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	<title>映画批評なら映画ジャッジ！ &#187; 癒されたい2009</title>
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	<description>最新映画の批評が満載！批評家による映画批評を参考にされて、良い映画を見て頂く為のサイトです。</description>
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		<title>JUNO／ジュノ</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 08:35:07 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[癒されたい2009]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.cinemaonline.jp/?p=10350</guid>
		<description><![CDATA[◆16歳で妊娠した女の子はどんな行動をとるか？（90点） 　『JUNO／ジュノ』はアメリカの映画業界にとって、間違いなく年度を代表する作品のひとつである。 　わずか数館から始まった上映は、口コミや効果的なプロモーションで最終的には2千数百もの劇場へと拡大。製作費10億円足らずの低予算映画ながらその十数倍の興行収入をたたき出す作品なんてのは、さすがの米国においてもめったにあるものではない。 　これはプロ野球で言えば、プロテストの補欠で一応取っておいた最低年収の選手が、いきなりホームラン王になるような抜群のコストパフォーマンス。アカデミー賞の司会者が本作をネタにジョークを飛ばした（「今年は殺人鬼の映画ばっかりだけど、10代の妊娠の話が入っててほっとしたよ」の&#34;10代の妊娠の話&#34;とは本作のこと）ことでもその注目度がよくわかる。 　16歳のジュノ（エレン・ペイジ）は、好奇心から一度ヤっただけの同級生ポーリー（マイケル・セラ）の子供を妊娠してしまった。どう考えても育てられるはずもなく、さっさと中絶しようと病院に向かうジュノだったが……。 　病院の前でジュノが出会う人物とのやりとりが実におかしい。この映画の脚本家ディアブロ・コディは個人ブログの軽妙な文章をプロデューサーに見初められてデビューした人物で、ジュノをはじめとする登場人物の会話の面白さは群を抜く。あちらのティーンエイジャーが実際にこういう言い回しをするかは知らないが、冗談と悪態の間に普通の会話が混じるような独特のテンションは癖になりそう。最初から最後まで、とにかく大笑いさせてもらった。 　ただ、その長所がそのまま短所にもなっているのが残念なところ。平たくいうと&#34;やりすぎ&#34;で、あまりに凝った言い回しが増えてくると、若き演技派エレン・ペイジをもってしても、台本をかまぬよう必死に読んでいるようにしか見えなくなってくる。 　本来背後に隠れていなければならない脚本家の姿が、すべての人物の前に見えてくる。コディさんの能力は認めるが、次はそいつを隠す事を覚えていただきたい。 　それを除くとこの映画に死角はまったくない。100点をつけてもいいと、途中までは本気で思っていたほどだ。 　この映画のように、人生とはコメディーであり悩みなどは笑い話に過ぎぬとの信念を私は持っている。むろん、その考えを維持するためには笑ってすむレベル以上のトラブルが起こらぬよう、万全の危機意識と備えが必要になってくるのだが。 　いずれにせよ、10代の妊娠なんてものは、コメディーの範疇として扱う方が望ましい。だが現実は、周りの大人のほうがやたらと深刻ぶって、逆にあたふたするケースが多いのだからだらしがない。大人たるもの、可愛い赤ちゃんの一人や二人、代わりに面倒みてやるよと笑って言えるくらいの度量がなくてはならぬ。 　その意味では本作のジュノの堂々たる行動は痛快きわまりなく、あらゆる人々が多くの示唆を与えられるに違いない。とくに、「私生理が来ないの」といったセリフに青くなった経験がある男性は絶対にこの映画を見るべきだ。 　登場人物全員がほんの少しずつ&#34;得る&#34;ことになるラストシーンの素晴らしさは、いくばくかの切なさと感動をいつまでも心に残す。近年まれにみる傑作の一本であること間違いない。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-healed">◆16歳で妊娠した女の子はどんな行動をとるか？（90点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001WBXLZW/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B001WBXLZW.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="癒されたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　『JUNO／ジュノ』はアメリカの映画業界にとって、間違いなく年度を代表する作品のひとつである。</p>
<span id="more-10350"></span>
<p>　わずか数館から始まった上映は、口コミや効果的なプロモーションで最終的には2千数百もの劇場へと拡大。製作費10億円足らずの低予算映画ながらその十数倍の興行収入をたたき出す作品なんてのは、さすがの米国においてもめったにあるものではない。</p>
<p>　これはプロ野球で言えば、プロテストの補欠で一応取っておいた最低年収の選手が、いきなりホームラン王になるような抜群のコストパフォーマンス。アカデミー賞の司会者が本作をネタにジョークを飛ばした（「今年は殺人鬼の映画ばっかりだけど、10代の妊娠の話が入っててほっとしたよ」の&quot;10代の妊娠の話&quot;とは本作のこと）ことでもその注目度がよくわかる。</p>
<p>　16歳のジュノ（エレン・ペイジ）は、好奇心から一度ヤっただけの同級生ポーリー（マイケル・セラ）の子供を妊娠してしまった。どう考えても育てられるはずもなく、さっさと中絶しようと病院に向かうジュノだったが……。</p>
<p>　病院の前でジュノが出会う人物とのやりとりが実におかしい。この映画の脚本家ディアブロ・コディは個人ブログの軽妙な文章をプロデューサーに見初められてデビューした人物で、ジュノをはじめとする登場人物の会話の面白さは群を抜く。あちらのティーンエイジャーが実際にこういう言い回しをするかは知らないが、冗談と悪態の間に普通の会話が混じるような独特のテンションは癖になりそう。最初から最後まで、とにかく大笑いさせてもらった。</p>
<p>　ただ、その長所がそのまま短所にもなっているのが残念なところ。平たくいうと&quot;やりすぎ&quot;で、あまりに凝った言い回しが増えてくると、若き演技派エレン・ペイジをもってしても、台本をかまぬよう必死に読んでいるようにしか見えなくなってくる。</p>
<p>　本来背後に隠れていなければならない脚本家の姿が、すべての人物の前に見えてくる。コディさんの能力は認めるが、次はそいつを隠す事を覚えていただきたい。</p>
<p>　それを除くとこの映画に死角はまったくない。100点をつけてもいいと、途中までは本気で思っていたほどだ。</p>
<p>　この映画のように、人生とはコメディーであり悩みなどは笑い話に過ぎぬとの信念を私は持っている。むろん、その考えを維持するためには笑ってすむレベル以上のトラブルが起こらぬよう、万全の危機意識と備えが必要になってくるのだが。</p>
<p>　いずれにせよ、10代の妊娠なんてものは、コメディーの範疇として扱う方が望ましい。だが現実は、周りの大人のほうがやたらと深刻ぶって、逆にあたふたするケースが多いのだからだらしがない。大人たるもの、可愛い赤ちゃんの一人や二人、代わりに面倒みてやるよと笑って言えるくらいの度量がなくてはならぬ。</p>
<p>　その意味では本作のジュノの堂々たる行動は痛快きわまりなく、あらゆる人々が多くの示唆を与えられるに違いない。とくに、「私生理が来ないの」といったセリフに青くなった経験がある男性は絶対にこの映画を見るべきだ。</p>
<p>　登場人物全員がほんの少しずつ&quot;得る&quot;ことになるラストシーンの素晴らしさは、いくばくかの切なさと感動をいつまでも心に残す。近年まれにみる傑作の一本であること間違いない。</p>]]></content:encoded>
