サバイバル・フィールド - 山口拓朗

◆ホラー&サスペンス好きのみならず、アーミーフリークにとっても見ごたえのある作品(60点)

 スリルあふれるサバイバルゲーム「ペイントボール」に参加するため、深い森の中のフィールドへとやってきたデビッド(ブレンダン・マッキー)やアンナ(ジェニファー・マター)を含めた8人。ゲームがスタートするやいなや、あろうことか仲間のひとりが実弾で撃たれた。実弾を放ったのはいったい誰なのか? 次々と犠牲者が増えるなか、参加者たちは焦燥感を募らせていく……。

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バッド・ルーテナント - 岡本太陽

◆大爆笑!(85点)

 ハリケーン・カトリーナの直撃を受けたニューオリンズの刑務所が水の下に沈もうとしているところからヴェルナー・ヘルツォーク監督作『バッド・ルーテナント(原題:BAD LIEUTENANT: PORT OF CALL NEW ORLEANS)』の幕が開く。1匹の蛇は暗い水の上をたゆたい、檻の中に取り残された1人の囚人が、恐怖に震え助けを求める。そんな中現れる2人の刑事。助けを乞う囚人を目の前に1人がこう言う、「お前のためにずぶ濡れになれって? 俺は$55もしたスイス綿の下着を履いてるんだぞ、こんな茶色で糞まみれの水に入れるかよ」。その態度の悪い奴はドラッグ大好きなテレンス。彼を演じるにニコラス・ケイジがハマり役で、本作では『リービング・ラスベガス』以来の名演技を見せる。

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カールじいさんの空飛ぶ家 - 町田敦夫

◆孤独な老人が亡き妻との約束を果たすために冒険の旅へ(70点)

 カンヌ映画祭のオープニングや、東京国際映画祭のクロージングを飾ったディズニー/ピクサー10作目の長編アニメ。アニメの主人公らしからぬ無骨な顔をした老人の冒険を、カラフルで生き生きとしたCGアニメを使って描いている。

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キャピタリズム~マネーは踊る~ - 町田敦夫

◆マイケル・ムーアがウォール街にアポなし突撃!(70点)

 『ボウリング・フォー・コロンバイン』では銃規制を、『華氏911』ではブッシュ政治を、『シッコ』では医療制度を俎上に載せ、米国の抱える諸問題や矛盾点に鋭いメスを入れてきたマイケル・ムーア。その彼が新たな題材として選んだのは、「冷戦の勝者」たる資本主義だ。私たちは普段、資本主義と民主主義を同じもの、あるいは不可分のものととらえがち。でも、それは大きな間違いだよと、ムーアは強く訴える。

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アフロサムライ:レザレクション - 小梶勝男

◆サムライ、ブラックカルチャー、SFの融合が生み出す独特の世界。宮崎駿とは違う、もう一つの「世界標準」の日本アニメ(79点)

 1970年代、ブルース・リーのクンフー映画や「座頭市」「子連れ狼」シリーズ、JJサニー千葉(千葉真一)の東映空手映画などをアメリカで最初に受け入れたのは、グラインドハウスに集まるハーレムの貧しい黒人たち(とタランティーノ)だったという。銃器を使わない生身のアクションやサムライのバイオレンスに満ち満ちた世界は、黒人たちにとって「クール」と映ったようだ。クンフーやサムライ映画とブラックカルチャーは、どこかで通じ合うものがあるのかも知れない。

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ニュームーン/トワイライト・サーガ - 福本次郎

◆恋人は年を取らないのに、自分は老いてゆく。永遠の命と若さを手にした男に恋をした女は、人間であることを憎む。苦悩と絶望が待ち受けていると分かっていても、その気持ちを抑えきれない女心の浅はかさと身勝手さを描く。(40点)

 恋人は年を取らないのに、自分は老いてゆく。永遠の命と若さを手にした男に恋をしてしまった女は、人間であることを憎む。しかし、男も彼女を愛するがゆえに自制し苦しみを共にしなければならない。相手がいなければ生きていけないと思いこむほどの恋、苦悩と絶望が待ち受けていると分かっていてもその気持ちを抑えきれない。映画は、恋人に去られたヒロインが、失意と自暴自棄の中から立ち直っていく過程で、女心の浅はかさと身勝手さを描く。ヴァンパイアと別れたら、そのすぐ後で狼人間と付き合い始めるというのでは、ベラは単に怪物好きのバカ女。叶わぬ恋に身をやつし、悲劇のヒロインになった己の姿に酔っているだけだ。

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女子高生サバイバル・ドライブ - 小梶勝男

◆女子高生対狂女。ブレブレの手持ちビデオキャメラの映像に妙なリアリティーを感じさせられる(50点)

 タイトルからしてZ級のにおいがプンプンしているが、本当にバカな映画だった。まずはDVDのジャケット。よくあることだが、映画と全く関係なし。美人でかっこいい女子高生たちが並んでいるが、本編には誰一人として、一切出てこない。

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戦場でワルツを - 山口拓朗

◆世界各国で映画賞を獲得した話題作(75点)

 第81回アカデミー賞外国語映画賞の最有力候補に挙げられながら、その栄冠を日本の「おくりびと」に奪われたイスラエル映画「戦場でワルツを」は、1982年のレバノン侵攻でイスラエル軍に従軍したアリ・フォルマン監督が、自身の体験をもとにしたドキュメンターリー・アニメーション。独自の視点で戦争の苦しみや不条理を浮き上がらせ、世界各国で映画賞を獲得した話題作だ。

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Disney’s クリスマス・キャロル 3D - 小梶勝男

