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	<title>映画批評なら映画ジャッジ！ &#187; トキメキたい2009</title>
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	<description>最新映画の批評が満載！批評家による映画批評を参考にされて、良い映画を見て頂く為のサイトです。</description>
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		<title>セブンティーン・アゲイン</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 09:55:36 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[トキメキたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆じつは最高のファミリー向けムービー（85点） 　「若いころに戻ってやりなおしたい」とは、12歳から90歳まで、それこそオールエイジの共感を得られるテーマである。たとえ相手が小学生だって、「過去に戻れるなら、いつに戻ってみたい？」と聞けば、大いに盛り上がることは間違いない。それが人間というものだ。 　さえない中年マイク（マシュー・ペリー）は、自社製品であるED治療薬のプロジェクト会議で、またもろくでもない目にあい、落ち込んでいた。女子高生の娘（ミシェル・トラクテンバーグ）にはバカにされ、息子の尊敬も得られない。何より大恋愛の末結ばれた妻（レスリー・マン）との関係が、破綻寸前に陥っていた。そんなある日、母校を訪れたマイクは怪しげな用務員の力により、17歳当時の姿（ザック・エフロン）へと変身してしまう。 　この話の面白いところは、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のように実際に&#34;過去に戻る&#34;のではなく、主人公の&#34;外見だけが17歳になる&#34;という設定。 　すなわち、大人のマイクは行方不明扱いとなり、代わりに超イケメンのスポーツマン17歳が登場する。身元保証や転入手続きは、映画的説得力のある設定で軽くクリアし、「娘や息子のいる高校に、17歳当時の肉体を持つ父親がやってくる」ワンアイデアに観客を集中させる。 　さて、その若き父親はそこで何をするのか。彼が後悔し続けている高校時代のある選択について、どうやりなおしていくのか。離婚協議中の妻（30代後半）と若い姿で再会したとき、彼はそこに何を見つけ、どう応対するのか。 　ありとあらゆる「私だったらこうする、こうしたい！」が次々登場し、ザック・エフロン演じる主人公が実行していく。気になる周囲の反応、それから主人公の行く末は予想通りだったり意外だったり、まったく飽きさせない。すべてがキレ良く、明るい笑いで演出され、とにかく楽しくて仕方がない。 　父親たる主人公が実際に学校内に入ることで、これまで知らなかった娘や息子たちの本音、苦悩を知るくだりもいい。笑いの中にいくつもの涙が練りこまれ、総合的満足度も二乗三乗と増えてゆく。クライマックスのバスケットボールの試合周辺の流れは、まさにハリウッドムービーの王道ともいうべき感動的な演出で飾られる。 　昨年から今年にかけて、あきらかに潮流が変わったアメリカ映画界を象徴する、幸せいっぱいの作品。ウジウジ君が悩み続ける話より、こういう洋画を見たかったんだ！　という人は数多いはずだ。そうした声にこたえるネアカな作品は、これから間違いなく増えてくる。個人的にも大きな期待を抱いている。 　主人公役ザック・エフロンは、日本じゃまだ海外ドラマ＆映画ファン限定の人気だが、米国では国民的といってもよい若手トップスター。自信は人の魅力をアップさせる法則どおり、一寸の迷いもないその佇まいからは、王者の風格さえ漂う。これを見た女性の9割くらいは完全に魅了され、翌日から熱心な追っかけになることだろう。 　そもそも、話の設定に隙がない。この話を彼がやれば、そりゃ完璧だわと言いたくなる。 　たとえばまず、若きイケメンが熟女にアタックする展開は、世の奥様にはたまらない理想郷。 　次に、ザック・エフロンファンの若い娘っ子たちにとっては、彼出ずっぱりの本作の良さは言うに及ばず。 　一方、オジサンたちが見ても、「女子高生に今の知恵をもったままアタックできる」状況のシミュレーションは、この上ない魅力だろう。これがもし「主人公が過去に戻る」話だったら、「若き日の妻に再会する」という、あまり嬉しくないストーリーになるだけであり、魅力半減だ。 　つまり、この一種ひねった設定のおかげで、「一家3人がそろってニコニコ楽しめる」という、商売上も完璧な布陣になったのである。私としても、いま、父母娘の3人で見る映画は、これしかないと太鼓判を押す。 　あるいは、マンネリ期を迎えた夫婦で見るにもいいかもしれない。映画があまりに良くできているがため、素晴らしいラストシーンのノリを維持することができれば「オレも今夜は古女房をかまってやるか」との気分になれること間違いない。 　それは、この世の安定のためには、まことに好ましい状況である。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-palpitatio">◆じつは最高のファミリー向けムービー（85点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B002AQTCWO/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B002AQTCWO.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="トキメキたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　「若いころに戻ってやりなおしたい」とは、12歳から90歳まで、それこそオールエイジの共感を得られるテーマである。たとえ相手が小学生だって、「過去に戻れるなら、いつに戻ってみたい？」と聞けば、大いに盛り上がることは間違いない。それが人間というものだ。</p>
<span id="more-10373"></span>
<p>　さえない中年マイク（マシュー・ペリー）は、自社製品であるED治療薬のプロジェクト会議で、またもろくでもない目にあい、落ち込んでいた。女子高生の娘（ミシェル・トラクテンバーグ）にはバカにされ、息子の尊敬も得られない。何より大恋愛の末結ばれた妻（レスリー・マン）との関係が、破綻寸前に陥っていた。そんなある日、母校を訪れたマイクは怪しげな用務員の力により、17歳当時の姿（ザック・エフロン）へと変身してしまう。</p>
<p>　この話の面白いところは、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のように実際に&quot;過去に戻る&quot;のではなく、主人公の&quot;外見だけが17歳になる&quot;という設定。</p>
<p>　すなわち、大人のマイクは行方不明扱いとなり、代わりに超イケメンのスポーツマン17歳が登場する。身元保証や転入手続きは、映画的説得力のある設定で軽くクリアし、「娘や息子のいる高校に、17歳当時の肉体を持つ父親がやってくる」ワンアイデアに観客を集中させる。</p>
<p>　さて、その若き父親はそこで何をするのか。彼が後悔し続けている高校時代のある選択について、どうやりなおしていくのか。離婚協議中の妻（30代後半）と若い姿で再会したとき、彼はそこに何を見つけ、どう応対するのか。</p>
<p>　ありとあらゆる「私だったらこうする、こうしたい！」が次々登場し、ザック・エフロン演じる主人公が実行していく。気になる周囲の反応、それから主人公の行く末は予想通りだったり意外だったり、まったく飽きさせない。すべてがキレ良く、明るい笑いで演出され、とにかく楽しくて仕方がない。</p>
<p>　父親たる主人公が実際に学校内に入ることで、これまで知らなかった娘や息子たちの本音、苦悩を知るくだりもいい。笑いの中にいくつもの涙が練りこまれ、総合的満足度も二乗三乗と増えてゆく。クライマックスのバスケットボールの試合周辺の流れは、まさにハリウッドムービーの王道ともいうべき感動的な演出で飾られる。</p>
<p>　昨年から今年にかけて、あきらかに潮流が変わったアメリカ映画界を象徴する、幸せいっぱいの作品。ウジウジ君が悩み続ける話より、こういう洋画を見たかったんだ！　という人は数多いはずだ。そうした声にこたえるネアカな作品は、これから間違いなく増えてくる。個人的にも大きな期待を抱いている。</p>
<p>　主人公役ザック・エフロンは、日本じゃまだ海外ドラマ＆映画ファン限定の人気だが、米国では国民的といってもよい若手トップスター。自信は人の魅力をアップさせる法則どおり、一寸の迷いもないその佇まいからは、王者の風格さえ漂う。これを見た女性の9割くらいは完全に魅了され、翌日から熱心な追っかけになることだろう。</p>
<p>　そもそも、話の設定に隙がない。この話を彼がやれば、そりゃ完璧だわと言いたくなる。</p>
<p>　たとえばまず、若きイケメンが熟女にアタックする展開は、世の奥様にはたまらない理想郷。</p>
<p>　次に、ザック・エフロンファンの若い娘っ子たちにとっては、彼出ずっぱりの本作の良さは言うに及ばず。</p>
<p>　一方、オジサンたちが見ても、「女子高生に今の知恵をもったままアタックできる」状況のシミュレーションは、この上ない魅力だろう。これがもし「主人公が過去に戻る」話だったら、「若き日の妻に再会する」という、あまり嬉しくないストーリーになるだけであり、魅力半減だ。</p>
<p>　つまり、この一種ひねった設定のおかげで、「一家3人がそろってニコニコ楽しめる」という、商売上も完璧な布陣になったのである。私としても、いま、父母娘の3人で見る映画は、これしかないと太鼓判を押す。</p>