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		<title>テラビシアにかける橋</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 08:33:16 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[癒されたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆ダコタ・ファニングのライバル女優の魅力大爆発（70点） 　『テラビシアにかける橋』は、VFXをたくさん使ったまるで『ナルニア国物語』のごときファンタジックな映画だが、根底には比較にならないほどシリアスな何か、言ってみれば&#34;死&#34;の空気が流れている。 　その理由は、原作者で米国児童文学の第一人者キャサリン・パターソンが、執筆当時癌にかかっていた事と、息子の周辺で起こったある悲劇にショックを受けた直後だったため。この映画版も、その空気感をよく表現しており、心温まるドラマを描きながらも、全編に異様な緊張感が張り詰めている。 　小学五年生の少年ジェス（ジョシュ・ハッチャーソン）は、おとなしい性格のうえ貧しい事もあり学校ではいじめられっ子。一方、隣に越してきた転入生のレスリー（アンナソフィア・ロブ）は、裕福な作家夫婦の一人っ子。運動も勉強もよくできるレスリーは、しかし想像力が豊かすぎてちょっと変わり者。クラスでも浮きまくりだった。仲間はずれ同士意気投合した二人は、家の裏の森をテラビシアと名づけ、その空想の国で日々冒険を楽しむのだった。 　偶然みつけた誰もこない秘密の場所。そこで二人は走り回るリスを凶悪な怪物に、大木の影を巨人に見立てて、全力で逃げ回り、ときには戦い、想像上の世界を満喫する。 　テラビシアは彼らが直面する厳しい現実を忘れ、ひとときの安らぎを得るオアシスであり、明日からの日常に立ち向かうための充電、そして成長の場。同時にジェスにとっては、友達以上に惹かれつつあるキュートな女の子との、小さな恋を育む場でもある。 　ここでの二人の冒険は、徐々に本格的なものになっていく。最初は、いろいろとむずがゆい&#34;設定&#34;を考えるレスリーに、&#34;やや引き状態&#34;だったジェスだが、もともと得意の絵で、こうした世界を夢想していた彼。やがてレスリーの楽しい空想ワールドにのめりこんでいく。 　その変化に合わせるように、画面上ではVFXによるファンタジーワールドが、現実との境界線を溶かすように展開される。この、段階をきちんと踏んでいく丁寧な構成が、大人が見るべきファンタジーと称される所以だろう。私もこれは、きわめてリアルな、大人向けの映画だと思う。 　レスリーを演じるアンナソフィア・ロブは、あのオトナコドモ、ダコタ・ファニングと同世代の若手女優。「リーピング」のイナゴ少女役、「チャーリーとチョコレート工場」のガム少女役といえば、ピンとくる方も多いだろう。プラチナブロンドに非の打ちどころない整った顔立ちは、ダコタの凶悪なまでの演技力に十分対抗しうるインパクト。見るものの心にズシンと自分の居場所を残していくその存在感は、史上最強子役のライバルと呼ぶにふさわしい。 　彼女があまりにかわいすぎ、魅力的過ぎるおかげで、後半の展開、とくに主人公少年の心の変化に強い説得力を生じさせている。 　それにしても、このラストシーンは見ようによってはかなりブラックなオチにも見える。ま、これは下衆の勘ぐりというやつなので、気にせぬよう。 　なんにせよ、とてもしっかり作られた良い映画（というより、大切にしたい映画というべきか）なので、大勢の方に見てもらいたいと思う次第である。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-healed">◆ダコタ・ファニングのライバル女優の魅力大爆発（70点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00166OFA8/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B00166OFA8.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="癒されたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　『テラビシアにかける橋』は、VFXをたくさん使ったまるで『ナルニア国物語』のごときファンタジックな映画だが、根底には比較にならないほどシリアスな何か、言ってみれば&quot;死&quot;の空気が流れている。</p>
<span id="more-10348"></span>
<p>　その理由は、原作者で米国児童文学の第一人者キャサリン・パターソンが、執筆当時癌にかかっていた事と、息子の周辺で起こったある悲劇にショックを受けた直後だったため。この映画版も、その空気感をよく表現しており、心温まるドラマを描きながらも、全編に異様な緊張感が張り詰めている。</p>
<p>　小学五年生の少年ジェス（ジョシュ・ハッチャーソン）は、おとなしい性格のうえ貧しい事もあり学校ではいじめられっ子。一方、隣に越してきた転入生のレスリー（アンナソフィア・ロブ）は、裕福な作家夫婦の一人っ子。運動も勉強もよくできるレスリーは、しかし想像力が豊かすぎてちょっと変わり者。クラスでも浮きまくりだった。仲間はずれ同士意気投合した二人は、家の裏の森をテラビシアと名づけ、その空想の国で日々冒険を楽しむのだった。</p>
<p>　偶然みつけた誰もこない秘密の場所。そこで二人は走り回るリスを凶悪な怪物に、大木の影を巨人に見立てて、全力で逃げ回り、ときには戦い、想像上の世界を満喫する。</p>
<p>　テラビシアは彼らが直面する厳しい現実を忘れ、ひとときの安らぎを得るオアシスであり、明日からの日常に立ち向かうための充電、そして成長の場。同時にジェスにとっては、友達以上に惹かれつつあるキュートな女の子との、小さな恋を育む場でもある。</p>
<p>　ここでの二人の冒険は、徐々に本格的なものになっていく。最初は、いろいろとむずがゆい&quot;設定&quot;を考えるレスリーに、&quot;やや引き状態&quot;だったジェスだが、もともと得意の絵で、こうした世界を夢想していた彼。やがてレスリーの楽しい空想ワールドにのめりこんでいく。</p>
<p>　その変化に合わせるように、画面上ではVFXによるファンタジーワールドが、現実との境界線を溶かすように展開される。この、段階をきちんと踏んでいく丁寧な構成が、大人が見るべきファンタジーと称される所以だろう。私もこれは、きわめてリアルな、大人向けの映画だと思う。</p>
<p>　レスリーを演じるアンナソフィア・ロブは、あのオトナコドモ、ダコタ・ファニングと同世代の若手女優。「リーピング」のイナゴ少女役、「チャーリーとチョコレート工場」のガム少女役といえば、ピンとくる方も多いだろう。プラチナブロンドに非の打ちどころない整った顔立ちは、ダコタの凶悪なまでの演技力に十分対抗しうるインパクト。見るものの心にズシンと自分の居場所を残していくその存在感は、史上最強子役のライバルと呼ぶにふさわしい。</p>
<p>　彼女があまりにかわいすぎ、魅力的過ぎるおかげで、後半の展開、とくに主人公少年の心の変化に強い説得力を生じさせている。</p>
<p>　それにしても、このラストシーンは見ようによってはかなりブラックなオチにも見える。ま、これは下衆の勘ぐりというやつなので、気にせぬよう。</p>
<p>　なんにせよ、とてもしっかり作られた良い映画（というより、大切にしたい映画というべきか）なので、大勢の方に見てもらいたいと思う次第である。</p>]]></content:encoded>
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		<title>プルミエール 私たちの出産</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 08:32:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[癒されたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆出産とはかくも感動的なのか（85点） 　『プルミエール　私たちの出産』は出産ドキュメンタリーだが、撮影しているのはフランスのイケメン監督である。 　映画は、出産に詳しい人ほど度肝を抜かれるショッキングなシーンからはじまる。メキシコのある30代女性が挑んだ、世にもびっくりな出産方法。これを皮切りに、カメラは5大陸10カ国の女性たちのさまざまな「生み方」を追う。 　10人を順に見せるわけではなく、あちこちに飛びまくるので誰が誰だかわからなくなりそうだが、各人の出産はなんとも個性的でバラエティに富んでおり驚かされる。 　ジル・ド・メストル監督は、かつてテレビの仕事で同テーマを扱った際あまりに感動して、長編映画として再度追求したいと考え、本作を手がけた。日本と違って立合出産が普通のフランス人らしい情熱ともいえるが、それを抜きにしてもこれを作ったのが男性というのは、妙に納得できる部分がある。 　大概の男というものは、出産よりも妊娠までのアレコレに興味を持つものだが、実際に生命の誕生に立ち会って涙を流すのはむしろ彼らの方である。女は痛くてそれどころじゃねーんだよという声もあるが、出産の不思議、神秘を前に圧倒されるのは男性の側というわけだ。 　『プルミエール　私たちの出産』がすばらしいのは、この男性ならではの謙虚な姿勢、つまり女性に対する尊敬の念が深く感じられる点にある。厳かで叙情的な音楽をバックに繰り返される誕生、そして死。これらを真正面から見つめ、記録したジル・ド・メストルの偉業を、私は素直に称えたい。 　とくに、彼のナチュラルバースへの肯定的な視線に私は強く共感する。 　監督はベトナムのマンモス産院における一日120件以上の病院出産や、帝王切開をはじめとする医療介入についても描いている。だが、彼がそれよりも見せたいのは、自宅で友人に囲まれながらそのときを迎えるアメリカの女性や、日本のある産院における伝統的なお産についてだろう。 　この産院は愛知県にある吉村医院といって、自然なお産を考えている人なら誰でも知っている。妊婦は併設する日本家屋で出産まで昔ながらの家事労働を行い、会陰切開や陣痛促進剤といった医療介入を一切行わず自然分娩する。その成功率は、多くの専門医が驚愕するほどだ。 　かつて運動指導の専門家だった立場から一言申し添えると、吉村先生が提唱する家事労働は、きわめて理にかなった安産運動である。スクワットのボトムポジションに似た家事中の姿勢は、股関節の柔軟性を高め、全身の神経伝達機能を高める。これは、テンションを逃しながらいきむ出産時の呼吸法を会得するためにも重要なことでもある。 　私がもし妊婦を運動指導することがあるとしたら、検診結果を見ながら妊娠8ヶ月くらいまでは、スクワットなど下半身を中心としたウェイトトレーニングと長時間のウォーキング（速度は遅め）をやらせるだろう。リズミカルなウォーキングは骨盤位（逆子）を防ぐ特効薬でもある。ちなみに欧米の女性ボディビルダーの中には、臨月まで300キロのレッグプレスをやったという猛者もいるそうだ（くれぐれも真似せぬよう）。 　『プルミエール　私たちの出産』を、私は出産経験のある女性、または男性（連れ合いが出産したという意味）にオススメする。とくに、日本の病院出産こそ&#34;最高で普通のもの&#34;だと疑わず、お産は産院でするものと考えている人たちに。 　とても感動的で、繰り返し見たくなる映画。2008年ゴールデンウィークのイチオシとしたい。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-healed">◆出産とはかくも感動的なのか（85点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001FZ1I7I/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B001FZ1I7I.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="癒されたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　『プルミエール　私たちの出産』は出産ドキュメンタリーだが、撮影しているのはフランスのイケメン監督である。</p>
