すべて彼女のために - 渡まち子

◆細心の脱獄計画はサスペンスとして楽しめるが、基本はヒューマン・ドラマだ(70点)

 無実の妻を救うためすべてを捨てる夫の覚悟が感動を呼ぶヒューマン・ドラマの佳作。平凡ながら幸せに暮らすジュリアンとリザ夫妻。だがある日突然、身に覚えのない殺人罪でリザが逮捕、投獄されてしまう。必死で無罪を主張するが、状況証拠は彼女に不利なものばかりで、3年の時が過ぎる。妻の無実を信じるジュリアンは、絶望し自殺未遂まで図ったリザの姿をみて、ある計画を実行する決意をする…。

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しあわせの隠れ場所 - 渡まち子

◆孤独な黒人少年とある白人家族の絆を描く実話。サンドラ・ブロックの熱演に圧倒される。(65点)

 裕福な白人女性リー・アンは、ある日、ホームレス同然の黒人少年マイケルに声をかける。彼の境遇を知って自宅に連れ帰り面倒を見るが、ある時、マイケルにアメリカン・フットボールの適性があることを知る…。

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パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 - 渡まち子

◆パーシーがその手で操る水の動きは激しくも洗練されていて、高度なCGによる描写はさすがのひと言(60点)

 現代のNYにギリシャの神々が現れる奇想天外なファンタジー。落ちこぼれの高校生パーシー・ジャクソンは、ある日突然、自分はギリシャ神話の神ポセイドンの息子であることを告げられる。神と人間の子であるデミゴットである彼は、仲間のアナベスとグローバーと共に、万能の神ゼウスのもとから盗まれた最強の武器・稲妻を探す旅に出る。この稲妻がみつからなければ神々の間で戦争が起きてしまうのだ。だが泥棒の濡れ衣を着せられたパーシーの前には数多くの危険が待ち受けていた…。

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ボーイズ・オン・ザ・ラン - 渡まち子

◆ぶざまにもがき続ける主人公が懸命に走るラストは奇妙なさわやかさを覚えた(60点)

 うだつの上がらない青年の“本気”が泣けてくる青春ドラマだ。弱小玩具メーカーに勤める田西は29歳。同僚の女性ちはるに恋しているが、まともに声さえかけることができず思い悩む日々だった。そんなときライバル会社で大手玩具会社のやり手の営業マン・青山が手助けしてくれる。いい雰囲気になったのもつかの間、ちはるの誤解を招く大失敗をやらかした田西はフラれてしまう。そんなある日、青山がちはるを横取りした上、もてあそんで捨てたことを知る…。

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ルドandクルシ - 渡まち子

◆何だかふざけたような陽気な名前だがこの屈託のなさがメキシコという国、ひいてはこの製作会社の第一弾である本作の魅力だ(60点)

 いいかげんだが憎めないダメ兄弟の夢と現実を描く物語は、ラテン系らしい大らかさがある。メキシコの片田舎のバナナ園で働くベトとタトの兄弟は、草サッカーに熱中しながら、貧しくも楽しい日々を過ごしていた。偶然スカウトの目に留まり、2人は相次いで大都会メキシコシティでプロ・サッカー選手になる。兄のベトはルド(タフな乱暴者)、弟のタトはクルシ(ダサい自惚れ屋)と呼ばれ活躍するようになるが、兄はギャンブルに、弟は女の誘惑に惑わされて…。

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台北に舞う雪 - 渡まち子

◆美しい自然描写が持ち味のジェンチイ作品らしく、霧雨にけむる街並みや緑の陰影、幻想的な天灯祭りなど、思わずハッとするような映像美にあふれている(60点)

 台北北部の小さな町が舞台の淡い恋物語は、美しい映像に癒される小品。ローカル線の終着駅である菁桐(チントン)に降り立った大陸育ちの新人歌手のメイ。彼女は突然声が出なくなり、誰にも告げずに台北を飛び出してこの田舎町にやってくる。一方、孤児として育った青年モウは、町の人々の役に立ちたいと、何でも屋として働いている。まったく違う世界に住む二人が偶然出会い、互いに惹かれていくが…。

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人間失格 - 渡まち子

◆ほとんど孫と祖母くらいの年齢差の三田佳子が生田斗真に後ろから迫る図はあまりに異様で、見ているこっちが怖くなった(50点)

 太宰治の自伝的小説の映画化で、主人公を取り巻く女優たちが豪華だ。青森有数の資産家の息子の大庭葉蔵は、人間というものが判らない感覚に苛まされていた。幼い頃はわざと道化を演じ、大人になって上京してからは、画塾の友人で遊び人の堀木らと酒や女に溺れる放蕩の日々を送る。挙句の果てに生きることに疲れ、精神的に追いつめられた葉蔵は、カフェの女給・常子と心中するが、自分だけ生き残ってしまう…。

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コララインとボタンの魔女 3D - 渡まち子

◆途方もない労力が必要なこのコマ撮りアニメは、手作りならではの独特の味がある(60点)

 ストップモーションアニメと3Dの組合せが個性的なダーク・ファンタジー・アニメーション。家族で引っ越してきたばかりの少女コララインは、忙しい両親にかまってもらえず、まだ友だちもいない。退屈していたある日、家の中に小さな秘密の扉をみつけ中に入る。現実とそっくりだけどずっと楽しいもうひとつの世界が広がるそこは、何でも願いが叶う上に、パパもママも優しい。ただ奇妙なことに両親の目がボタンになっていた。扉の向こうの世界から戻ってみると、両親の姿がない。コララインは、ママたちを取り戻そうと決心するが…。

