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	<title>映画批評なら映画ジャッジ！ &#187; スカッとしたい2009</title>
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	<description>最新映画の批評が満載！批評家による映画批評を参考にされて、良い映画を見て頂く為のサイトです。</description>
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		<title>スター・トレック</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 10:33:15 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[スカッとしたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆数ある映画版の中でも屈指の傑作（85点） 　オバマ大統領の登場を機に、ハリウッド映画はネクラからネアカへと変化している。米国民のニーズがそうなっている、あるいは業界がそうした流行を作ろうとしているため、明るい企画が通りやすくなっているわけだが、中でも『スター・トレック』最新作はその典型例というべきエンタテイメント作品だ。 　英雄的な艦長を父に持つ若者カーク（クリス・パイン）は、進むべき道が決まらぬまま、無軌道な青春時代を送っていた。だが、新型艦USSエンタープライズのキャプテン直々の誘いにより、父と同じ惑星連邦艦隊に志願。熱い性格のカークとは正反対に冷静沈着なスポック（ザカリー・クイント）と反発しあいながらも、メキメキ頭角を現していく。 　66年に始まった初代シリーズ『宇宙大作戦』からおなじみのメンバーの、若き日々を描くSF青春ドラマ。その出会いから、いかにして堅い絆で結ばれていくかをテンポよく追いかける。冒頭に書いたとおり、グダグダと悩む姿ではなく、若者らしくストレートに突っ走る前向きな雰囲気が特長だ。 　冒頭は、カークの父親率いるUSSケルヴィン（エンタープライズ号より旧型なので、より軍艦ぽいデザインになっている）の壮絶な艦隊戦闘。この場面の「熱さ」といったらない。CG効果の優秀さを見せるのではなく、見ている側が「燃える」シークエンスの組み立て。 　スタートレックのような大宇宙を舞台にしたSFに、男たちが求めてやまない要素（しかし最近はとんと見られなくなった）がここにある。ぜひ、ご自身の目と耳で味わっていただきたい。 　登場人物が議論しながら作戦を遂行するシリーズの魅力もバッチリ。初心者でも混乱しない程度にSF的専門用語が飛び交う様子は、とても小気味よい。演じる若い役者たちの演技力も上々、大いに「キャラクターの魅力」を味わえる。また、だからこそ彼らが命がけで戦うアクションが「熱い」ものになっている。 　ストーリーは、Ｊ・Ｊ・エイブラムス監督自ら「パラレルワールドだよ」と語るとおり、過去作品の束縛を受けぬよう、巧妙に紡がれている。ようは「これからはこの設定で、ボクチンのすき放題に新生スタートレックシリーズを作らせていただきます。どうぞ、続編にもご家族総出でお越しください」ということだ。 　さすがは『クローバーフィールド／HAKAISHA』を大ヒットさせた監督。映画作りもうまけりゃ商売もうまい。ただ、今回の傑作ぶりを見るに、その構想の実現は待ち遠しい限り。 　本作の成功は、監督自身がそれほど熱心なファンでない代わりに、脚本チームに俗に言うトレッキー（熱烈なマニア）を採用し、徹底的に過去のシリーズをリサーチさせた点にあろう。そうしたやり方で、設定に致命的なミスが生じないよう気をつけた上で、あまりマニアックにしすぎぬよう、この「ビギニングストーリー」を組み立てた。 　結果的には、ファンを納得させられるクォリティを保ったまま、監督のバランス感覚により「初心者でも楽しめる」作品になった。 　『スター・トレック』は、シリーズファンのみならず、宇宙を舞台にした娯楽映画を見たい人すべてにすすめられる。圧倒的な迫力の戦闘シーンに熱い男の友情ドラマ。ほかの国じゃ絶対に作れない、堂々たる横綱相撲というべき一本である。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-refreshed">◆数ある映画版の中でも屈指の傑作（85点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001P3PP0G/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B001P3PP0G.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="スカッとしたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　オバマ大統領の登場を機に、ハリウッド映画はネクラからネアカへと変化している。米国民のニーズがそうなっている、あるいは業界がそうした流行を作ろうとしているため、明るい企画が通りやすくなっているわけだが、中でも『スター・トレック』最新作はその典型例というべきエンタテイメント作品だ。</p>
<span id="more-10386"></span>
<p>　英雄的な艦長を父に持つ若者カーク（クリス・パイン）は、進むべき道が決まらぬまま、無軌道な青春時代を送っていた。だが、新型艦USSエンタープライズのキャプテン直々の誘いにより、父と同じ惑星連邦艦隊に志願。熱い性格のカークとは正反対に冷静沈着なスポック（ザカリー・クイント）と反発しあいながらも、メキメキ頭角を現していく。</p>
<p>　66年に始まった初代シリーズ『宇宙大作戦』からおなじみのメンバーの、若き日々を描くSF青春ドラマ。その出会いから、いかにして堅い絆で結ばれていくかをテンポよく追いかける。冒頭に書いたとおり、グダグダと悩む姿ではなく、若者らしくストレートに突っ走る前向きな雰囲気が特長だ。</p>
<p>　冒頭は、カークの父親率いるUSSケルヴィン（エンタープライズ号より旧型なので、より軍艦ぽいデザインになっている）の壮絶な艦隊戦闘。この場面の「熱さ」といったらない。CG効果の優秀さを見せるのではなく、見ている側が「燃える」シークエンスの組み立て。</p>
<p>　スタートレックのような大宇宙を舞台にしたSFに、男たちが求めてやまない要素（しかし最近はとんと見られなくなった）がここにある。ぜひ、ご自身の目と耳で味わっていただきたい。</p>
<p>　登場人物が議論しながら作戦を遂行するシリーズの魅力もバッチリ。初心者でも混乱しない程度にSF的専門用語が飛び交う様子は、とても小気味よい。演じる若い役者たちの演技力も上々、大いに「キャラクターの魅力」を味わえる。また、だからこそ彼らが命がけで戦うアクションが「熱い」ものになっている。</p>
<p>　ストーリーは、Ｊ・Ｊ・エイブラムス監督自ら「パラレルワールドだよ」と語るとおり、過去作品の束縛を受けぬよう、巧妙に紡がれている。ようは「これからはこの設定で、ボクチンのすき放題に新生スタートレックシリーズを作らせていただきます。どうぞ、続編にもご家族総出でお越しください」ということだ。</p>
<p>　さすがは『クローバーフィールド／HAKAISHA』を大ヒットさせた監督。映画作りもうまけりゃ商売もうまい。ただ、今回の傑作ぶりを見るに、その構想の実現は待ち遠しい限り。</p>
<p>　本作の成功は、監督自身がそれほど熱心なファンでない代わりに、脚本チームに俗に言うトレッキー（熱烈なマニア）を採用し、徹底的に過去のシリーズをリサーチさせた点にあろう。そうしたやり方で、設定に致命的なミスが生じないよう気をつけた上で、あまりマニアックにしすぎぬよう、この「ビギニングストーリー」を組み立てた。</p>
<p>　結果的には、ファンを納得させられるクォリティを保ったまま、監督のバランス感覚により「初心者でも楽しめる」作品になった。</p>
<p>　『スター・トレック』は、シリーズファンのみならず、宇宙を舞台にした娯楽映画を見たい人すべてにすすめられる。圧倒的な迫力の戦闘シーンに熱い男の友情ドラマ。ほかの国じゃ絶対に作れない、堂々たる横綱相撲というべき一本である。</p>]]></content:encoded>
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		<title>ゲット スマート</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 10:31:25 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[スカッとしたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆80億円以上の予算をかけたコメディ（95点） 　アメリカではコメディジャンルが人気があると、ここでは何度も書いている。人気があるということは、そのぶん金をかけられるということ。だからあの国では、『ゲット スマート』のようなお笑い映画一本に、なんと80億円以上もつぎ込むという無茶な現象がよく見受けられる。 　極秘諜報機関&#34;コントロール&#34;の情報分析官マックス（スティーヴ・カレル）は、優れた分析能力があだとなり、長年の夢である現場の諜報員になれずにいた。ところが本部が犯罪組織&#34;カオス&#34;に襲撃され、全諜報員の顔と名がバレてしまう。そこで身元を知られていないマックスが急遽昇格となり、偶然整形手術直後だったベテラン女エージェント99（アン・ハサウェイ）と組み、カオスに対峙することになった。 　大人気だった『007』のパロディとして60年代に作られたテレビシリーズ『それ行けスマート』の映画化。私もオリジナルは見たことがないが、ベテラン評論家のセンセイによると、当時の小ネタがちりばめられ、大変面白かったということだ。キャストはもちろん一新されたが、当時を知る年代の人も、懐かしい思いを味わえるのではないだろうか。 　もっとも監督のピーター・シーガルも40代で、おそらく本放送を見た世代ではないと思うが、その分、40歳の童貞男ことスティーヴ・カレルの個性を生かした、現代的なセンスあふれるコメディに仕上げてある。 　米国では最近、行き過ぎたおバカコメディは流行らないので、本作もドラマ部分、キャラクター、そしてアクションについては、おふざけ控えめのリアリズム志向となっている。 　この&#34;普通の映画&#34;としてのベースがあるおかげで、英語を解さぬ日本人が見ても十二分に楽しめる。そんなわけで私は最近の米国コメディを、これまで敬遠してきた日本人にも積極的にオススメしている。 　