<p>　あるいは、マンネリ期を迎えた夫婦で見るにもいいかもしれない。映画があまりに良くできているがため、素晴らしいラストシーンのノリを維持することができれば「オレも今夜は古女房をかまってやるか」との気分になれること間違いない。</p>
<p>　それは、この世の安定のためには、まことに好ましい状況である。</p>]]></content:encoded>
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		<title>トワイライト?初恋?</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 09:53:55 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[トキメキたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆ティーン向け恋愛映画がこれほどの高品質とは（75点） 　米大手ワーナーブラザーズは、翌夏強化のため08年冬公開予定だった『ハリー・ポッターと謎のプリンス』を温存、金庫の奥深くにしまいこんだ。 　その代わりに前倒しで公開されたのが、同じ英国のベストセラー小説『トワイライト』の映画化である本作。原作同様、10代の女の子の胸をときめかせるイケメン揃いの実写化だが、これが予想を上回る特大ヒット。捨て試合で思わぬ勝利を得たWBC2次ラウンド日韓戦の日本チームのような、旨みある興行となった。 　アリゾナから越してきたベラ・スワン（クリステン・スチュワート）は、転校先の高校になじめずにいた。そんな彼女の気を引いたのが、地元クラスメートさえ近寄りがたい様子の寡黙な美少年エドワード・カレン（ロバート・パティンソン）。そしてある日、事故に巻き込まれたベラは、エドワードに人間離れしたパワーで救けられる。 　徹頭徹尾女の子向けの、ファンタジック・ラブストーリー。若い女の子というものは、障害ある恋に燃える生き物であるが、この場合は男子の正体が人外の化け物という設定がそれにあたる。 　だが、捨て身で命を救われ、誠実に家族を紹介され、ベラちゃんはあっさり恋に落ちる。ここから得られる教訓としては、イケメンなら化け物でもモテる、ということだ。 　考えてみれば、森を飛び回るほど強靭な肉体、美しい顔、おまけに長生き（不老不死）。自制心が強く、安易に女の子に手を出すこともない。性欲に負けて狼になる人間の若者より、こっちのほうがずっといい。というか、読者の女の子にしてみれば、これぞ理想の彼氏像そのものだ。 　だが、そもそもエドワード君の種族は、人間を食って生きるモンスターだ。もっとも、その種族の中にもいくつかあり、エドワードくんが属するカレン家の場合は人間界で生きるため、さっさとベジタリアン化した温厚な一派。そのおかげで、本来は食料であるベラちゃんとラブラブにもなれた。 　われわれ人間であれば、いくらベジタリアンでも、牛肉に恋することはないが、なにしろベラちゃんはエドワード君に負けないほどの超美少女。要はここでも件の教訓が生きている、ということか。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-palpitatio">◆ティーン向け恋愛映画がこれほどの高品質とは（75点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B002CV0CT4/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B002CV0CT4.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="トキメキたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　米大手ワーナーブラザーズは、翌夏強化のため08年冬公開予定だった『ハリー・ポッターと謎のプリンス』を温存、金庫の奥深くにしまいこんだ。</p>
<span id="more-10372"></span>
<p>　その代わりに前倒しで公開されたのが、同じ英国のベストセラー小説『トワイライト』の映画化である本作。原作同様、10代の女の子の胸をときめかせるイケメン揃いの実写化だが、これが予想を上回る特大ヒット。捨て試合で思わぬ勝利を得たWBC2次ラウンド日韓戦の日本チームのような、旨みある興行となった。</p>
<p>　アリゾナから越してきたベラ・スワン（クリステン・スチュワート）は、転校先の高校になじめずにいた。そんな彼女の気を引いたのが、地元クラスメートさえ近寄りがたい様子の寡黙な美少年エドワード・カレン（ロバート・パティンソン）。そしてある日、事故に巻き込まれたベラは、エドワードに人間離れしたパワーで救けられる。</p>
<p>　徹頭徹尾女の子向けの、ファンタジック・ラブストーリー。若い女の子というものは、障害ある恋に燃える生き物であるが、この場合は男子の正体が人外の化け物という設定がそれにあたる。</p>
<p>　だが、捨て身で命を救われ、誠実に家族を紹介され、ベラちゃんはあっさり恋に落ちる。ここから得られる教訓としては、イケメンなら化け物でもモテる、ということだ。</p>
<p>　考えてみれば、森を飛び回るほど強靭な肉体、美しい顔、おまけに長生き（不老不死）。自制心が強く、安易に女の子に手を出すこともない。性欲に負けて狼になる人間の若者より、こっちのほうがずっといい。というか、読者の女の子にしてみれば、これぞ理想の彼氏像そのものだ。</p>
<p>　だが、そもそもエドワード君の種族は、人間を食って生きるモンスターだ。もっとも、その種族の中にもいくつかあり、エドワードくんが属するカレン家の場合は人間界で生きるため、さっさとベジタリアン化した温厚な一派。そのおかげで、本来は食料であるベラちゃんとラブラブにもなれた。</p>
<p>　われわれ人間であれば、いくらベジタリアンでも、牛肉に恋することはないが、なにしろベラちゃんはエドワード君に負けないほどの超美少女。要はここでも件の教訓が生きている、ということか。</p>]]></content:encoded>
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		<title>秒速5センチメートル</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 09:52:15 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[トキメキたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆山崎まさよしの主題歌の歌詞を笑えない人に（85点） 　『秒速5センチメートル』は、一言で言うとアニメ版『時をかける少女』を気に入った人なら、まず間違いなく満足するであろう映画だ。 　内容は、一人の少女を思い続けた男の十数年間を三話構成で綴った連作短編もので、上映時間は60分間。第一話は主人公の貴樹（声：水橋研二）と明里（声：近藤好美）の小学生時代から始まる。 　舞台は東京の小学校。転校を繰り返してきた二人は、互いの境遇の類似からやがて特別な思いを寄せ合うようになる。明里が栃木の中学校に入ってからも仲良しのまま文通を続けていたが、1学期の終わりに貴樹の鹿児島への転校が決まる。貴樹は最後に明里に会うため、栃木県の小山の先まで向かうが、彼の乗るJR宇都宮線は記録的な豪雪に見舞われる。 　待ち合わせ時刻がせまり、ひたすら焦りと無力感ばかりがつのる主人公の心境をうまく表したストーリーだ。95％くらいの確率で女性との待ち合わせ時刻に遅れる私ではあるが、そのくせ遅れそうになるとやたらと罪悪感にとらわれる気持ちなど、よく理解できる。中学一年生にとって、一見近い東京-小山間がどれほど高い壁か。二人の距離感と重ねたその設定も絶妙だ。 　光や背景のディテールにこだわりぬいて、ていねいに描きこまれたアニメーションは、主人公の少年の心の動きをしっかりと伝えてくる。ただ、あまりにカット割りが細かすぎて、ちょいと焦りすぎの印象も受ける。せっかくの素敵な絵が、少しも堪能する間もなく次々と消えて行ってしまうのはあまりにもったいない。この監督にはもっと長い上映時間で、ゆったりとした間を持たせた作品づくりが似合うと思う。 　モノローグが多く説明過多な部分も見受けられるが、そうした青臭さもまたひとつの味か。ただし、初恋の相手を愛し続ける純粋な男の気持ちを描いているように見せながら、そのじつそれが強烈な自己愛にすぎぬ事をそれとなく示唆した部分もあり、なかなか一筋縄ではいかない奥深さも感じさせる。いずれにせよ、アニメーションによる人間ドラマとしては、屈指の完成度といえるだろう。 　その新海誠監督は、監督から声優、脚本すべて担当したデビュー作『ほしのこえ』（2002、日）のクォリティの高さでアニメファンを驚かせた逸材で、「後発監督として絵の丁寧さで勝負する」と語るとおり、とんでもなく美しい映像を作り上げる人。 　この『秒速5センチメートル』も、メインスタッフと1年半自分の家にこもって作るという、ずいぶんと職人的なやりかたで作り上げたものだが、まさに人の手による、心のこもった丁寧なアニメーションを1秒1秒堪能できる佳作といえる。短編とはいえこの60分間は、凡百のアニメ作品の何本分にも匹敵するほどの価値があろう。とくに、第三話タイトルバックからの数分間は、ゾクゾクするほどの感動を得ることができる。 　『秒速5センチメートル』は、かつて愛した女性をいまでも忘れられないすべての男性にオススメする、日本アニメの傑作。男は女よりずっとロマンチストであり、センチメンタルなもの。仲良しの女の子へ久々にメールしたらあて先不明で戻ってきたとき、そんなことを考える私のような人は、本作を見てそのせつなさにぜひ涙してほしい。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-palpitatio">◆山崎まさよしの主題歌の歌詞を笑えない人に（85点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000QXD9S6/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B000QXD9S6.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="トキメキたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　『秒速5センチメートル』は、一言で言うとアニメ版『時をかける少女』を気に入った人なら、まず間違いなく満足するであろう映画だ。</p>
