カムイ外伝 - 前田有一

スタッフの人選を誤ったか(30点)

カムイ外伝

© 2009「カムイ外伝」製作委員会

 劇画作家・白土三平の代表作『カムイ伝』シリーズは抜群の知名度を誇るベストセラーコミック。その原作から部落差別など社会派的要素をそぎ落とし、痛快アクションとして作られたこの実写版も、大きな期待を寄せられている。

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正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官 - 前田有一

日本人がいま見ておくべき「先輩」の姿(65点)

正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官

© 2008 The Weinstein Company, LLC All Rights Reserved.

 自民・公明から民主党へ、政権交代が起きたばかりの日本。世襲を繰り返してきた結果、若手に優れた人材が不足する自民党が没落するのは世の必然。結果的にポテンシャルの高い才能が集まり、政権をとったことで今後、さらに人材流入が加速するであろう民主党に、人々が期待を抱くのも当然であろう。

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アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ - 前田有一

フランスらしさを感じるが、もう少し大盛で食べたい(55点)

アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ

© 2008 EUROPACORP-TF1 FILMS PRODUCTION-CIBY 2000

 このシリーズは、実際に動ける2人の男を主演に、そのリアルアクションを楽しもうという明快なコンセプトで作られている。核となるのはスパルタンな雰囲気のカンフーと、ハイレベルなパルクール。肉体ひとつで敵と戦い、障害物を乗り越える。彼らの非常識な身体能力に驚愕する娯楽ムービーだ。

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男と女の不都合な真実 - 渡まち子

美男美女による過激な恋愛バトル。よくあるロマコメだが大人向けにチェンジアップして笑わせる。(65点)

男と女の不都合な真実

 TVプロデューサーのアビーは美人で仕事もできるが理想主義が災いして恋人ができない。そんな彼女は視聴率アップのため、下世話な恋愛相談がウリの名物パーソナリティのマイクとコンビを組むことに。水と油の二人だったが…。

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アート・オブ・ウォー2 - 福本次郎

裏切りと欺瞞、誰も信じることができない諜報の世界で生きてきた男が、傷ついた心をいつまでも引きずっている。低予算ながら、複雑に入り組んだ人間相関図と意外な展開は単純な暴力に頼るだけのB級映画とは一線を画している。(40点)

アート・オブ・ウォー2

© 2008 OPERATION EAGLE PRODUCTIONS INC. ALL RIGHTS RESERVED.

 陰影の濃い映像は主人公の心の闇を投影しているのだろう。裏切りと欺瞞、誰も信じることができない諜報の世界で生きてきた男が、その傷ついた心をいつまでも引きずっている。そして再び現実に引き戻されたとき、彼の眠ったいた本能が目覚め、銃弾と鉄拳で悪党どもの陰謀を打ち砕いていく。明らかに低予算なのだが、複雑に入り組んだ人物相関図と意外な展開は単純な暴力に頼るだけのB級映画とは一線を画している。ただ、それを洗練されたエンタテインメントに昇華させるだけの力量がこの作品の監督には欠けていた。

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しんぼる - 福本次郎

◆あらゆる事象には理由があり、誰かが原因となる出来事の引き金を引く。「自分が選ばれた」という、偶然のひらめきを啓示と理屈付け、自らを神格化していく過程で、怪しげな宗教家の説く終末論の胡散臭さをシンプルに視覚化する。(60点)

 あらゆる事象には理由があり、誰かが原因となる出来事の引き金を引く。原因と結果、出口のない部屋に閉じ込められてその関連を学んだ男は、世の中に影響を与える力を手に入れたことを知る。ところが、世界を操ることができても、そこに本人がいないという矛盾。映画は意思に反して他人の運命を握ることになった主人公がたどる迷宮を通じ、怪しげな「宗教家」が説く精神世界を描く。「自分が選ばれた」という、偶然のひらめきを啓示と理屈付け、自らを神格化していく過程で、彼らの説く終末論の胡散臭さをシンプルに視覚化する。

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火天の城 - 福本次郎

天に届けとばかりに、小高い丘の上に建てられた5層の天守閣。壮麗なたたずまいと睥睨するかのような威容は、かがり火に照らされて見上げる者すべてを圧倒する。信長の難題を形に変えた大工の棟梁の苦労と工夫を再現する。(50点)

火天の城

© 2009「火天の城」製作委員会

 天に届けとばかりに、小高い丘の上に建てられた5層の天守閣。その壮麗なたたずまいと睥睨するかのような威容は、かがり火に照らされて、見上げる者すべてを圧倒する。天下統一のシンボルとして織田信長が建築を命じた安土城、その大事業に設計から仕上げまですべての工程に携わった大工の棟梁の奮闘は、現代の超高層ビル建設に匹敵する大工事。模型作りから材木の入手、組み立てそして棟上げまで、信長の難題を形に変える苦労と工夫を再現する。

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キラー・ヴァージンロード - 渡まち子

ナンセンス・コメディ(20点)