ドタバタコントのごとき笑いに、政治を軽くからかうジョーク系も織り交ぜる。なんといっても予算80億円。下ネタひとつにしても、きっと何度も徹夜の会議を繰り返し、練りに練られた選りすぐりなのだ。面白くないわけがないではないか。これぞまさに、ギャグのロールスロイスというほかない。 　もちろんその合間には、スパイ映画らしく（やはり80億円にモノをいわせた）超絶スペクタクルが挟み込まれ、退屈する暇なし。その迫力ときたら、本職のアクション映画も顔負け。ザ・ロック改めドウェイン・ジョンソン（『スコーピオン・キング』（2002））が脇役にまわる豪華な布陣で、贅沢な見せ場がいくつも見られる。 　アメリカは、ことこの手の映画に関しては、他国の追随を許さない完成度を見せ付けてくれる。洋画の興行が不振というが、これほど凄い作品をすいてる映画館で見られるとは、なんと幸せなことよ。 　もし今、私が誰かにデート用の映画を問われたら、真っ先にこれを挙げる。思い切り笑って、二人の距離を縮めてくれるに違いない傑作である。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-refreshed">◆80億円以上の予算をかけたコメディ（95点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B002BS034C/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B002BS034C.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="スカッとしたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　アメリカではコメディジャンルが人気があると、ここでは何度も書いている。人気があるということは、そのぶん金をかけられるということ。だからあの国では、『ゲット スマート』のようなお笑い映画一本に、なんと80億円以上もつぎ込むという無茶な現象がよく見受けられる。</p>
<span id="more-10385"></span>
<p>　極秘諜報機関&quot;コントロール&quot;の情報分析官マックス（スティーヴ・カレル）は、優れた分析能力があだとなり、長年の夢である現場の諜報員になれずにいた。ところが本部が犯罪組織&quot;カオス&quot;に襲撃され、全諜報員の顔と名がバレてしまう。そこで身元を知られていないマックスが急遽昇格となり、偶然整形手術直後だったベテラン女エージェント99（アン・ハサウェイ）と組み、カオスに対峙することになった。</p>
<p>　大人気だった『007』のパロディとして60年代に作られたテレビシリーズ『それ行けスマート』の映画化。私もオリジナルは見たことがないが、ベテラン評論家のセンセイによると、当時の小ネタがちりばめられ、大変面白かったということだ。キャストはもちろん一新されたが、当時を知る年代の人も、懐かしい思いを味わえるのではないだろうか。</p>
<p>　もっとも監督のピーター・シーガルも40代で、おそらく本放送を見た世代ではないと思うが、その分、40歳の童貞男ことスティーヴ・カレルの個性を生かした、現代的なセンスあふれるコメディに仕上げてある。</p>
<p>　米国では最近、行き過ぎたおバカコメディは流行らないので、本作もドラマ部分、キャラクター、そしてアクションについては、おふざけ控えめのリアリズム志向となっている。</p>
<p>　この&quot;普通の映画&quot;としてのベースがあるおかげで、英語を解さぬ日本人が見ても十二分に楽しめる。そんなわけで私は最近の米国コメディを、これまで敬遠してきた日本人にも積極的にオススメしている。</p>
<p>　ドタバタコントのごとき笑いに、政治を軽くからかうジョーク系も織り交ぜる。なんといっても予算80億円。下ネタひとつにしても、きっと何度も徹夜の会議を繰り返し、練りに練られた選りすぐりなのだ。面白くないわけがないではないか。これぞまさに、ギャグのロールスロイスというほかない。</p>
<p>　もちろんその合間には、スパイ映画らしく（やはり80億円にモノをいわせた）超絶スペクタクルが挟み込まれ、退屈する暇なし。その迫力ときたら、本職のアクション映画も顔負け。ザ・ロック改めドウェイン・ジョンソン（『スコーピオン・キング』（2002））が脇役にまわる豪華な布陣で、贅沢な見せ場がいくつも見られる。</p>
<p>　アメリカは、ことこの手の映画に関しては、他国の追随を許さない完成度を見せ付けてくれる。洋画の興行が不振というが、これほど凄い作品をすいてる映画館で見られるとは、なんと幸せなことよ。</p>
<p>　もし今、私が誰かにデート用の映画を問われたら、真っ先にこれを挙げる。思い切り笑って、二人の距離を縮めてくれるに違いない傑作である。</p>]]></content:encoded>
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		<title>ダイ・ハード4.0</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 10:27:46 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[スカッとしたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆CGの進化によるアクションシーンの迫力の違いが歴然（90点） 　30代くらいの人に聞くと、ダイハード第一作目こそアクション映画の最高傑作と推す人が多い。ブルース・ウィリスの出世作となったあの88年の傑作には、確かに文句の付け所がない。今見たら私も100点を献上するだろう。 　だが、この4作目も相当なものだ。コンセプトが違うので単純に比較はできないが、期待すべき点を誤らなければこれだけ面白い映画はそうない。 　久々に会う愛娘ルーシー（メアリー・エリザベス・ウィンステッド）に冷たくあしらわれたジョン・マクレーン刑事（ブルース・ウィリス）は、本部から近所に住む若いハッカーのマット（ジャスティン・ロング）を連行せよとの指令を受ける。つまらぬ任務に乗り気ゼロで向かったマクレーンだったが、マットの部屋に入ったとたん何者かによる激しい銃撃を受ける。 　このコンピューターオタクの若者と、ローテクオヤジのマクレーンによるバディムービー。どえらいアクションでハラハラさせたあとには、二人の世代＆趣味のギャップによる会話で軽妙に笑わせて観客に一息つかせ、次のアクションに備えてもらうという展開。この繰り返しとなる。 　体感的には、8割くらいがアクションシーンじゃないかというような映画。たとえばパート1は、アクションそのものよりも、「ビル内で孤軍奮闘する刑事」という、設定が生み出すサスペンスにくわえ、外部から無線の声だけで支援する黒人刑事と主人公の友情など、男の観客を熱くさせる要素が魅力であった。 　しかし、このパート4に私たちが期待すべきは、ただただアクション、それひとつだ。前作から12年を経た最新作として、その間の映画界最大の進歩であるCGをふんだんに盛り込んだこのコンセプトは、絶対的に正しい。2作目と3作目が凡作に終わり「このキャラクターで1作目以上の脚本は生まれ得ぬのだ」とファンらが思い知ったあとだけに、むしろ素直に楽しめるという面もある。 　どの見せ場も現代のアメリカ映画として最上級の出来栄えだが、とくにトンネル内で車が宙に舞いまくるクラッシュシーンなどは、大画面でみたら背筋が凍る大迫力。ハリウッドの超大作を普段あまり見ない人がもしこれを見たら、仰天して椅子から転げ落ちることになろう。 　おそらく映画初となる最新鋭戦闘機F-35があっと驚くような形で登場するスケールの大きさも楽しい。しかも、そうした豪華な場面を決して引っ張らず、「もうちょっと見たいよ」というあたりで次に移っていくさじ加減も完璧。お金の無い人には、決してこういうことはできない。 　しかも、そのハイテンポで上映時間が129分間もあるのだから、いかに大量にスペクタクルを詰め込んであるかが想像できよう。 　こんな物凄い映画を作れるのはこの地球上でハリウッド以外に無いし、ハリウッドにもほとんどいまい。脚本だとかはもう、どうでもよくなるくらいに凄い。 　その脚本だが、テンポ最重視の割り切りぶりがなんとも笑える。たとえば主人公が「どこそこ州へ移動しよう」というと、即座にヘリの離陸ショットが写り、その次のカットではもう目的地についている。その間わずか3秒、ほとんど笑いを誘っているとしか思えない。 　全米のあらゆる機能を停止させ大パニックを起こす悪役のリーダーに、たいした個性がないというのもいかにも現代の映画らしくていい。いまどきの犯罪映画で、葉巻を吹かす顔が影になったカリスマ的な悪役が出てきたら、マンガになってしまう。アルカイダのようなテロリストだって、まるで草の根市民運動のように、各自ゆるやかな連帯で戦う時代なのだから。 　その代わり、驚異的な身体能力でマクレーンを翻弄するシリル・ラファエリ（「アルティメット」）や、セクシーな格闘家のマギー・Ｑ（「Ｍ：ｉ：ＩＩＩ」）といった、個性的な中ボスたちが派手に動き回って楽しませてくれる。 　主演のブルース・ウィリスも相変わらず渋い。コンピューターだのハイテクなんぞ屁とも思わず、ただただ持ち前のしぶとさだけで犯人グループに食いついていく。人間、とにかくしぶとくねばってさえいれば何とかなる。個人的にも大いに賛同したい主張である。 　『ダイ・ハード4.0』は、年に1本あるかないかのお祭り的な超大作。しかも、実際の街を舞台にしたリアルな現代劇の中で、とんでもない大アクションを見せてくれる。最近少ないこの手の映画に飢えていた人にとっては、たまらない一本となるだろう。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-refreshed">◆CGの進化によるアクションシーンの迫力の違いが歴然（90点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001EI5LVK/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B001EI5LVK.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="スカッとしたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　30代くらいの人に聞くと、ダイハード第一作目こそアクション映画の最高傑作と推す人が多い。ブルース・ウィリスの出世作となったあの88年の傑作には、確かに文句の付け所がない。今見たら私も100点を献上するだろう。</p>
