◆痛くて笑える人間劇場(75点)
舞台はワシントン。とあるフィットネスセンターの更衣室で見つかったCDの落とし物。従業員のチャド(ブラッド・ピット)が、パソコンでCDの中身をチェックすると、そこにはCIAの機密情報が書き込まれていた。チャドはこのCDの持ち主をゆすってお金を手に入れようと、同僚のリンダ(フランシス・マクドーマン)を誘ってある計画に乗り出すが……。
◆痛くて笑える人間劇場(75点)
舞台はワシントン。とあるフィットネスセンターの更衣室で見つかったCDの落とし物。従業員のチャド(ブラッド・ピット)が、パソコンでCDの中身をチェックすると、そこにはCIAの機密情報が書き込まれていた。チャドはこのCDの持ち主をゆすってお金を手に入れようと、同僚のリンダ(フランシス・マクドーマン)を誘ってある計画に乗り出すが……。
◆人生と社会の核に迫ろうとした傑作(90点)
舞台はインド。スラム街出身の少年ジャマール(デーヴ・パテル)は、解答するごとに賞金がつり上がっていくTVのクイズ番組「クイズ$ミリオネア」に出場した。彼は司会者(アニル・カプール)の読みとは裏腹に正解を重ねていき、全問正解まであと一歩のところまでこぎつけるが、不正解答を疑われて警察に拘束されてしまう。ジャマールは警察の取り調べに対して、自身の生い立ちを語り始める……。
◆人と違うことを隠さないこと(75点)
同性愛者のハーヴィー・ミルク(ショーン・ペン)は、1977年、4度目の選挙で念願のサンフランシスコ市政執行委員に選出された。同性愛者であることを公表して公職についた初めての人間だった。彼は同性愛者の代弁者として時代の寵児となり、同性愛者はもとより、有色人種、高齢者、ヒッピーなど、さまざまなマイノリティ(少数派)を支援する政治活動を行った。ところが、公職についてわずか11ヵ月後、ミルクは敵対する同僚の市政執行委員ダン・ホワイト(ジョシュ・ブローリン)に射殺されてしまう……。
◆愛憎入り乱れる家族の素顔に迫った作品(80点)
薬物治療の施設からキム(アン・ハサウェイ)が戻ってきたが、家のなかは、2日後に迫ったキムの姉レイチェル(ローズマリー・デウィット)の結婚式の準備で大わらわ。キムはなんとなく居心地の悪さを感じる。夜、家族や友人を集めて行われたディナーパーティの席では、出席者による祝福のスピーチが始まる。いよいよキムにも順番が回ってきたが……。
◆大作戦記映画と呼ぶにふさわしいスケール感(75点)
西暦208年、魏、呉、蜀が争う中国・三国時代。曹操(チャン・フォンイー)率いる80万の魏軍に対抗するため、蜀を治める劉備(ユウ・ヨン)の軍師・孔明(金城武)は、知将・周瑜(トニー・レオン)を擁する呉と同盟を結ぶ。一度は蜀と呉の連合軍が優勢に立つも、巻き返しを図る曹操は、疫病で死んだ兵士の遺体を船に乗せて対岸へ送りつける。連合軍にも疫病が蔓延し、劉備は仕方なく自軍の兵を引き上げてしまう……。
◆意外性に富んでいておもしろい(60点)
17歳のチャーリー(アントン・イェルチャン)は、成績優秀にもかかわらず、有名私立高校の退学歴が何度もある問題児。チャーリーは頭のよさを活かして、校内でつい違法ビジネスをやってしまうのだ。いよいよ地元の公立高校に行かざるを得ないはめになるが、そこでもあるビジネスを思いつき……。
◆「実話に基づく究極の恐怖」という惹句がむなしく響く(40点)