<span id="more-10374"></span>
<p>　内容は、一人の少女を思い続けた男の十数年間を三話構成で綴った連作短編もので、上映時間は60分間。第一話は主人公の貴樹（声：水橋研二）と明里（声：近藤好美）の小学生時代から始まる。</p>
<p>　舞台は東京の小学校。転校を繰り返してきた二人は、互いの境遇の類似からやがて特別な思いを寄せ合うようになる。明里が栃木の中学校に入ってからも仲良しのまま文通を続けていたが、1学期の終わりに貴樹の鹿児島への転校が決まる。貴樹は最後に明里に会うため、栃木県の小山の先まで向かうが、彼の乗るJR宇都宮線は記録的な豪雪に見舞われる。</p>
<p>　待ち合わせ時刻がせまり、ひたすら焦りと無力感ばかりがつのる主人公の心境をうまく表したストーリーだ。95％くらいの確率で女性との待ち合わせ時刻に遅れる私ではあるが、そのくせ遅れそうになるとやたらと罪悪感にとらわれる気持ちなど、よく理解できる。中学一年生にとって、一見近い東京-小山間がどれほど高い壁か。二人の距離感と重ねたその設定も絶妙だ。</p>
<p>　光や背景のディテールにこだわりぬいて、ていねいに描きこまれたアニメーションは、主人公の少年の心の動きをしっかりと伝えてくる。ただ、あまりにカット割りが細かすぎて、ちょいと焦りすぎの印象も受ける。せっかくの素敵な絵が、少しも堪能する間もなく次々と消えて行ってしまうのはあまりにもったいない。この監督にはもっと長い上映時間で、ゆったりとした間を持たせた作品づくりが似合うと思う。</p>
<p>　モノローグが多く説明過多な部分も見受けられるが、そうした青臭さもまたひとつの味か。ただし、初恋の相手を愛し続ける純粋な男の気持ちを描いているように見せながら、そのじつそれが強烈な自己愛にすぎぬ事をそれとなく示唆した部分もあり、なかなか一筋縄ではいかない奥深さも感じさせる。いずれにせよ、アニメーションによる人間ドラマとしては、屈指の完成度といえるだろう。</p>
<p>　その新海誠監督は、監督から声優、脚本すべて担当したデビュー作『ほしのこえ』（2002、日）のクォリティの高さでアニメファンを驚かせた逸材で、「後発監督として絵の丁寧さで勝負する」と語るとおり、とんでもなく美しい映像を作り上げる人。</p>
<p>　この『秒速5センチメートル』も、メインスタッフと1年半自分の家にこもって作るという、ずいぶんと職人的なやりかたで作り上げたものだが、まさに人の手による、心のこもった丁寧なアニメーションを1秒1秒堪能できる佳作といえる。短編とはいえこの60分間は、凡百のアニメ作品の何本分にも匹敵するほどの価値があろう。とくに、第三話タイトルバックからの数分間は、ゾクゾクするほどの感動を得ることができる。</p>
<p>　『秒速5センチメートル』は、かつて愛した女性をいまでも忘れられないすべての男性にオススメする、日本アニメの傑作。男は女よりずっとロマンチストであり、センチメンタルなもの。仲良しの女の子へ久々にメールしたらあて先不明で戻ってきたとき、そんなことを考える私のような人は、本作を見てそのせつなさにぜひ涙してほしい。</p>]]></content:encoded>
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		<title>魔法にかけられて</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 09:51:03 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[トキメキたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆本家ディズニーがセルフパロディ（85点） 　『魔法にかけられて』は、ディズニー映画やTDR大好きなアナタがみたら、ショックで椅子から転げ落ちるか、腹を抱えて大笑いするかのどちらかという大問題作だ。 　魔法の国&#34;アンダレーシア&#34;の森で暮らすジゼル（声：エイミー・アダムス）。やがて夢に見た王子（声：ジェームズ・マースデン）と出会い、結婚を目前にした彼女は、魔女（声：スーザン・サランドン）にだまされおそろしい国へと続く穴の中へ突き落とされてしまう。 　伝統回帰の手描きフルアニメーションはさすが天下のディズニー、うっとりするような美しさ。だが、かわいらしいお姫様が魔女に追いやられた「永遠の愛など存在しない国」は……なんと現代のニューヨークであった。 　そこから突然実写になるという、とんでもない展開。 　顔にシミひとつない美少女だったアニメのお姫様は、三十路過ぎの肌ガサガサな（それでも一応）女の子に。真っ白なドレスは歩くたびに薄汚れ、得意の歌をはじめれば周りから変質者扱い。 　ディズニーが長年かけて作り上げた&#34;御伽噺のお約束&#34;が、ここでは一切通じない。そんな自虐的ギャグの数々には、ここまでやるのかと驚かされる。 　これにはメリーポピンズも白雪姫も真っ青。とくにジゼルが美しい声で歌い、動物たちと一緒に部屋を掃除する場面は必見。必死にこらえていた私だが、結局笑いをとめる事ができなかった。これはあまりにもひどい（褒めている）。 　本家が、こんなに徹底したセルフパロディをやったら、これまで彼らをパロっていた人々は面目形無しだ。とくに、アンチディズニーの意をこめ『シュレック』シリーズを作っているドリームワークスのアニメ関係者などは、立つ瀬もなかろう。 　しかもこれ、まるで手抜きがない。ぱっと思いついたアイデアを、安直に映像化したものとは違う。実写VFXアクション、アドベンチャー、アニメーション、ファンタジー、そしてロマンティックコメディーと、もてる引き出しをすべて使い切った全力投球で、きわめて完成度も高い。もちろん、全米一位ももぎとった。 　なんといっても、セルフパロディでありながら、最後はきっちり社是通りの感動ロマンティックエンドにまとめあげる手腕には、脱帽である。 　ジュリー・アンドリュースほか歴代のディズニーヒロインを演じた女優たちもチラリと出演、各種アニメーション作品からの引用も多く、熱烈なファンならなおさら楽しめる。 　思いつく限りの最近のディズニーアニメ（実写映画）で、本作ほど大人にすすめたいと思ったものはない。冗談のわかるディズニーファンにとっては、絶対必見の傑作と断言する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-palpitatio">◆本家ディズニーがセルフパロディ（85点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B002L22FTO/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B002L22FTO.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="トキメキたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　『魔法にかけられて』は、ディズニー映画やTDR大好きなアナタがみたら、ショックで椅子から転げ落ちるか、腹を抱えて大笑いするかのどちらかという大問題作だ。</p>
<span id="more-10371"></span>
<p>　魔法の国&quot;アンダレーシア&quot;の森で暮らすジゼル（声：エイミー・アダムス）。やがて夢に見た王子（声：ジェームズ・マースデン）と出会い、結婚を目前にした彼女は、魔女（声：スーザン・サランドン）にだまされおそろしい国へと続く穴の中へ突き落とされてしまう。</p>
<p>　伝統回帰の手描きフルアニメーションはさすが天下のディズニー、うっとりするような美しさ。だが、かわいらしいお姫様が魔女に追いやられた「永遠の愛など存在しない国」は……なんと現代のニューヨークであった。</p>
<p>　そこから突然実写になるという、とんでもない展開。</p>
<p>　顔にシミひとつない美少女だったアニメのお姫様は、三十路過ぎの肌ガサガサな（それでも一応）女の子に。真っ白なドレスは歩くたびに薄汚れ、得意の歌をはじめれば周りから変質者扱い。</p>
<p>　ディズニーが長年かけて作り上げた&quot;御伽噺のお約束&quot;が、ここでは一切通じない。そんな自虐的ギャグの数々には、ここまでやるのかと驚かされる。</p>
<p>　これにはメリーポピンズも白雪姫も真っ青。とくにジゼルが美しい声で歌い、動物たちと一緒に部屋を掃除する場面は必見。必死にこらえていた私だが、結局笑いをとめる事ができなかった。これはあまりにもひどい（褒めている）。</p>
<p>　本家が、こんなに徹底したセルフパロディをやったら、これまで彼らをパロっていた人々は面目形無しだ。とくに、アンチディズニーの意をこめ『シュレック』シリーズを作っているドリームワークスのアニメ関係者などは、立つ瀬もなかろう。</p>
<p>　しかもこれ、まるで手抜きがない。ぱっと思いついたアイデアを、安直に映像化したものとは違う。実写VFXアクション、アドベンチャー、アニメーション、ファンタジー、そしてロマンティックコメディーと、もてる引き出しをすべて使い切った全力投球で、きわめて完成度も高い。もちろん、全米一位ももぎとった。</p>
<p>　なんといっても、セルフパロディでありながら、最後はきっちり社是通りの感動ロマンティックエンドにまとめあげる手腕には、脱帽である。</p>