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パレード - 渡まち子

◆都市生活に巣食うモラトリアムという透明の闇。若手実力派俳優5人のキャスティングが絶妙だ。(70点)

 都内のマンションでルームシェアする、直輝、未来、琴美、良介。彼らは色恋抜きの関係を保ち、怠惰で平和な毎日を送っていた。そこに男娼のサトルが加わり小さな変化が起こる。一方、街では連続暴行事件が発生していて…。

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恋するベーカリー - 渡まち子

◆ベテラン俳優3人の絶妙な化学反応が、熟年男女の恋の騒動を青春映画のように輝かせる(60点)

 大人の恋愛模様をコミカルな艶笑話風に描くハートフル・ストーリー。ジェーンは大人気ベーカリーを経営する実業家。10年前に離婚したが3人の子供を育て上げ、友人にも恵まれて、充実したシングルライフを送っている。だが心が満たされないと感じることも。そんな時、息子の卒業式に出席するため滞在したホテルで偶然別れた夫ジェイクと再会し、勢いでベッドイン。元サヤを望むジェイクはそれ以来、彼女に猛烈にアタックする。一方で、バツイチの建築家アダムもまた控えめにジェーンにアプローチ。元夫との再会と新しい男性との出会いの両方にときめくジェーン。微妙な三角関係は、思いがけない出来事に発展していくが…。

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霜花店(サンファジョム)-運命、その愛 - 渡まち子

◆少女漫画のような微笑ましい恋愛や耽美的なボーイズ・ラブを期待する韓流ドラマファンには少々キツいだろう(55点)

 高麗末期を舞台した歴史ドラマは大胆な性描写を交えて描く愛憎劇だ。中国・元の支配下にある高麗王朝。王は、陰謀が渦巻く中、日々を不安の中で過ごしていたが、幼い時から寵愛する近衛部隊長のホンニムとの愛だけが安らぎだった。女を愛せない王は、元から嫁いできた王妃との間に世継ぎを誕生させ、紛糾する後継者問題を解決するため、ホンニムに王妃の寝所の相手をさせる。王の命令は絶対とはいえ、困惑するホンニムと王妃だったが、この苦渋の選択が、危ういバランスを保つ3人の運命を狂わせていく…。

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涼宮ハルヒの消失 - 渡まち子

◆予備知識なしで鑑賞した私はそのハイテンションな冒頭にドン引きしつつも、いつのまにか人物相関や世界観をしっかり把握した(60点)

 京都アニメーションによる、SF学園コメディ「涼宮ハルヒ」シリーズ初の劇場版。クリスマス間近の12月18日は、いつもと変わらぬ日のはずだった。高校に向かったキョンは、教室の自分の席の後ろに涼宮ハルヒがいないこと、さらに彼女の存在をクラスの誰も知らないことに驚愕する。噛み合わない会話、ハルヒの不在とかつてキョンを殺そうとした朝倉涼子の復活、SOS団の人格の変貌。キョンだけをそのままにして、世界は大きく改変されていた…。

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やさいのようせい N.Y.SALAD The Movie 3D - 渡まち子

◆パステルカラーの柔らかな色彩と、ラフスケッチのようにサラリと描かれた絵柄が魅力的(55点)

 野菜をモチーフにしたユニークなアニメーションは、優しいタッチが魅力だ。舞台はNYのキッチン。芽キャベツら野菜の妖精たちは、月の光がキッチンに差し込む夜に目を覚ましては楽しく遊んでいる。月に一度の満月の夜、芽キャベツとガーリックは、お気に入りのホルンの奪い合いに。勢い余ってシンクの湖に落ちてしまった芽キャベツを引き上げると、ホルンの中には見たことがないピンク色の妖精がいた。これが冒険に満ちた特別な夜の始まりになる…。

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ハンナ・モンタナ ザ・ムービー - 渡まち子

◆映画の物語と現実が絶妙にリンクしている(50点)

 米国の人気TVシリーズ「シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ」の劇場版は、ノーテンキな明るさが楽しいアイドル映画。歌手のマイリー・サイラスが熱演するが、このTVドラマやサイラスの人気に温度差がある日米では、映画のありがたみも異なるだろう。普通の女子高生マイリー・スチュワートは、実は全米で大人気のアイドル、ハンナ・モンタナなのだが、この秘密はごく少数の人間しか知らない。二重生活をこなすマイリーはいつしかセレブの生活に慣れてしまい、傲慢な性格に。マネージャーでもある父ロビーはそんな彼女を心配し、強制的に故郷のテネシーに連れて行く。マイリーは、ここで幼馴染のカウボーイのトラヴィスと再会し、自分自身をみつめることになる…。

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カラヴァッジョ/天才画家の光と影 - 渡まち子

◆光と影のコントラストの妙を得意とするストラーロの映像は、陰影の濃いカラヴァッジョの絵画そのもの(70点)

 バロック絵画の先駆者である天才画家の破天荒な半生を描く伝記映画は、崇高なまでに美しく罪深い。16世紀のイタリア・ローマ。画家のカラヴァッジョは天性の絵の才能から枢機卿の援助を受け、教会の絵をまかされるようになる。素晴らしい絵画によって賞賛を浴びる一方で、放蕩、暴力沙汰など彼の私生活が問題に。ついに決闘により相手を殺害してしまったカラヴァッジョは死刑判決を受け、ローマから逃亡することになるが…。

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