<span id="more-10387"></span>
<p>　だが、この4作目も相当なものだ。コンセプトが違うので単純に比較はできないが、期待すべき点を誤らなければこれだけ面白い映画はそうない。</p>
<p>　久々に会う愛娘ルーシー（メアリー・エリザベス・ウィンステッド）に冷たくあしらわれたジョン・マクレーン刑事（ブルース・ウィリス）は、本部から近所に住む若いハッカーのマット（ジャスティン・ロング）を連行せよとの指令を受ける。つまらぬ任務に乗り気ゼロで向かったマクレーンだったが、マットの部屋に入ったとたん何者かによる激しい銃撃を受ける。</p>
<p>　このコンピューターオタクの若者と、ローテクオヤジのマクレーンによるバディムービー。どえらいアクションでハラハラさせたあとには、二人の世代＆趣味のギャップによる会話で軽妙に笑わせて観客に一息つかせ、次のアクションに備えてもらうという展開。この繰り返しとなる。</p>
<p>　体感的には、8割くらいがアクションシーンじゃないかというような映画。たとえばパート1は、アクションそのものよりも、「ビル内で孤軍奮闘する刑事」という、設定が生み出すサスペンスにくわえ、外部から無線の声だけで支援する黒人刑事と主人公の友情など、男の観客を熱くさせる要素が魅力であった。</p>
<p>　しかし、このパート4に私たちが期待すべきは、ただただアクション、それひとつだ。前作から12年を経た最新作として、その間の映画界最大の進歩であるCGをふんだんに盛り込んだこのコンセプトは、絶対的に正しい。2作目と3作目が凡作に終わり「このキャラクターで1作目以上の脚本は生まれ得ぬのだ」とファンらが思い知ったあとだけに、むしろ素直に楽しめるという面もある。</p>
<p>　どの見せ場も現代のアメリカ映画として最上級の出来栄えだが、とくにトンネル内で車が宙に舞いまくるクラッシュシーンなどは、大画面でみたら背筋が凍る大迫力。ハリウッドの超大作を普段あまり見ない人がもしこれを見たら、仰天して椅子から転げ落ちることになろう。</p>
<p>　おそらく映画初となる最新鋭戦闘機F-35があっと驚くような形で登場するスケールの大きさも楽しい。しかも、そうした豪華な場面を決して引っ張らず、「もうちょっと見たいよ」というあたりで次に移っていくさじ加減も完璧。お金の無い人には、決してこういうことはできない。</p>
<p>　しかも、そのハイテンポで上映時間が129分間もあるのだから、いかに大量にスペクタクルを詰め込んであるかが想像できよう。</p>
<p>　こんな物凄い映画を作れるのはこの地球上でハリウッド以外に無いし、ハリウッドにもほとんどいまい。脚本だとかはもう、どうでもよくなるくらいに凄い。</p>
<p>　その脚本だが、テンポ最重視の割り切りぶりがなんとも笑える。たとえば主人公が「どこそこ州へ移動しよう」というと、即座にヘリの離陸ショットが写り、その次のカットではもう目的地についている。その間わずか3秒、ほとんど笑いを誘っているとしか思えない。</p>
<p>　全米のあらゆる機能を停止させ大パニックを起こす悪役のリーダーに、たいした個性がないというのもいかにも現代の映画らしくていい。いまどきの犯罪映画で、葉巻を吹かす顔が影になったカリスマ的な悪役が出てきたら、マンガになってしまう。アルカイダのようなテロリストだって、まるで草の根市民運動のように、各自ゆるやかな連帯で戦う時代なのだから。</p>
<p>　その代わり、驚異的な身体能力でマクレーンを翻弄するシリル・ラファエリ（「アルティメット」）や、セクシーな格闘家のマギー・Ｑ（「Ｍ：ｉ：ＩＩＩ」）といった、個性的な中ボスたちが派手に動き回って楽しませてくれる。</p>
<p>　主演のブルース・ウィリスも相変わらず渋い。コンピューターだのハイテクなんぞ屁とも思わず、ただただ持ち前のしぶとさだけで犯人グループに食いついていく。人間、とにかくしぶとくねばってさえいれば何とかなる。個人的にも大いに賛同したい主張である。</p>
<p>　『ダイ・ハード4.0』は、年に1本あるかないかのお祭り的な超大作。しかも、実際の街を舞台にしたリアルな現代劇の中で、とんでもない大アクションを見せてくれる。最近少ないこの手の映画に飢えていた人にとっては、たまらない一本となるだろう。</p>]]></content:encoded>
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		<title>バンテージ・ポイント</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 10:27:35 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[スカッとしたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆凝った構成と完璧な脚本の政治サスペンス（95点） 　冒頭、いきなりアメリカ大統領がスペインの大群衆の前で狙撃される。ほぼ同時に大爆発も起こり、集まった人々はパニックに。全力ダッシュで始まり、ペースを落とすことなくそのまま90分間駆け抜ける、大興奮サスペンスアクションの登場だ。 　テロ撲滅の国際サミットのため訪れたスペインのサラマンカの広場で、米大統領が何者かに狙撃される。大混乱の中、ベテランシークレットサービス（デニス・クエイド）は居合わせた観光客（フォレスト・ウィッテカー）のビデオカメラやテレビ局の中継車をチェック、そこに驚愕の真実が写っていることに気づき、追跡を開始する。 　これぞまさに映画、凝りに凝った構成だ。 　大統領暗殺にいたるまでのシークエンスは、捜査官や観光客、犯人など8人の視点で8回繰りかえされる。そのつど時間は巻き戻され、少しずつ新たな事実が明らかにされ、観客は真相に近づいていく。 　それぞれのパートはかならずクリフハンガー（先が気になる、一番いいところで終わってしまう形）で区切られる。そのため、観客はあたかもクライマックスが連続しているような感覚に陥る。 　ひとつの事柄が、見る角度により別のものに見えてくる。ある事実を知った後には、同じ出来事がより大きな意味を持っていたことに気づく。まったく無関係と思われる登場人物たちは、そのじつそれぞれが確固たる存在理由を持って配置されており、すべてが明らかになる最後の瞬間には、大きな感動と満足感が訪れる形になっている。 　まさに神の采配、よくできた脚本だ。私は終わった後、思い出せる限りの細部を検証したが、憎らしいほど整合性が取れており、アラを見つけることはできなかった。 　また、政治映画として特筆すべきは、現在アメリカが遂行中の対テロ戦争の正体が、&#34;基軸通貨としてのドル防衛戦争&#34;であることを何気なく伝えている点（デモ群集のプラカードに注目）。同時にアメリカの大統領についても、決して最高権力者ではなく、ある種の傀儡であると、当の大統領の口を借りて名言している。 　かつてのタブーが、この手の娯楽サスペンスでここまで普通に語られるということは、アメリカの国民の間にそうした常識、共通認識が生まれつつあるということで、とても興味深い。 　こうなると、今年中にもアメリカが起こすと噂される対イラン戦争は、これまでのような明白な茶番劇にはなるまい。さすがのお気楽アメリカ人も、もう簡単には騙されないだろうから、より複雑なシナリオが構想されているはずだ。米軍自ら手を下すという形も、今後は取らないかもしれない。 　話は戻って『バンテージ・ポイント』だが、&#34;ひとつの物事を多視点で繰り返すサスペンス&#34;というのは、黒澤明監督の『羅生門』（50年、日）にヒントを得ている。最近、日本ではクロサワ映画のリメイクが話題になっているが、本来古典とはこのような形で蘇らせてこそ、ではないだろうか。リメイクばかりで進歩がないといわれる現在のアメリカ映画界でさえ、こうした形でちゃんと過去の文化遺産を発展させた凄い作品を出してくる。大いに見習うべきではないか。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-refreshed">◆凝った構成と完璧な脚本の政治サスペンス（95点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B002PJ5QR6/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B002PJ5QR6.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="スカッとしたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　冒頭、いきなりアメリカ大統領がスペインの大群衆の前で狙撃される。ほぼ同時に大爆発も起こり、集まった人々はパニックに。全力ダッシュで始まり、ペースを落とすことなくそのまま90分間駆け抜ける、大興奮サスペンスアクションの登場だ。</p>
<span id="more-10383"></span>
<p>　テロ撲滅の国際サミットのため訪れたスペインのサラマンカの広場で、米大統領が何者かに狙撃される。大混乱の中、ベテランシークレットサービス（デニス・クエイド）は居合わせた観光客（フォレスト・ウィッテカー）のビデオカメラやテレビ局の中継車をチェック、そこに驚愕の真実が写っていることに気づき、追跡を開始する。</p>
<p>　これぞまさに映画、凝りに凝った構成だ。</p>
<p>　大統領暗殺にいたるまでのシークエンスは、捜査官や観光客、犯人など8人の視点で8回繰りかえされる。そのつど時間は巻き戻され、少しずつ新たな事実が明らかにされ、観客は真相に近づいていく。</p>
<p>　それぞれのパートはかならずクリフハンガー（先が気になる、一番いいところで終わってしまう形）で区切られる。そのため、観客はあたかもクライマックスが連続しているような感覚に陥る。</p>
<p>　ひとつの事柄が、見る角度により別のものに見えてくる。ある事実を知った後には、同じ出来事がより大きな意味を持っていたことに気づく。まったく無関係と思われる登場人物たちは、そのじつそれぞれが確固たる存在理由を持って配置されており、すべてが明らかになる最後の瞬間には、大きな感動と満足感が訪れる形になっている。</p>
<p>　まさに神の采配、よくできた脚本だ。私は終わった後、思い出せる限りの細部を検証したが、憎らしいほど整合性が取れており、アラを見つけることはできなかった。</p>
<p>　また、政治映画として特筆すべきは、現在アメリカが遂行中の対テロ戦争の正体が、&quot;基軸通貨としてのドル防衛戦争&quot;であることを何気なく伝えている点（デモ群集のプラカードに注目）。同時にアメリカの大統領についても、決して最高権力者ではなく、ある種の傀儡であると、当の大統領の口を借りて名言している。</p>