<p>　ジュリー・アンドリュースほか歴代のディズニーヒロインを演じた女優たちもチラリと出演、各種アニメーション作品からの引用も多く、熱烈なファンならなおさら楽しめる。</p>
<p>　思いつく限りの最近のディズニーアニメ（実写映画）で、本作ほど大人にすすめたいと思ったものはない。冗談のわかるディズニーファンにとっては、絶対必見の傑作と断言する。</p>]]></content:encoded>
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		<title>ホリデイ</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 09:50:46 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[トキメキたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆主演4人の誰かのファンの人に（60点） 　いまどきラブストーリーなどというものは、その骨格はどれも同じであとはどう装飾するかだけが勝負といっても過言ではない。とくにハリウッドには、この手の映画にぴったりな世界的人気のあるスターが多数いるから、あとはいかに変わった（ロマンティックな）シチュエーションを用意するかが問題となる。 　当代きっての4大人気俳優によるWカップルラブストーリー「ホリデイ」は、その題材として「ホームエクスチェンジ」を前面に持ってきた。これは、遠く離れた他人同士がインターネットを介在し、お互いの家を一定期間交換しあうという旅行形態の事だ。 　ヒロインの一人アイリス（ケイト・ウィンスレット）はロンドン郊外に住む新聞記者。便利な女扱いされながらも、いまだに元カレへの未練が捨てきれない。もう一人のヒロインアマンダ（キャメロン・ディアス）は、ビバリーヒルズ在住の会社社長。イケメン彼氏の浮気が発覚して別れたばかり。二人はネット上で知り合い、ホームエクスチェンジを行うことに。 　ここでいうホームエクスチェンジの面白いところは、車から何から丸ごと交換してしまうという点。しかも彼らの場合、互いの人間関係の一部まで引き受けることになる。そこから先は大方の予想通り二人とも新しいオトコと出会い、なにやら恋らしきものが始まる……というわけだ。 　他人には見せられぬ恥ずかしいモノ多数な私などは、セカンドハウス同士ならいざ知らず、自宅を交換するなどという発想には到底ついていけないものがあるが、欧米では50年代から連綿と続く歴史があるという。最近ではインターネットの普及で相手を見つけやすくなったという事もあるようだ。 　ためしにその手のサービスをやっている海外のウェブサイトを覗いてみると、決まってこの映画の話題で盛り上がっているあたりが笑える。それはそうだ、アイリスなどはビバリーヒルズの豪邸と高級車、さらに自分の仕事につながりそうなアマンダ人脈とやさしい彼氏（ジャック・ブラック）まで手に入れてしまうのだから。大金持ちと出会う娼婦の物語「プリティ・ウーマン」とはまた違った、妄想大爆裂なファンタジーとしてこれはたまらない。 　一方アマンダのほうも、傷心を癒すには最適な田舎の素朴な家と、普段つきあっている浮気っぽいセレブリティな男どもとは違う誠実な男性（ジュード・ロウ）と出会い、人生の転機を迎えることになり万々歳。これぞまさに、人生のトレーディングカードとでもいうべき完璧な組み合わせである。 　むろん、そんな一言では言い表せぬ紆余曲折がそこにはある。途中で出会う男二人には隠された陰の一面があり、それは30代同士の人間関係＝恋愛には不可欠な深みをもたらしている。互いの立場を受け入れ、適切な距離感を保つことの重要さをそれとなく提示しているというわけだ。「ホリデイ」はラブコメではなくもうちょいマジメな感動恋愛映画であるから、そういう「深み」というものは大事だ。 　とはいえ、各キャラクターはそれぞれの俳優をイメージして脚本が書かれたということで、まったく意外性はない。むしろキャメロンもケイトも、キャメロンとケイトにしか見えず、興ざめする一面もある。4人が騒いでいる場面など、撮影終了後の内輪な打ち上げにしか見えない。そういう意味ではこの映画、人間が描けているとは言いがたい。 　それでもこの4人のスターには強いオーラがありそれだけで魅せてくれるのだが、平凡で陳腐なセリフ、先が読めすぎなストーリー、そして長い上映時間のため徐々に退屈してくる。基本的に一本道なうえ、とってつけたようなお涙頂戴話（老脚本家のエピソードなど）も余計で、どうにも洗練されていない。こうなるとむしろ、90分の軽いロマコメにした方がよかったのでは、という気すらしてくる。 　ところどころ泣ける場面はないでもないが、そんなわけで全体的に底が浅い。それを、ハリウッド大作ならではの力技で強引に纏め上げた点はさすがであるが。この4人の中で一人でもお気に入りの役者がいれば、十分許せる程度の出来にはなっている。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-palpitatio">◆主演4人の誰かのファンの人に（60点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0026P1KPG/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B0026P1KPG.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="トキメキたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　いまどきラブストーリーなどというものは、その骨格はどれも同じであとはどう装飾するかだけが勝負といっても過言ではない。とくにハリウッドには、この手の映画にぴったりな世界的人気のあるスターが多数いるから、あとはいかに変わった（ロマンティックな）シチュエーションを用意するかが問題となる。</p>
<span id="more-10370"></span>
<p>　当代きっての4大人気俳優によるWカップルラブストーリー「ホリデイ」は、その題材として「ホームエクスチェンジ」を前面に持ってきた。これは、遠く離れた他人同士がインターネットを介在し、お互いの家を一定期間交換しあうという旅行形態の事だ。</p>
<p>　ヒロインの一人アイリス（ケイト・ウィンスレット）はロンドン郊外に住む新聞記者。便利な女扱いされながらも、いまだに元カレへの未練が捨てきれない。もう一人のヒロインアマンダ（キャメロン・ディアス）は、ビバリーヒルズ在住の会社社長。イケメン彼氏の浮気が発覚して別れたばかり。二人はネット上で知り合い、ホームエクスチェンジを行うことに。</p>
<p>　ここでいうホームエクスチェンジの面白いところは、車から何から丸ごと交換してしまうという点。しかも彼らの場合、互いの人間関係の一部まで引き受けることになる。そこから先は大方の予想通り二人とも新しいオトコと出会い、なにやら恋らしきものが始まる……というわけだ。</p>
<p>　他人には見せられぬ恥ずかしいモノ多数な私などは、セカンドハウス同士ならいざ知らず、自宅を交換するなどという発想には到底ついていけないものがあるが、欧米では50年代から連綿と続く歴史があるという。最近ではインターネットの普及で相手を見つけやすくなったという事もあるようだ。</p>
<p>　ためしにその手のサービスをやっている海外のウェブサイトを覗いてみると、決まってこの映画の話題で盛り上がっているあたりが笑える。それはそうだ、アイリスなどはビバリーヒルズの豪邸と高級車、さらに自分の仕事につながりそうなアマンダ人脈とやさしい彼氏（ジャック・ブラック）まで手に入れてしまうのだから。大金持ちと出会う娼婦の物語「プリティ・ウーマン」とはまた違った、妄想大爆裂なファンタジーとしてこれはたまらない。</p>
<p>　一方アマンダのほうも、傷心を癒すには最適な田舎の素朴な家と、普段つきあっている浮気っぽいセレブリティな男どもとは違う誠実な男性（ジュード・ロウ）と出会い、人生の転機を迎えることになり万々歳。これぞまさに、人生のトレーディングカードとでもいうべき完璧な組み合わせである。</p>
<p>　むろん、そんな一言では言い表せぬ紆余曲折がそこにはある。途中で出会う男二人には隠された陰の一面があり、それは30代同士の人間関係＝恋愛には不可欠な深みをもたらしている。互いの立場を受け入れ、適切な距離感を保つことの重要さをそれとなく提示しているというわけだ。「ホリデイ」はラブコメではなくもうちょいマジメな感動恋愛映画であるから、そういう「深み」というものは大事だ。</p>
<p>　とはいえ、各キャラクターはそれぞれの俳優をイメージして脚本が書かれたということで、まったく意外性はない。むしろキャメロンもケイトも、キャメロンとケイトにしか見えず、興ざめする一面もある。4人が騒いでいる場面など、撮影終了後の内輪な打ち上げにしか見えない。そういう意味ではこの映画、人間が描けているとは言いがたい。</p>
<p>　それでもこの4人のスターには強いオーラがありそれだけで魅せてくれるのだが、平凡で陳腐なセリフ、先が読めすぎなストーリー、そして長い上映時間のため徐々に退屈してくる。基本的に一本道なうえ、とってつけたようなお涙頂戴話（老脚本家のエピソードなど）も余計で、どうにも洗練されていない。こうなるとむしろ、90分の軽いロマコメにした方がよかったのでは、という気すらしてくる。</p>
<p>　ところどころ泣ける場面はないでもないが、そんなわけで全体的に底が浅い。それを、ハリウッド大作ならではの力技で強引に纏め上げた点はさすがであるが。この4人の中で一人でもお気に入りの役者がいれば、十分許せる程度の出来にはなっている。</p>]]></content:encoded>
