アイアンマン2 - 渡まち子

◆悩めるヒーローが多い昨今のアメ・コミ映画の中、この“のんきさ”は捨てがたい(65点)

 大ヒットしたアメコミ・ヒーロー映画の続編は、相変わらずド派手な作りで、娯楽映画の王道を行く。“アイアンマン”であることをメディアに公表したものの、勝手なヒーロー行為が問題視されてしまった天才科学者兼兵器産業のCEOトニー・スターク。アイアンマンの正当性を主張して、国家が求めるパワード・スーツ没収令を断固拒否した彼の前に、アイアンマンと互角の力を持つ敵ウィップラッシュが現われた。彼の武器は金属を一撃で真っ二つにするほどのパワーを持つ“エレクトリック・デス・ウィップ”。一方、トニーはパワードスーツのエネルギー源である、胸に埋め込んだリアクター(特殊電池)の悪影響により苦しみ始めていた…。

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プランゼット - 渡まち子

◆53分という上映時間はなるほど短い。だが短いならそれなりの物語を用意すべきで、何もかも言葉足らずになる事態は避けてほしかった(30点)

 往年の特撮映画へのオマージュを込めたビジュアルには個性を感じるが、お話しがあまりにおそまつだ。2053年の地球。宇宙から突如現われた謎の生命体により地球は侵略を受け、人口の大半を失ってしまう。各国の反撃がすべて失敗する中、日本方面軍・富士基地では、人類の存亡を賭けた最終作戦“プランゼット”を計画。ロボット兵器の搭乗員の大志は、仲間と共に敵と対峙することになる。戦いを前に、大志はたった一人の家族である妹こよみを安全な火星へと避難させようとするが…。

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リアル鬼ごっこ2 - 渡まち子

◆山田悠介原作の人気小説を映画化した前作は、思いがけない面白さを持つ小品だった(50点)

 前作のラストのオチから、続編はいくらでも作れそう…との予感はやはり当たった。日本で一番多い姓「佐藤さん」迫害のゲーム・鬼ごっこで勝利した佐藤翼は、謎の独裁者“将軍”が支配する世界で妹の愛や幼なじみの洋たちと共にレジスタンス活動を繰り広げていた。将軍から受けた提案で半ば強制的に鬼ごっこに参加し、必死で逃げ回る中、なぜか翼だけが突然現実世界に戻ってしまう。鬼たちまでも一緒に連れてきてしまった翼は、現実世界でも逃げ回ることになるのだが…。

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孤高のメス - 渡まち子

孤高のメス

© 2010「孤高のメス」製作委員会

◆医者にとっても患者にとっても希望を与えてくれるヒューマンドラマ(55点)

 何かと問題の多い医学界にあって、実力と人徳を兼ね備えた主人公はまるでスーパーヒーローだ。1989年のある地方都市の市民病院に、外科医の当麻鉄彦が赴任してくる。見栄や体裁ばかりを気にする病院の悪しき体制に不満を感じながらも、優秀な外科医である彼は、困難なオペを成功させ、患者を救うべく全力を尽くし、病院のスタッフの信頼を勝ち得ていく。一方、当麻の存在を疎ましく思う医師もいた。そんな中、病院を支えてきた市長が倒れる。当麻は前例のない成人から成人への生体肝移植をすべきかどうかの選択を迫られるが…。

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シーサイドモーテル - 渡まち子

◆他の部屋の人物との関係性に面白味が薄いので、普通のオムニバス映画といった印象(50点)

 豪華キャストのアンサンブル・ストーリーだが、4つの話の絡み具合が物足りない。辺ぴな山奥にあるモーテルに、偶然11人の男女が集まる。4部屋それぞれの密室で繰り広げられるのは、予測不可能なドタバタ劇だ。インチキ美容クリームを扱うセールスマン亀田と三十路前のコールガールのキャンディの騙し合い。3,000万円の借金から逃げてモーテルに隠れるギャンブラーの朝倉と恋人の留衣の部屋にはヤクザが取立てにやってきてヤキを入れる。マンネリ気味の社長夫婦に、お目当てのキャバクラ嬢を連れ込んだ常連客も。ワケアリの男女が繰り広げる運命の一夜は、はたしてどんな朝を迎えるのか?!

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マイ・ブラザー - 渡まち子

マイ・ブラザー

© 2009 Brothers Production, LLC. All Rights Reserved.

◆本作はオリジナルよりも、すさまじい体験を経たサムと家族が、本当の絆を見出すホームドラマの要素に重点を置いている(60点)

 戦争がもたらす癒えない傷と、兵士を支える家族という普遍的なテーマを扱う人間ドラマである。米軍海兵隊の大尉サムは学生時代から優秀な青年だ。一方、サムの弟のトミーは問題ばかりおこし、今も刑務所に服役中。だが兄弟はとても仲が良かった。弟の出所と入れ替わるように兄はアフガニスタンに旅立つが、ある時、サムの訃報が妻グレースのもとに届く。絶望の淵に沈むグレースと二人の幼い娘たちを支えたのは、厄介者だったはずのトミーだった。グレースとトミーの距離が確実に縮まったその時、死んだはずのサムが生還する。グレースは喜ぶが、戻ってきたサムは驚くほど別人になっていた…。

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告白 - 渡まち子

告白

© 映画「告白」フィルムパートナーズ

◆淡々としたモノローグに戦慄を覚える異色ミステリー。レディオヘッドの音楽がレクイエムに聞こえる。(70点)

 とある中学校の終業式の日。1年B組の教室で担任の森口悠子は「私の娘・愛美が死にました。警察は事故死と判断しましたが、このクラスの生徒に殺されたのです」と語り出す。衝撃的な告白に教室内は騒然となるが…。

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セックス・アンド・ザ・シティ2 - 渡まち子

セックス・アンド・ザ・シティ2

© 2010 New Line Productions, Inc. and Home Box Office, Inc.