<span id="more-10346"></span>
<p>　映画は、出産に詳しい人ほど度肝を抜かれるショッキングなシーンからはじまる。メキシコのある30代女性が挑んだ、世にもびっくりな出産方法。これを皮切りに、カメラは5大陸10カ国の女性たちのさまざまな「生み方」を追う。</p>
<p>　10人を順に見せるわけではなく、あちこちに飛びまくるので誰が誰だかわからなくなりそうだが、各人の出産はなんとも個性的でバラエティに富んでおり驚かされる。</p>
<p>　ジル・ド・メストル監督は、かつてテレビの仕事で同テーマを扱った際あまりに感動して、長編映画として再度追求したいと考え、本作を手がけた。日本と違って立合出産が普通のフランス人らしい情熱ともいえるが、それを抜きにしてもこれを作ったのが男性というのは、妙に納得できる部分がある。</p>
<p>　大概の男というものは、出産よりも妊娠までのアレコレに興味を持つものだが、実際に生命の誕生に立ち会って涙を流すのはむしろ彼らの方である。女は痛くてそれどころじゃねーんだよという声もあるが、出産の不思議、神秘を前に圧倒されるのは男性の側というわけだ。</p>
<p>　『プルミエール　私たちの出産』がすばらしいのは、この男性ならではの謙虚な姿勢、つまり女性に対する尊敬の念が深く感じられる点にある。厳かで叙情的な音楽をバックに繰り返される誕生、そして死。これらを真正面から見つめ、記録したジル・ド・メストルの偉業を、私は素直に称えたい。</p>
<p>　とくに、彼のナチュラルバースへの肯定的な視線に私は強く共感する。</p>
<p>　監督はベトナムのマンモス産院における一日120件以上の病院出産や、帝王切開をはじめとする医療介入についても描いている。だが、彼がそれよりも見せたいのは、自宅で友人に囲まれながらそのときを迎えるアメリカの女性や、日本のある産院における伝統的なお産についてだろう。</p>
<p>　この産院は愛知県にある吉村医院といって、自然なお産を考えている人なら誰でも知っている。妊婦は併設する日本家屋で出産まで昔ながらの家事労働を行い、会陰切開や陣痛促進剤といった医療介入を一切行わず自然分娩する。その成功率は、多くの専門医が驚愕するほどだ。</p>
<p>　かつて運動指導の専門家だった立場から一言申し添えると、吉村先生が提唱する家事労働は、きわめて理にかなった安産運動である。スクワットのボトムポジションに似た家事中の姿勢は、股関節の柔軟性を高め、全身の神経伝達機能を高める。これは、テンションを逃しながらいきむ出産時の呼吸法を会得するためにも重要なことでもある。</p>
<p>　私がもし妊婦を運動指導することがあるとしたら、検診結果を見ながら妊娠8ヶ月くらいまでは、スクワットなど下半身を中心としたウェイトトレーニングと長時間のウォーキング（速度は遅め）をやらせるだろう。リズミカルなウォーキングは骨盤位（逆子）を防ぐ特効薬でもある。ちなみに欧米の女性ボディビルダーの中には、臨月まで300キロのレッグプレスをやったという猛者もいるそうだ（くれぐれも真似せぬよう）。</p>
<p>　『プルミエール　私たちの出産』を、私は出産経験のある女性、または男性（連れ合いが出産したという意味）にオススメする。とくに、日本の病院出産こそ&quot;最高で普通のもの&quot;だと疑わず、お産は産院でするものと考えている人たちに。</p>
<p>　とても感動的で、繰り返し見たくなる映画。2008年ゴールデンウィークのイチオシとしたい。</p>]]></content:encoded>
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		</item>
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		<title>うた魂（たま）♪</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 08:31:13 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[癒されたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆女子高生とヤンキー合唱部の対決（80点） 　『うた魂（たま）♪』を見ていると、映画なんてものは普遍性を追求するばかりが能ではないとつくづく感じる。ときには時代を切り取るような、フレッシュだが賞味期限の短いものが何より心に届く事もある。 　北海道のとある高校。合唱部リーダーのかすみ（夏帆（かほ））は、自分のルックスと歌声に陶酔するちょっと勘違いな女子高生。ところがある日、憧れの生徒会長（石黒英雄）から歌唱中の表情を「産卵中のサケみたい」と笑われてしまい自信喪失。退部を決意する。 　素直なのかバカなのか？！　絶妙な性格設定のヒロインが魅力的な青春学園合唱ドラマ。合唱という「誰もが経験してるけど、好きな人はほとんどいない」題材選びもまた、絶妙だ。 　田中誠監督（『タナカヒロシのすべて』）は、間の取り方が上手い監督で、この作品に出てくるシュールなキャラクターたちを自在に操り、思わず噴き出してしまう場面を量産する。主演の夏帆が、奇跡的とも言うべき名コメディエンヌぶりを発揮し、期待に応える。この女優、どうみても美少女なのに、その顔の&#34;ヘンさ&#34;で笑わせる。バカ笑顔という言葉がこれほど似合う人もいない。今後何本シリアスドラマに出ても、天下一品バカ笑顔の印象を払拭するのは困難を極めよう。 　さて、落ち込んだそのヒロインを元気付けるのは、ライバル学校のヤンキー合唱部。長ラン姿にポマードべっちょりのリーゼント。いまにも赤テープ同士でタイマン張りそうな風貌だが、実は熱いソウルを持ったいいヤツばかり。もちろん（？）全員が尾崎豊信者で、合唱会では『15の夜』を歌う。合唱とオザキ、とても食べあわせが良さそうだ。ちなみに、何気なく高校生を演じているゴリの実年齢は35歳である。観客の皆さんとしては、心の中で思い切りつっこんであげよう。 　余談だが、本作には薬師丸ひろ子が『OH MY LITTLE GIRL』を歌うシーンがある。監督が切望しただけあってこれはなかなか聴かせる。心にじんとくる、オススメポイントのひとつだ。 　ただ、『うた魂（たま）♪』は、コメディとしてあまりに優れているために、終盤の優等生すぎるつくりが浮いている。前半のおバカ度の高さで乗り切ってしまえばもっと良くなったはず。ヤンキー合唱部が歌う尾崎ソングの数々も、マジメに撮りすぎて迫力がまったくない。こわもてな見た目と誠実な合唱の落差を出したかったのだろうが、観客はこの時点ですでにその事は十分知っているので必要ない。ここは思い切り映画的に盛り上げるべきところだった。 　尾崎豊やX JAPANに関する小ネタが目立つところを見ると、30代を重点的に狙う作品であることは疑いない。逆に、金か夢かわからない暮らしを経験した事もない10代の若者が見たら、笑いどころがかなりズレていると感じるだろう。この高得点は、年齢が対象内の人限定、とご理解いただきたい。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-healed">◆女子高生とヤンキー合唱部の対決（80点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001AW0B1A/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B001AW0B1A.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="癒されたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　『うた魂（たま）♪』を見ていると、映画なんてものは普遍性を追求するばかりが能ではないとつくづく感じる。ときには時代を切り取るような、フレッシュだが賞味期限の短いものが何より心に届く事もある。</p>
<span id="more-10345"></span>
<p>　北海道のとある高校。合唱部リーダーのかすみ（夏帆（かほ））は、自分のルックスと歌声に陶酔するちょっと勘違いな女子高生。ところがある日、憧れの生徒会長（石黒英雄）から歌唱中の表情を「産卵中のサケみたい」と笑われてしまい自信喪失。退部を決意する。</p>
<p>　素直なのかバカなのか？！　絶妙な性格設定のヒロインが魅力的な青春学園合唱ドラマ。合唱という「誰もが経験してるけど、好きな人はほとんどいない」題材選びもまた、絶妙だ。</p>