キラー・ヴァージンロード

© 2009 「キラー・ヴァージンロード」製作委員会

 俳優の岸谷五朗の初監督作だが、ドタバタがスベッてしまい痛々しい作品になった。どうしても“結婚したいオンナ”沼尻ひろ子は、結婚式の前日に誤って大家さんを殺害してしまう。せめて式まで死体を隠そうと、富士の樹海に向かう途中で“何度自殺しても失敗するオンナ”小林福子と出会い、なりゆきで一緒に逃避行を続けることになる。

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ドゥームズデイ - 佐々木貴之

◆B級娯楽映画ファン、マニアは見逃すわけにはいかない必見作(65点)

 傑作『ディセント』(05)を世に送り出した英映画界きっての娯楽映画職人ニール・マーシャルが早くも自身の集大成と呼べるような作品を生み出してしまった。SF、アクション、スプラッター系ホラー、サスペンス、史劇スペクタルの要素を取り入れてごった煮状態にし、70年代から80年代の世紀末後を舞台にした娯楽映画の影響を受けた作風のコテコテB級娯楽映画だ。

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湾岸ミッドナイト THE MOVIE - 渡まち子

“悪魔のZ”と呼ばれる特別な車の並はずれた魔力があまり伝わってこない(30点)

湾岸ミッドナイト THE MOVIE

© 楠みちはる/講談社・「湾岸ミッドナイト THE MOVIE」製作委員会

 ストリート・レースを題材にした人気コミックの実写映画化だが、ハリウッド製のド迫力のカー・アクションを見なれた目には何とも貧相に映る。物語は “悪魔のZ”と恐れられるいわくつきの車をめぐる、男たちの熱いバトルを描くものだ。一目でそのZに魅せられた高校生のアキオと対決するのは、ポルシェ 911 ターボを操る外科医の達也だ。だが、達也の恋人で、かつて悪魔のZの事故で兄を失ったエリコは複雑な思いで彼らをみつめていた。

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ドゥームズデイ - 山口拓朗

◆B級精神旺盛な1本(60点)

 2008年、「死のウイルス」がイギリス全土に蔓延。政府は、すでに数百万人が感染していたスコットランドを「ホットゾーン」と命名して隔離した。2035年、こんどはロンドンで再び「死のウイルス」が流行。政府関係者は、衛星写真で「ホットゾーン」に生存者らしき姿を発見。ここでなら抗ウイルス剤が手に入るかもしれないと考え、女性戦士エデン・シンクレア(ローナ・ミトラ)をリーダーとする精鋭部隊を「ホットゾーン」に送り込むが……。

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正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官 - 町田敦夫

◆不法移民の問題に一石を投じる良質の社会派ドラマ(70点)

 リーマンショックで威信に陰りが見えたとはいえ、世界標準に照らせば米国はまだまだ富とチャンスの国。よりよい暮らしを求めて世界中から貧しい人々がなだれ込む。本作はそんな不法移民の諸事情を、彼らを取り締まる捜査官マックス(ハリソン・フォード)の苦渋を軸に描いた群像劇だ。舞台はポール・ハギス監督の『クラッシュ』(04)と同様、人種のるつぼのロサンゼルス。ただし、『クラッシュ』が人種間の対立に問題意識を置いていたのに対し、こちらは米国市民権の有無という切り口でアプローチを取っている点が目新しい。

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リミッツ・オブ・コントロール - 町田敦夫

◆イメージの連鎖を散りばめたジャームッシュの“遊び”が楽しい(70点)

 殺しの依頼を受けた(ように思われる)殺し屋(らしき男)が、スペインに渡り、連絡者からの情報を待つ。極言すれば『リミッツ・オブ・コントロール』の4分の3はそれだけで過ぎてしまうのだが、どっこい本作は退屈とは無縁。なぜならこの作品の魅力は、ジム・ジャームッシュ監督が積み重ねるユニークなディテールにこそあるからだ。

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最高の人生の見つけ方 - 町田敦夫

◆命の大切さを笑いと涙にくるんだロブ・ライナーの最高傑作(90点)

 死は突然にやって来る。だから多くの人々は何の準備もしないまま、思いを残して旅立っていく。が、中には自分の死期を事前に知らされ、十分な準備の時間を与えられる“不幸な”人々もいる。

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ウルヴァリン:X-MEN ZERO - 福本次郎

傷ついてもすぐに治癒する肉体を持つ一方、その心はもろく、いつまでも傷を引きずっている。不滅の命を授かったゆえに苦悩する主人公の姿を通じて、愛するものや守るべきもののために戦ってはじめて人生が意味を持つことを描く。(50点)

ウルヴァリン:X-MEN ZERO

© X-Men Character Likenesses TM & © 2009 Marvel Characters, Inc. All rights reserved. TM and © 2009 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

 傷ついてもすぐに治癒する肉体を持つ一方、その男の心はもろく、いつまでも傷を引きずっている。やがて彼は、戦争の中でしか自らの存在価値を見いだせなくなる。そして人を殺すことに倦んだとき初めて人間らしい生き方を選ぶ。映画は、不滅の命と若さを授かったゆえに苦悩する主人公の姿を通じて、愛するものや守るべきもののために戦ってはじめて人生が意味を持つことを描く。苦痛や悲しみはリアルなのに、決して死ねない苦しみは、永遠に続く地獄なのだ。

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