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		<title>お買いもの中毒な私！</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 09:48:49 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[トキメキたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆意外な社会派ロマコメ（85点） 　世界最強のプロデューサー、ジェリー・ブラッカイマー（「アルマゲドン」「パール・ハーバー」等々）が製作するこのロマコメは、一見スィートな女の子向けでありながら、よく見るといかにも男が作ったような骨太さを感じさせるユニークな一品となった。 　レベッカ・ブルームウッド（アイラ・フィッシャー）は、生来のお買い物好きがたたり、いまやカード破産寸前。一念発起して、憧れのファッション雑誌社の面接にチャレンジするが、得意のハッタリ全開の結果、受かったのはなんと経済専門誌。はたして彼女は、自らの正体を隠しきれるのか。 　どう考えても最も不適切な人材を採ってしまった経済誌の運命やいかに、といったところ。無責任男ならぬ無責任ギャルの口八丁に乗せられて、お堅い業界人たちが翻弄される様子が楽しい。 　カードで買いまくって後でひーひー言うなんて、なんてムカつくバカ女だ！　と思いそうなものだが、この主人公はどこか憎めない。ファーストシーンで、彼女自身が小さいころの話をするのだが、そのあたりから一気に観客の共感をかき集めてしまう。これは主演女優アイラ・フィッシャーの持つ天性の感じのよさ、およびＰ・Ｊ・ホーガン監督の手腕によるものだ。 　とくに、劇伴音楽をノンストップでつなぎ、必要に応じてボリュームをも調整していくテンポのいい編集が冴えている。パトリシア・フィールド（『SATC』シリーズや『プラダを着た悪魔』を担当した人気デザイナー）が原宿等で買い集めた、かわいい洋服の数々が、こちらをさらに楽しい気分にさせる。なんでもアイラ・フィッシャーは小柄なので、日本サイズがぴったりなんだそうだ。 　そして何より私が気に入ったのが、この映画がとてもわかりやすいアメリカ風刺になっている点。ご存知のとおり、アメリカという国は世界中から借金してものを買いまくる事で、経済をまわしている。たとえどんなに赤字になろうが、ドルが世界の決済通貨である限り、紙幣をすりまくればそれで無問題。バブルがはじけてもアメリカの借金を返すのは世界の人々（とくに日本人）、という錬金術が成り立っていた。 　それがいよいよ破綻しはじめたのが昨今の状況であり、この映画の主人公だ。そうした苦境を受け、彼女が最後にする選択は、映画的快感度の高いものであるから、ぜひ劇場でご確認を。 　笑いまくり、あとでホロリとさせ、ちょっぴり社会派な隠しテーマも内包する。女性はもちろん、男性にも自信を持ってすすめられるオススメ品だ。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-palpitatio">◆意外な社会派ロマコメ（85点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B002J931RE/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B002J931RE.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="トキメキたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　世界最強のプロデューサー、ジェリー・ブラッカイマー（「アルマゲドン」「パール・ハーバー」等々）が製作するこのロマコメは、一見スィートな女の子向けでありながら、よく見るといかにも男が作ったような骨太さを感じさせるユニークな一品となった。</p>
<span id="more-10369"></span>
<p>　レベッカ・ブルームウッド（アイラ・フィッシャー）は、生来のお買い物好きがたたり、いまやカード破産寸前。一念発起して、憧れのファッション雑誌社の面接にチャレンジするが、得意のハッタリ全開の結果、受かったのはなんと経済専門誌。はたして彼女は、自らの正体を隠しきれるのか。</p>
<p>　どう考えても最も不適切な人材を採ってしまった経済誌の運命やいかに、といったところ。無責任男ならぬ無責任ギャルの口八丁に乗せられて、お堅い業界人たちが翻弄される様子が楽しい。</p>
<p>　カードで買いまくって後でひーひー言うなんて、なんてムカつくバカ女だ！　と思いそうなものだが、この主人公はどこか憎めない。ファーストシーンで、彼女自身が小さいころの話をするのだが、そのあたりから一気に観客の共感をかき集めてしまう。これは主演女優アイラ・フィッシャーの持つ天性の感じのよさ、およびＰ・Ｊ・ホーガン監督の手腕によるものだ。</p>
<p>　とくに、劇伴音楽をノンストップでつなぎ、必要に応じてボリュームをも調整していくテンポのいい編集が冴えている。パトリシア・フィールド（『SATC』シリーズや『プラダを着た悪魔』を担当した人気デザイナー）が原宿等で買い集めた、かわいい洋服の数々が、こちらをさらに楽しい気分にさせる。なんでもアイラ・フィッシャーは小柄なので、日本サイズがぴったりなんだそうだ。</p>
<p>　そして何より私が気に入ったのが、この映画がとてもわかりやすいアメリカ風刺になっている点。ご存知のとおり、アメリカという国は世界中から借金してものを買いまくる事で、経済をまわしている。たとえどんなに赤字になろうが、ドルが世界の決済通貨である限り、紙幣をすりまくればそれで無問題。バブルがはじけてもアメリカの借金を返すのは世界の人々（とくに日本人）、という錬金術が成り立っていた。</p>
<p>　それがいよいよ破綻しはじめたのが昨今の状況であり、この映画の主人公だ。そうした苦境を受け、彼女が最後にする選択は、映画的快感度の高いものであるから、ぜひ劇場でご確認を。</p>
<p>　笑いまくり、あとでホロリとさせ、ちょっぴり社会派な隠しテーマも内包する。女性はもちろん、男性にも自信を持ってすすめられるオススメ品だ。</p>]]></content:encoded>
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		<title>Gガール 破壊的な彼女</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 09:47:50 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[トキメキたい2009]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.cinemaonline.jp/?p=10368</guid>
		<description><![CDATA[◆ユマ・サーマン36歳のアイドル映画（75点） 　この映画の魅力を知ってもらうにはどこかで予告編を見てもらうのが手っ取り早いのだろうが、残念ながら本編の面白いところをほとんど出してしまっているので、先に見るのはよしたほうがいい。予告編を事前に見るなとは矛盾もいいところだが、映画本体をより楽しむためには仕方がない。 　いまニューヨークには、あらゆる事故、事件から市民を守る謎のスーパーヒーロー、いやヒロインがいる。Gガールと呼ばれる彼女（ユマ・サーマン）は、長身にブロンドヘアをなびかせ、音速並の速さでどこかから飛んでくる。そして無敵のパワーですべてを解決してしまうのだ。そんなGガールも普段は地味なニューヨーカー。そして、そうとは知らずに近づいてきたやさしげな男性（ルーク・ウィルソン）と恋をしてしまう。 　さて、ここまでなら「スーパーマン」の男女入れ替え版といった趣だが、このあとの展開が凄い。当初はカノジョがGガールと知り大喜びしていたはずの男も、やがてその超人級の性欲と束縛欲に嫌気が差してしまうのだ。そして、やっぱり普通の女性がいいとばかりに身近な同僚といい仲になっていく。 　ところがどっこい、立場上ただでさえ相手が見つかりにくいGガール。やっとつかまえたボーイフレンドをそう簡単に手放すわけがない。かくして男は、世界でもっとも恐ろしい元カノから逃げるという、恐怖の修羅場を体験するハメになるわけだ。 　基本的にはコメディーだが、バカ映画的な笑いではない。相当風変わりなヒーローものだし、一瞬で裸になって着替えてしまうといったVFXの使い方もユニークだが、決してふざけすぎはしない。あくまで会話のやり取りで笑わせるという、コメディ映画としての背骨部分を重視してある。 　スーパーヒーローと夜空を飛びながら空中でエッチするなんていう、夢あふれる素敵な場面もあるが、全体的には思いつきや設定に頼ってウケを狙うというレベルで終わってはいない。アイデアをきちんと煮詰めてあるなと感じられる。本来この手のキワモノは、劇場未公開でビデオ発売のみという形になってもおかしくないが、結果的にそうならなかったのは、この完成度の高さが要因のひとつかと思われる。確かにこの面白さは、映画館でこそ見てほしい。 　激情型で凶暴な、ある意味魅力的なスーパーヒロインを演じるユマ・サーマンがとてもいい。怒りまくっていたのに、彼氏が謝りに来ると思わず許してしまう。そんな（単純だけど）かわいいオンナの一面を上手に出している。 　彼女のライバルとなる人間界？の女の子を演じるアンナ・ファリスもまたいい。彼女は「最終絶叫計画」から続く一連のシリーズでヒロインを演じたキュートな女優だが、Gガールとは対照的な「物分りのいい女の子」がよく似合う。ユマ・サーマンのアクの強いキャラクターに押されることもなく、堂々たる存在感を示す。 　『Gガール　破壊的な彼女』は、笑いとちょっとのお色気と、迫力たっぷりの女アクションが楽しめる（主にMっ気のある）男性向けの一本。ユマ・サーマンの魅力が大爆発、かわいい36歳のアイドル映画だ。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-palpitatio">◆ユマ・サーマン36歳のアイドル映画（75点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001EI5M4Q/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B001EI5M4Q.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="トキメキたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　この映画の魅力を知ってもらうにはどこかで予告編を見てもらうのが手っ取り早いのだろうが、残念ながら本編の面白いところをほとんど出してしまっているので、先に見るのはよしたほうがいい。予告編を事前に見るなとは矛盾もいいところだが、映画本体をより楽しむためには仕方がない。</p>