<p>　田中誠監督（『タナカヒロシのすべて』）は、間の取り方が上手い監督で、この作品に出てくるシュールなキャラクターたちを自在に操り、思わず噴き出してしまう場面を量産する。主演の夏帆が、奇跡的とも言うべき名コメディエンヌぶりを発揮し、期待に応える。この女優、どうみても美少女なのに、その顔の&quot;ヘンさ&quot;で笑わせる。バカ笑顔という言葉がこれほど似合う人もいない。今後何本シリアスドラマに出ても、天下一品バカ笑顔の印象を払拭するのは困難を極めよう。</p>
<p>　さて、落ち込んだそのヒロインを元気付けるのは、ライバル学校のヤンキー合唱部。長ラン姿にポマードべっちょりのリーゼント。いまにも赤テープ同士でタイマン張りそうな風貌だが、実は熱いソウルを持ったいいヤツばかり。もちろん（？）全員が尾崎豊信者で、合唱会では『15の夜』を歌う。合唱とオザキ、とても食べあわせが良さそうだ。ちなみに、何気なく高校生を演じているゴリの実年齢は35歳である。観客の皆さんとしては、心の中で思い切りつっこんであげよう。</p>
<p>　余談だが、本作には薬師丸ひろ子が『OH MY LITTLE GIRL』を歌うシーンがある。監督が切望しただけあってこれはなかなか聴かせる。心にじんとくる、オススメポイントのひとつだ。</p>
<p>　ただ、『うた魂（たま）♪』は、コメディとしてあまりに優れているために、終盤の優等生すぎるつくりが浮いている。前半のおバカ度の高さで乗り切ってしまえばもっと良くなったはず。ヤンキー合唱部が歌う尾崎ソングの数々も、マジメに撮りすぎて迫力がまったくない。こわもてな見た目と誠実な合唱の落差を出したかったのだろうが、観客はこの時点ですでにその事は十分知っているので必要ない。ここは思い切り映画的に盛り上げるべきところだった。</p>
<p>　尾崎豊やX JAPANに関する小ネタが目立つところを見ると、30代を重点的に狙う作品であることは疑いない。逆に、金か夢かわからない暮らしを経験した事もない10代の若者が見たら、笑いどころがかなりズレていると感じるだろう。この高得点は、年齢が対象内の人限定、とご理解いただきたい。</p>]]></content:encoded>
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		<title>ヘアスプレー</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 08:30:13 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[癒されたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆近年最高のミュージカルムービー（90点） 　入場者全員にサントラCDを配るわ、試写会招待状は派手にばらまくわと、宣伝GAGAの異様なまでの太っ腹ぶりが目立った本作。東京を見下ろす、映画会社中ナンバーワンの瀟洒な試写室に招待された一般のお客さんも多かろう。公開までに見たいヤツは全員みちまうんじゃないかと思うほどの勢いは、しかしそれだけ作品の出来（今回はサントラのそれも）に自信があるということだ。一般に、期待はずれの作品の試写は少なく（知名度がある場合はいっそ行わず）、知名度はないがいい作品の場合は多くの人に見せたくなるものだ。 　1962年、ボルチモア。超ポジティブでおデブな女子高生トレーシー（ニッキー・ブロンスキー）は、大好きなテレビ番組コーニー・コリンズ・ショーのオーディションに果敢に挑戦、みごと新人ダンサーの座を勝ち取る。おまけにその風貌と明るい性格からお茶の間でも大人気に。これが面白くない旧人気ナンバーワンアイドルの金髪美少女アンバー（ブリタニー・スノウ）とその母でプロデューサーのヴェルマ（ミシェル・ファイファー）は、様々な邪魔をするが……。 　ジョン・ウォーターズ監督（本作の冒頭にもマヌケなチョイ役で登場）のカルトムービーとして一部で知られていた同名作品が、トニー賞を独占したブロードウェイ・ミュージカル版を経て、再度映画に。その流れの中で元々のカルトっぽさは完全に払拭され、とにかく明るく楽しい、ストレートで前向きなミュージカルに生まれ変わった。オリジナルのいかがわしい雰囲気が好きな方には、まるで別物のような本作は受け入れにくいかもしれないが、個人的には既存のコンテンツを発掘育成、発展させた大成功例だと思っている。 　人種差別反対のテーマもあるが、それはとってつけた程度の扱いであり、とにかく歌って踊れやのノーテンキダンス映画として見るのが正解。日本ではなかなか難しいが、おそらくアメリカの映画館では観客は大騒ぎしながら見ているのではないか。60年代風の楽曲はミュージカル版から多くを引き継ぎ、より華やかなアレンジが加えられていて非の打ち所なし。 　そして、脇の脇まで全員のキャラクターが恐ろしいほどに立っているあたりも特筆すべきところ。主人公を演じたニッキー・ブロンスキーの、一度見たら忘れられない、顔にはりついたようなマンガチック笑顔がじつにいい。 　唯一陰のある登場人物である彼女の母親役を、ジョン・トラヴォルタが6時間かけた特殊メークで演じており、まるで悲壮感がない点もよかった。むしろ出てくるたびに苦笑爆笑で、映画を明るくする事に関して大いに貢献した。 　また、悪役を金髪美女母子に絞り、お話を単純化した点もよろしい。今回とくにミシェル・ファイファーが、とんでもなくキュートでびっくり。49歳という年齢を聞いて、信じられる人はいないだろう。黒木瞳も顔負けの年齢不詳っぷりというほかない。 　ミシェルは娘役の若手人気女優ブリタニー・スノウとともに、単純でわがままで、まあ平たく言えばただのバカという、金髪美女のイメージを体現した憎めない役柄をきっちりとこなした。人種差別反対をうたっていながら、ブロンドへの偏見を思い切り利用する本末転倒ぶり、いいかげんさがこのお気楽ミュージカルのいいところだ。 　カメラも構図も奇をてらわず、やたらとバタ臭い素材の味をそのまま生かした。60年代のダンスや音楽のファン、そしてとにかく楽しい映画を見たい人は、今週はこれで決まりだ。こういう映画はアメリカ以外ではまず作れないから、大いに見る価値があるというものだろう。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-healed">◆近年最高のミュージカルムービー（90点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0021ZMHQM/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B0021ZMHQM.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="癒されたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　入場者全員にサントラCDを配るわ、試写会招待状は派手にばらまくわと、宣伝GAGAの異様なまでの太っ腹ぶりが目立った本作。東京を見下ろす、映画会社中ナンバーワンの瀟洒な試写室に招待された一般のお客さんも多かろう。公開までに見たいヤツは全員みちまうんじゃないかと思うほどの勢いは、しかしそれだけ作品の出来（今回はサントラのそれも）に自信があるということだ。一般に、期待はずれの作品の試写は少なく（知名度がある場合はいっそ行わず）、知名度はないがいい作品の場合は多くの人に見せたくなるものだ。</p>
<span id="more-10347"></span>
<p>　1962年、ボルチモア。超ポジティブでおデブな女子高生トレーシー（ニッキー・ブロンスキー）は、大好きなテレビ番組コーニー・コリンズ・ショーのオーディションに果敢に挑戦、みごと新人ダンサーの座を勝ち取る。おまけにその風貌と明るい性格からお茶の間でも大人気に。これが面白くない旧人気ナンバーワンアイドルの金髪美少女アンバー（ブリタニー・スノウ）とその母でプロデューサーのヴェルマ（ミシェル・ファイファー）は、様々な邪魔をするが……。</p>
<p>　ジョン・ウォーターズ監督（本作の冒頭にもマヌケなチョイ役で登場）のカルトムービーとして一部で知られていた同名作品が、トニー賞を独占したブロードウェイ・ミュージカル版を経て、再度映画に。その流れの中で元々のカルトっぽさは完全に払拭され、とにかく明るく楽しい、ストレートで前向きなミュージカルに生まれ変わった。オリジナルのいかがわしい雰囲気が好きな方には、まるで別物のような本作は受け入れにくいかもしれないが、個人的には既存のコンテンツを発掘育成、発展させた大成功例だと思っている。</p>
<p>　人種差別反対のテーマもあるが、それはとってつけた程度の扱いであり、とにかく歌って踊れやのノーテンキダンス映画として見るのが正解。日本ではなかなか難しいが、おそらくアメリカの映画館では観客は大騒ぎしながら見ているのではないか。60年代風の楽曲はミュージカル版から多くを引き継ぎ、より華やかなアレンジが加えられていて非の打ち所なし。</p>
<p>　そして、脇の脇まで全員のキャラクターが恐ろしいほどに立っているあたりも特筆すべきところ。主人公を演じたニッキー・ブロンスキーの、一度見たら忘れられない、顔にはりついたようなマンガチック笑顔がじつにいい。</p>
<p>　唯一陰のある登場人物である彼女の母親役を、ジョン・トラヴォルタが6時間かけた特殊メークで演じており、まるで悲壮感がない点もよかった。むしろ出てくるたびに苦笑爆笑で、映画を明るくする事に関して大いに貢献した。</p>
<p>　また、悪役を金髪美女母子に絞り、お話を単純化した点もよろしい。今回とくにミシェル・ファイファーが、とんでもなくキュートでびっくり。49歳という年齢を聞いて、信じられる人はいないだろう。黒木瞳も顔負けの年齢不詳っぷりというほかない。</p>
<p>　ミシェルは娘役の若手人気女優ブリタニー・スノウとともに、単純でわがままで、まあ平たく言えばただのバカという、金髪美女のイメージを体現した憎めない役柄をきっちりとこなした。人種差別反対をうたっていながら、ブロンドへの偏見を思い切り利用する本末転倒ぶり、いいかげんさがこのお気楽ミュージカルのいいところだ。</p>
