1位. バブルへGO!! タイムマシンはドラム式
◆楽しめる層はかなり限定されるが、当てはまれば敵なしの面白さ
この映画は「期待せずに見たら大当たり」という典型例のような作品であった。
とうとう破綻のときを迎えた日本経済を救うため、ある財務官僚(阿部寛)はタイムマシンでその発明者(薬師丸ひろ子)を1990年に送り込むことを決めた。バブル崩壊の引き金となった大蔵省通達、いわゆる総量規制を止めるためだ──というあらすじ自体は、なかなか面白そうと思ったものの、日立製作所とのタイアップによる「ドラム型洗濯機タイプのタイムマシン」などというバカげた設定をみて、どうせろくでもないバカ映画だろうと、高をくくっていたのだ。
むろん、上記ストーリーから一瞬連想するような社会派SF、すなわち経済問題等を過去からシミュレーションする知的な作品なんぞを期待してはダメだが、タイムスリップをネタにしたコメディとして見れば、すこぶる出来のよい一本であった。
物語は、過去に出向いた発明者からの連絡が途絶え、やむなくその娘(広末涼子)を二人目のエージェントとして送り込むところから俄然面白くなる。経済のけの字もわからぬ借金漬けのキャバ嬢である彼女が、なぜ日本の運命を背負う大作戦に抜擢されるのか。そのあたりもまた爆笑ものなのでご注目。
2位. カンナさん大成功です!
◆2007年韓国映画のベストワン
いま韓国映画界では、"日流"なんて言葉があるくらい日本の原作ものが大人気だが、彼らが鈴木由美子の少女漫画『カンナさん大成功です!』を映画化すると聞いたときは、思わずお茶を吹いた。
高見盛級のデブで、かつ不細工なカンナさん(キム・アジュン)は、大好きな歌の世界に飛び込んだものの、回ってきた仕事は人気歌手アミ(ソ・ユン)のゴーストソンガー。歌の下手なアミの代わりにレコーディングしたり、コンサートでは口パクに合わせて舞台裏で歌うのだ。そんなカンナはイケメンプロデューサー、サンジュン(チュ・ジンモ)に片思い中だったが、ある日彼が、自分の容姿に対して心無い言葉を吐いているのを思いがけず聞いてしまい、ついに自殺を決意する。
3位. ヤッターマン
◆フカキョンドロンジョは、歴史に残る名ヒロイン
日本の映画界には妙な癖があって、到底実写じゃ成立しないような漫画・アニメ作品ばかり、なぜか好んで映像化する。ゴルゴ13、ルパン三世、デビルマン、そして二十世紀少年……。
その多くは事前に誰もが予想した通り、まれに見る珍作へと仕上がり、ダメ好きマニアの語り草となる。もはや、この国のお家芸といっても過言ではない。
しかし、ヤッターマンの映画化企画までもが本気だったとは、さすがの私も予想だにしなかった。ましてや、興収50億を狙える記録的な大ヒットスタートになろうとは。映画業界は変人ばかりだが、どうやら観客の方も引けをとらぬ猛者ぞろいだったらしい。
玩具店の息子ガンちゃん(櫻井翔)は、ガールフレンドの愛ちゃん(福田沙紀)とともに、ヤッターマンとしてドロンボー一味と日夜戦っている。ある日彼らは、一味が狙うドクロストーンのひとつを発見した海江田博士(阿部サダヲ)の娘・翔子(岡本杏理)と出会う。博士が消息を絶ったエジプトに、ドロンジョ(深田恭子)、ボヤッキー(生瀬勝久)、トンズラー(ケンドーコバヤシ)らが向かったと知っ他ガンちゃんたちは、ヤッターワン(山寺宏一)に乗って追いかける。
4位. カンフー・ダンク!
◆イケメンたちがダンクしまくり
カンフー映画が流行中のようである。思い出すだけでも「カンフーくん」「カンフー・パンダ」「少林少女」と、"枯れ木も山の賑わい"を地で行く魅力的なラインナップ。しかしこのバスケットボール+カンフーアクション『カンフー・ダンク!』だけは別だ。
5位. ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習
◆単なるドッキリカメラにとどまらない社会派
本作は、アメリカで爆発的な話題を呼んだ映画だ。しかしその特殊な性質から、日本では公開すらしないのではないかと危ぶまれた一本でもある。お国柄の違いといってしまえばそれまでだが、そのくらい"アメリカ人向け"に特化して作られた作品ということだ。
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6位. デトロイト・メタル・シティ
◆松山ケンイチが両極端な若者を演じるデスメタル"ギャグ"ムービー
こういう仕事に就いているとつい忘れがちだが、人はそれほど大層なものを映画に求めてやしない。
7位. 俺たちフィギュアスケーター
◆キモい男二人がフィギュアスケートでペアを組む?!
アイデアを聞いただけで「これは見たい」と思わせる映画がある。飲み屋で思いついてメモ用紙になぐり書きした企画書が、一発で通ってしまうようなパターンだ。『俺たちフィギュアスケーター』は、(企画書がペラ紙一枚だったかは知らないが)その典型例。
8位. 沈黙の報復
◆会話で笑わせる、沈黙シリーズ中でもかなりの佳作
全主演作で、無敗の大活躍を見せるスティーヴン・セガールの強さは、もはやギャグの粋に達している。実生活で、犯罪組織とのつながりを指摘されたFBIに対して、事実無根との抗議声明をだしたときにも、むしろ誰もが「これでFBIも壊滅だな」と思ったに違いない。
9位. カンフーシェフ
◆加護亜依、サモ・ハン・キンポーと世界に打って出る
何かと世間を騒がせている加護亜依の世界デビュー作となった『カンフーシェフ』は、加護ちゃんやサモ・ハン・キンポーをはじめするキャスト、および主題である料理の魅力を引き出した、なかなか小気味いいアクション作品となった。
10位. そのときは彼によろしく
◆映画としては破綻、長澤まさみとしては極上
この作品も、いつもどおりの長澤まさみ映画であった。点数はたったの30点だし、脚本も演出も破綻しまくっているが、それでも彼女は笑顔一発、許してねと笑いかける。なんとなくそれで許せてしまう、それが長澤まさみ映画たるゆえんである。ただし言うまでもないが、彼女のファン以外にはまったく通じない。
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