◆CCDカメラによるサブ視点が取り入れられたことによって演出面がパワーアップ(75点)
スペイン製パニック・ホラー『REC/レック』(07)は世界各国でヒットし、アメリカでは『REC:レック/ザ・クアランティン』(08、日本未公開)としてリメイクされた。そして、待望の第二弾が作られた。監督は、前作同様にジャウマ・バラゲロとパコ・プラサとの共同。
◆CCDカメラによるサブ視点が取り入れられたことによって演出面がパワーアップ(75点)
スペイン製パニック・ホラー『REC/レック』(07)は世界各国でヒットし、アメリカでは『REC:レック/ザ・クアランティン』(08、日本未公開)としてリメイクされた。そして、待望の第二弾が作られた。監督は、前作同様にジャウマ・バラゲロとパコ・プラサとの共同。
◆最初から最後まで狂った面白さがフルスロットル(75点)
ヘリコプターから落下して死んだはずの殺し屋チェリオス(ジェイソン・ステイサム)は、中国マフィアたちの手によって心臓を奪われ、代わりに機械の人工心臓を埋め込まれてしまう。チェリオスは、人工心臓のバッテリーが切れそうになると常に自身の身体を充電しながらも心臓を取り戻すべく突っ走り、敵を追い詰めて行く。
◆悪趣味らしさが高まったどころかB級レベルもアップしてしまった(80点)
死の運命に翻弄された挙句にショッキングな死を遂げてしまう若者たちの姿を描いた人気ホラーのシリーズ第四弾。しかも、今回は現在流行中のデジタル3Dバージョン。監督は、第二弾『デッドコースター』を手懸けたデヴィッド・R・エリスが登板。
◆サスペンスとしての面白さに注目したいホラー作品(75点)
近年、外国映画の3D作品が目立っている。そんな中、ついに日本映画もこの3D作品製作に乗り出した。日本初の3D作品、それが『戦慄迷宮3D』なのだ。監督は清水崇。
◆男心を存分にくすぐらせてくれる(75点)
チャールズ・ブロンソン主演の“デス・ウィッシュ”シリーズの第一弾でブロンソン映画の傑作として未だに人気の高い『狼よさらば』(74)の原作は、ブライアン・ガーフィールドの同名小説であり、その続編に当たる「Death Sentence」はシリーズの原作として映像化されなかった。だが、ブロンソン亡き後に映像化がやっと実現したのである。監督は、年一回のペースで世に送り出されている『ソウ』シリーズの生みの親であるジェームズ・ワン。
投資会社勤務のヒューム(ケビン・ベーコン)は、ごく普通の真面目なサラリーマンであり、妻と息子二人の四人家族で幸せな生活を送っている。ある日、ヒュームはホッケーの試合を終えた長男ブレンダンを車に乗せて帰路に向かっている途中にガソリンが少なくなり、スタンドで給油をするが、その時、武装したギャング団がスタンドを襲撃する。ブレンダンはヒュームの目の前で首を刃物で切られてしまい、病院に搬送したものの死亡。連中は逮捕されたが、ヒュームは刑罰内容に納得できず、法の裁きを断念。ブレンダン殺しの張本人は釈放されてしまう。怒りに怒りを重ねたヒュームは、警察や法律といった手段を一切使わずに自らの手で連中を蹴散らすことを決意。復讐に燃える一匹狼となったヒュームの孤独な戦争が始まった。
70年代前半から80年代半ば頃に多数製作されたヴィジランティ系アクション映画の雰囲気を再現させた本作は、単純明快でわかり易い上にかなり面白く仕上がっている。しかも男心を存分にくすぐらせてくれるのだからこんな作品を待っていたという男性には、持って来いだ。
内容は、まさに『狼よさらば』に似通っている点も観られるが、アクション映画としての魅せ方は非常に秀逸であり、ド派手な爆破や激しいカーチェイスはないものの面白さをしっかりと味わえるように作られていることが何よりも良い。
ヒュームが一人殺すと自身に危険がじわじわと迫り、それが更なる悲劇を招いてしまう。その後は面白さがヒートアップしていく。ブレンダンの革ジャンを着込み、頭を刈り、身も心も傷ついた復讐の狼、鬼、戦士として敵を追い求め、ショットガンで蹴散らしていく。ここで描かれる銃撃戦は、これぞスーパー・バイオレンス・アクションと呼ぶに相応しい描き方であり、強烈さを遺憾なく発揮している。しかもこれがかつての勧善懲悪系アクション映画のようにスカっと良い気分にさせてくれる。とにかく細かいことに拘ったり、ゴチャゴチャとツッコミを入れたりせずに素直に受け入れて楽しむべきだ。ようは、理屈抜きに楽しんだ者勝ちということなのである。
アクションやバイオレンスも良いが、ケビン・ベーコンの姿も最高だ。先般公開された『96時間』も娘を拉致して傷物にした敵を相手にリーアム・ニーソン扮する元凄腕スパイのオヤジがハイテンションに大暴れするというアクション作品だったが、本作のケビンの暴走オヤジも良い味を発揮している。アクション面は、リーアムのオヤジは元凄腕スパイということでハードに描かれたが、本作のケビンのオヤジは普通の真面目なリーマンということで派手さは抑え目で丁度良い感じであるものの、それにしても少しやり過ぎているという感じもする。男臭さの面では、リーアムよりも遥かにケビンの方が勝っている。眉間にシワを寄せ、次第に寡黙な男へと変貌していく模様は、真の男への成長なのだ。しかも敵連中を蹴散らしていく姿からは、鶴田浩二や高倉健が活躍した一連の東映任侠ヤクザ映画や『ローリング・サンダー』(77)のウィリアム・ディヴェインを彷彿とさせ、これが面白さの一つだと捉えることもできる。とにかくアクションスターではないケビン・ベーコンのアウトロー系アクション映画のアンチヒーローは最高だと言いたい。
古き良き時代の男性向け娯楽アクションの復活というべき本作は、アクション映画好き男児にはオススメだ!! と言うよりも絶対に観るべきだと言いたい!!
