マイケル・ジャクソン THIS IS IT - 渡まち子

◆完璧を求める天才ミュージシャンの情熱そのもの(70点)

 マイケル・ジャクソンの急逝がなかったら、はたして、この作品は誕生したか? との疑問はさておき、一流のアーティストの才能が満喫できる貴重な音楽ドキュメンタリーだ。2009年6月に死去したキング・オブ・ポップことマイケル・ジャクソンが、死の直前まで行なっていたコンサート・リハーサルの模様を収めた映像を編集し映画化したもの。マイケルはスタッフに細かい注文をつけるが口調はあくまでも穏やかで、彼の人柄が垣間見える。復帰ステージと位置付けたロンドン公演へ向けての準備は、完璧を求める天才ミュージシャンの情熱そのものだ。

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うた魂(たま)♪ - 山口拓朗

◆ヤンキー合唱部の「15の夜」に感動させられるとは思わなかった(80点)

 かすみ(夏帆)は自分のことが大好きな女子高生。しかし、ひそかに思いを寄せる生徒会長が撮ってくれた、大口を開けて歌う自分の顔写真を見てがく然とする。あまりにもブサイクだったのだ。その日以来、自信を喪失してしまったかすみ。しかし、ライバル校のヤンキー合唱部の魂の込もった合唱と、その合唱部の部長・権藤(ゴリ)のひと言をきっかけに自分を取り戻し始める……。

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ルイスと未来泥棒 - 山口拓朗

◆夢満載の未来を舞台にした冒険活劇&ヒューマンドラマ(80点)

 「チキン・リトル」「ライアンを探せ!」に続く、ウォルト・ディズニー・スタジオ製作のフルCG長編アニメの第3弾。ポップな色に染まる夢満載の未来を舞台にした冒険活劇&ヒューマンドラマだ。

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世界最速のインディアン - 山口拓朗

◆実話をもとにしたヒューマン・サクセスストーリー(90点)

 ニュージーランドの小さな家に暮らすバート・マンロー(アンソニー・ホプキンス)は、ひたすら速く走ることを目的に、40年以上も前に買ったバイク"インディアン"を改造し続けてきた。夢は世界最速を目指すライダーの聖地、アメリカのボンヌビルで行われる記録会に出場し、世界記録をたたき出すこと。

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かいじゅうたちのいるところ - 岡本太陽

◆若い才能スパイク・ジョーンズがあの名作絵本を映像化!(60点)

 少年と着ぐるみの巨大なかいじゅうたちが自然の中でたわむれる。なんてかわいい風景。スパイク・ジョーンズの『アダプテーション』以来の監督映画『かいじゅうたちのいるところ(原題:WHERE THE WILD THINGS ARE)』は基本的にそんな感じの映画。本作はモーリス・センダックが1963年に発表した同名名作絵本を原作としているのだが、その絵本は特に大人が読むと数分で読み終えてしまえるもの。それを約101分にまで膨らませて映像化したジョーンズ氏。これはこの絵本で育った大人達が想像していた世界、子供達の想像を邪魔するような余計な事が描かれている様に感じられるのだが…。

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携帯彼氏 - 渡まち子

携帯小説の映画化にしては上出来(65点)

携帯彼氏

© 2009「携帯彼氏」フィルム・パートナーズ © 魔法のiらんど

 ホラーと純愛という異なる素材の組合せで、携帯小説の映画化にしては上出来の作品だ。女子高生がハマっている「携帯彼氏」は、好みの彼氏のアバターを設定して遊ぶ恋愛シミュレーションゲーム。里美と由香は、ラブゲージと呼ばれる恋愛度数が100または0になると死ぬという不気味な噂を耳にする。謎の自殺を遂げた同級生の携帯画面にリアルなアバターの顔が映し出されたのを見た二人は、真相を探るためゲームをダウンロードする。不審な事故に遭った里美の元カレの直人の死も、どうやらこのゲームに関係があるらしい。里美は、警察に調査を懇願するが相手にされず、さらなる事件が起こる。

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携帯彼氏 - 福本次郎

プログラムなのか怨念なのか。ケータイにダウンロードした疑似恋愛ゲームが意思を持ち暴走する。今にもディスプレイから飛び出してきそうなくらいリアルに再現されたアバターの不気味な笑顔が、その奥に潜む悪意をほのめかす。(40点)

携帯彼氏

© 2009「携帯彼氏」フィルム・パートナーズ © 魔法のiらんど

 プログラムなのか怨念なのか。ケータイにダウンロードした疑似恋愛ゲームが自らの意思を持つかのようにケータイの持ち主を脅し、苦しめ、襲いかかる。今にもディスプレイから飛び出してきそうなくらいリアルに再現された男たちのアバターがよくできていて、不気味な笑顔がその奥に潜む悪意をほのめかす。映画は、ふとしたきっかけから死のゲームに手を出した女子高生が味わう感覚を、ホラーの定石通りの細かいカット割りとおどろおどろしい音楽で彩り、恐怖を盛り上げる。

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一年之初 - 福本次郎

さまざまな若者が奇妙な体験を通じての日常を振り返り、一方で将来の展望を夢見る。その映像は斬新なカットと幻想的なシーンで彩られ、現実と妄想を行き来するが、複雑に入り乱れるエピソードおかげで、物語は脈絡をなくす。(40点)

