異様に耳にこびりつくGSの音楽の威力(65点)
GS(グループ・サウンズ)ブームを背景にした青春音楽映画。1968年、ノリでバンド・デビューした、マサオ、男装したミクら4人は「ザ・タイツメン」として人気を博す。当時を知らない世代の石田や栗山らがかなり恥ずかしい衣装でハジケまくる姿や生真面目な芸能ニュースが楽しいが、流行を追って狂騒する音楽業界の内幕はもっと笑える。冒頭の、ビートルズが秋田にいるというウソさえ信じてしまうほど、当時の人々はGSに夢中だったのだ。異様に耳にこびりつくGSの音楽の威力に驚く。楽器が弾けないおやじ4人組「ザ・フレッシュフォー」がラストまで意外な形で登場。芸能界って奥深い。
(渡まち子)