<p>　カメラも構図も奇をてらわず、やたらとバタ臭い素材の味をそのまま生かした。60年代のダンスや音楽のファン、そしてとにかく楽しい映画を見たい人は、今週はこれで決まりだ。こういう映画はアメリカ以外ではまず作れないから、大いに見る価値があるというものだろう。</p>]]></content:encoded>
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		<title>ルイスと未来泥棒</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 08:28:46 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[癒されたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆ピクサーパワーを得て蘇ったディズニーアニメ（80点） 　現在アメリカ映画界の巨人ディズニーは、『トイ・ストーリー』シリーズや『ファインディング・ニモ』の制作で知られる3DCGアニメ界の雄ピクサーを子会社として取り込み、大きく変化している最中だ。そんな中、日本公開される『ルイスと未来泥棒』は、ピクサー社の設立メンバーで代名詞的存在である映画監督ジョン・ラセターを製作総指揮に迎えた、初めての（ピクサーではなく）ディズニーアニメーション作品となる。 　孤児院で暮らす発明少年ルイス（声：ダニエル・ハンセン）は、生後まもない自分を捨てた母親のことを知りたくて、古い記憶を覗けるメモリースキャナーなる道具を発明する。ところがこれに目をつけた未来泥棒（声：スティーヴン・Ｊ・アンダーソン）が、タイムマシンに乗って現代にやってくる。ルイスは、同じく未来から来た少年ウィルバー（声：ウェズリー・シンガーマン）と出会い、彼と共に未来世界へと追跡を開始する。 　ジョン・ラセターの参加が決定した時点で8割完成していたが、そこから6割を作り直したといわれるほどに、彼の影響を強く受けた作品だ。ジョン・ラセターはこれまでピクサーの全作品に関わっており、その高いクォリティを実現させてきたキーマンといって差し支えない。その作風を一言で言えば、キャラクターとシナリオの重視であり、この二つを徹底的に練り上げるということ。 　さらに彼は、幼少のころからディズニーアニメを見て育った世代でもあり、ここ最近、ディズニー本体が作る作品のどこに何が足りないのか、誰よりもよく知っている。まさに、最強の助っ人である。 　となれば、これは面白くないはずがない。穏やかな色調で描かれるシャボン玉をモチーフにした未来世界（ディズニーランドにあるトゥモローランド区画がモデルで、ちゃんとスペースマウンテンの建物も描いてある）は、CGの良さを存分に生かしてあり、夢いっぱい。 　そこでルイスが出会う個性的な一家の人々には血が通った温かみがある。ルイスが彼らから家族の素晴らしさを教わる物語は、とても感動的だ（ルイスの年齢にしては、ちょいと大人びた展開といえなくもないが）。何より、伏線がピタピタとはまっていく終盤の展開が気持ちいい。 　『ルイスと未来泥棒』は、映像作品として見せ方が非常に上手く、子供だましのアニメ作品とは一線を画す。ディズニーらしい健全性は、家族連れの観客に安心感を与える。小学生くらいの男の子がいるファミリーにとって、この冬これ以上の選択肢はないだろう。 　ちなみに、ウォルトディズニー本人が大好きで、声もあてた短編『ミッキーの造船技師』（38年）が併映となる。古き良き伝統を踏まえたうえで、輝かしい未来へと出航する、これはディズニーの、自信にあふれた勝利宣言だ。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-healed">◆ピクサーパワーを得て蘇ったディズニーアニメ（80点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0013XW5DS/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B0013XW5DS.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="癒されたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　現在アメリカ映画界の巨人ディズニーは、『トイ・ストーリー』シリーズや『ファインディング・ニモ』の制作で知られる3DCGアニメ界の雄ピクサーを子会社として取り込み、大きく変化している最中だ。そんな中、日本公開される『ルイスと未来泥棒』は、ピクサー社の設立メンバーで代名詞的存在である映画監督ジョン・ラセターを製作総指揮に迎えた、初めての（ピクサーではなく）ディズニーアニメーション作品となる。</p>
<span id="more-10343"></span>
<p>　孤児院で暮らす発明少年ルイス（声：ダニエル・ハンセン）は、生後まもない自分を捨てた母親のことを知りたくて、古い記憶を覗けるメモリースキャナーなる道具を発明する。ところがこれに目をつけた未来泥棒（声：スティーヴン・Ｊ・アンダーソン）が、タイムマシンに乗って現代にやってくる。ルイスは、同じく未来から来た少年ウィルバー（声：ウェズリー・シンガーマン）と出会い、彼と共に未来世界へと追跡を開始する。</p>
<p>　ジョン・ラセターの参加が決定した時点で8割完成していたが、そこから6割を作り直したといわれるほどに、彼の影響を強く受けた作品だ。ジョン・ラセターはこれまでピクサーの全作品に関わっており、その高いクォリティを実現させてきたキーマンといって差し支えない。その作風を一言で言えば、キャラクターとシナリオの重視であり、この二つを徹底的に練り上げるということ。</p>
<p>　さらに彼は、幼少のころからディズニーアニメを見て育った世代でもあり、ここ最近、ディズニー本体が作る作品のどこに何が足りないのか、誰よりもよく知っている。まさに、最強の助っ人である。</p>
<p>　となれば、これは面白くないはずがない。穏やかな色調で描かれるシャボン玉をモチーフにした未来世界（ディズニーランドにあるトゥモローランド区画がモデルで、ちゃんとスペースマウンテンの建物も描いてある）は、CGの良さを存分に生かしてあり、夢いっぱい。</p>
<p>　そこでルイスが出会う個性的な一家の人々には血が通った温かみがある。ルイスが彼らから家族の素晴らしさを教わる物語は、とても感動的だ（ルイスの年齢にしては、ちょいと大人びた展開といえなくもないが）。何より、伏線がピタピタとはまっていく終盤の展開が気持ちいい。</p>
<p>　『ルイスと未来泥棒』は、映像作品として見せ方が非常に上手く、子供だましのアニメ作品とは一線を画す。ディズニーらしい健全性は、家族連れの観客に安心感を与える。小学生くらいの男の子がいるファミリーにとって、この冬これ以上の選択肢はないだろう。</p>
<p>　ちなみに、ウォルトディズニー本人が大好きで、声もあてた短編『ミッキーの造船技師』（38年）が併映となる。古き良き伝統を踏まえたうえで、輝かしい未来へと出航する、これはディズニーの、自信にあふれた勝利宣言だ。</p>]]></content:encoded>
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		<title>レミーのおいしいレストラン</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 08:27:52 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
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		<description><![CDATA[◆もっとも重視する&#34;物語&#34;を、圧倒的な技術力で支えるピクサーらしい作品（85点） 　ディズニーの完全子会社となったピクサー・アニメーション・スタジオ最新作『レミーのおいしいレストラン』の主人公レミーはネズミであり、あろうことか親会社のメインキャラクター、ミッキーマウスと完全にかぶっている。 　美味しいものが大好きで、天才的な料理の腕前を持つドブネズミのレミー（声：パットン・オズワルト）。彼は、いつかシェフとして腕を振るってみたいと夢見ながら、今は亡き有名シェフ、グストーの料理本を愛読している。一方、そのグストーの店の新米料理人リングイニ（声：ルー・ロマノ）には、まったく料理のセンスがない。あるとき、リングイニの失態で店の大事なスープが台無しになってしまうが、レミーは簡単にもとの味へと修復してしまう。それを偶然見てしまったリングイニは、レミーに力を貸してくれと頼む。 　料理の天才であるネズミと、料理の才能ゼロの人間。ネズミはシェフとして人々においしい料理を食べさせたい、そして今はゴミ係の人間は、なんとか一人前の料理人として認められたい。二人は互いの夢をかなえるため、タッグを組む。そんなお話だ。 　厨房でもっとも嫌われる不衛生の象徴ともいうべきドブネズミがなんと料理を作る。しかも本職の人間よりずっと上手で、ネズミの指示で動くことによりその若者はパリの料理界で目覚しい出世を遂げる。その猛烈な意外性が私たちの目を引く。これは面白そうだと誰もが思う。毎度のことながら、ピクサーの目の付け所はうまい。 　しかし、それだけでは決して終わらず、そのアイデアを徹底的に煮詰めていくところがこの会社の非凡なところ。たとえば彼らが作る映画の重要な特徴として、メインキャラクターをすこぶる魅力的に作り上げるというのがあげられる。 　きれい好きで人間社会に憧れるネズミのレミーや、能力以上の出世にやがて罪悪感を感じていくリングイニなど、本作のそれもみな人間味たっぷりだ。リングイニはもともと人間だが。 　個性的な脇役の存在も見逃せない。ヒロインのコレットはリングイニの同僚（先輩）で、男社会の中、有能なのに芽が出ずくすぶっている女性シェフ。