 うまくいかない人生を思い通りに変えたい、そんな願いを胸に悶々と抱く若者たち。ある者はドラッグに逃避し、ある者は暴力に走り、ある者は幸運に恵まれる。大晦日の夜から元旦の朝まで、さまざまな若者が奇妙な体験を通じて自分たちの日常を振り返り、一方で将来の展望を夢見る。その映像は斬新なカットと幻想的なシーンで彩られ、現実と妄想を行き来する。しかし、複雑に入り乱れるエピソードとキャラクターのおかげで、物語は脈絡をなくし混迷を極める。せっかく研ぎ澄まされたセンスとオリジナリティあふれる表現力を持っているのに、なぜわざわざわかりにくい編集をするのだろうか。

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REC/レック2 - 渡まち子

意外にも出来のいいオカルト・ホラーの佳作(70点)

REC/レック2

© 2009 CASTELAO PRODUCTIONS, S.A.

 続編にありがちな安易な設定ではなく、意表を突く恐怖を提供するホラー映画だ。物語の舞台は前作と同じ、バルセロナ、謎のウィルスが蔓延するアパートだ。惨劇の直後、ある特命を帯びたオーウェン博士と撮影要員、武装したSWAT、彼らを統率するチーフという面々が恐怖のアパートに突入する。完全隔離されたその場所で、もはや人間ではない生き物に変わったウィルス感染者からたびたび襲われながら、感染の深層部である最上階へと向かうが、そこで彼らは博士の正体と本当の目的、さらに信じられない光景を目にすることになる。

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わたし出すわ - 前田有一

究極の投資ははたして幸福を生むのか?(55点)

わたし出すわ

© 2009 アスミック・エース エンターテインメント

 昨今は投資ブーム、というより、FXだの株式投資といったものはもうすっかり人々の生活になじんでいる。正社員以上の人ならば、誰でも何かしら行っているのではと思うほどだ。私の周りでも、ホリエモンのせいですっかり資金を溶かした人から、億単位の儲けを出している人まで、様々な話が聞こえてくる。

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パイレーツ・ロック - 山口拓朗

◆愛とユーモアとロックスピリッツあふれる傑作エンターテインメント(85点)

 ラブコメの名作「ラブ・アクチュアリー」(2003年)で大きな評価を得たリチャード・カーティス監督が、愛とユーモアとロックスピリッツあふれる傑作エンターテインメントを完成させた。

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沈まぬ太陽 - 渡まち子

直球勝負の映画の作りと俳優たちの熱演に深く感動させられた(75点)

沈まぬ太陽

© 2009「沈まぬ太陽」製作委員会

 社会性と娯楽性を兼ね備えた力作で見応えがある。大企業・国民航空の社員・恩地は、労働条件の改善を求めて奔走し勝利するものの、会社の懲罰人事で僻地の海外勤務を強いられる。10年に及ぶ孤独な日々に耐えて本社復帰を果たすが、ジャンボ機墜落事故という未曽有の惨事の遺族世話係という過酷な任務につくことに。組合闘争、出世欲、大事故、政界と企業の癒着などを描きながら、腐敗に屈せず、信念を貫く一人の男の人生を追う。3時間22分の長編だが、日本の社会構造を鋭くえぐる内容は、スクリーンに対峙する価値がある。

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きみがぼくを見つけた日 - 渡まち子

風変わりな恋愛映画(50点)

きみがぼくを見つけた日

© MMVIII INTERNATIONALE SCARENA FILMPRODUKTIONSGESELLSCHAFT 2 MBH & CO.KG TM NEW LINE PRODUCTIONS, INC.

 タイムトラベルものにつきものの矛盾を確信犯的に散りばめる、純愛ラブストーリー。ヘンリーとクレアは特別なカップルだ。なぜならヘンリーは遺伝子の異常から時空を旅するタイムトラベラーなのだ。ヘンリーと運命的に愛し合うことになるクレアは、異なる年齢の彼と出会うたびに、やがて二人一緒にいられる時間は残りわずかであることに気付く。

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戦慄迷宮3D THE SHOCK LABYRINTH - スタッフ古庄

◆ある意味、記憶が飛ぶ(45点)

 黒髪を垂らし、顔はただれ、とても直視できないような幽霊が、

 爪の剥がれかかった指で、ガリガリ ガリガリ

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アンヴィル!夢を諦めきれない男たち - 福本次郎

20年以上前に味わった栄光の日々は人生に喜びと誇りをもたらした。下品な歌詞と演奏で社会に反抗することが生き方だった若いころとは反対に、社会と折り合いをつけながらも細々とがんばっているおっさんの姿が勇気をくれる。(60点)

アンヴィル!夢を諦めきれない男たち

© Ross Halfin /ANVIL! THE STORY OF ANVIL

 20年以上前に味わった栄光の日々。それは短い間だったが、確実に彼らの人生に喜びと誇りをもたらした。そして50歳を過ぎてもなお、もう一度メジャーに返り咲きたいという夢を諦めずにギターを手放さない男は、いまだチャンスが来ると信じている。生活のためには大人にならなければならない、それでも大人になりきれない部分を捨てずに持ち続けている、そんな音楽に命をかけた男たちの姿を脱力感たっぷりにカメラは追う。下品な歌詞と演奏で社会に反抗することが彼らの生き方だった若いころとは反対に、社会と折り合いをつけながらも細々とがんばっている姿が、見る者に勇気を分けてくれる。

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