<p>　かつてのタブーが、この手の娯楽サスペンスでここまで普通に語られるということは、アメリカの国民の間にそうした常識、共通認識が生まれつつあるということで、とても興味深い。</p>
<p>　こうなると、今年中にもアメリカが起こすと噂される対イラン戦争は、これまでのような明白な茶番劇にはなるまい。さすがのお気楽アメリカ人も、もう簡単には騙されないだろうから、より複雑なシナリオが構想されているはずだ。米軍自ら手を下すという形も、今後は取らないかもしれない。</p>
<p>　話は戻って『バンテージ・ポイント』だが、&quot;ひとつの物事を多視点で繰り返すサスペンス&quot;というのは、黒澤明監督の『羅生門』（50年、日）にヒントを得ている。最近、日本ではクロサワ映画のリメイクが話題になっているが、本来古典とはこのような形で蘇らせてこそ、ではないだろうか。リメイクばかりで進歩がないといわれる現在のアメリカ映画界でさえ、こうした形でちゃんと過去の文化遺産を発展させた凄い作品を出してくる。大いに見習うべきではないか。</p>]]></content:encoded>
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		<title>トゥモロー・ワールド</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 10:26:55 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[スカッとしたい2009]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.cinemaonline.jp/?p=10382</guid>
		<description><![CDATA[◆8分間ワンカット、映画史に残る衝撃の映像体験（90点） 　環境ホルモンや電磁波の影響と思われる若い男性の精子の減少、女性の社会進出による晩婚化、そして格差社会による低所得者層の増加に伴い、少子化が叫ばれて久しい。しかしながらこの『トゥモロー・ワールド』の世界は、少子化を飛び越えて&#34;無子化&#34;になってしまった近未来だ。 　舞台となるのは西暦2027年。この時代の人類最年少はなんと18歳。つまり18年間、新生児は誕生していない。原因は不明で、希望を失った世界には内戦やテロが頻発し、国家はことごとく壊滅状態に。ほぼ唯一、強力な軍隊で国境を守る英国だけが、ぎりぎりの秩序を保っている状況だ。 　さて、主人公の官僚（クライヴ・オーウェン）は、かつて共に学生運動を戦った元妻（ジュリアン・ムーア）率いる反政府組織に拉致される。聞くと、彼女らが保護する移民集団のひとり、ある黒人女性が妊娠しているという。 　組織はこの母子を、ヒューマン・プロジェクトなる組織に引き渡すべく、政府の通行証を持つ彼に協力を求めたのだ。彼らにとって周りすべてが敵である今、最後の希望はその、存在自体もあやふやな人権団体しかなかった。主人公は果たして、人類最後の子供を守りきることができるのか。 　この作品は、ストーリー自体に面白みはないものの、映像技術に関しては最高峰といって良い、いや、「わが目を疑う」と言いたくなるほどの体験を与えてくれる一本だ。 　『ハリーポッターとアズカバンの囚人』で、ハーマイオニーのゴージャスアイドル映画を作り上げたアルフォンソ・キュアロン監督の新作というと、なんだ子供向けなSF映画かと思ってしまうかも知れないが、まったくそんなことはない。むしろこの『トゥモロー・ワールド』は、完全に大人専用の、すこぶる完成度の高い映像作品だ。 　最大の見所としては、なんと言ってもクライマックスに用意された戦闘シーンがあげられる。なんと8分間、一回もカットせず、戦場を逃げ回る主人公を手持ちカメラで追いつづけるこの恐るべき演出は、今後あらゆる映画の戦争シーンについて、『トゥモロー・ワールド前、トゥモロー・ワールド後』と分けられてしまうのではと思うほどに凄まじい。 　CGで様々な事ができる現代とはいえ、この8分間には、いったいどうやって撮影したんだろうと心から驚かされる。この8分間を見るだけでも、1800円の入場料金は安すぎる。私はこの場面を作り上げたスタッフとキャストに敬意を表し、この点数を差し上げたい。 　この場面の直後には、そこまで一切のカタルシス、希望を排除されていた灰色の世界が、初めて揺らぐ強烈な感動が待っている。小さい子供がいる方や、出産経験のある女性が見たら、より大きな感動を得られるに違いない。 　原作は、イギリスの有名な女流ミステリ作家のP・D・ジェイムズ『人類の子供たち』。私はこの作家（あるいは担当翻訳者の少々くどい日本語文章？）がどうも苦手で、この原作も読んではいないが、本作ばかりは映画というジャンルの持つパワーの凄さを、原作マニアも味わえるのではないだろうか。 　今週は色々と忙しく、更新が大幅に遅れてしまったが、その間私がずっとこのサイトの読者に伝えたかったのはほかでもない、この映画についてだ。大きな劇場でやっている、公開直後の早いうちに、私はもう一度本作を&#34;体験&#34;したいと強く思っている。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-refreshed">◆8分間ワンカット、映画史に残る衝撃の映像体験（90点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000KIX9BO/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B000KIX9BO.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="スカッとしたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　環境ホルモンや電磁波の影響と思われる若い男性の精子の減少、女性の社会進出による晩婚化、そして格差社会による低所得者層の増加に伴い、少子化が叫ばれて久しい。しかしながらこの『トゥモロー・ワールド』の世界は、少子化を飛び越えて&quot;無子化&quot;になってしまった近未来だ。</p>
<span id="more-10382"></span>
<p>　舞台となるのは西暦2027年。この時代の人類最年少はなんと18歳。つまり18年間、新生児は誕生していない。原因は不明で、希望を失った世界には内戦やテロが頻発し、国家はことごとく壊滅状態に。ほぼ唯一、強力な軍隊で国境を守る英国だけが、ぎりぎりの秩序を保っている状況だ。</p>
<p>　さて、主人公の官僚（クライヴ・オーウェン）は、かつて共に学生運動を戦った元妻（ジュリアン・ムーア）率いる反政府組織に拉致される。聞くと、彼女らが保護する移民集団のひとり、ある黒人女性が妊娠しているという。</p>
<p>　組織はこの母子を、ヒューマン・プロジェクトなる組織に引き渡すべく、政府の通行証を持つ彼に協力を求めたのだ。彼らにとって周りすべてが敵である今、最後の希望はその、存在自体もあやふやな人権団体しかなかった。主人公は果たして、人類最後の子供を守りきることができるのか。</p>
<p>　この作品は、ストーリー自体に面白みはないものの、映像技術に関しては最高峰といって良い、いや、「わが目を疑う」と言いたくなるほどの体験を与えてくれる一本だ。</p>
<p>　『ハリーポッターとアズカバンの囚人』で、ハーマイオニーのゴージャスアイドル映画を作り上げたアルフォンソ・キュアロン監督の新作というと、なんだ子供向けなSF映画かと思ってしまうかも知れないが、まったくそんなことはない。むしろこの『トゥモロー・ワールド』は、完全に大人専用の、すこぶる完成度の高い映像作品だ。</p>
<p>　最大の見所としては、なんと言ってもクライマックスに用意された戦闘シーンがあげられる。なんと8分間、一回もカットせず、戦場を逃げ回る主人公を手持ちカメラで追いつづけるこの恐るべき演出は、今後あらゆる映画の戦争シーンについて、『トゥモロー・ワールド前、トゥモロー・ワールド後』と分けられてしまうのではと思うほどに凄まじい。</p>
<p>　CGで様々な事ができる現代とはいえ、この8分間には、いったいどうやって撮影したんだろうと心から驚かされる。この8分間を見るだけでも、1800円の入場料金は安すぎる。私はこの場面を作り上げたスタッフとキャストに敬意を表し、この点数を差し上げたい。</p>
<p>　この場面の直後には、そこまで一切のカタルシス、希望を排除されていた灰色の世界が、初めて揺らぐ強烈な感動が待っている。小さい子供がいる方や、出産経験のある女性が見たら、より大きな感動を得られるに違いない。</p>
<p>　原作は、イギリスの有名な女流ミステリ作家のP・D・ジェイムズ『人類の子供たち』。私はこの作家（あるいは担当翻訳者の少々くどい日本語文章？）がどうも苦手で、この原作も読んではいないが、本作ばかりは映画というジャンルの持つパワーの凄さを、原作マニアも味わえるのではないだろうか。</p>
<p>　今週は色々と忙しく、更新が大幅に遅れてしまったが、その間私がずっとこのサイトの読者に伝えたかったのはほかでもない、この映画についてだ。大きな劇場でやっている、公開直後の早いうちに、私はもう一度本作を&quot;体験&quot;したいと強く思っている。</p>]]></content:encoded>
