プレシャス - 岡本太陽

プレシャス

© PUSH PICTURES, LLC

◆アメリカ貧困層の子供への精神的・肉体的・性的虐待等、多くの問題が浮き彫りになる(85点)

 映画『プレシャス(原題:PRECIOUS: BASED ON THE NOVEL ‘PUSH’ BY SAPPHIRE)』の主人公クレアリース"プレシャス"ジョーンズ(ガボリー・シディベ)は16歳の女の子。彼女のミドルネームが映画のタイトルになっているが、それは日本語で“いとしい”や“貴い”という意味を持つ。親の子に対する愛情が名前から分かる様な特別な名前だ。しかし、彼女の生きる現実は素敵な名前とは裏腹に、彼女の事を虫けらの様に扱う残酷なものだった。

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シャネル&ストラヴィンスキー - 小梶勝男

◆シャネルのファッションで全てが彩られた絢爛たる世界。ストラヴィンスキーもシャネルの世界の構成物の一つに過ぎない(80点)

 人物としてのココ・シャネルと、ファッションとしてのシャネルは、どちらが先なのだろうか。無論、普通に考えれば人物としてのシャネルが先に違いない。だが我々は、直接的にも、同時代的にも、ファッションとしてのシャネルは知っているが、人物は知らない。すでにこの世のものでない人物に到達するためには、ファッションを介するしか方法がない。我々にとっては、ファッションが先なのである。

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THE WAVE ウェイヴ - 佐々木貴之

◆恐ろしさと同時に面白さも漂わせる(70点)

 ドイツのある高校で教師ベンガー(ユルゲン・フォーゲル)は、独裁政治の特別授業を担当することになる。ベンガーは自ら指導者となり、独裁制の体験学習を実行する。最初はやる気のなかった生徒たちも次第に魅了され、学校外でも様々な活動をやらかしていく。その活動は、ベンガーの予想を遥かに超越するほどエスカレートしていく……。

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スペル - スタッフ古庄

◆おったまびっくり懐かしのホラー(88点)

 まず、今回の教訓を一言、「お年よりは大切に・・・」ですね。。。

 きっかけは、些細な不親切・・・

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THE WAVE ウェイヴ - 山口拓朗

◆衝撃的なクライマックス(70点)

 「es【エス】」(2002年)といえば、1971年にスタンフォード大学で行われた「刑務所を舞台にした権力への服従実験」を下敷きにしたシチュエーション・ムービーだが、本作「THE WAVE ウェイヴ」は、その実験以前の1967年にカリフォルニア州の高校で実際に起きた事件を下敷きにした作品。本国ドイツでは240万人を動員し、2008年ドイツ映画興行成績No.1に輝いた話題作だ。

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ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵No.1と呼ばれた男 Part2 ルージュ編 - 小梶勝男

◆Part1よりも展開が派手なPart2。メスリーヌの最後の女を演じたリュディヴィーヌ・サニエが魅力的(73点)

 本作については「Part1」のレビューであらかた書いてしまったので、そちらも参照していただきたいが、どちらが面白いかと聞かれたら、「Part2」の方が面白いかも知れない。メスリーヌがすでに有名になってからの話なので、こっちの方が派手なのだ。ライバルの警視との戦いもあって、ラストに撃ち殺されるのは分かっていても、なかなかハラハラする。

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ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵No.1と呼ばれた男 Part1 ノワール編 - 小梶勝男

◆ヴァンサン・カッセルが実在の犯罪王、ジャック・メスリーヌを熱演したギャング映画。Part1、Part2合わせて4時間を超える大作だが、複雑な男の半生を淡々と描いて見応えがある(73点)

 実在したフランスの犯罪王、ジャック・メスリーヌ(映画の中で本人は「俺はメリーヌだ」と怒っていたが)の半生を描くドラマ。Part1、Part2、2本合わせて4時間を超える大作だ。だが、4時間をかけた意味はあったと思う。冒頭、「一人の人間のすべてを描くことは出来ない」云々と字幕が出るが、これが本作のテーマだろう。メスリーヌの様々な面を描くことで、一人の男の複雑さ、矛盾した存在が表現されていて、そこにドラマとしての面白さがあった。

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イングロリアス・バスターズ - 町田敦夫

◆タランティーノが歴史を変えた!(90点)