◆大人気ドラマの劇場版の続編だが、雰囲気はゴージャスでも、物語に新鮮味が感じられない(50点)

 仕事も恋も遊びも貪欲なあの4人が再び登場。浮世離れしたセレブ・ライフと下世話な本音トークに笑いがこみ上げる。結婚式ドタキャンという事件を乗り越えてようやく結ばれたキャリーとミスター・ビッグ。2年目の結婚記念日を迎えるが、どうやら倦怠期のムードだ。一方で、ミランダとシャーロットもそれぞれの問題で頭を悩ませていた。そんなとき、中東の都アブダビへの豪華旅行に招待されたサマンサが3人に一緒に行こうと提案する。夢のようなバカンスではしゃぐ4人だったが、キャリーは元カレのエイダンと偶然に再会し…。

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春との旅 - 渡まち子

◆自分の過去に向き合い、後悔してもそれを口に出して言えない男の旅は、観客に生きる難しさを教える(60点)

 海外の映画祭でも評価が高い小林政広監督の新作は、祖父と孫が一緒に旅をするロードムービーだ。北海道に住む、元漁師の忠男は、失業したため東京に働きに出ると言う18歳の孫娘・春と共に親族を訪ねる旅に出る。目的は忠男の生活の面倒を見てもらうこと。二人は今まで疎遠だった親類縁者を訪ねるが、そこには厳しい現実があった。頑固者な上に足が不自由なため春に頼って生きてきた忠男と、父母のいない春は、今まで避けてきた家族という存在に否応なく向き合うことになる…。

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レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏 - 渡まち子

◆本作はレフェリーという、サッカーの試合に欠かせない存在でありながら、常に憎まれ役でもある功労者にスポットを当てているところが面白い(65点)

 サッカーの試合を陰で支えるレフェリーに着目した、UEFA(欧州サッカー連盟)公認ドキュメンタリー。中心になるのはEURO(UEFA欧州選手権)2008で笛を吹いたイングランドのレフェリーのハワード・ウェブだ。彼がポーランドチームに下したジャッジが大きな波紋を呼ぶ。映画は、欧州のベスト・レフェリーに選ばれたウェブの苦悩とUEFAの判断、ビデオ判定や審判の家族の思いなど、さまざまな角度からレフェリーという仕事に迫っていく。

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鉄男 THE BULLET MAN - 渡まち子

◆一貫したビジョンが感じられる典型的な実験映画になっている(50点)

 実験精神にあふれたカルト・ムービーの進化形。東京の外資系企業で働くアメリカ人男性アンソニーは、日本人の妻ゆり子と幼い息子のトムと3人で幸せに暮らしていた。ある日、謎の男が運転する車に息子のトムが轢き殺される事件が発生。絶望と怒りからアンソニーは次第に感情のコントロールが出来なくなる。ついに我を失ったそのとき、アンソニーの身体は蒸気とどす黒いオイルを噴出し、全身が金属と化していく…。

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RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語 - 渡まち子

◆都会で一応の成功を収めた主人公が、帰郷したことで故郷の素晴らしさを再発見し、自らの夢を思い出すというセオリー通りの展開(50点)

 インパクトは弱いが、心温まる実話で勇気をもらえる話だ。大手企業で仕事一筋に生きてきた肇は、49歳のとき、友人の死や独り暮らしの母親の病をきっかけに、自らの人生を振り返る。電車の運転手になるという幼い頃の夢を思い出し、思いきって採用試験に応募することに。年齢のハンデを乗り越えて試験に合格した肇は念願の運転手になるのだが…。

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ヒーローショー - 渡まち子

◆暴力的な青春映画を得意とする井筒和幸監督だが、そのまなざしの中には、社会の底辺で生きていくであろう若者たちへのエールが込められている(55点)

 人気お笑いコンビのジャルジャルがダブル主演と聞くとコメディを連想するが、本作は出口の見えない鬱屈した日々の中で巻き起こる暴力のスパイラルを描く青春バイオレンスだ。アルバイトでヒーローショーの悪役を務めるユウキは、実力も努力も中途半端な専門学校生。一方、元自衛官で配管工の勇気(ユウキ)は、昔はワルで通っていたが、今は年上の恋人と暮らすために地道に働いている。そんな2人が、不良たちの抗争に巻き込まれ偶然に出会うが、暴走する若者たちの暴力行為は取り返しのつかない犯罪に発展してしまう…。

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座頭市 THE LAST - 渡まち子

座頭市 THE LAST

© 2010「座頭市 THE LAST」製作委員会

◆逃れられない運命にからめとられていく市の定めは、あまりにも切ない(55点)

 生活感あふれる座頭市という視点が新しいアクション時代劇だ。市は盲目の流れ者で剣の達人。数々の修羅場をくぐってきたが、愛する妻タネのため、人を斬る生活を捨てて静かに暮らすことを決意する。しかし、市を追うヤクザとの戦いでタネが命を落とす。身も心も傷ついた市は、故郷の村に辿り着き、旧友の柳司のもとに身を寄せ、百姓として暮らし始める。村を牛耳る非道な天道一家に苦しめられる村人は、市に助けを求めるのだが…。

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プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂 - 渡まち子

◆古代ペルシャ版「グリーン・ゾーン」はド派手なアクション・アドベンチャー。ギレンホールの肉体改造が見ものだ。(55点)

 孤児のダスタンはその度胸を見込まれペルシャ帝国の王の養子となる。勇猛な若者に成長したダスタンは、叔父と二人の義兄と共に聖地アラムートを制圧。だが進軍は父王の怒りを買った上、王が毒殺されダスタンが疑われてしまう…。

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