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		<title>ハンコック</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 10:25:39 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[スカッとしたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆ウィル・スミスが嫌われ者ヒーローを演じるトンデモ作（85点） 　ウィル・スミスは暑い男だ。暑いというのは、彼が圧倒的に夏に強いという意味で、その出演作は7月初旬の独立記念日シーズン（米国でもっとも映画興行が盛り上がる季節）の歴代ベストテンに4本も入っている。そのひとつとなったこの『ハンコック』は、彼の主演作としては8本連続初登場1位という華々しい記録も奪取した。 　まさにハリウッドのイチロー。いまアメリカでもっとも打率が高く、映画業界から絶対の信頼を置かれているのは間違いなくこのウィル・スミスといえる。 　弾丸を跳ね返す体で空を自由に飛びまわり、車を簡単に投げ飛ばす怪力を持つハンコック（ウィル・スミス）。だが、チンケな悪党ひとり捕まえるのに町中破壊するその釣り合いの取れぬ行動に、市民やマスコミの人気は最低。現れると子供にまで中指をおっ立てられ、帰れ帰れとブーイングされる始末。すっかりひねくれてしまったハンコックは酒におぼれ、酩酊してさらに町を破壊する悪循環。そんな彼があるとき救助したのは、広告代理店のPRマン（ジェイソン・ベイトマン）。彼は命を救われたお礼に、ハンコックを人々から好かれるヒーローにしてやると、そのイメージチェンジを手伝うことに。 　ハンコックはよくあるアメコミ映画ではなく、映画専用の脚本によるオリジナルストーリーだ。そこが最大のポイントで、この作品は相当色濃く現代の世相を表している。 　ハンコックは地球唯一のスーパーパワーを持ちながら、いまや世界随一の嫌われ者となったアメリカ合衆国そのもの。それがある者（ヒーローではない一般市民）の助けを受け、世界中から好かれる真のヒーローに生まれ変わる。その過程で何がおき、ハンコックはどんな行動をとるのか。これがなんとも思わせぶりで、大いにうならされた。 　この一見能天気な、中身うすっぺらなヒーローアクションに、なぜかハリウッド映画として最大級の巨額予算が投じられ、全世界に輸出される。地球のあちこちであらゆる宗教を信じる若者がこれを見て、その思想に大小様々な影響を与えられる事を想像してみてほしい。 　この映画の後半の展開（ここはネタバレ厳禁）について、多くの批評家が非難している。当然だ。どう考えてもとってつけたような急変だし、決して作品を面白くしているとは思えない。なんだこれ？　と、明らかに違和感が残る形になっている。 　……が、この作品が今後の世界情勢を投影したものだと大胆に仮定するならば、これはきわめて重大な問題提起だ。私も当初この部分だけがよくわからなかったのだが、8月8日に北京五輪を嘲笑するように始まったグルジアとロシアの戦争を見て、ようやく謎が解けた。 　この紛争を簡単に説明すると、ようはコーカサスの番長ロシアによる「西側諸国への警告」。ロシア向けを除く主要な（西側向け）石油パイプラインが真っ先に破壊されたことでわかるとおり、自分を仲間はずれにして石油を動かすなんて許しませんよというわけだ。かつてアフガニスタンで起こったことが、いまグルジアで起こっている。グルジアは、第二次東西冷戦の最前線になった。 　もっとも米国にとってこの&#34;警告&#34;は、いまや国内で唯一残った優良輸出産業である軍事産業にとって、長期にわたる好景気が保障されることになり大変好ましい。内需がガタガタとなった現在、外需によって経済を立て直すのは米国政府にとって急務。仲良し米露があえて離れて活動するというのは、互いの利益に沿っている。そんな今後の国際情勢のプロパガンダだとするなら、「ハンコック」の後半部分の奇妙な展開は空恐ろしくなるほどだ。 　とまあ、お気楽ハリウッドエンタテイメントから色々妄想するのも、ひとつのやり方としてここに提案したい。もっとも冒頭の高速道路アクションなどは、どえらい迫力だから、単なるノーテンキ映画としてもイケる。毒のあるコメディとしても最高だ。 　何も考えず見ても面白いし、余計なことを考えながら見ても楽しい。「ハンコック」は必見の大作として、今週のオススメとしたい。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-refreshed">◆ウィル・スミスが嫌われ者ヒーローを演じるトンデモ作（85点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B002EBW7Z4/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B002EBW7Z4.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="スカッとしたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　ウィル・スミスは暑い男だ。暑いというのは、彼が圧倒的に夏に強いという意味で、その出演作は7月初旬の独立記念日シーズン（米国でもっとも映画興行が盛り上がる季節）の歴代ベストテンに4本も入っている。そのひとつとなったこの『ハンコック』は、彼の主演作としては8本連続初登場1位という華々しい記録も奪取した。</p>
<span id="more-10381"></span>
<p>　まさにハリウッドのイチロー。いまアメリカでもっとも打率が高く、映画業界から絶対の信頼を置かれているのは間違いなくこのウィル・スミスといえる。</p>
<p>　弾丸を跳ね返す体で空を自由に飛びまわり、車を簡単に投げ飛ばす怪力を持つハンコック（ウィル・スミス）。だが、チンケな悪党ひとり捕まえるのに町中破壊するその釣り合いの取れぬ行動に、市民やマスコミの人気は最低。現れると子供にまで中指をおっ立てられ、帰れ帰れとブーイングされる始末。すっかりひねくれてしまったハンコックは酒におぼれ、酩酊してさらに町を破壊する悪循環。そんな彼があるとき救助したのは、広告代理店のPRマン（ジェイソン・ベイトマン）。彼は命を救われたお礼に、ハンコックを人々から好かれるヒーローにしてやると、そのイメージチェンジを手伝うことに。</p>
<p>　ハンコックはよくあるアメコミ映画ではなく、映画専用の脚本によるオリジナルストーリーだ。そこが最大のポイントで、この作品は相当色濃く現代の世相を表している。</p>
<p>　ハンコックは地球唯一のスーパーパワーを持ちながら、いまや世界随一の嫌われ者となったアメリカ合衆国そのもの。それがある者（ヒーローではない一般市民）の助けを受け、世界中から好かれる真のヒーローに生まれ変わる。その過程で何がおき、ハンコックはどんな行動をとるのか。これがなんとも思わせぶりで、大いにうならされた。</p>
<p>　この一見能天気な、中身うすっぺらなヒーローアクションに、なぜかハリウッド映画として最大級の巨額予算が投じられ、全世界に輸出される。地球のあちこちであらゆる宗教を信じる若者がこれを見て、その思想に大小様々な影響を与えられる事を想像してみてほしい。</p>
<p>　この映画の後半の展開（ここはネタバレ厳禁）について、多くの批評家が非難している。当然だ。どう考えてもとってつけたような急変だし、決して作品を面白くしているとは思えない。なんだこれ？　と、明らかに違和感が残る形になっている。</p>
<p>　……が、この作品が今後の世界情勢を投影したものだと大胆に仮定するならば、これはきわめて重大な問題提起だ。私も当初この部分だけがよくわからなかったのだが、8月8日に北京五輪を嘲笑するように始まったグルジアとロシアの戦争を見て、ようやく謎が解けた。</p>
<p>　この紛争を簡単に説明すると、ようはコーカサスの番長ロシアによる「西側諸国への警告」。ロシア向けを除く主要な（西側向け）石油パイプラインが真っ先に破壊されたことでわかるとおり、自分を仲間はずれにして石油を動かすなんて許しませんよというわけだ。かつてアフガニスタンで起こったことが、いまグルジアで起こっている。グルジアは、第二次東西冷戦の最前線になった。</p>
<p>　もっとも米国にとってこの&quot;警告&quot;は、いまや国内で唯一残った優良輸出産業である軍事産業にとって、長期にわたる好景気が保障されることになり大変好ましい。内需がガタガタとなった現在、外需によって経済を立て直すのは米国政府にとって急務。仲良し米露があえて離れて活動するというのは、互いの利益に沿っている。そんな今後の国際情勢のプロパガンダだとするなら、「ハンコック」の後半部分の奇妙な展開は空恐ろしくなるほどだ。</p>
<p>　とまあ、お気楽ハリウッドエンタテイメントから色々妄想するのも、ひとつのやり方としてここに提案したい。もっとも冒頭の高速道路アクションなどは、どえらい迫力だから、単なるノーテンキ映画としてもイケる。毒のあるコメディとしても最高だ。</p>
<p>　何も考えず見ても面白いし、余計なことを考えながら見ても楽しい。「ハンコック」は必見の大作として、今週のオススメとしたい。</p>]]></content:encoded>
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		<title>300＜スリーハンドレッド＞</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 10:24:26 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[スカッとしたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆特攻隊の真髄を完璧に表現（90点） 　石原都知事の『俺は、君のためにこそ死ににいく』に加え、日系アメリカ人監督リサ・モリモトの『TOKKO-特攻-』など、最近は特攻隊をテーマにした映画の製作が相次いでいる。だが皮肉なことに、カミカゼ特攻隊とはまったく無関係の『300＜スリーハンドレッド＞』ほど、その歴史的意義を表現した映画はない。 　紀元前480年、覇権国家ペルシア帝国はギリシャのいち都市国家スパルタを服従させるべく、使いを出した。しかし、スパルタのレオニダス王（ジェラルド・バトラー）はこれを拒否。迫りくるペルシアの大軍勢100万を、手勢わずか300で迎え撃つ覚悟を決める。 　「シン・シティ」のフランク・ミラーによる劇画が原作というだけあり、一般的な歴史ものとはまったく異なる。徹底したエンタテイメント志向の作品で、歴史考証はあくまで二の次三の次。面白さのために躊躇なく史実のほうを変えている。 　だが、中途半端に近い過去じゃないから（なにせ2500年も前だ）、こうした大胆なアレンジも意外にすんなり受け入れられる。なによりこの映画、映像も役者もこの上なく美しい。たとえば剣と槍と弓矢による戦闘シーンなど、首は飛ぶわ血は出るわの残酷スプラッターそのものだが、意外にも気持ち悪さは感じない。ほとんど全場面に加えられたエフェクトと、優れたデザインによる美術のおかげか、まるで一流の絵画を見ているようだ。 　ザック・スナイダー監督はなかなかセンスがいいようで、大軍勢同士の戦いを描く際にやりがちな間違いを上手に避けている。 　たとえば、大軍同士の激突を一画面に入れこむ構図に頼っていない（人の目が同時に認識できる数はそれほど多くないので、こうした場面はスクリーンで見るとただゴチャゴチャしているようにしか見えず、意外に迫力を感じない）。 　そしてもうひとつは、常に被写体から適度な距離を保っているということだ（動いている被写体に寄ってさらにカメラを動かしてしまうと、スピード感は出るが何をしているかがわからない）。 　その代わり彼がやったのは、（100万vs.300 を描くのではなく）1vs.1×300 という演出であった。あくまで一人対一人の戦いを、適度な距離を持って写すことで、役者の表情をはっきりと捉える。さらにスローモーションを多用することで、一瞬の立会いにどんな高度な技が繰り出されているのかを観客にしっかりと見せた。 　