クリスティン(リヴ・タイラー)とジェームズ(スコット・スピードマン)のカップルは、真夜中に別荘に到着した。甘いムードになりかけたとき、何者かが玄関のドアをノックする。それを皮切りに不可解な出来事が次々と起き、ついに別荘はストレンジャーズ(訪問者)に包囲されてしまう……。
◆観客の興味を最後の最後まで引きつける(80点)
イギリスとオーストラリアで活躍する人気司会者デビッド・フロスト(マイケル・シーン)が、アメリカ進出の足がかりにしようと、ウォーターゲート事件で辞職した元米国大統領リチャード・ニクソン(フランク・ランジェラ)のインタビュー番組を企画する。一方のニクソンは、政界復帰をにらんでインタビューのオファーを受けるが……。
◆好きなものに熱中することの尊さ(35点)
天才的な釣りの腕をもつ少年・三平(須賀健太)に、ある日、アメリカでバス釣りのプロとして活躍する鮎川(塚本高史)が声をかけてきた。鮎川が伝説の「夜泣谷の巨大魚」の話をすると、三平はが然ソイツを釣る気になる。ところが間が悪いことに、三平を東京へ連れ帰ろうと三平の姉・愛子(香椎由宇)がやって来て……。
◆個性的な登場人物たちがくり広げる時空を超えた群像劇(80点)
2012年、彗星の衝突によって地球は5時間後に消滅しようとしていた。(住人たちが避難して)ほとんど誰もいなくなった町のとあるレコード店では、店長(大森南朋)が、知る人ぞ知る伝説のパンクバンド「逆鱗」が1975年に録音したカルト曲『FISH STORY』を流していた。人類は本当に滅びてしまうのか……!?
◆歴史の転換点の紙一重ぶりに運命の綾を感じずにはいられない(65点)
第二次世界大戦末期。ドイツのシュタウフェンベルク大佐(トム・クルーズ)は、ナチス総統ヒトラーによる独裁政権のやり方に絶望し、ヒトラーの暗殺計画を企てる。彼はみずから立案した<ワルキューレ作戦>の首謀者として、クーデターを成功させるべく着々と計画を進めるが……。
◆自虐めいた映画構造同様におもしろいのがスタとガンペの人間ドラマだ(70点)
傲慢でけんかっ早い映画俳優のスタ(カン・ジファン)は、アクションシーンの撮影中に激高して相手役を殴ってしまう。代りの相手役が見つからず困っていたところ、スタは以前に出会った俳優志望のヤクザ、ガンペ(ソ・ジソブ)のことを思い出し、わらにもすがる思いで連絡を取る。ガンペはけんかのシーンで本当に闘うことを条件に、映画への出演を了承する……。
◆期待以上の驚きと余韻を与えてくれる(80点)
多感な思春期をすごしていた17歳のダイアナ(エヴァン・レイチェル・ウッド)。ある日、学校のトイレで親友のモーリーン(エヴァ・アムーリ)とたわいのないおしゃべりをしていたら、突如、同級生による銃乱射事件が起きた。トイレに入ってきた犯人は、ダイアナとモーリーンに銃を突きつけて、「どちらかを殺す」と言う。選択を迫られたダイアナは……。
◆ミステリーの動機づけにはもう少し丁寧さと説得力がほしかった(55点)
ある日、飛行機の墜落事故が起きた。奇跡的に生き残った男女5人の乗客は、女性セラピストのクレア(アン・ハサウェイ)のカウンセリングを受けることに。ところが、5人の生存者は次々と姿を消していく。不審に思ったクレアは事故の真相を探り始めるが……。
◆思わせぶりな秘密を担保にした展開は鼻持ちならない(55点)
沖縄の離島で雑貨店を営みながら愛犬のカフーと暮らす明青(玉山鉄二)。ある日、彼のもとに1通の手紙が送られてきた。そこには「絵馬の言葉が本当なら、私をお嫁さんにして下さい」と書かれていた。しばらくすると、明青のもとに幸(マイコ)という美しい女性が現れ……。