 クエンティン・タランティーノは、この作品で映画の定石をいくつ破っただろう? ナチス占領下のフランスを舞台に、2つのヒトラー暗殺作戦を同時進行させるという筋立てからして破格。魅力的なキャラクターを次から次へと登場させては、華麗なる死と暴力の激発の中で、惜しげもなく退場させていくのもぜいたくだ。観客は予想を裏切られ、大いに驚愕することになるが、それでいてストーリーの緊迫感やパワーが落ちることはない。おまけにタラちゃん、するに事欠いて、しまいには“歴史”まで変えてしまった。ブライアン・シンガーとトム・クルーズのコンビでも越えられなかった史実という名の厚い壁を、これほどあっさりぶち壊してしまうとは、タラちゃん、やはりあんたはただ者ではない。

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ロフト. - 町田敦夫

◆謎だらけ、美人だらけのベルギー製密室推理劇(70点)

 ベルギー国民の10人に1人が見たというヒット作。5人の男が浮気の場所として共有していた部屋で、手錠をかけられた女の死体が発見される。部屋に集まった男たちは、疑心暗鬼の中で事の真相を探り合うが……。

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17歳の肖像 - 岡本太陽

17歳の肖像

◆16歳の少女と大人の男性の甘くてほろ苦くてちょっと危険な恋愛模様(75点)

 16歳。人生の中の最も多感なとき。そしてあの頃の未来は明る過ぎた。またそれは、それだけ世間知らずでもあったという事。イギリスのザ・オブザーバー紙で知られるジャーナリスト、リン・バーバーの自伝の一部を映画化したロネ・シェルフィグ(『幸せになるためのイタリア語講座』)監督最新作『17歳の肖像』の主人公ジェニーは文化の発達していない60年代初頭のイギリスに退屈し、フランスに憧れる女子高生。しかし、平凡だった彼女のティーンライフは、ある年上の男の出現により、ロマンチックで刺激的なものへと劇的に変化してゆく。

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ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵No.1と呼ばれた男 Part2 ルージュ編 - 佐々木貴之

◆ヴァンサンが服を脱いだときに観られるメタボ腹も印象的(70点)

 伝説的なフレンチ・ギャング=ジャック・メスリーヌの生涯を描いた二部作の完結編。

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ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵No.1と呼ばれた男 Part1 ノワール編 - 佐々木貴之

◆フレンチギャング映画ならではの痛々しい描写(75点)

 フランスの伝説的ギャング=ジャック・メスリーヌの壮絶な生涯を描いた二部構成からなる作品の第一弾。ジャック役は、ヴァンサン・カッセル。監督は『アサルト13 要塞警察』のジャン=フランソワ・リシェ。

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百万円と苦虫女 - 小梶勝男

◆タナダ監督のリアリズムと蒼井優の奇跡的な美しさ(90点)

 現時点では、蒼井優にとっても、タナダユキ監督にとっても代表作だろう。基本的にはコメディーだが、かなり苦い部分もある。前向きな女性ではなく、むしろ後ろ向きな女性を主人公にしたところが実にユニークだ。そこにタナダ監督の独特のリアリズムが感じられる。

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激突!殺人拳 - 小梶勝男

◆これぞグラインドハウス・ムービー。千葉真一がスプラッター空手を披露する。B級映画の面白さがいっぱいに詰まった作品(80点)

 千葉真一の「殺人拳」シリーズ第一弾。千葉が演じるキャラクターは悪に近い。志穂美悦子をヤクザに売り飛ばしてしまうし、石油王の娘のボディガードをしながら、その財産も狙う。ただやたらに強くて、残酷。目玉を指で突き刺し、金的を握りつぶして引きちぎり、のどを引きちぎり、頭蓋骨を砕き・・・と、アクションにブルース・リーほどのキレがない分、スプラッター描写が見ものだ。

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ロンゲスト・ヤード - 小梶勝男

◆映画の面白さが全て詰まった傑作。私にとっての映画の教科書(92点)

 この作品は、とても思い出深い。私が(親や友達と一緒でなく、)初めて一人で劇場へ行って見た映画なのだ。小学校3年生のときだったと思う。当時、映画館は不良なども集まる怖い場所で、一人で見に行くのは不安だったが、その不安以上に、見たい気持ちが大きかった。この映画を見て、映画が大好きになった。それ以来、ずっと映画ばかり見ている。そんな人生は世間の役には全く立たないが、自分なりに幸せといえるかも知れない。

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