これにより、観客はスパルタの英雄一人一人の顔をしっかりと認識することが出来、同時に深い感情移入を行うことが出来る。360度を常に意識させるカメラワークにより、まるで自分が300人の仲間と共に戦っている疑似体験をさせてくれるというわけだ。 　外国映画は登場人物の名前も顔も覚えないうちに終わってしまう、という人も少なくないだろうが、『300』に関しては、その心配は無用だ。 　こうした戦闘シークエンスは、まるでバレエダンサーによる舞踏のごとき人体の美を感じさせる。スパルタ兵は本当は史実では重装歩兵なのだが、あえて上半身裸の軽装にデザインしたアイデアも、私は全面的に支持したい。 　明らかに勝ち目のない戦いになぜスパルタの男たちは出て行くのか。その理由も説得力を持って描いてある。ラストシーンでそれはわかるようになっている。この300人の決死隊の意思は、まさに旧日本軍の特攻隊そのものだ。 　「自由のために悪を蹴散らす」とか、そういうアメリカ人好みの単純な味付けの方ははっきり言ってどうでもいい。私は「死を前提にした（一見理不尽な）作戦の論理性」をきっちり描いた点をこそ高く評価する。 　とはいえ、このスパルタ兵たちの強さといったらない。まるで座頭市が300人いるような圧倒的な強さで、しかも全員が完璧な隊列と連携によるチームワークで戦う。士気も練度もすこぶる高く、圧倒的な大軍を前にしてまったくひるまず、真正面から蹴散らしていく。見ていてとにかく熱くなれる。 　これに対し完全な悪役であるペルシア軍は、身長数メートルはあろうかというドーピング人間や不死身の忍者軍団など、ほとんどファンタジーのような奇手、新兵器を繰り出して対抗する。 　私はこのすこぶる面白い歴史アクションを、若い男性におすすめしたい。男たるもの、どんな逆境であっても肉体ひとつで道を切り開かねばならない。そんな情熱にあふれた、とにかく熱い一本だ。なお、お連れあいには、腹筋フェチの女性などが最適である。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-refreshed">◆特攻隊の真髄を完璧に表現（90点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B002BS025W/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B002BS025W.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="スカッとしたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　石原都知事の『俺は、君のためにこそ死ににいく』に加え、日系アメリカ人監督リサ・モリモトの『TOKKO-特攻-』など、最近は特攻隊をテーマにした映画の製作が相次いでいる。だが皮肉なことに、カミカゼ特攻隊とはまったく無関係の『300＜スリーハンドレッド＞』ほど、その歴史的意義を表現した映画はない。</p>
<span id="more-10380"></span>
<p>　紀元前480年、覇権国家ペルシア帝国はギリシャのいち都市国家スパルタを服従させるべく、使いを出した。しかし、スパルタのレオニダス王（ジェラルド・バトラー）はこれを拒否。迫りくるペルシアの大軍勢100万を、手勢わずか300で迎え撃つ覚悟を決める。</p>
<p>　「シン・シティ」のフランク・ミラーによる劇画が原作というだけあり、一般的な歴史ものとはまったく異なる。徹底したエンタテイメント志向の作品で、歴史考証はあくまで二の次三の次。面白さのために躊躇なく史実のほうを変えている。</p>
<p>　だが、中途半端に近い過去じゃないから（なにせ2500年も前だ）、こうした大胆なアレンジも意外にすんなり受け入れられる。なによりこの映画、映像も役者もこの上なく美しい。たとえば剣と槍と弓矢による戦闘シーンなど、首は飛ぶわ血は出るわの残酷スプラッターそのものだが、意外にも気持ち悪さは感じない。ほとんど全場面に加えられたエフェクトと、優れたデザインによる美術のおかげか、まるで一流の絵画を見ているようだ。</p>
<p>　ザック・スナイダー監督はなかなかセンスがいいようで、大軍勢同士の戦いを描く際にやりがちな間違いを上手に避けている。</p>
<p>　たとえば、大軍同士の激突を一画面に入れこむ構図に頼っていない（人の目が同時に認識できる数はそれほど多くないので、こうした場面はスクリーンで見るとただゴチャゴチャしているようにしか見えず、意外に迫力を感じない）。</p>
<p>　そしてもうひとつは、常に被写体から適度な距離を保っているということだ（動いている被写体に寄ってさらにカメラを動かしてしまうと、スピード感は出るが何をしているかがわからない）。</p>
<p>　その代わり彼がやったのは、（100万vs.300 を描くのではなく）1vs.1×300 という演出であった。あくまで一人対一人の戦いを、適度な距離を持って写すことで、役者の表情をはっきりと捉える。さらにスローモーションを多用することで、一瞬の立会いにどんな高度な技が繰り出されているのかを観客にしっかりと見せた。</p>
<p>　これにより、観客はスパルタの英雄一人一人の顔をしっかりと認識することが出来、同時に深い感情移入を行うことが出来る。360度を常に意識させるカメラワークにより、まるで自分が300人の仲間と共に戦っている疑似体験をさせてくれるというわけだ。</p>
<p>　外国映画は登場人物の名前も顔も覚えないうちに終わってしまう、という人も少なくないだろうが、『300』に関しては、その心配は無用だ。</p>
<p>　こうした戦闘シークエンスは、まるでバレエダンサーによる舞踏のごとき人体の美を感じさせる。スパルタ兵は本当は史実では重装歩兵なのだが、あえて上半身裸の軽装にデザインしたアイデアも、私は全面的に支持したい。</p>
<p>　明らかに勝ち目のない戦いになぜスパルタの男たちは出て行くのか。その理由も説得力を持って描いてある。ラストシーンでそれはわかるようになっている。この300人の決死隊の意思は、まさに旧日本軍の特攻隊そのものだ。</p>
<p>　「自由のために悪を蹴散らす」とか、そういうアメリカ人好みの単純な味付けの方ははっきり言ってどうでもいい。私は「死を前提にした（一見理不尽な）作戦の論理性」をきっちり描いた点をこそ高く評価する。</p>
<p>　とはいえ、このスパルタ兵たちの強さといったらない。まるで座頭市が300人いるような圧倒的な強さで、しかも全員が完璧な隊列と連携によるチームワークで戦う。士気も練度もすこぶる高く、圧倒的な大軍を前にしてまったくひるまず、真正面から蹴散らしていく。見ていてとにかく熱くなれる。</p>
<p>　これに対し完全な悪役であるペルシア軍は、身長数メートルはあろうかというドーピング人間や不死身の忍者軍団など、ほとんどファンタジーのような奇手、新兵器を繰り出して対抗する。</p>
<p>　私はこのすこぶる面白い歴史アクションを、若い男性におすすめしたい。男たるもの、どんな逆境であっても肉体ひとつで道を切り開かねばならない。そんな情熱にあふれた、とにかく熱い一本だ。なお、お連れあいには、腹筋フェチの女性などが最適である。</p>]]></content:encoded>
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		<title>ボーン・アルティメイタム</title>
		<link>http://www.cinemaonline.jp/dvd-ranking2009/refreshed2009/10379.html</link>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 10:23:23 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[スカッとしたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆このスパイ、速すぎ＆強すぎ（85点） 　『ボーン・アイデンティティー』（2002）『ボーン・スプレマシー』（2004）に続く三部作の完結編。ものわすれの激しい超人スパイが活躍する、ロバート・ラドラムのベストセラーの実写化だ。 　さて、その主人公ジェイソン・ボーン（マット・デイモン）は、いよいよ失った記憶を取り戻しつつある。しかし、この職業にリクルートした理由やその前の人生について、なにより本名など肝心の部分がいまだ思い出せない。殺し屋として多くの人を殺めてしまった罪の意識にさいなまれ、恋人の命を奪われる苦しみにも耐えながら、彼は自分探しの旅の終着点へとやってくる。 　このシリーズはリアリティを感じさせる瞬殺の格闘シーンや、手近なものをなんでも武器にしてしまう主人公のもったいない精神が大きな魅力。この三作目ものっけからノンストップでスペクタクルの雨あられ。しかもその出来たるや、傑作だった1作目、2作目に勝るとも劣らない。三部作通してこれだけのハイテンションを維持したシリーズはあまりない。 　短いカットを畳み掛けるようにつないでいく、ポール・グリーングラス監督の演出も冴え渡る。現代の映画では最高レベルのスピード感あふれる格闘場面は、何気なくコマ落としのようにつないでいるように見えて、しかし細かい工夫がなされている。 　たとえば狭いバスルームで殺し屋とボーンが戦う場面。殺し屋がカミソリを拾い、それを見てボーンが防御のためタオルを取るといった、その一連の動きはあまりに早すぎてまったく見ることが出来ない。いつの間にか二人の手にそれがあるといった感じである。 　続けて、これまたまったく&#34;見えない&#34;爆速の攻防戦が繰り広げられるのだが、途中でチリーンと殺し屋がカミソリを取り落とす音を、監督はわざと目立つように入れることで、私たち観客に戦いの経過を&#34;見せて&#34;しまう。 　この音ひとつのおかげで、あたかもボーンの超人的なスピードに我々もついていっているような気になり、大いに快感を得られる。こうした工夫は随所にみられ、この作品がいかに高度な計算に基づいた優秀なエンタテイメントかがよくわかる。 　エシェロンを駆使する当局から逃亡するという大筋がありながら、各々の見せ場を「逃げるボーン」一色にしないあたりもそうだ。あるときは王道の逃亡劇、あるときは味方記者を敵から逃がすため、携帯電話で離れた場所から指示を与える。そしてときには女を助けるため、彼女を追跡する殺し屋を追う側にまわるのだ。 　しかもその一つ一つは複合的な要素で構成され（たとえば殺し屋を追うボーンを、さらに地元の警察が追っているという二重構造）、さらに中途で二つの要素を合体させたりなど、単調な部分は一秒もない。アクションシーンのバックにはモロッコなどロケ地の美しい風景が広がっており、目の保養にもなる。 　