やさしい嘘と贈り物 - 渡まち子

◆その嘘は大切な人を取り戻す愛の治療。老いを見つめる物語をまだ20代の監督が作ることに驚く。(70点)

 一人暮らしの孤独な老人ロバートは、ある日、メアリーという美しい初老の女性と出会い恋をする。ロバートは彼女に対し、昔から知っているかのような親しみを覚え、遂にプロポーズを決意するのだが…。

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ダレン・シャン - スタッフ古庄

◆前置き..長っ!!!(55点)

 「前置き・・・長すぎっ!!」

 エンドロールが始まって、つい一言言い放ってしまった。

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時をかける少女 - 山口拓朗

◆ただいま青春謳歌中の人たちから、遠い昔に青春時代をすごした人たちまで、幅広い世代にオススメしたい(75点)

 筒井康隆原作の「時をかける少女」といえば、1983年に大林宣彦監督が映画化、2006年に細田守監督が長編アニメ化するなど、時代を超えて愛され続けている作品。谷口正晃監督の劇場用長編初作品となる本作「時をかける少女」は、そんな人気作品の2010年版。脚本、演出、演技の三拍子をそろえた良質のエンターテインメントだ。

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ブルーノ - 渡まち子

◆サシャ・バロン・コーエン流の“差別への挑戦”(30点)

 あきれるほど下品なのだが、ここまで徹底していると感心してしまうトンデモ映画だ。オーストリア人でゲイのファッション・レポーターのブルーノは、セレブになるためにアメリカにやってくる。まずは名前を売るために有名にならなくては! と考えたブルーノは、世界中で珍騒動を繰り広げ、有名人、一般人を問わず周囲の人々から大ヒンシュクを買いまくるが、本人はそんなことはお構いなし。彼が考えるセレブへの道を爆走する…。

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やさしい嘘と贈り物 - 佐々木貴之

◆明かされた意外な真実に「そうだったのか!!」とひどく驚かされること間違いなし(80点)

 アメリカのある小さな町で孤独な日々を送るスーパー勤務の老人ロバート(マーティン・ランドー)。ある日、彼が職場から帰宅してみると、見ず知らずの美しい老女メアリー(エレン・バースティン)が勝手に上がり込んでいた。二人はお互いに惹かれあい、交際を始めるのだが……。

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NINE - 福本次郎

◆撮影が始まるのに脚本が書けない、追い詰められた映画監督の創作の苦悩が浮き彫りにされる。現実から逃げ妄想に浸る主人公のイマジネーションが生んだ、ゴージャスな女優陣のセクシーなダンスの数々は華やかに目を楽しませる。(60点)

 新作の撮影が始まろうとしているのに、脚本が一行も書けていない。記者会見、銀行員、プロデューサー、映画に関わる人々が次々と催促するなか、インスピレーションはわかず、ペンが進まない。いっそ誰もいないところに消えてしまいたい、そんな追い詰められた映画監督の、創作の苦悩が浮き彫りにされる。現実から逃げ回り妄想に浸る主人公のイマジネーションが生んだ、ゴージャスな女優陣によるセクシーなダンスの数々が華やかだ。まだ映画が娯楽の王様で監督が撮影所の神様だった時代の雰囲気を残しつつ現代風な味付けもなされており、豪華なセットを組んだミュージカルナンバーは虚構の世界を存分に堪能させてくれる。

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ブルーノ - 福本次郎

◆相手を挑発して笑いものにしようとする作意はむしろ悪意に近い。主人公の言動にはユーモアのセンスよりも悪趣味が先行し、彼に不愉快な思いをさせられる映画の中の登場人物同様、見ているほうもうんざりした気分になってくる。(20点)

 人はどれだけ無礼な他人に対して寛容になれるか。最初は好意的に笑顔で接していても、徐々に眉根を寄せる怪訝な表情に変わり、そこに不可解な異物と接触した不気味さが加わり、ついには怒りが爆発する。その反応はごく当たり前のもので、相手を挑発して笑いものにしようとする作り手の作意はむしろ悪意に近い。主人公の言動にはユーモアのセンスよりも悪趣味が先行し、彼に不愉快な思いをさせられる映画の中の登場人物同様、見ているほうもうんざりした気分になってくる。コメディを指向するのなら、対象は権威や権力、古臭い因習や時代遅れの伝統にすべきであって、常識的な価値観や普通の人々の暮らしではないはず。まあ、そういった良識に対してションベンを引っ掛けてやろうというのがこの作品の狙いなのは理解できるが。

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ウディ・アレンの夢と犯罪 - 福本次郎

◆仲の良い兄弟は金持ちになる夢を見る。それは成功した人々のアイデアや勤勉を見習うのではなく、稼いだカネという結果に憧れる浅はかなもの。幸運は簡単に訪れるはずもなく、ふたりが陥穽に落ちていく過程は教訓に満ちている。(50点)

 仲の良い兄弟は金持ちになる夢を見続ける。それは世間で成功した人々のアイデアや勤勉を見習うのではなく、稼いだカネという結果に憧れる浅はかなもの。兄は怪しげな投資に夢中になり、弟はギャンブルで一攫千金を狙う。そんな、貧しさにあえいでいるわけではない、それでも今より豊かになりたい人間の愚かな欲望に油を注ぐ21世紀的な拝金主義に、映画は強烈なしっぺ返しをくらわせる。自分の利益にこだわる彼らに幸運は簡単に訪れるはずもなく、ふたりが陥穽に落ちていく過程は教訓に満ちている。