<span id="more-10368"></span>
<p>　いまニューヨークには、あらゆる事故、事件から市民を守る謎のスーパーヒーロー、いやヒロインがいる。Gガールと呼ばれる彼女（ユマ・サーマン）は、長身にブロンドヘアをなびかせ、音速並の速さでどこかから飛んでくる。そして無敵のパワーですべてを解決してしまうのだ。そんなGガールも普段は地味なニューヨーカー。そして、そうとは知らずに近づいてきたやさしげな男性（ルーク・ウィルソン）と恋をしてしまう。</p>
<p>　さて、ここまでなら「スーパーマン」の男女入れ替え版といった趣だが、このあとの展開が凄い。当初はカノジョがGガールと知り大喜びしていたはずの男も、やがてその超人級の性欲と束縛欲に嫌気が差してしまうのだ。そして、やっぱり普通の女性がいいとばかりに身近な同僚といい仲になっていく。</p>
<p>　ところがどっこい、立場上ただでさえ相手が見つかりにくいGガール。やっとつかまえたボーイフレンドをそう簡単に手放すわけがない。かくして男は、世界でもっとも恐ろしい元カノから逃げるという、恐怖の修羅場を体験するハメになるわけだ。</p>
<p>　基本的にはコメディーだが、バカ映画的な笑いではない。相当風変わりなヒーローものだし、一瞬で裸になって着替えてしまうといったVFXの使い方もユニークだが、決してふざけすぎはしない。あくまで会話のやり取りで笑わせるという、コメディ映画としての背骨部分を重視してある。</p>
<p>　スーパーヒーローと夜空を飛びながら空中でエッチするなんていう、夢あふれる素敵な場面もあるが、全体的には思いつきや設定に頼ってウケを狙うというレベルで終わってはいない。アイデアをきちんと煮詰めてあるなと感じられる。本来この手のキワモノは、劇場未公開でビデオ発売のみという形になってもおかしくないが、結果的にそうならなかったのは、この完成度の高さが要因のひとつかと思われる。確かにこの面白さは、映画館でこそ見てほしい。</p>
<p>　激情型で凶暴な、ある意味魅力的なスーパーヒロインを演じるユマ・サーマンがとてもいい。怒りまくっていたのに、彼氏が謝りに来ると思わず許してしまう。そんな（単純だけど）かわいいオンナの一面を上手に出している。</p>
<p>　彼女のライバルとなる人間界？の女の子を演じるアンナ・ファリスもまたいい。彼女は「最終絶叫計画」から続く一連のシリーズでヒロインを演じたキュートな女優だが、Gガールとは対照的な「物分りのいい女の子」がよく似合う。ユマ・サーマンのアクの強いキャラクターに押されることもなく、堂々たる存在感を示す。</p>
<p>　『Gガール　破壊的な彼女』は、笑いとちょっとのお色気と、迫力たっぷりの女アクションが楽しめる（主にMっ気のある）男性向けの一本。ユマ・サーマンの魅力が大爆発、かわいい36歳のアイドル映画だ。 </p>]]></content:encoded>
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		<title>今、愛する人と暮らしていますか？</title>
		<link>http://www.cinemaonline.jp/dvd-ranking2009/palpitatio2009/10367.html</link>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 09:47:09 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[トキメキたい2009]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.cinemaonline.jp/?p=10367</guid>
		<description><![CDATA[◆2夫婦が互いの相手と不倫してしまったら？（70点） 　「他人の奥さんはかわいく見える」という人は、他人から自分の奥さんがかわいく見られているという事実に案外気づいていない。 　建築会社の副社長ヨンジュン（イ・ドンゴン）と照明デザイナーのソヨ（ハン・チェヨン）は誰もが認めるセレブなカップル。一方彼らとビジネスでつきあう事になったファッションアドバイザーのユナ（オム・ジョンファ）とその夫でホテルマンのミンジェ（パク・ヨンウ）は、長い恋愛の末一緒になった仲良し庶民夫婦。ひょんな事から互いのパートナーに惹かれあってしまう両カップルの行く末は……？ 　六本木ヒルズのモーニングショーで公開されるこの映画。いいトコの奥様が集いそうなあの場所で、朝っぱらから不倫ドラマとはシャレが効いている。 　しかしこれ、なかなか出来が良い。コメディ要素を含む恋愛ドラマに強い韓国らしい一品で、私は大いに満足した。 　奇をてらった構成はなく、会話場面のバックには小音量でゆったりとした音楽が流れるなど、ライトユーザーへの配慮がうれしい。濡れ場はちょっとだけあるが、カメラマン（というかオトコ）の目線を感じさせない上品なもので、適度に観客をドキドキさせる。 　こうしたテレビドラマ風の見易さに、ちょっぴりフランス映画的な粋なムードをちりばめたカジュアルな作品。女の子（註：35歳以上既婚）同士で見に行くのにぴったりな良作といえるだろう。 　オンナとして燃えるような恋をせぬままお見合い結婚したセレブ妻の方はともかく、心も体も相性バッチリな庶民夫婦の方が浮気をするなんて説得力に欠けるかなと心配したが、そういう事もなかった。ああいうデートをしたら、まあああいうコトになっても不思議じゃないかもね、ってなものだ。 　イ・ドンゴン＆パク・ヨンウの男優二人は好感が持てるし、女優二人もそれぞれが魅力いっぱいで心奪われる。キャスティングもストーリーテリングも的確。見ていて何の違和感、ひっかかりもなく、ソーメンのようにするすると入ってくる。とても心地よい映画だ。 　さて、ありそうでたぶん現実にはほとんど無いダブル不倫。4つの鎖のどこかが本気になればいよいよ破滅も程近い。秘密だったはずの恋愛も、徐々にほころびを見せてくる。はたして誰がどの関係を知っていて、どこから先は知らないのか。いよいよ面白く、いや混乱してきたとき、突然クライマックスが訪れる。 　いったい誰と誰が一緒になるのか？　不倫が勝つのか、それとも元サヤか。その結論の見せ方がじつに良い。この部分は必見だ。 　見終わった後は、この結末について同行者との論議が大いに盛り上がるだろう。時間的にはランチを食べながら、という事になるが、それがまたなんとも健全でよいではないか。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-palpitatio">◆2夫婦が互いの相手と不倫してしまったら？（70点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001CPPUQ6/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B001CPPUQ6.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="トキメキたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　「他人の奥さんはかわいく見える」という人は、他人から自分の奥さんがかわいく見られているという事実に案外気づいていない。</p>
<span id="more-10367"></span>
<p>　建築会社の副社長ヨンジュン（イ・ドンゴン）と照明デザイナーのソヨ（ハン・チェヨン）は誰もが認めるセレブなカップル。一方彼らとビジネスでつきあう事になったファッションアドバイザーのユナ（オム・ジョンファ）とその夫でホテルマンのミンジェ（パク・ヨンウ）は、長い恋愛の末一緒になった仲良し庶民夫婦。ひょんな事から互いのパートナーに惹かれあってしまう両カップルの行く末は……？</p>
<p>　六本木ヒルズのモーニングショーで公開されるこの映画。いいトコの奥様が集いそうなあの場所で、朝っぱらから不倫ドラマとはシャレが効いている。</p>
<p>　しかしこれ、なかなか出来が良い。コメディ要素を含む恋愛ドラマに強い韓国らしい一品で、私は大いに満足した。</p>
<p>　奇をてらった構成はなく、会話場面のバックには小音量でゆったりとした音楽が流れるなど、ライトユーザーへの配慮がうれしい。濡れ場はちょっとだけあるが、カメラマン（というかオトコ）の目線を感じさせない上品なもので、適度に観客をドキドキさせる。</p>
<p>　こうしたテレビドラマ風の見易さに、ちょっぴりフランス映画的な粋なムードをちりばめたカジュアルな作品。女の子（註：35歳以上既婚）同士で見に行くのにぴったりな良作といえるだろう。</p>
<p>　オンナとして燃えるような恋をせぬままお見合い結婚したセレブ妻の方はともかく、心も体も相性バッチリな庶民夫婦の方が浮気をするなんて説得力に欠けるかなと心配したが、そういう事もなかった。ああいうデートをしたら、まあああいうコトになっても不思議じゃないかもね、ってなものだ。</p>
<p>　イ・ドンゴン＆パク・ヨンウの男優二人は好感が持てるし、女優二人もそれぞれが魅力いっぱいで心奪われる。キャスティングもストーリーテリングも的確。見ていて何の違和感、ひっかかりもなく、ソーメンのようにするすると入ってくる。とても心地よい映画だ。</p>
