◆ワシントンとトラボルタが副題どおりに“激突”!(70点)
1974年の『サブウェイ・パニック』をトニー・スコット監督がリメイク。主演のデンゼル・ワシントンとは『クリムゾン・タイド』『マイ・ボディガード』『デジャヴ』に続く4度目の顔合わせだ。共演のジョン・トラボルタとワシントンが副題そのままに繰り広げる“激突”が興奮を誘う。
◆ワシントンとトラボルタが副題どおりに“激突”!(70点)
1974年の『サブウェイ・パニック』をトニー・スコット監督がリメイク。主演のデンゼル・ワシントンとは『クリムゾン・タイド』『マイ・ボディガード』『デジャヴ』に続く4度目の顔合わせだ。共演のジョン・トラボルタとワシントンが副題そのままに繰り広げる“激突”が興奮を誘う。
◆娘をさらわれたリーアム・ニーソンが過激にキレる!(70点)
うるさ型の映画ファンや評論家からは時にボロクソにけなされることもあるが、アクション映画のストーリーメーカーとしてのリュック・ベッソンの手腕は、誰もが認めるところだろう。初期の『ニキータ』や『レオン』から、製作・脚本に専念するようになってからの『トランスポーター』や『ダニー・ザ・ドッグ』まで、特異な主人公を創造し、彼(女)らを激流のような物語の中で泳がせる彼の力量は、余人の追随を許さない。
◆国際派女優が自己実現と母性の間で揺れる(60点)
アジアを代表する国際派女優のマギー・チャンが、母親の微妙な心情を演じてカンヌ国際映画祭の女優賞を獲得した作品。日本の俳優が欧米資本の映画に出ると、えてして“借りてきたネコ”にしか見えないものだが、英語とフランス語を駆使するチャンが、カナダに、あるいはパリにたくましく根づいて見えるのが印象的だ。
◆ハリウッドの乱暴者同士が久々の西部劇で共演(80点)
エルモア・レナード原作の西部劇『決断の3時10分』(57)のファンだったというジェームズ・マンゴールド監督が、半世紀越しでリメイクを実現させた作品。故意か偶然か、ともに暴力沙汰で世間を騒がせたことのあるラッセル・クロウとクリスチャン・ベイルが、本作で初めての共演を果たした。
◆プレイメートがダサい女子大生の改造作戦を展開(70点)
『絶叫計画』シリーズで監督や共演者からいいようにイジられていたアンナ・ファリスが、典型的な白痴美人のプレイメートに扮したコメディ。27歳になった途端にプレイボーイ・マンションから追い出されたシェリーは、ホームレスになる寸前、寂れた大学女子寮に寮母として転がりこむ。ところがその寮に住んでいたのは、真面目で成績こそいいけれど、まったくイケてない女子ばかり。新規の寮生を増やさないと寮が潰されると聞いたシェリーは、持ち前のファッションセンスとパーティアニマルぶりで彼女たちを改造し、人気の女子寮に仕立てようとするが……。
◆快作『セルラー』を香港映画界がリメイク(70点)
スマッシュヒットを飛ばしたハリウッド映画『セルラー』(04)を、『プロジェクトBB』のベニー・チャン監督がリメイク。緩急を利かせながらいくつもの山場を連ねていくオリジナル版の脚本には当時感心したものだが、シナリオ学校の教材になりそうなそのストーリーをこちらのリメイク版もほぼ忠実に踏襲。携帯電話という今日的なツールを軸に、緊迫感あふれる物語を紡いでいる。
◆恋愛フィーバーと闇の勢力、ホグワーツに2つの嵐が吹き荒れる(60点)
ご存じ、児童文学の大ベストセラーを原作とするシリーズの第6弾。ダニエル・ラドクリフ(ハリー)、ルパート・グリント(ロン)、エマ・ワトソン(ハーマイオニー)、マイケル・ガンボン(ダンブルドア校長)といった主要キャストが全員続投し、手堅く物語の「続き」を楽しませてくれる。魔法を表現するCGはますます進化、おなじみのクィディッチのシーンも躍動感いっぱいだ。
◆『リトル・ミス・サンシャイン』の製作陣が送る良質な「2匹目のドジョウ」(70点)
