キーラ・ナイトレイ主演で描くデボンシャー公爵夫人の半生(70点)
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キーラ・ナイトレイという女優は一体どこまで進化して行くのか。『パイレーツ・オブ・カリビアン』で一躍有名になり、『プライドと偏見』ではアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、昨年の『つぐない』でもその演技を高く評価された。その彼女が満を持して出演したのが『ある公爵夫人の生涯』という実話を基にしたソウル・ディブ監督の時代劇だ。本作は18世紀に実在したデボンシャー公爵夫人ジョージアナの半生を描く、アマンダ・フォアマンの「Georgiana, Duchess of Devonshire」を映画化した作品だ。
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エド・ハリスとヴィゴ・モーテンセンが西部劇で再び共演!(60点)
今日、映画館で西部劇を観る機会が少なくなっている。それでも昨年は『3:10 to Yuma』や『ジェシー・ジェームズの暗殺』等の良質な西部劇映画が公開された。秋は良い映画が公開されるシーズン。今年もぞくぞくと賞レースに向けて映画が公開されているが、その中で犯罪小説家ロバート・B.パーカーの2005年に発表した小説が原作の『アパルーサの決闘』という西部劇映画が異彩を放っている。
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北村龍平監督のハリウッドデビュー作ついに解禁!(55点)
以前から噂されていた『VERSUS-ヴァーサス-』『あずみ』の北村龍平監督のハリウッド進出。彼が監督したのはクライブ・バーカーの「Books of Blood」の中にある短編小説が原作の映画。その映画『ミッドナイト・ミートトレイン』は『SAW』シリーズのライオンズゲートが配給に携わっている。海外での『VERSUS』の評価が高かったため、本作は北村監督にとってハリウッドでの賭けともいうべき作品である事は間違いない。
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サミュエル・L・ジャクソンが隣人にしつこく嫌がらせする(65点)
例えば、新しい家やアパートに引越して新生活を始めようとしている時に隣人が嫌がらせをしてきたらあなたはどうするだろう?すぐに次の引越し先を決めるか?それともその隣人に戦いを挑むか?『レイクビュー・テラス 危険な隣人』はこの様な馴染み深い題材を基に作られた作品で、そのテーマからも想像が付く通り、観ていると苛立ちを覚えさせる映画だ。
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家族を殺害された子供達が歌と踊りの全国大会を目指す(70点)
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近年アフリカの紛争を題材にしたドキュメンタリー映画をよく見かける。昨年では『The Devil Came on Horseback』や『Darfur Now』等があった。前者はダルフール軍事監督官の男性の観た光景を通して民族浄化の悲惨さを訴えるもので、後者は6人の国籍も立場も違う人がダルフールの大虐殺に対してどういった事を行っているのかを描くものであった。そしてそこにまたそれらとは違うアプローチの紛争が背後にあるドキュメンタリー映画が加わる。『ウォー・ダンス/響け僕らの鼓動(原題:WAR DANCE)』はウガンダが舞台の映画だ。
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ジェイミー・ベルがストーカーになる!?ハラム少年の通過儀礼の物語(60点)
成長して行く過程で通過儀礼というものが訪れる場合がある。それは人それぞれだが、多くの場合快くないはずだ。避ける事の出来ない苦い経験を通して大人へと脱皮するわけだが、スコットランド映画『MISTER FOE』の主人公ハラム・フォーは18歳で、ガツンと鈍い一撃を喰らってしまう。本作はイギリス人作家ピーター・ジンクスの2001年のデビュー小説が原作で、『リトル・ダンサー』『ジャンパー』のジェイミー・ベルが主演を務める。
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貧困の中に生きる18歳の少年が目の前に現れた未来へのドアを前に立ち尽くす…。(85点)
人は慣れ親しんでいないものが目の前にあると、それに対し躊躇する傾向にある。それは食わず嫌いに似ていて、それを眺める事は出来ても食べた後に何が起こるか想像がつかない。口の中に広がる味を知らないのだ。2007年のサンダンス映画祭で特別審査員賞を受賞した『THE POOL』という映画がある。この映画の主人公の青年は、あるプールをきっかけに彼の前には到底現れるはずのなかった見た事のない未来のドアに直面する。
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リッキー・ジャーヴェイス主演2008年版『ゴースト/ニューヨークの幻』(65点)
人の魂は現世に悔いが残るととどまってしまうという。おそらく霊能力者と呼ばれる人々はそういったこの世から旅立てない魂を次の世界へと導く役割を担っているのだろう。『オー!マイ・ゴースト』は幽霊達が突然見える様になった男の物語。しかし、この物語には幽霊は出て来るがホラー映画ではない。本作はファンタジー・コメディ映画だ。
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『ノーカントリー』で金字塔を築いたコーエン兄弟最新作!(65点)
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この2人は一体どこまで突っ走って行くのだろうか。本年度のアカデミー賞で作品賞、監督賞その他を受賞し、センセーションを巻き起こした映画『ノーカントリー』のコーエン兄弟。彼らは栄光の余韻に浸る事なく作品を撮り続ける。それが良いのか悪いのか分からないが、早速彼らの新しい映画が完成した。新作の『バーン・アフター・リーディング』は彼らの金字塔『ノーカントリー』とは打って変わってブラックコメディに仕上がっている。
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ロブ・ゾンビがあのジョン・カーペンターのホラー映画の金字塔をリメイク(40点)
© 2007 The Weinstein Company,LLC.All rights reserved.