その他、人間界に近づきすぎる息子を心配する優しい父ネズミや、ゴミでも何でも食べてしまう能天気さで心癒される弟など、ドラマを構成するキャラクター配置がとにかく巧みなのだ。 　たとえネズミや車が主人公でも、そこに反映されているのは複雑な現実社会であり、人間の感情そのもの。小さい子供たちがみるアニメであっても、ここを手抜きしたら絶対に傑作は生まれないが、作る側としては非常にしんどい仕事になる。だが、ピクサーは決してこの点を妥協しない。そして、こうした味わい深さがあるからこそ、彼らの作品は大人も楽しめる。 　脚本もよく練られている。レミーとリングイニの、パリ料理界なぐりこみ大作戦的な成功物語が軸になるが、彼らの秘密に気づきつつある怖い料理長との駆け引きや、グストーを死に追いやった恐るべき毒舌料理評論家との戦いなど、興味を引く主題がいくつも組み合っていて飽きさせない。笑って楽しんで最後にぐっとこさせる定番の流れもイヤミがない。 　そうした物語面を支える技術力もきわめて高い。臨場感あるカメラワークはまるでネズミサイズのカメラマンが撮影しているかのようだし、CGの絵だというのに料理もうまそうだ。 　まあドラえもん漫画版でのび太が食べるスパゲッティほどではないが、それでも空腹感を刺激することは間違いない。カップルにとっては『レミーのおいしいレストラン』鑑賞と高級レストランでの食事を組み合わせたデートコースは、かなり幸せになれるだろう。私くらいになれば、たとえサイゼリヤで食べていようとも、脳内で容易に高級感を補足することが可能だが、その能力を身に着けていない方は、今からボーナスを温存しておくと良かろう。 　いつ見ても気持ち悪いネズ公を、ミッキーのようにマンガにすることなく、リアルな造形のままでかわいらしい主人公として成立させたデザイン上のバランス感覚も高く評価したい。最後、評論家にラタトゥーユを食わせるシーンの感動的な演出なども、アニメならではのダイナミズムにぞくぞくきた。 　いまやピクサーは、アメリカでメジャーな作品を作る中では、3D-CGの良さを真に生かしたモノづくりをするほとんど唯一のアニメスタジオだ。ブラッド・バード監督は、前作『Ｍｒ．インクレディブル』はイマイチだったのだが、その心配を吹き飛ばすような、いかにもピクサーの良いところがぎっしりつまった良作を作り上げた。 　これほどの出来なら、先輩のミッキーを総大将の座から追い落とすのは無理にしろ、舞浜のトゥーンタウンの片隅にアトラクションのひとつくらいは作ってもらえるだろうし、それを10年単位で維持することも可能だろう。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-healed">◆もっとも重視する&quot;物語&quot;を、圧倒的な技術力で支えるピクサーらしい作品（85点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000W494A6/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B000W494A6.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="癒されたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　ディズニーの完全子会社となったピクサー・アニメーション・スタジオ最新作『レミーのおいしいレストラン』の主人公レミーはネズミであり、あろうことか親会社のメインキャラクター、ミッキーマウスと完全にかぶっている。</p>
<span id="more-10342"></span>
<p>　美味しいものが大好きで、天才的な料理の腕前を持つドブネズミのレミー（声：パットン・オズワルト）。彼は、いつかシェフとして腕を振るってみたいと夢見ながら、今は亡き有名シェフ、グストーの料理本を愛読している。一方、そのグストーの店の新米料理人リングイニ（声：ルー・ロマノ）には、まったく料理のセンスがない。あるとき、リングイニの失態で店の大事なスープが台無しになってしまうが、レミーは簡単にもとの味へと修復してしまう。それを偶然見てしまったリングイニは、レミーに力を貸してくれと頼む。</p>
<p>　料理の天才であるネズミと、料理の才能ゼロの人間。ネズミはシェフとして人々においしい料理を食べさせたい、そして今はゴミ係の人間は、なんとか一人前の料理人として認められたい。二人は互いの夢をかなえるため、タッグを組む。そんなお話だ。</p>
<p>　厨房でもっとも嫌われる不衛生の象徴ともいうべきドブネズミがなんと料理を作る。しかも本職の人間よりずっと上手で、ネズミの指示で動くことによりその若者はパリの料理界で目覚しい出世を遂げる。その猛烈な意外性が私たちの目を引く。これは面白そうだと誰もが思う。毎度のことながら、ピクサーの目の付け所はうまい。</p>
<p>　しかし、それだけでは決して終わらず、そのアイデアを徹底的に煮詰めていくところがこの会社の非凡なところ。たとえば彼らが作る映画の重要な特徴として、メインキャラクターをすこぶる魅力的に作り上げるというのがあげられる。</p>
<p>　きれい好きで人間社会に憧れるネズミのレミーや、能力以上の出世にやがて罪悪感を感じていくリングイニなど、本作のそれもみな人間味たっぷりだ。リングイニはもともと人間だが。</p>
<p>　個性的な脇役の存在も見逃せない。ヒロインのコレットはリングイニの同僚（先輩）で、男社会の中、有能なのに芽が出ずくすぶっている女性シェフ。その他、人間界に近づきすぎる息子を心配する優しい父ネズミや、ゴミでも何でも食べてしまう能天気さで心癒される弟など、ドラマを構成するキャラクター配置がとにかく巧みなのだ。</p>
<p>　たとえネズミや車が主人公でも、そこに反映されているのは複雑な現実社会であり、人間の感情そのもの。小さい子供たちがみるアニメであっても、ここを手抜きしたら絶対に傑作は生まれないが、作る側としては非常にしんどい仕事になる。だが、ピクサーは決してこの点を妥協しない。そして、こうした味わい深さがあるからこそ、彼らの作品は大人も楽しめる。</p>
<p>　脚本もよく練られている。レミーとリングイニの、パリ料理界なぐりこみ大作戦的な成功物語が軸になるが、彼らの秘密に気づきつつある怖い料理長との駆け引きや、グストーを死に追いやった恐るべき毒舌料理評論家との戦いなど、興味を引く主題がいくつも組み合っていて飽きさせない。笑って楽しんで最後にぐっとこさせる定番の流れもイヤミがない。</p>
<p>　そうした物語面を支える技術力もきわめて高い。臨場感あるカメラワークはまるでネズミサイズのカメラマンが撮影しているかのようだし、CGの絵だというのに料理もうまそうだ。</p>
<p>　まあドラえもん漫画版でのび太が食べるスパゲッティほどではないが、それでも空腹感を刺激することは間違いない。カップルにとっては『レミーのおいしいレストラン』鑑賞と高級レストランでの食事を組み合わせたデートコースは、かなり幸せになれるだろう。私くらいになれば、たとえサイゼリヤで食べていようとも、脳内で容易に高級感を補足することが可能だが、その能力を身に着けていない方は、今からボーナスを温存しておくと良かろう。</p>
<p>　いつ見ても気持ち悪いネズ公を、ミッキーのようにマンガにすることなく、リアルな造形のままでかわいらしい主人公として成立させたデザイン上のバランス感覚も高く評価したい。最後、評論家にラタトゥーユを食わせるシーンの感動的な演出なども、アニメならではのダイナミズムにぞくぞくきた。</p>
<p>　いまやピクサーは、アメリカでメジャーな作品を作る中では、3D-CGの良さを真に生かしたモノづくりをするほとんど唯一のアニメスタジオだ。ブラッド・バード監督は、前作『Ｍｒ．インクレディブル』はイマイチだったのだが、その心配を吹き飛ばすような、いかにもピクサーの良いところがぎっしりつまった良作を作り上げた。</p>
<p>　これほどの出来なら、先輩のミッキーを総大将の座から追い落とすのは無理にしろ、舞浜のトゥーンタウンの片隅にアトラクションのひとつくらいは作ってもらえるだろうし、それを10年単位で維持することも可能だろう。</p>]]></content:encoded>
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		</item>
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		<title>アズールとアスマール</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 08:27:39 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[癒されたい2009]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.cinemaonline.jp/?p=10341</guid>
