それは10年以上音沙汰の無かったベンの大学時代の親友アンドリュー(ジョシュア・レナード)だった。久しぶりの再会に喜ぶ2人は次の日にあるパーティに行く。そして酔っぱらった2人が思いつくのが芸術的なポルノ映画を撮る事だった。

 いくらアートとは言えど、果たして親友同士で、しかも異性愛者がゲイポルノを撮る事は可能なのだろうか。結婚もし、居心地の良い環境の中で、すっかり落ち着いてしまったベンと、良い歳になってもまだ自由奔放なアンドリュー。彼らの再会が2人の間に妙なテンションを生み出し、ベンに心境の変化が起きる。彼は思う、「俺はこのままでいいのか、何か人生の中で凄い事をやるべきではないのか」と。

 人生で何かを達成した事のないアンドリューも同じく、自分と全く違う地に足のついた生き方をしているベンに感化され、何かを成し遂げたいと願っている。それがアマチュア映画祭にポルノ映画を作って出展するというアイデアだった。それは彼らにとってはまさに挑戦で、アートという名のもとにベンとアンドリューは友情を超え、また自分達のアイデンティティ、そして世間の概念さえも壊そうとする。

 現在全米で大ヒット中の映画『ハングオーバー』等を観て分かる様に、男は男同士でいる時の方が羽を伸ばせて盛り上がる。それは女性には幼稚だったり、時にはゲイ的に映る事もしばしば。本作でもベンとアンドリューがポルノ映画を作る事に対し議論を交わしているシーンでは、実はこの2人は好き合っているのではないかと思わされてしまう様な描き方がされる。しかし、それは誇張ではなく、リアルで、改めて自分を異性愛者であると言い張る男性も本当は同性愛者とギリギリのところにいるのだと気付かされる。そして、だからこそ、同性愛嫌悪なるものが生まれてしまうのだろう。

岡本太陽

【おすすめサイト】 
Warning: file(): php_network_getaddresses: getaddrinfo failed: node name or service name not known in /export/sd09/www/jp/r/e/gmoserver/6/1/sd0158461/cinemaonline.jp/wp-content/themes/blog/sidebar.php on line 80

Warning: file(http://www.beetle-ly.net/linkservice/full_nor/group73): failed to open stream: php_network_getaddresses: getaddrinfo failed: node name or service name not known in /export/sd09/www/jp/r/e/gmoserver/6/1/sd0158461/cinemaonline.jp/wp-content/themes/blog/sidebar.php on line 80

Warning: shuffle() expects parameter 1 to be array, boolean given in /export/sd09/www/jp/r/e/gmoserver/6/1/sd0158461/cinemaonline.jp/wp-content/themes/blog/sidebar.php on line 82

Warning: Invalid argument supplied for foreach() in /export/sd09/www/jp/r/e/gmoserver/6/1/sd0158461/cinemaonline.jp/wp-content/themes/blog/sidebar.php on line 83

 

File not found.