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スパイアニマル・Gフォース - 渡まち子

◆可愛い動物ものでありながら、スパイ映画好きをニヤリとさせる描写がニクい(50点)

 小動物のモルモットが世界を救う意外性が楽しいスパイ・アクション。億万長者セイバーは、一般家庭のあらゆる家電製品を武器に変えてしまう邪悪なミッションで世界征服を計画していた。そんなセイバーに戦いを挑むのが特殊部隊のGフォース。彼らの正体は特殊訓練を施されたモルモットとモグラという小動物だった! リーダーでクールな天才ダーウィン、武器に精通する知性派ブラスター、セクシーでカンフーの達人フアレス、そしてドジな見習いルーキーのハーレーは、最強のチームワークで戦いに挑むが、彼らの前に危機が迫る…。

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イヴの時間 劇場版 - 映画ジャッジ編集部

イヴの時間 劇場版

© 2009/2010 Yasuhiro YOSHIURA / DIRECTIONS, Inc.

◆ファンのために作られた完全版。人間とアンドロイドの心の交流を描いた傑作アニメ(80点)

 現役中学生から『エヴァンゲリオン』を観ていた大人まで楽しめるのがこのアニメ、『イヴの時間 劇場版』だ。本作はインターネットで順次配信されていた1話約15分のアニメ全6話を再編集し、さらに追加シーンを加えた完全版として公開された。

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フィリップ、きみを愛してる! - 山口拓朗

◆この映画はスティーヴンの何を描きたかったのか、テーマの焦点が散漫(35点)

 スティーヴン・ラッセル(ジム・キャリー)は、妻や子供に囲まれて幸せな生活を送る警察官。そんな彼にある日転機が訪れた。大きな交通事故に巻き込まれて死の淵をさまよったのだ。ラッセルは自分に正直な人生を歩もうと、妻にゲイであることをカミングアウトした。

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ウディ・アレンの夢と犯罪 - 渡まち子

◆兄弟が乗る船の下には罪悪感という海が広がっていた(65点)

 ロンドン三部作の最終章は、ささやかな野心と皮肉な運命を描く人間ドラマ。ビジネス界での成功を夢見る兄イアンと、ギャンブル好きの弟テリーは、小型クルーザーを購入し、カサンドラズ・ドリーム号と名付ける。イアンは恋人相手に分不相応な見栄をはりながらも、新生活を夢見ていた。だがギャンブルで大負けしたテリーが巨額の借金を背負ってしまう。兄弟は大金持ちの伯父ハワードに助けを求めるが、彼からとんでもない“頼みごと”を持ちかけられ……。

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アイガー北壁 - 小梶勝男

◆実話を基にした、「山岳映画」の伝統を受け継ぐドイツ版「剱岳」。尤も、「剱岳」は一応登頂に成功するが、こちらは悲劇的な結末が待っている(71点)

 ナチス政権下の1936年、ドイツ人の登山家、トニー・クルツ(ベンノ・フュルマン)とアンディ・ヒンターシュトイサー(フロリアン・ルーカス)の2人が、「殺人の壁」と呼ばれる前人未到のスイスの名峰アイガー北壁に挑む。アイガー北壁山麓の町クライネ・シャイデックには、2人の幼馴染みであり、ベルリン新聞社でアシスタントとして働いていたルイーゼ(ヨハンナ・ヴォカレク)も、上司と共に取材に訪れていた。絶好のコンディションを待って登攀を開始したトニーとアンディを、オーストリア隊の2人が追う。

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アリス・イン・ワンダーランド - 岡本太陽

◆ティム・バートンが生み出した新しいアリスの冒険物語(30点)

 ルイス・キャロル著のあまりにも有名な小説『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』(1951年には2つの物語を絡めたディズニーが映画『ふしぎの国のアリス』が公開)の続編にあたるディズニー映画『アリス・イン・ワンダーランド(原題:ALICE IN WONDERLAND)』は前2作のアイデアを継承し、鬼才ティム・バートン監督と、多くのディズニーアニメ映画の脚本を手掛けたリンダ・ウールヴァートンによって作られた新しいアリスの物語。今回のアリスは多感な19歳で、物語は彼女の不思議な冒険ではなく、彼女の内面により焦点が当てられる。よって本作はアリスが彼女自身が何なのかを探る成長物語となっているのが大きな特徴だ。

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アイガー北壁 - 福本次郎

◆目まぐるしく変化する山の表情を前にして、己の知識と経験、そして肉体を頼りに頂上を目指す。垂直に切り立った絶壁で重力を克服し、氷雪と風がもたらす最悪のコンディションと戦い、凍傷の痛みに耐える姿が生々しく再現される。(60点)

 雲ひとつない満月の夜、足元さえ見えない濃霧、容赦なく吹きつける極寒の猛吹雪。目まぐるしく変化する山の表情を前にして、己の知識と経験、そして肉体を頼りに頂上を目指す。しかし、当時の装備では気まぐれな風雪に対抗するには十分とはいえず、挑戦者たちは無残にも命を落とす。垂直に切り立った絶壁で重力を克服し、氷と雪と風がもたらす最悪のコンディションと戦い、凍傷の痛みに耐え、それでもわずかな生存への望みをかけるクライマーたちの姿が生々しく再現される。

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