		<description><![CDATA[◆ドロドロした社会問題を、最高に美しい子供向けアニメに仕上げた恐るべき映画（95点） 　全国公開される大作や、単館系の話題作をちょくちょく見ている、といった程度の映画好きの人に「オススメ教えて」といわれると、私は98年製作のフランスのアニメーション『キリクと魔女』あたりを教えることにしている。そして、たいていの相手から好評を得ている。 　『キリクと魔女』は日本でも03年に公開され、このサイトでも絶賛した記憶があるが、『アズールとアスマール』はそれと同じミッシェル・オスロ監督の新作。おのずと期待は高まる。 　舞台はとあるヨーロッパの国から始まる。そこで暮らす金持ち領主の子アズール（声：シリル・ムラリ）と、そのアラブ人の乳母ジェナヌ（声：ヒアム・アッバス）。そしてジェナヌの実の子アスマール（声：カリム・ムリバ）。ジェナヌのわけ隔てない愛情のもと、二人の子供は身分や人種を超えた兄弟愛を育んでいた。しかしアズールの父はジェナヌとアスマールを追い出し、二人は海の向こうの故郷の国へ帰ることになった。 　やがて成長したアズールは、ジェナヌたちの暮らすイスラムの地を訪ね二人と再会するが、ここでの境遇はかつての正反対であった。アズールがこの国では不吉とされる「碧眼」のため激しい差別を受ける一方、ジェナヌ母子は大富豪になっていたのだ。そして再会したアズールとアスマールは、幼いころからずっと子守唄で聞かされていた憧れのイスラムの伝説の妖精を探すため、別々に冒険の旅に出るのだった。 　『アズールとアスマール』のラストが言わんとしている事は、とてつもなく過激だ。だが、多くの日本人の観客にこの過激さが伝わることは恐らくないだろう。しかし、これをヨーロッパ、とくにフランス人がみたら、間違いなくそう感じるはずである。 　映画の解釈は行わないのがこのサイトのポリシーであるが、今回はある程度まで踏み込んで解説をしてしまおうと思う。というのも、それを知った上で見ていただいたほうが、ずっと本作の魅力が伝わると思うからだ。 　さて、『アズールとアスマール』は一見子供向きのアニメーション映画だが、おそらく内包するテーマは現在の欧米先進国、とくにフランスが抱える「イスラム移民」についての話である。 　具体的にいうと、映画の後半イスラム世界に一人旅立ち、そこで不当な差別を受ける主人公のアズールは、現在フランス国内で差別の対象となりがちなイスラム移民の立場を象徴したキャラクターだ。碧眼差別という理不尽な理由は、同じく外見だけでテロリストだと思われてしまういまどきのアラブ人の境遇を表している。白人系フランス人の感情移入先であるアズールをこうした立場に置くことで、観客にそれを察してもらおうとしているわけだ。 　そして、アズールを助けることになるクラプーという登場人物もまた同様。アズールと同じ出身で、長くこの国で貧しい暮らしをしている彼の「それでもこの国を愛している」との言葉は、そんなフランス人が聞いたら心にズシンとくるであろう重い台詞だ。 　やがてアズールとアスマールは、ラストシーンであることをするが、ここで彼らがどんな衣装を身につけているか、そしてその衣装のまま誰を相手に何をするか。それこそ、この監督が提示する「イスラム移民問題」に対する回答だ。 　それは、多くの人が心の中でひそかに望む圧倒的な「理想」だ。ただ、世界の現状をみればこれがいかに過激な意見であることか。しかし、だからこそ人々にどれほど素朴な感動を呼び起こすか、想像に難くはない。 　そして、こうした直球な主張とアニメーションというジャンルは、すこぶる相性が良いのだ。ニコラ・サルコジという、移民に対して非常に厳しい保守派の大統領を選んだフランス人が、同時に本作を広く受け入れたという事実がまさにそれを証明している。現実的でありながら、いやだからこそ、成しえぬ理想を愛するフランス人の国民性が、本作の大ヒットからうかがえる。 　なにしろ現実では、イスラム教徒という存在は、その国の文化や伝統を根底から変えてしまう。人口の10パーセントを超えたフランスでは、それが特にハッキリと表面化してきており、いまや大きな社会問題となっている。ちなみにこの問題は米国など、移民を受け入れている、あるいは受け入れた歴史がある他の欧米諸国の政府に共通する、最大の悩みのひとつだ。だからそうした国々では、いかにイスラムの流入をくい止めるか、あわよくば減らせないかとの試みが必死になされている。 　アニメ映画としてみても、『キリクと魔女』同様の切り絵調の素朴な背景に、3Dアニメのキャラクターを加えるというまっとうな進化をとげており、独特の色彩感覚は相変わらず最高の目の保養になる。 　ストーリー展開もスリリングで、脇には格差社会に対する言及もそれとなくなされていたりして大人を飽きさせない。 　それにしてもこうした難しい（そしてタイムリーな）社会問題をあえてアニメ映画で扱い、同時に子供たちが見ても楽しめる内容にしてしまうミッシェル・オスロ監督の手腕は相当なもの。アニメーション分野の最先進国たる日本にも、このレベルの作品を作れる人はほとんどいないのではないか。 　もし近くの劇場でやっていたら、迷わずこいつを鑑賞してほしいと私は思う。まったくもって凄い作品で、今後誰かに「オススメは？」と聞かれたら、きっと私はこれをすすめることになるだろう。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-healed">◆ドロドロした社会問題を、最高に美しい子供向けアニメに仕上げた恐るべき映画（95点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000W0A0NU/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B000W0A0NU.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="癒されたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　全国公開される大作や、単館系の話題作をちょくちょく見ている、といった程度の映画好きの人に「オススメ教えて」といわれると、私は98年製作のフランスのアニメーション『キリクと魔女』あたりを教えることにしている。そして、たいていの相手から好評を得ている。</p>
<span id="more-10341"></span>
<p>　『キリクと魔女』は日本でも03年に公開され、このサイトでも絶賛した記憶があるが、『アズールとアスマール』はそれと同じミッシェル・オスロ監督の新作。おのずと期待は高まる。</p>
<p>　舞台はとあるヨーロッパの国から始まる。そこで暮らす金持ち領主の子アズール（声：シリル・ムラリ）と、そのアラブ人の乳母ジェナヌ（声：ヒアム・アッバス）。そしてジェナヌの実の子アスマール（声：カリム・ムリバ）。ジェナヌのわけ隔てない愛情のもと、二人の子供は身分や人種を超えた兄弟愛を育んでいた。しかしアズールの父はジェナヌとアスマールを追い出し、二人は海の向こうの故郷の国へ帰ることになった。</p>
<p>　やがて成長したアズールは、ジェナヌたちの暮らすイスラムの地を訪ね二人と再会するが、ここでの境遇はかつての正反対であった。アズールがこの国では不吉とされる「碧眼」のため激しい差別を受ける一方、ジェナヌ母子は大富豪になっていたのだ。そして再会したアズールとアスマールは、幼いころからずっと子守唄で聞かされていた憧れのイスラムの伝説の妖精を探すため、別々に冒険の旅に出るのだった。</p>
<p>　『アズールとアスマール』のラストが言わんとしている事は、とてつもなく過激だ。だが、多くの日本人の観客にこの過激さが伝わることは恐らくないだろう。しかし、これをヨーロッパ、とくにフランス人がみたら、間違いなくそう感じるはずである。</p>
<p>　映画の解釈は行わないのがこのサイトのポリシーであるが、今回はある程度まで踏み込んで解説をしてしまおうと思う。というのも、それを知った上で見ていただいたほうが、ずっと本作の魅力が伝わると思うからだ。</p>
<p>　さて、『アズールとアスマール』は一見子供向きのアニメーション映画だが、おそらく内包するテーマは現在の欧米先進国、とくにフランスが抱える「イスラム移民」についての話である。</p>
<p>　具体的にいうと、映画の後半イスラム世界に一人旅立ち、そこで不当な差別を受ける主人公のアズールは、現在フランス国内で差別の対象となりがちなイスラム移民の立場を象徴したキャラクターだ。碧眼差別という理不尽な理由は、同じく外見だけでテロリストだと思われてしまういまどきのアラブ人の境遇を表している。白人系フランス人の感情移入先であるアズールをこうした立場に置くことで、観客にそれを察してもらおうとしているわけだ。</p>
<p>　そして、アズールを助けることになるクラプーという登場人物もまた同様。アズールと同じ出身で、長くこの国で貧しい暮らしをしている彼の「それでもこの国を愛している」との言葉は、そんなフランス人が聞いたら心にズシンとくるであろう重い台詞だ。</p>
<p>　やがてアズールとアスマールは、ラストシーンであることをするが、ここで彼らがどんな衣装を身につけているか、そしてその衣装のまま誰を相手に何をするか。それこそ、この監督が提示する「イスラム移民問題」に対する回答だ。</p>
<p>　それは、多くの人が心の中でひそかに望む圧倒的な「理想」だ。ただ、世界の現状をみればこれがいかに過激な意見であることか。しかし、だからこそ人々にどれほど素朴な感動を呼び起こすか、想像に難くはない。</p>
<p>　そして、こうした直球な主張とアニメーションというジャンルは、すこぶる相性が良いのだ。ニコラ・サルコジという、移民に対して非常に厳しい保守派の大統領を選んだフランス人が、同時に本作を広く受け入れたという事実がまさにそれを証明している。現実的でありながら、いやだからこそ、成しえぬ理想を愛するフランス人の国民性が、本作の大ヒットからうかがえる。</p>
<p>　なにしろ現実では、イスラム教徒という存在は、その国の文化や伝統を根底から変えてしまう。人口の10パーセントを超えたフランスでは、それが特にハッキリと表面化してきており、いまや大きな社会問題となっている。ちなみにこの問題は米国など、移民を受け入れている、あるいは受け入れた歴史がある他の欧米諸国の政府に共通する、最大の悩みのひとつだ。だからそうした国々では、いかにイスラムの流入をくい止めるか、あわよくば減らせないかとの試みが必死になされている。</p>
<p>　アニメ映画としてみても、『キリクと魔女』同様の切り絵調の素朴な背景に、3Dアニメのキャラクターを加えるというまっとうな進化をとげており、独特の色彩感覚は相変わらず最高の目の保養になる。</p>
<p>　ストーリー展開もスリリングで、脇には格差社会に対する言及もそれとなくなされていたりして大人を飽きさせない。</p>
<p>　それにしてもこうした難しい（そしてタイムリーな）社会問題をあえてアニメ映画で扱い、同時に子供たちが見ても楽しめる内容にしてしまうミッシェル・オスロ監督の手腕は相当なもの。アニメーション分野の最先進国たる日本にも、このレベルの作品を作れる人はほとんどいないのではないか。</p>