◆ロバート・ゼメキス監督の3Dアニメーション。デジタル3Dとパフォーマンス・キャプチャーの技術が見事に生かされた映像が素晴らしい(80点)

 デジタル3D技術に最も適しているのは、モーション・キャプチャーであると思う。実在の人物や物の動きをそのままアニメーションにする技術だ。実写とアニメの中間ともいえる。実写の3Dもかなり進歩したが、まだ違和感がある。変に飛び出すものを強調する映像ばかりになってしまったり、深刻な場面などで人物の腕がにゅっと前に出てくるのがおかしかったりする。逆にアニメーションの場合、3Dと親和性が高すぎて目立たない。最近のアニメは2次元のものを立体的に見せる3Dアニメ(ややこしいが、メガネをかけて見る立体映像のことではない)が主で、2Dでも立体的に見えるので、3Dの効果が今ひとつ分かりにくいのだ。

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ロボット・モンスター - 小梶勝男

◆想像を超える最低映画。見どころは一つもないとも言えるし、驚きの連続とも言える。なぜか見た後、幸せな気持ちになってしまった。(35点)

 「見たら頭が痛くなる」「目がチカチカする」などとウワサを聞いていたが、幸いそのような症状は出なかった。しかし、唖然としてなぜか多幸感に襲われ、寝付きが悪くなってしまった。1953年製作のモノクロ映画で、監督はフィル・タッカー。音楽はエルマー・バーンスタインだが、勿論、「大脱走」などを作曲したあの人とは別人だ。本当に安いテイストで、ジャケットに「チープSF代表作」とあるが、まさにそんな感じだ。

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THE 4TH KIND フォース・カインド - 岡本太陽

◆エイリアンによる誘拐を題材にした残念な映画(10点)

 ドキュメンタリーとフィクションがスクリーン上で所どころ同時に進行するというスタイルをとった映画『THE 4TH KIND フォース・カインド(原題:THE FOURTH KIND)』。2000年に実際にあったアビゲイル・タイラー博士にまつわる事件の一部始終を、ビデオ撮影された『ブレアウィッチ・プロジェクト』の様なドキュメンタリー的映像として見せ、それを基に制作されたミラ・ジョヴォヴィッチがタイラー博士に扮するストーリーはビデオで撮影されていなかった裏の出来事を描いてゆく。そのトリックによる効果が人々の恐怖心と好奇心を煽る事を期待した本作だが…。

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ビッグ・バグズ・パニック - 福本次郎

◆巨大昆虫が襲撃してくるという状況下、人々は絶望と戦い希望を見出していく途中で人間性をあらわにしていく。主人公はヒーローではなく間抜けな若者、サバイバルの過程で彼がほとんど成長せず、最後までアホ面なところがよい。(60点)

 気がつくと、そこは大型犬ほどの大きさに巨大化した昆虫が支配する世界。人間はみな繭に覆われ仮死状態、そんななかわずかに目覚めた仲間と共に安全な場所を目指す生存者たち。襲撃してくる昆虫、ハイブリッド化した人間昆虫、そして状況が理解できず暴走する生存者。未知の状況に置かれた人々が絶望と戦い希望を見出していく途中で人間性をあらわにしていく。主人公をヒーロータイプではなく間抜けな若者にし、サバイバルの過程で彼がほとんど成長せず、最後までアホ面なところがよい。

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サロゲート - 小梶勝男

◆人々が身代わりロボット「サロゲート」に自分の体験を代理させることで、「なりたい自分」になれる近未来を描いたSFサスペンス。ブルース・ウィリスの「なりたい自分」がふさふさの金髪というのが可笑しい(71点)

 ブルース・ウィリス主演のSFアクションというと、リュック・ベッソンの「フィフス・エレメント」(1997)のような大作を予想するが、本作の上映時間は最近の映画では珍しく1時間29分しかない。ぎりぎり1時間半を切っているのである。CGによる派手な特撮場面もあり、B級というには規模が大きいが、よくある大味なSF大作とは違って、キリッと引き締まった作品になっている。監督はジョナサン・モストウ。「ターミネーター3」(2003)も大作にもかかわらずB級映画的なディテールに面白みのある作品だった。そんなモストウの持ち味が発揮された佳作。

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戦場でワルツを - 福本次郎

◆従軍したのに戦場での記憶がない男が、過去の断片を拾い集めて全体像を再構築する過程で、戦争の真実に迫っていく。恐怖、怒り、不条理、そして突然の死を、切り絵のようなタッチのアニメーションがリアルな感覚で訴える。(60点)

 人は都合のよい思い出を捏造するだけでなく、忘れたい記憶をなかったことのように封印する。それはトラウマに苦しめられず快適に生きてゆくために働く脳の機能だ。だが、時として無意識のうちにフラッシュバックが起こり、決して事実からは逃れられないことを知る。映画は、従軍したにもかかわらず戦場での出来事を全く思い出せない男の、過去というパズルの断片を拾い集めて全体像を再構築する過程で、戦争の真実に迫っていく。恐怖、怒り、不条理、そして突然の死。殺し合いが日常となった異常な状況がいかに人の心を蝕んでゆくかを、切り絵のようなタッチの陰影が印象的なアニメーションがリアルな感覚で訴える。

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イングロリアス・バスターズ - スタッフ古庄

◆「これが俺の最高傑作だ!!!」(60点)

 むむむ。

 CMの予告イメージ(ゲラゲラ笑えるものかと思ってました)とは違ったものの。。

 「コレが俺の最高傑作だ!」と豪語するだけはある。

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