<p>　さて、ありそうでたぶん現実にはほとんど無いダブル不倫。4つの鎖のどこかが本気になればいよいよ破滅も程近い。秘密だったはずの恋愛も、徐々にほころびを見せてくる。はたして誰がどの関係を知っていて、どこから先は知らないのか。いよいよ面白く、いや混乱してきたとき、突然クライマックスが訪れる。</p>
<p>　いったい誰と誰が一緒になるのか？　不倫が勝つのか、それとも元サヤか。その結論の見せ方がじつに良い。この部分は必見だ。</p>
<p>　見終わった後は、この結末について同行者との論議が大いに盛り上がるだろう。時間的にはランチを食べながら、という事になるが、それがまたなんとも健全でよいではないか。</p>]]></content:encoded>
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		<title>007 カジノ・ロワイヤル</title>
		<link>http://www.cinemaonline.jp/dvd-ranking2009/palpitatio2009/10366.html</link>
		<comments>http://www.cinemaonline.jp/dvd-ranking2009/palpitatio2009/10366.html#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 09:46:36 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[トキメキたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆リアル志向のスパイ映画に立ち返り大成功（80点） 　英国の紳士的なスパイの活躍を描く『007シリーズ』は、これまで色々なやり方でマンネリ打破に挑んできた。それは007が、イアン・フレミングによる原作からの根強いファンを多く抱えるとはいえ、すでに年間有数のビッグバジェットシリーズとなった以上、その期待にこたえつつも、常に若い新しいファンを取り込んでいかねばならない宿命にあるからだ。オジサン相手の古臭い古典と思われたら、そこでシリーズの命運は尽きるのだ。 　そのため、主人公のジェームズ・ボンド役を数作ごとに変更、リフレッシュしたり、話の展開を派手にするなど様々な試みが行われた。しかし、ボンドが宇宙にまで進出したり、VFX満載で人間離れした動きを見せるアクションシーンは、スパイムービーとしての本質を大きく逸脱しており、主演俳優の変更とてその手法自体がマンネリと化すなど、徐々に作品のパワーは失われつつあった。 　しかしそんなこのシリーズの迷走も、この『007／カジノ・ロワイヤル』で終わりだ。満を持して原作第一作目のタイトルをつけた本作のスタッフたちは、近年まれに見る入魂の作として、この最新作を仕上げてきた。 　細かい整合性は気にしない映画版らしく、現代を舞台にしつつも物語は、若き日のボンドが007になった直後、初事件を描くというもの。その任務とは、世界中のテロリストに軍資金を供給する男（マッツ・ミケルセン）の資金源を断つこと。イギリス諜報機関MI6は、男がモンテネグロのカジノ・ロワイヤルに現れるとの情報をつかむと、国家予算をつぎこんだ高額なカードゲームでボンドが大勝負を仕掛け、男を破産させるという計画を打ち立てた。 　冒頭、テロリストをジェームズボンドが追いかけるアクションシークエンスをみただけで、このシリーズのコンセプトが大きく変わったことが観客にわかる。ここでボンドから逃げまくる犯人を演じるのはセバスチャン・フォーカンという、役者ではなくパルクールの第一人者として知られる人物。 　パルクールとは、あらゆる障害物を肉体ひとつで乗り越えて走りまくる新しいスポーツ（？）で、映画ファンなら『YAMAKASI』や『TAXi2』といったフランス映画を想像してもらえば話が早い。階段を10段抜かしで駆け下り、壁は三角跳びで乗り越える。そんな数々の美技を披露するセバスチャン・フォーカンの身体能力と美しさは特筆もので、このシークエンスだけでも十分お金を払う価値がある。 　それにしっかりついていく新ジェームズ・ボンド役ダニエル・クレイグは、劇中何度も裸になることでわかるとおり、見るからにマッチョで若々しい。実際に動ける彼のような役者を使うことで、CGに頼らない本物のアクションシーンをたくさん入れることができたし、それこそがこの人選の大きな理由だったのだなと納得できる。本作のアクションは、それほど見ごたえがある。ちなみに初代ボンドのショーン・コネリーは、若いころにはコンテストにも出場したボディビルダーだったのだから、このマッチョぶりは原点回帰ともいえる。 　もちろん、ボンドならではのダンディな魅力も十分に味わえる。新人スパイということで、まだまだ荒削りな男くささ、ワイルドさを兼ね備えつつも、細身のタキシードの着こなしなど、惚れ惚れとするくらい洗練されていてセクシーだ。本作上映後の映画館からは、きっと背筋を伸ばしたサラリーマンが多数出てくるに違いない。いつもの背広を着ていても、気分だけはジェームズボンドという、心理的コスプレおじさんの微笑ましい姿というやつだ。 　本作に限らず、007シリーズにおける主演俳優のスーツの着こなしは、いつも大きな見所となっている。また、オープニングのタイトルデザインも、いつも奇抜でアイデアにあふれており、そうした部分にも注目してみるのも楽しい。 　ボンドが使う新発明アイテムの数々も、極力荒唐無稽さを抑えた、スパイ映画としてのワクワク感を高める程度のものとなっている。ボンドがスパイとなって初めて人を殺すシーンは、あの彼が動揺を見せるというショッキングな演出。このように、徹底してリアリティを重視した今回のコンセプトは、彼が本気になるロマンス（相手役はエヴァ・グリーン）の感動を大いに高め、結末をドラマティックに盛り上げる。 　『007／カジノ・ロワイヤル』は、まったく新しい、しかしスパイものとしての原点の面白さに立ち返った007映画だ。ヒーローもヒロインも美しく、世界中でロケをした映像は旅行気分をさえ感じさせる。この作品には、人々が娯楽映画に求めるものがすべてある。ここ最近の007映画の中ではもっとも風変わりだが、段違いに力の入った出来栄えであり、ジェームズ・ボンドらしい風格も感じられる。これがヒットすれば次回作以降も同様のものが見られるかと思うと、私としても応援したい気持ちを隠せない。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-palpitatio">◆リアル志向のスパイ映画に立ち返り大成功（80点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0026R9HX6/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B0026R9HX6.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="トキメキたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　英国の紳士的なスパイの活躍を描く『007シリーズ』は、これまで色々なやり方でマンネリ打破に挑んできた。それは007が、イアン・フレミングによる原作からの根強いファンを多く抱えるとはいえ、すでに年間有数のビッグバジェットシリーズとなった以上、その期待にこたえつつも、常に若い新しいファンを取り込んでいかねばならない宿命にあるからだ。オジサン相手の古臭い古典と思われたら、そこでシリーズの命運は尽きるのだ。</p>
<span id="more-10366"></span>
<p>　そのため、主人公のジェームズ・ボンド役を数作ごとに変更、リフレッシュしたり、話の展開を派手にするなど様々な試みが行われた。しかし、ボンドが宇宙にまで進出したり、VFX満載で人間離れした動きを見せるアクションシーンは、スパイムービーとしての本質を大きく逸脱しており、主演俳優の変更とてその手法自体がマンネリと化すなど、徐々に作品のパワーは失われつつあった。</p>
<p>　しかしそんなこのシリーズの迷走も、この『007／カジノ・ロワイヤル』で終わりだ。満を持して原作第一作目のタイトルをつけた本作のスタッフたちは、近年まれに見る入魂の作として、この最新作を仕上げてきた。</p>
<p>　細かい整合性は気にしない映画版らしく、現代を舞台にしつつも物語は、若き日のボンドが007になった直後、初事件を描くというもの。その任務とは、世界中のテロリストに軍資金を供給する男（マッツ・ミケルセン）の資金源を断つこと。イギリス諜報機関MI6は、男がモンテネグロのカジノ・ロワイヤルに現れるとの情報をつかむと、国家予算をつぎこんだ高額なカードゲームでボンドが大勝負を仕掛け、男を破産させるという計画を打ち立てた。</p>
<p>　冒頭、テロリストをジェームズボンドが追いかけるアクションシークエンスをみただけで、このシリーズのコンセプトが大きく変わったことが観客にわかる。ここでボンドから逃げまくる犯人を演じるのはセバスチャン・フォーカンという、役者ではなくパルクールの第一人者として知られる人物。</p>
<p>　パルクールとは、あらゆる障害物を肉体ひとつで乗り越えて走りまくる新しいスポーツ（？）で、映画ファンなら『YAMAKASI』や『TAXi2』といったフランス映画を想像してもらえば話が早い。階段を10段抜かしで駆け下り、壁は三角跳びで乗り越える。そんな数々の美技を披露するセバスチャン・フォーカンの身体能力と美しさは特筆もので、このシークエンスだけでも十分お金を払う価値がある。</p>
<p>　それにしっかりついていく新ジェームズ・ボンド役ダニエル・クレイグは、劇中何度も裸になることでわかるとおり、見るからにマッチョで若々しい。実際に動ける彼のような役者を使うことで、CGに頼らない本物のアクションシーンをたくさん入れることができたし、それこそがこの人選の大きな理由だったのだなと納得できる。本作のアクションは、それほど見ごたえがある。ちなみに初代ボンドのショーン・コネリーは、若いころにはコンテストにも出場したボディビルダーだったのだから、このマッチョぶりは原点回帰ともいえる。</p>