◆観る者に温かさと優しさを提供し安らかな気持ちにさせる(85点)
アメリカの人気作家ジョディ・ピコーの大ベストセラー小説「わたしのなかのあなた」をニック・カサヴェテス監督が映画化。
◆シリーズのファンなら絶対必見だ(75点)
人気カー・アクション『ワイルド・スピード』のシリーズ第四弾。今回はヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ミシェル・ロドリゲス、ジョーダナ・ブリュースターといった第一弾のメンバーが再集結した。これはシリーズのファンにとってはたまらなく嬉しいことだろう。この四人に加えて第三弾に出演した中国系俳優サン・カンが前作と同じ役名で出演。監督は第三弾を手懸けたジャスティン・リン。
◆最初から最後まで良いイメージで描かれたドラマ(60点)
天真爛漫で純粋なモレ(シン・ミナ)と証券マンのサンイン(キム・テク)は、幸せな新婚生活を送っている。ある日、モレは閉館時間外に忍び込んだ現代アートの美術館で不思議な青年ドゥレ(チェ・ジフン)と出会い、関係を交わしてしまう。その後、会社を辞めてフランス料理店をオープンしたいとモレに打ち明けたサンインが連れて来たシェフが、なんとあのドゥレであった。ドゥレはサンインに料理を教え込むためにモレとサンインの家に住み込むこととなり、三人の共同生活が始まるのだが、これが三角関係の始まりでもあった……。
◆B級娯楽映画ファン、マニアは見逃すわけにはいかない必見作(65点)
傑作『ディセント』(05)を世に送り出した英映画界きっての娯楽映画職人ニール・マーシャルが早くも自身の集大成と呼べるような作品を生み出してしまった。SF、アクション、スプラッター系ホラー、サスペンス、史劇スペクタルの要素を取り入れてごった煮状態にし、70年代から80年代の世紀末後を舞台にした娯楽映画の影響を受けた作風のコテコテB級娯楽映画だ。
◆観る価値は大いにあり(70点)
生身の肉体だけで障害物をスピーディーに乗り越えていくフランス発のスタント・パフォーマンス“パルクール”に、格闘技要素を加えて魅せつけた新感覚アクション『アルティメット』の続編。監督はパトリック・アレサンドランが担当。
◆女性よりも男性にウケるラブコメディー(75点)
TVプロデューサーのアビー(キャサリン・ハイグル)は頭もキレ、仕事でも腕が立つ美女。だが、恋愛面では完璧な男を求めていることが原因でご無沙汰状態。ある日、彼女は隣に住む医者コリン(エリック・ウィンター)に出会う。イケメンで誠実な人柄の彼は条件にピッタリだが、なかなか良い関係を築けない。そんな折、アビーは上司から恋愛相談番組の名物恋愛カウンセラーのマイク(ジェラルド・バトラー)とチームを組むようにと依頼される。下品極まりない下ネタが売りのマイクがコリンとうまくいけるようにするための男女間の凄まじい本音や恋愛テクをアビーに指導していくが……。
◆アクションシーンは高ポイント獲得(80点)
リュック・べッソンが製作と脚本(ロバート・マーク・ケイメンとの共同)を手懸け、べッソン製作作品で撮影を担当していたピエール・モレルの監督第二弾作品。
◆美女ドゥースの歌声は秀逸であり、最も魅力的だ(70点)
不況真っ只中の1936年、パリ。長年に渡って人々に愛されてきた下町のミュージックホール、“シャンソニア劇場”が経営不振から突然閉鎖することになり、裏方として働いていたピゴワル(ジェラール・ジュニョ)は当然の如く失職し、酒に溺れる日々を送ることになる。挙句の果てには保護者失格として息子ジョジョ(マクサンス・ぺラン)とも引き離されてしまう。愛息子を取り戻すべくピゴワルはかつての仲間たちとともに劇場再建に乗り出すが……。
◆サスペンスとしての面白さは十分(70点)
70年代を代表する傑作サスペンスとして今もなお語り継がれている『サブウェイ・パニック』(74)を舞台を現代に変えてリメイク。監督は、大作系娯楽アクションのヒットメーカーであるトニー・スコット。主演は、デンゼル・ワシントンとジョン・トラヴォルタというハリウッドが誇る二大スターのW主演ときたもんだから凄い作品、面白いに違いないと観る前から大きな期待を抱かせてくれる。
◆実話に基づいた実録犯罪ドラマ(70点)
ド派手なアクション映画を世に送り出しているリュック・べッソン率いるヨーロッパ・コープ社が、これまでとは違った異色の刑事モノのクライム・サスペンス・アクションを生み出した。