ミュージシャン、映画監督、脚本家等、様々な顔を持つ男ロブ・ゾンビ。特にホラー映画に傾倒している彼は今までに『マーダー・ライド・ショー』やその続編『デビルズ・リジェクトマーダー・ライド・ショー2』を監督している。それらの映画でコアなファンを獲得した彼が再び監督した映画はなんとジェイミー・リー・カーティス主演で有名な1978年のスプラッター映画『ハロウィン』のリメイク作品。本作ロブ・ゾンビの『ハロウィン(原題:HALLOWEEN)』は全米で初登場1位を記録した。
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スカーレット・ヨハンソンがセレブのナニーを演じる(40点)
アメリカでは経済的に余裕のある家庭ではナニーと呼ばれるベビーシッターを雇う場合が多い。彼らは雇い主の家に住み込みか、通いで子供の家庭教師や世話をし、お手伝いさん(メイド)とは違う役割を果たしている。『私がクマにキレた理由(原題:THE NANNY DIARIES)』ではナニーに似ても似つかない女優スカーレット・ヨハンソンがひょうんなことからある裕福な家庭の子供の世話をすることになる。
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ポール・ウォーカーが子供に振り回される1日を描くスリラー(45点)
イケメン俳優のポール・ウォーカー。彼はその均整の取れた体からモデルとしても活躍していた。しかし俳優としてはイマイチ評価されず、日本ではロブ・コーエン監督作『ワイルドスピード』くらいでしか知られていないのではないだろうか。ヴィン・ディーゼルと共演した『ワイルドスピード』は続編も作られる程人気を博し、その人気に肖り、シリーズとは全く関係のないポール・ウォーカーが出演するある映画にも「ワイルド」が付けられてしまった。それは『ワイルド・バレット(原題:RUNNING SCARED)』。本作はカーチェイス映画ではなく、アクション・スリラーである。
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『サウスパーク』『チーム・アメリカ』のクリエーターが作る有名悲劇の続編!?(65点)
ウィリアム・シェイクスピアの代表作に「ハムレット」がある。これは映画化も幾度となくされてきた有名な悲劇だ。夏の大作映画の公開も一通り終了した今日、ユニークなタイトルの映画が公開を迎える。それは『HAMLET 2』。「ハムレット」で既に登場人物は皆死んだのでは?しかし、これはそのシャイクスピア作品の続編ではない。本作は全くオリジナルの教師が主人公のスクール・ムービーだ。
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◆ヨハンソン、バルデム、クルスが共演!(85点)
バルセロナには何かがある。人々はその街に引き寄せられ、妙な体験をしてしまうのだ。近年でバルセロナを舞台にした映画で印象的だったのは、おそらく 2003年の『スパニッシュ・アパートメント』が挙げられるだろう。これは主人公のフランスからの留学生が、バルセロナで彼の人生において忘れられない体験をするというものだった。そして今年、魅力的な街バルセロナが舞台の新しい映画が誕生した。『それでも恋するバルセロナ』と呼ばれるその映画は、なんと鬼才ウディ・アレン監督作だ。
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ハリケーン・カトリーナの後に来た地獄を描く衝撃の記録映画(90点)
ラップ・アーティスト、キンバリー・リヴァーズ・ロバート a.k.a Black Kold Madinaはヒーローにすら見える。2008年サンダンス映画祭ドキュメンタリー部門グランプリの映画『TROUBLE THE WATER』で彼女は起こった災害に対するアメリカ政府の杜撰な対応に夫スコットと共に戦う。また人々を突き動かすキンバリー・ロバートの姿は暗い現状の中で光る一寸の光の様でもある。
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