私最大のおすすめは終盤のカーチェイス。何が凄いかって、これを見ていると「ああ、いよいよボーンの物語も終わるのだ。奴はもう後のことなど考えておらず、ここで決めるつもりだ」という、主人公の悲壮感のようなものがバシバシ伝わってくるのだ。文字通り満身創痍、ズタボロになりながら、それでも彼は前に進む。ここまで&#34;物語と感情&#34;を感じさせるカーチェイスを、私は近年見たことがない。 　ほかにも言いたいことはあるが、何はともあれこれは絶対映画館で見てもらわないといけない。人気シリーズの最後として、これ以上ないほどよく出来たフィナーレを飾ってくれた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-refreshed">◆このスパイ、速すぎ＆強すぎ（85点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0011XVU8G/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B0011XVU8G.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="スカッとしたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　『ボーン・アイデンティティー』（2002）『ボーン・スプレマシー』（2004）に続く三部作の完結編。ものわすれの激しい超人スパイが活躍する、ロバート・ラドラムのベストセラーの実写化だ。</p>
<span id="more-10379"></span>
<p>　さて、その主人公ジェイソン・ボーン（マット・デイモン）は、いよいよ失った記憶を取り戻しつつある。しかし、この職業にリクルートした理由やその前の人生について、なにより本名など肝心の部分がいまだ思い出せない。殺し屋として多くの人を殺めてしまった罪の意識にさいなまれ、恋人の命を奪われる苦しみにも耐えながら、彼は自分探しの旅の終着点へとやってくる。</p>
<p>　このシリーズはリアリティを感じさせる瞬殺の格闘シーンや、手近なものをなんでも武器にしてしまう主人公のもったいない精神が大きな魅力。この三作目ものっけからノンストップでスペクタクルの雨あられ。しかもその出来たるや、傑作だった1作目、2作目に勝るとも劣らない。三部作通してこれだけのハイテンションを維持したシリーズはあまりない。</p>
<p>　短いカットを畳み掛けるようにつないでいく、ポール・グリーングラス監督の演出も冴え渡る。現代の映画では最高レベルのスピード感あふれる格闘場面は、何気なくコマ落としのようにつないでいるように見えて、しかし細かい工夫がなされている。</p>
<p>　たとえば狭いバスルームで殺し屋とボーンが戦う場面。殺し屋がカミソリを拾い、それを見てボーンが防御のためタオルを取るといった、その一連の動きはあまりに早すぎてまったく見ることが出来ない。いつの間にか二人の手にそれがあるといった感じである。</p>
<p>　続けて、これまたまったく&quot;見えない&quot;爆速の攻防戦が繰り広げられるのだが、途中でチリーンと殺し屋がカミソリを取り落とす音を、監督はわざと目立つように入れることで、私たち観客に戦いの経過を&quot;見せて&quot;しまう。</p>
<p>　この音ひとつのおかげで、あたかもボーンの超人的なスピードに我々もついていっているような気になり、大いに快感を得られる。こうした工夫は随所にみられ、この作品がいかに高度な計算に基づいた優秀なエンタテイメントかがよくわかる。</p>
<p>　エシェロンを駆使する当局から逃亡するという大筋がありながら、各々の見せ場を「逃げるボーン」一色にしないあたりもそうだ。あるときは王道の逃亡劇、あるときは味方記者を敵から逃がすため、携帯電話で離れた場所から指示を与える。そしてときには女を助けるため、彼女を追跡する殺し屋を追う側にまわるのだ。</p>
<p>　しかもその一つ一つは複合的な要素で構成され（たとえば殺し屋を追うボーンを、さらに地元の警察が追っているという二重構造）、さらに中途で二つの要素を合体させたりなど、単調な部分は一秒もない。アクションシーンのバックにはモロッコなどロケ地の美しい風景が広がっており、目の保養にもなる。</p>
<p>　私最大のおすすめは終盤のカーチェイス。何が凄いかって、これを見ていると「ああ、いよいよボーンの物語も終わるのだ。奴はもう後のことなど考えておらず、ここで決めるつもりだ」という、主人公の悲壮感のようなものがバシバシ伝わってくるのだ。文字通り満身創痍、ズタボロになりながら、それでも彼は前に進む。ここまで&quot;物語と感情&quot;を感じさせるカーチェイスを、私は近年見たことがない。</p>
<p>　ほかにも言いたいことはあるが、何はともあれこれは絶対映画館で見てもらわないといけない。人気シリーズの最後として、これ以上ないほどよく出来たフィナーレを飾ってくれた。</p>]]></content:encoded>
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		<title>ディスタービア</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 10:22:46 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[スカッとしたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆隣の女の子の着替えを覗いていたら、とんでもないモノが見えてしまった（80点） 　隣の家に毎日ビキニで泳ぐ美少女が住んでいる。手元には双眼鏡もビデオカメラもある。家族は夜まで帰ってこない。さて、残された10代の少年は何をするでしょうか？　そんな興味深い設定の『ディスタービア』は、徹底して若者向けに作られたスリラーで、その明快なコンセプトが全米で大いに受けた。確かにこれ、サイコーに面白い。 　教師を殴って3ヶ月の自宅謹慎をくらった主人公ケール（シャイア・ラブーフ）は、自室から30メートル離れると自動的に通報、即警察がやってくる監視システムを足首につけられる。オンラインゲームの契約も母親に切られ、することもなくなった彼は、近所の人々を覗き始める。そしてケールはある晩、裏の家で血まみれのゴミ袋を引きずる男を見つけてしまう。 　最初はビキニギャルの同級生ばかり見ていた主人公少年が、やがて殺人事件と思しき何かを見つけてしまう好奇心そそられまくりの展開。やがて悪友と例のビキニギャル（サラ・ローマー）も仲間に引き入れ、iPODやビデオカメラ、パソコン、携帯電話などいまどきの若者らしいアイテムを駆使して事件の解明に挑戦する。 　部屋から出られない主人公に代わって、親友や女の子が果敢に尾行や侵入を試みたり、唯一の家族である母親（キャリー＝アン・モス）が犯人？に狙われたりと、とにかく息つく暇もない怒涛のサスペンス。足首の電子的足かせや（こんなモン、本当にあるのかね）、年齢的な未熟さによる捜査の限界など、絶妙な制限がスリルを生み出す。 　とはいえこの作品のすばらしい所は、深く論理性を追求していないという点。グダグダそんなもんにこだわるより、スピード感の方が大事だろ？　という割りきりが潔い。むしろ観客が突っ込めるよう、あえてご都合主義要素を多数残しているきらいさえある。デートムービーとは、鑑賞後にカップルがいかに盛り上がるかが大事なのだから、これは大正解。 　見終わった後「でもあんなのありえないよね?」「そうだよ、だいたい犯人の家、どんだけ増築してんだよ」などと、若い観客たちが細かいアラをバカにしあって楽しむ事すら計算しているこのサービス精神たるや、特筆に価する。これぞ、プロのエンターテナーの仕事である。 　そもそも、インドア派の電脳オタク少年に着替えや水着姿を毎日覗かれているのを知って、それでも「アナタって魅力的」などと言ってる学園ナンバーワン美人がどこにいるというのだ。この映画で一番の変態は、間違いなくこのヒロインであろう。 　かように笑える要素が多く、ドキドキ感の高さも最高レベル。あとはテンポの良さと多少のお色気。それだけを求めて劇場に行けば、これほど満足を得られる映画はない。デートのお供に最適といえるだろう。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-refreshed">◆隣の女の子の着替えを覗いていたら、とんでもないモノが見えてしまった（80点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001G9EBK4/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B001G9EBK4.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="スカッとしたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　隣の家に毎日ビキニで泳ぐ美少女が住んでいる。手元には双眼鏡もビデオカメラもある。家族は夜まで帰ってこない。さて、残された10代の少年は何をするでしょうか？　そんな興味深い設定の『ディスタービア』は、徹底して若者向けに作られたスリラーで、その明快なコンセプトが全米で大いに受けた。確かにこれ、サイコーに面白い。</p>
<span id="more-10378"></span>
<p>　教師を殴って3ヶ月の自宅謹慎をくらった主人公ケール（シャイア・ラブーフ）は、自室から30メートル離れると自動的に通報、即警察がやってくる監視システムを足首につけられる。オンラインゲームの契約も母親に切られ、することもなくなった彼は、近所の人々を覗き始める。そしてケールはある晩、裏の家で血まみれのゴミ袋を引きずる男を見つけてしまう。</p>
<p>　最初はビキニギャルの同級生ばかり見ていた主人公少年が、やがて殺人事件と思しき何かを見つけてしまう好奇心そそられまくりの展開。やがて悪友と例のビキニギャル（サラ・ローマー）も仲間に引き入れ、iPODやビデオカメラ、パソコン、携帯電話などいまどきの若者らしいアイテムを駆使して事件の解明に挑戦する。</p>
<p>　部屋から出られない主人公に代わって、親友や女の子が果敢に尾行や侵入を試みたり、唯一の家族である母親（キャリー＝アン・モス）が犯人？に狙われたりと、とにかく息つく暇もない怒涛のサスペンス。足首の電子的足かせや（こんなモン、本当にあるのかね）、年齢的な未熟さによる捜査の限界など、絶妙な制限がスリルを生み出す。</p>