<p>　もちろん、ボンドならではのダンディな魅力も十分に味わえる。新人スパイということで、まだまだ荒削りな男くささ、ワイルドさを兼ね備えつつも、細身のタキシードの着こなしなど、惚れ惚れとするくらい洗練されていてセクシーだ。本作上映後の映画館からは、きっと背筋を伸ばしたサラリーマンが多数出てくるに違いない。いつもの背広を着ていても、気分だけはジェームズボンドという、心理的コスプレおじさんの微笑ましい姿というやつだ。</p>
<p>　本作に限らず、007シリーズにおける主演俳優のスーツの着こなしは、いつも大きな見所となっている。また、オープニングのタイトルデザインも、いつも奇抜でアイデアにあふれており、そうした部分にも注目してみるのも楽しい。</p>
<p>　ボンドが使う新発明アイテムの数々も、極力荒唐無稽さを抑えた、スパイ映画としてのワクワク感を高める程度のものとなっている。ボンドがスパイとなって初めて人を殺すシーンは、あの彼が動揺を見せるというショッキングな演出。このように、徹底してリアリティを重視した今回のコンセプトは、彼が本気になるロマンス（相手役はエヴァ・グリーン）の感動を大いに高め、結末をドラマティックに盛り上げる。</p>
<p>　『007／カジノ・ロワイヤル』は、まったく新しい、しかしスパイものとしての原点の面白さに立ち返った007映画だ。ヒーローもヒロインも美しく、世界中でロケをした映像は旅行気分をさえ感じさせる。この作品には、人々が娯楽映画に求めるものがすべてある。ここ最近の007映画の中ではもっとも風変わりだが、段違いに力の入った出来栄えであり、ジェームズ・ボンドらしい風格も感じられる。これがヒットすれば次回作以降も同様のものが見られるかと思うと、私としても応援したい気持ちを隠せない。 </p>]]></content:encoded>
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		<title>暗いところで待ち合わせ</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 09:45:53 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[トキメキたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆田中麗奈の演技力と魅力によって傑作となった（75点） 　一人暮らしする盲目の女性の家に、犯罪者が侵入して一方的な同居生活をはじめる。そんな斬新で実感の伴う魅力的な設定を持つミステリの映画化。原作の乙一は17歳という若さでデビューした人気作家で、この原作も彼が23歳のころに出したものだ。 　ヒロインは事故で視力を失った若い女性ミチル（田中麗奈）。やがて最愛の父（岸部一徳）も死に、住み慣れた一軒家で一人暮らしをすることになる。そんなある日、家のすぐ前の駅のホームで、男が突き落とされ死亡する事件がおきる。そしてその直後、警察から追われる在日中国人のアキヒロ（チェン・ボーリン）がミチルの家に忍び込み、彼女の知らぬままその部屋の片隅に息を潜めて座り込むのだった。 　盲目のヒロインが知らぬうちに、殺人事件の容疑者と同居するという奇妙な物語だ。侵入者はしかし彼女の暮らしを乱すことはせず、もちろん危害も加えない。ただ身を潜め、殺人現場の線路を毎日見つめるのみだ。 　アキヒロがやがて、ミチルを見守る存在になっていく過程が面白い。まだ光を失って間もない彼女のあぶなっかしい暮らしぶりを、冷や冷やしながらアキヒロは見ている。実はこの二人、アキヒロは職場でいじめをうける事で、ミチルは光ある世界と断絶される事で、ともに「一人ぼっち」という共通点を持っている。 　視力を失って以来外部との交流を断ち、引きこもるミチル。そんな孤独な彼女の姿に自分と同じものを見て、心の中で応援するアキヒロ。やがて二人がそれぞれ成長を遂げる展開は、心を奥底から暖かくしてくれる感動的なものだ。原作の魅力はおおむね表現できているが、二人が食卓に座るまでの過程の描き方と、ラストの処理をうまくすれば、なお完璧であった。 　何より絶賛したいのが田中麗奈で、これはもう原作で描かれるミチルそのものだ。盲目者としての演技はもちろん、その穏やかな性格、視力がない分純粋に人間の中身をみつめ、受け入れる優しい心を完璧に表現している。髪型や薄めのメークなど、見た目もしっかりと役作りしており、プロ意識を感じさせる。観客は彼女のおかげで、このヒロインに強く感情移入することができる。田中麗奈にとって本作の演技は過去最高であり、作品の出来の良さも考慮すれば、間違いなく代表作と呼ばれる事になろう。 　相手役のチェン・ボーリンも、ムードあるいい役者で文句はない。ただ、この部分はやはり原作の設定どおり、日本人のいじめられっ子でいったほうがよかった。いまどき外国人ハーフというだけでイジメられるというのは考えにくい。となると結局、彼の性格をややゆがんだものに設定するほかはなく、この物語の重要ポイントである「アキヒロへの共感」が観客に起こりにくくなってしまう。また、重要な場面でカタコトの日本語が出てくるのも違和感がある。 　じんときたのは、別れた父の葬儀に来ながら娘に合わせる顔がなく、そのまま帰ろうとする母親に田中麗奈が叫ぶシーン。彼女が&#34;見た&#34;母親は、喪服ではなく思い出の中の白い服を着ている。交互にそれが写されるこの場面の演出は、田中麗奈の真に迫る演技力のおかげもあって強烈な感動を呼ぶ。 　本作は、日本映画としてはかなり上質の部類に入る。ストーリーの面白さと語り口のテンポの良さも、乙一の特徴をそのまま受け継いでいる。孤独な二人の心温まる交流劇。オススメだ。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-palpitatio">◆田中麗奈の演技力と魅力によって傑作となった（75点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000O1OBKK/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B000O1OBKK.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="トキメキたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　一人暮らしする盲目の女性の家に、犯罪者が侵入して一方的な同居生活をはじめる。そんな斬新で実感の伴う魅力的な設定を持つミステリの映画化。原作の乙一は17歳という若さでデビューした人気作家で、この原作も彼が23歳のころに出したものだ。</p>
<span id="more-10365"></span>
<p>　ヒロインは事故で視力を失った若い女性ミチル（田中麗奈）。やがて最愛の父（岸部一徳）も死に、住み慣れた一軒家で一人暮らしをすることになる。そんなある日、家のすぐ前の駅のホームで、男が突き落とされ死亡する事件がおきる。そしてその直後、警察から追われる在日中国人のアキヒロ（チェン・ボーリン）がミチルの家に忍び込み、彼女の知らぬままその部屋の片隅に息を潜めて座り込むのだった。</p>
<p>　盲目のヒロインが知らぬうちに、殺人事件の容疑者と同居するという奇妙な物語だ。侵入者はしかし彼女の暮らしを乱すことはせず、もちろん危害も加えない。ただ身を潜め、殺人現場の線路を毎日見つめるのみだ。</p>
<p>　アキヒロがやがて、ミチルを見守る存在になっていく過程が面白い。まだ光を失って間もない彼女のあぶなっかしい暮らしぶりを、冷や冷やしながらアキヒロは見ている。実はこの二人、アキヒロは職場でいじめをうける事で、ミチルは光ある世界と断絶される事で、ともに「一人ぼっち」という共通点を持っている。</p>
<p>　視力を失って以来外部との交流を断ち、引きこもるミチル。そんな孤独な彼女の姿に自分と同じものを見て、心の中で応援するアキヒロ。やがて二人がそれぞれ成長を遂げる展開は、心を奥底から暖かくしてくれる感動的なものだ。原作の魅力はおおむね表現できているが、二人が食卓に座るまでの過程の描き方と、ラストの処理をうまくすれば、なお完璧であった。</p>
<p>　何より絶賛したいのが田中麗奈で、これはもう原作で描かれるミチルそのものだ。盲目者としての演技はもちろん、その穏やかな性格、視力がない分純粋に人間の中身をみつめ、受け入れる優しい心を完璧に表現している。髪型や薄めのメークなど、見た目もしっかりと役作りしており、プロ意識を感じさせる。観客は彼女のおかげで、このヒロインに強く感情移入することができる。田中麗奈にとって本作の演技は過去最高であり、作品の出来の良さも考慮すれば、間違いなく代表作と呼ばれる事になろう。</p>
<p>　相手役のチェン・ボーリンも、ムードあるいい役者で文句はない。ただ、この部分はやはり原作の設定どおり、日本人のいじめられっ子でいったほうがよかった。いまどき外国人ハーフというだけでイジメられるというのは考えにくい。となると結局、彼の性格をややゆがんだものに設定するほかはなく、この物語の重要ポイントである「アキヒロへの共感」が観客に起こりにくくなってしまう。また、重要な場面でカタコトの日本語が出てくるのも違和感がある。</p>
<p>　じんときたのは、別れた父の葬儀に来ながら娘に合わせる顔がなく、そのまま帰ろうとする母親に田中麗奈が叫ぶシーン。彼女が&quot;見た&quot;母親は、喪服ではなく思い出の中の白い服を着ている。交互にそれが写されるこの場面の演出は、田中麗奈の真に迫る演技力のおかげもあって強烈な感動を呼ぶ。</p>
<p>　本作は、日本映画としてはかなり上質の部類に入る。ストーリーの面白さと語り口のテンポの良さも、乙一の特徴をそのまま受け継いでいる。孤独な二人の心温まる交流劇。オススメだ。 </p>]]></content:encoded>
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