安倍内閣が再チャレンジの可能な社会を作ろうと提唱したのは3年前のことだったが、なんだか世の中、再チャレンジしにくくなる一方のように感じられる。『サンシャイン・クリーニング』は、そんな時代の空気に期せずしてマッチした作品。負け犬家族を温かく見つめた『リトル・ミス・サンシャイン』の製作陣が、再びハートウォーミングなコメディを送り出した。
◆ザ・ロックが宇宙人の兄妹を助ける(70点)
ミッキー・ロークが演じた『レスラー』の主人公は、とうとうリングの外に居場所を見つけることができなかったけど、プロレスラーのザ・ロックことドウェイン・ジョンソンは、着々とハリウッドで地歩を固めている様子。今作でもそれと知らずに宇宙人の兄妹を助けるタクシー運転手を演じ、十分鑑賞に堪える演技を見せている。相手役の年若い兄妹(セスとサラ)には、ともに児童文学の映画化作品に主演した経験を持つアレクサンダー・ルドウィグ(『光の六つのしるし』)と、アナソフィア・ロブ(『テラビシアにかける橋』)が扮した。
◆ウディ・アレン旅行社の洒脱でアブないバルセロナ・ガイド(70点)
「双子と寝たい」と書いていたのは若い頃の村上春樹だったが、ウディ・アレンの今作のテーマはズバリ、3P。初対面の女性2人を臆面もなくベッドに誘う画家や、愛人を同居させた方が公私ともに順調という芸術家夫婦を見ていると、私たちが日頃疑うことのないモラルの土台がちょっと揺らぐ。「バルセロナが大好き」と公言するアレンが、有名な観光スポットをぜいたくにロケに取り入れているのも、見逃すことのできないポイントのひとつだ。
◆人の心のヒダをまさぐる西川美和の仕掛けと企み(70点)
無資格の医師や、密かに虐待行為を行っていた医療従事者のニュースが、時おり世間をにぎわせる。やや不謹慎ながらも面白いと思わずにいられないのは、そうした行為で逮捕される人々が、決まって患者たちから評判のいい「名医」であったり、「明るくて真面目な職員さん」であったりすることだ。偽物というのはすべからく本物以上に本物に見えなければならないものらしい。
◆抱腹絶倒の強盗を重ねる老夫婦が、社会に一石を投じる(70点)
エミルとヘディは大恋愛の末に結ばれた夫婦だったが、結婚から半世紀が過ぎた今では出会った頃の思いなどどこへやら。体調は悪くなる一方だし、生活も困窮。ついにアパートの電気さえ止められた。だが、ヘディの宝物だったダイヤのイヤリングが差し押さえられるに及び、エミルは20年ぶりに愛車のハンドルを握って郵便局に乗りこんでいく。そう、強盗をするために……。
◆重いテーマを隠した、数奇な愛の物語(80点)
ドイツで書かれたベストセラー小説「朗読者」を、『リトル・ダンサー』(00)『めぐりあう時間たち』(02)のスティーヴン・ダルドリー監督が、丁寧かつ丹念に映像化した作品だ。ヌードや老けメイクをいとうことなく、ヒロインの数奇な人生を演じきったケイト・ウィンスレットは、6度目のノミネートにして初のオスカーを手に入れた。
◆異色のスポーツ映画でミッキー・ロークが復活(80点)
短くても自分らしく生きることが幸せなのか、自分を殺して長生きすることが幸せなのか。『レスラー』は、人生の岐路に立つ中年プロレスラーの悲哀を描いた異色のスポーツ・ヒューマン・ドラマである。ダーレン・アロノフスキー監督のたっての希望で主演したミッキー・ロークは、自身の転落人生を地でいくこの役柄で、まさかの復活を果たした。
◆ターミネーターが退化することで『ターミネーター』は進化(80点)
4作目にして初めてシュワルツェネッガー抜きでの製作。おまけにメガホンをとるのは、おバカ映画の『チャーリーズ・エンジェル』を撮ったマックG。『ターミネーター』シリーズのファンとしては大いなる不安を抱きつつ『T4』の完成を待っていたわけだが、喜べ、同志よ、幸い不安は払拭された。マックGは前三作を相当に研究したらしく、シリーズの精神をきっちりと押さえた、堅実な作品に仕上げている。