<p>　とはいえこの作品のすばらしい所は、深く論理性を追求していないという点。グダグダそんなもんにこだわるより、スピード感の方が大事だろ？　という割りきりが潔い。むしろ観客が突っ込めるよう、あえてご都合主義要素を多数残しているきらいさえある。デートムービーとは、鑑賞後にカップルがいかに盛り上がるかが大事なのだから、これは大正解。</p>
<p>　見終わった後「でもあんなのありえないよね?」「そうだよ、だいたい犯人の家、どんだけ増築してんだよ」などと、若い観客たちが細かいアラをバカにしあって楽しむ事すら計算しているこのサービス精神たるや、特筆に価する。これぞ、プロのエンターテナーの仕事である。</p>
<p>　そもそも、インドア派の電脳オタク少年に着替えや水着姿を毎日覗かれているのを知って、それでも「アナタって魅力的」などと言ってる学園ナンバーワン美人がどこにいるというのだ。この映画で一番の変態は、間違いなくこのヒロインであろう。</p>
<p>　かように笑える要素が多く、ドキドキ感の高さも最高レベル。あとはテンポの良さと多少のお色気。それだけを求めて劇場に行けば、これほど満足を得られる映画はない。デートのお供に最適といえるだろう。</p>]]></content:encoded>
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		<title>デジャヴ</title>
		<link>http://www.cinemaonline.jp/dvd-ranking2009/refreshed2009/10377.html</link>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 10:22:09 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[スカッとしたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆ハイテク衛星システムの運用にローテクが必要という面白さ（85点） 　デジャヴとは、「一度も経験したことのないことが、いつかどこかですでに経験したことであるかのように感じられること」（三省堂・大辞林）という意味だが、実際のところ本作の内容とそれはほとんど関係がない。 　ではどんな映画かというと、一歩間違うと重大なネタバレにかかわるのでなかなか説明が難しい。間違っても言ってはいけない&#34;ある一言&#34;が、感想を投稿するサイトなどではフツーに書かれてしまっており思わず目を覆いたくなるが、一応マスコミ関係者には「ここから先のストーリーは絶対書かないでね」と通達が出ている。私も確かにそれは必要だと思う、そんな映画である。 　海軍関係者とその家族を乗せたフェリーが何者かに爆破された。事態を重く見た当局は、地元のベテラン捜査官（デンゼル・ワシントン）に対し、極秘裏に開発した衛星地上監視システムへのアクセスを許可する。 　このシステムは、各種センサーと偵察衛星からの情報により、エリア内であれば地上地下問わず、どの角度からでも自由自在に地上の映像を鮮明に映し出すというもの。好きな場所（家の中でも！）を、まるでハリウッド映画のように、空撮からクローズアップまで滑らかに撮影することができる。これなら好きなあの子の着替えシーンだってバッチリ。GoogleMAPの10000倍くらい優れた機能を持つものだ。 　ところがこれはまだ試作品で、こうした事件捜査に使うためにはいくつかの問題点がある。それは、膨大な情報処理に100時間もかかるため、約4日前の映像しか見られないということ。そして、一度に見られるのは1箇所だけで、巻き戻しもできないということだ。 　そのため、4日前のどこを監視すれば事件解決のヒントが得られるか、その判断をしてもらうため現場に土地勘がある主人公が特別に呼ばれたのだ。一見万能なシステムに思えるが、要するに好きなあの子が4日前のどこで着替えをしていたかがわからなければ、覗くこともできないというわけだ。 　最新最強の武器を駆使するためには、昔ながらの「捜査員の勘」に頼らねばならない。なかなかうまい設定である。 　こうしたSFの場合、こうした「制限事項」の存在は重要だ。たとえばウルトラマンは3分間限定という制限があるからこそ、その戦いに緊張感が生まれ、話が盛り上がる。デスノートの夜神月だって、顔と名前を知らなきゃ殺せないから、毎回ヒーヒーいいながら苦労するわけだ。 　『デジャヴ』の脚本家はどうやらそのあたりを完璧に理解している模様だ。ハイテク近未来技術そのものをウリにするのではなく、それにより生まれた「ルール」をストーリーに生かしている。これなら大人の鑑賞にも耐える。 　『デジャヴ』を見ていると、最初から微妙な違和感を感じるように作られているが、それもすべて計算のうちで、途中に大きなどんでん返しが用意され、そこでスッキリするようになっている。 　そして、この映画が本当に面白くなってくるのはそこから。スピード感あるストーリーと画面作りによって、片時も目が離せない楽しさを味あわせてくれる。100億円以上も金をかけているので、カーチェイス（新鮮なある仕掛けがなされている）もすごい迫力だ。やはりハリウッド娯楽映画とはこうでなくてはなるまい。物語上には、よく見ると小さなほころびもあるのだが、それを目立たせないだけのパワーがある。 　役者の中では、ヒロインを演じる新人のポーラ・パットンと悪役のジム・カヴィーゼル（「パッション」でイエスキリストを演じた役者だ）がいい。演技派のデンゼル・ワシントンが上手いのは当然だが、二人ともそれにひけをとらぬ魅力があり、全体としてバランスよくまとまった。 　この映画のプロデューサーであるジェリー・ブラッカイマーは、ディズニーと組むと「パールハーバー」のような迷作を生み出す危険性を持っているが、今回はその派手志向がいい方向に転がった。SFジャンルにアレルギーがない人が見れば、大いに楽しめるに違いない。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-refreshed">◆ハイテク衛星システムの運用にローテクが必要という面白さ（85点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000PTYQZ6/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B000PTYQZ6.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="スカッとしたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　デジャヴとは、「一度も経験したことのないことが、いつかどこかですでに経験したことであるかのように感じられること」（三省堂・大辞林）という意味だが、実際のところ本作の内容とそれはほとんど関係がない。</p>
<span id="more-10377"></span>
<p>　ではどんな映画かというと、一歩間違うと重大なネタバレにかかわるのでなかなか説明が難しい。間違っても言ってはいけない&quot;ある一言&quot;が、感想を投稿するサイトなどではフツーに書かれてしまっており思わず目を覆いたくなるが、一応マスコミ関係者には「ここから先のストーリーは絶対書かないでね」と通達が出ている。私も確かにそれは必要だと思う、そんな映画である。</p>
<p>　海軍関係者とその家族を乗せたフェリーが何者かに爆破された。事態を重く見た当局は、地元のベテラン捜査官（デンゼル・ワシントン）に対し、極秘裏に開発した衛星地上監視システムへのアクセスを許可する。</p>
<p>　このシステムは、各種センサーと偵察衛星からの情報により、エリア内であれば地上地下問わず、どの角度からでも自由自在に地上の映像を鮮明に映し出すというもの。好きな場所（家の中でも！）を、まるでハリウッド映画のように、空撮からクローズアップまで滑らかに撮影することができる。これなら好きなあの子の着替えシーンだってバッチリ。GoogleMAPの10000倍くらい優れた機能を持つものだ。</p>
<p>　ところがこれはまだ試作品で、こうした事件捜査に使うためにはいくつかの問題点がある。それは、膨大な情報処理に100時間もかかるため、約4日前の映像しか見られないということ。そして、一度に見られるのは1箇所だけで、巻き戻しもできないということだ。</p>
<p>　そのため、4日前のどこを監視すれば事件解決のヒントが得られるか、その判断をしてもらうため現場に土地勘がある主人公が特別に呼ばれたのだ。一見万能なシステムに思えるが、要するに好きなあの子が4日前のどこで着替えをしていたかがわからなければ、覗くこともできないというわけだ。</p>
<p>　最新最強の武器を駆使するためには、昔ながらの「捜査員の勘」に頼らねばならない。なかなかうまい設定である。</p>
<p>　こうしたSFの場合、こうした「制限事項」の存在は重要だ。たとえばウルトラマンは3分間限定という制限があるからこそ、その戦いに緊張感が生まれ、話が盛り上がる。デスノートの夜神月だって、顔と名前を知らなきゃ殺せないから、毎回ヒーヒーいいながら苦労するわけだ。</p>
<p>　『デジャヴ』の脚本家はどうやらそのあたりを完璧に理解している模様だ。ハイテク近未来技術そのものをウリにするのではなく、それにより生まれた「ルール」をストーリーに生かしている。これなら大人の鑑賞にも耐える。</p>
<p>　『デジャヴ』を見ていると、最初から微妙な違和感を感じるように作られているが、それもすべて計算のうちで、途中に大きなどんでん返しが用意され、そこでスッキリするようになっている。</p>
<p>　そして、この映画が本当に面白くなってくるのはそこから。スピード感あるストーリーと画面作りによって、片時も目が離せない楽しさを味あわせてくれる。100億円以上も金をかけているので、カーチェイス（新鮮なある仕掛けがなされている）もすごい迫力だ。やはりハリウッド娯楽映画とはこうでなくてはなるまい。物語上には、よく見ると小さなほころびもあるのだが、それを目立たせないだけのパワーがある。</p>
<p>　役者の中では、ヒロインを演じる新人のポーラ・パットンと悪役のジム・カヴィーゼル（「パッション」でイエスキリストを演じた役者だ）がいい。演技派のデンゼル・ワシントンが上手いのは当然だが、二人ともそれにひけをとらぬ魅力があり、全体としてバランスよくまとまった。</p>
<p>　この映画のプロデューサーであるジェリー・ブラッカイマーは、ディズニーと組むと「パールハーバー」のような迷作を生み出す危険性を持っているが、今回はその派手志向がいい方向に転がった。SFジャンルにアレルギーがない人が見れば、大いに楽しめるに違いない。</p>]]></content:encoded>
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