グリーン・ランタン - 青森 学

善悪がこれほど明確ならば、とっくに世界は平和になっているだろうと夢想してしまう作品。(点数 70点)


(C)2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. TM&(C)DC COMICS.

宇宙の遥か遠くに星々を守る数多の守護者がいた。その名はグリーン・ランタン。
全生物の意志の力を身にまとい、超人的な力で“恐怖の力”に対抗する。
意志の力は緑色をしており、それが生命のエネルギーなのだ。

各星系を守るグ リーン・ランタンに初めて地球人が抜擢されることになるのだが、その候補者は軍需産業のテストパイロット。
「アイアンマン」もそうだったが、正義 を体現するのが軍事関係者という、アメリカ人の屈託のない正義に対する思い込みが見え隠れし
て、大国の拮抗したパワーバランスの上でたくみに立ち 振る舞っていた日本人としては観れば複雑な気分になるのかもしれない。

この映画の批評を読む »

ゴーストライター - 青森 学

陰鬱な絵作りがサスペンスにふさわしい正統派映画(点数 85点)


(C)2009 R.P. FILMS – FRANCE 2 CINEMA – ELFTE BABELSBERG FILM GmbH – RUNTEAM III LTD

Suspense《未解決・不安・気がかりの意》

冒頭、バケツをひっくり返したような土砂降りにたたられるフェリーが接岸して、船内の車両積載場所から次々とクルマが陸へと上がっていくのだが、 一台だけ取り残された主人のいないBMWがクローズアップして物語の序幕が上がる。

この映画の批評を読む »

親愛なるきみへ - 青森 学

言葉で想いを伝えることこそが恋愛の基本であることに気付かせてくれる作品(点数 75点)


(C)2010 DEAR JOHN, LLC. All rights reserved.

タイトルから察せられる通り、この映画のテーマは「手紙」である。

アメリカ軍人である主人公と大学生のヒロインが運命の出会いから数週間の蜜月を過ごすのだが、そこは成就した恋愛がどれも一様なように観ていても どこかで見たようなシーンと会話に既視感が拭えなかった。
このエピソードに時間を割いたのは、後の別れの物語に厚みを加えるための周到な序奏だっ たとはいえ、やはり私には長く感じられた。
だが、1年の任期を終えて除隊するはずだった主人公に9.11テロが二人の人生を大きく変えてしまう。

この映画の批評を読む »

ツリー・オブ・ライフ - 青森 学

人知を超えた存在に対する根源的な畏れがスクリーンから溢れる作品(点数 65点)


(C)2010. Cottonwood Pictures, LLC. All rights reserved.

最初に断っておかなくてはならないのだが、この映画は普段観ている娯楽映画を観る感覚で劇場に足を運ぶと先ず間違いなくその期待を裏切られるということである。

強権的な父親に抑圧される家族ではあるが、ごく一般的なアメリカの中流家庭に訪れた次男を喪うという悲劇。その悲しみを重厚なクラシック音楽が悲しみに深みを与える。
だが、ストーリーにとりわけ大きな変化は無い。
違うのは物語にカットインされる広大な自然の映像である。
そして残された者はもたらされた悲し
みについて縷々と神に問い続ける。この映画の中に神は現れない。
だが終盤に部分的にではあるが、ストーリーの進行上明らかに異質なものが挿入される。
おそらくそれがテレンス・マリックにとって一番具体的な神の似姿だったのかもしれない。

この映画の批評を読む »

【おすすめサイト】