<p>　もし近くの劇場でやっていたら、迷わずこいつを鑑賞してほしいと私は思う。まったくもって凄い作品で、今後誰かに「オススメは？」と聞かれたら、きっと私はこれをすすめることになるだろう。</p>]]></content:encoded>
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		<title>世界最速のインディアン</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 08:25:12 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[癒されたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆骨董品のごときバイクで無謀な記録に挑戦したオヤジの物語（80点） 　最近、実話の映画化が多いような気がするがコレもそのひとつ。バイクいじり暦ウン十年、三度のメシよりバイクが好き。近所から変人扱いされているそんな爺ちゃんが、あろう事か世界最高峰のスピードレースに挑戦するという話。映画はロードムービー風味の、心温まるさわやかな感動ドラマになっている。 　舞台は60年代、ニュージーランドの片田舎インバカーギル。ガラクタだらけの家に独り暮らす初老の男バート・マンロー（アンソニー・ホプキンス）は、今日も隣に住む少年と一緒にバイクの改造に精を出す。少年から借りた肉切り包丁でタイヤを削ったり、年代モノのエンジンを溶かしてピストンを作ったりと、呆れるようなやり方で愛車のインディアンの手入れをしていく。実はバートには、いつかこのマシンで地上最高速の記録を破るという、25年来の夢があるのだった。 　そんなバートは、とにかく憎めないオッサンで、数々の非常識な行動も、屈託のない笑顔と無邪気な人柄で周りから許されてしまうタイプ。60を超えているのに少年のような彼は、社会の常識より自分の中のマイペースなルールのもとで生きている。 　やってる事は10代の少年のようだが、若者のように周りに反発したりはしないその余裕が、のんきでたいへん微笑ましい。困ったときは恥ずかしげもなく他人に頼るし、人々の好意は遠慮なく受け入れる。何もかも無理して独りでやろうとしない、そのゆるやかなムードが心地いい。さすがは人生のベテラン、妥協すべきところとそうでないところを正確に知っているというわけだ。 　演じるアンソニー・ホプキンスは、英国でサーの敬称で呼ばれる名優中の名優。今回は脳みそを食うこともFBI捜査官の女の子をプロファイリングすることもなく、とにかく思い切りポジティブな気持ちのいいオヤジを好演。 　彼が憧れの地ボンヌヴィル（果てしなく平坦な塩平原が広がり、直線で500km/h を越える速度を出せる地球上でも数少ないレース地のひとつ）に向かう展開だが、情報社会の今では考えられないようなトラブルが連続。何しろバートは、出場規約ひとつ読まず、泊まる場所も決めず、全財産をはたいて外国の地に出向くのだ。 　必要なものは（なんとバイクを運ぶキャリアまでも）とんでもない方法で現地調達。こんな向こう見ずな旅にも、思わず説得力を感じてしまうあたりが面白い。 　主人公が駆るマシン、インディアン・スカウトの爆走シーンも大迫力。真っ白な大平原を、実際に250km/hも出る撮影用バイクが突っ走る様子はものすごい快感。 　マシンも人間も年代もの。そんな主人公ははたして無事レース会場にたどり着くことができるのか。そして、ハイテクマシンが居並ぶ大会で、満足のいく記録を出すことができるのか。とにかく爽快で、カッコよくて、ホロリと泣かされる幸福感あふれる一本。誰にでも安心してすすめられる、とても良い映画だ。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-healed">◆骨董品のごときバイクで無謀な記録に挑戦したオヤジの物語（80点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0019R3MBM/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B0019R3MBM.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="癒されたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　最近、実話の映画化が多いような気がするがコレもそのひとつ。バイクいじり暦ウン十年、三度のメシよりバイクが好き。近所から変人扱いされているそんな爺ちゃんが、あろう事か世界最高峰のスピードレースに挑戦するという話。映画はロードムービー風味の、心温まるさわやかな感動ドラマになっている。</p>
<span id="more-10340"></span>
<p>　舞台は60年代、ニュージーランドの片田舎インバカーギル。ガラクタだらけの家に独り暮らす初老の男バート・マンロー（アンソニー・ホプキンス）は、今日も隣に住む少年と一緒にバイクの改造に精を出す。少年から借りた肉切り包丁でタイヤを削ったり、年代モノのエンジンを溶かしてピストンを作ったりと、呆れるようなやり方で愛車のインディアンの手入れをしていく。実はバートには、いつかこのマシンで地上最高速の記録を破るという、25年来の夢があるのだった。</p>
<p>　そんなバートは、とにかく憎めないオッサンで、数々の非常識な行動も、屈託のない笑顔と無邪気な人柄で周りから許されてしまうタイプ。60を超えているのに少年のような彼は、社会の常識より自分の中のマイペースなルールのもとで生きている。</p>
<p>　やってる事は10代の少年のようだが、若者のように周りに反発したりはしないその余裕が、のんきでたいへん微笑ましい。困ったときは恥ずかしげもなく他人に頼るし、人々の好意は遠慮なく受け入れる。何もかも無理して独りでやろうとしない、そのゆるやかなムードが心地いい。さすがは人生のベテラン、妥協すべきところとそうでないところを正確に知っているというわけだ。</p>
<p>　演じるアンソニー・ホプキンスは、英国でサーの敬称で呼ばれる名優中の名優。今回は脳みそを食うこともFBI捜査官の女の子をプロファイリングすることもなく、とにかく思い切りポジティブな気持ちのいいオヤジを好演。</p>
<p>　彼が憧れの地ボンヌヴィル（果てしなく平坦な塩平原が広がり、直線で500km/h を越える速度を出せる地球上でも数少ないレース地のひとつ）に向かう展開だが、情報社会の今では考えられないようなトラブルが連続。何しろバートは、出場規約ひとつ読まず、泊まる場所も決めず、全財産をはたいて外国の地に出向くのだ。</p>
<p>　必要なものは（なんとバイクを運ぶキャリアまでも）とんでもない方法で現地調達。こんな向こう見ずな旅にも、思わず説得力を感じてしまうあたりが面白い。</p>
<p>　主人公が駆るマシン、インディアン・スカウトの爆走シーンも大迫力。真っ白な大平原を、実際に250km/hも出る撮影用バイクが突っ走る様子はものすごい快感。</p>
<p>　マシンも人間も年代もの。そんな主人公ははたして無事レース会場にたどり着くことができるのか。そして、ハイテクマシンが居並ぶ大会で、満足のいく記録を出すことができるのか。とにかく爽快で、カッコよくて、ホロリと泣かされる幸福感あふれる一本。誰にでも安心してすすめられる、とても良い映画だ。 </p>]]></content:encoded>
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		<title>マダガスカル2</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 08:24:33 +0000</pubDate>
		<dc:creator>映画ジャッジ</dc:creator>
				<category><![CDATA[癒されたい2009]]></category>

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		<description><![CDATA[◆アメリカ人のしぶとさを感じさせるアニメーション作品（95点） 　ベン・スティラーやクリス・ロック、そしてジェイダ・ピンケット＝スミス母子（ウィル・スミスとの娘ウィロウ・スミス）など、豪華な声優陣をそろえた話題性で引っ張り、米市場で『マダガスカル2』は記録的なヒットとなった。ところがじっさい見てみると、これが単に宣伝や話題性だけで売れたのではないことがはっきりとわかる。『マダガスカル2』は、前作はもちろん、近年のアニメーション作品の中でも群を抜く傑作である。 　ライオンのアレックス（声：ベン・スティラー／玉木宏）ら、NY動物園の元人気者4頭は、飛行機を修理してマダガスカル島から脱出を図った。ところがしょせん機長はペンギン。米大陸まで届くはずもなく、機体はアフリカ本土へ不時着してしまう。 　巨大な火山の遠景から、ライオンの父子の手元へとカメラが下りてくる。遠くから近くへ。深い深い奥行きを感じさせるカメラワークで、のっけから「これは！」と思わせる。そこから、物凄いスピードで前作のおさらいをした後、さっさと本編に入る。前作未見者も、半ば強引に物語に引き込む、アメリカ映画らしい親切丁寧なオープニングだ。 　巨大な飛行機のエンジン音に劇場が揺るぐ序盤のアクションシーンなど、どう見ても動物アニメとは思えない迫力の見せ場がそれに続く。ライオンをこてんぱんにのしてしまう、めっぽう強いバァさんなど、コメディ色も豊かだ。だいたい、米国版の声優には名だたるコメディアンをそろえてあるから、会話のやりとりも退屈知らずの面白さだ。古典映画からの引用も多いから、往年の映画ファンも楽しめる。 　さりげなくツインタワーが描かれたNYの風景は、なんとも切なさを感じさせるが、後半に入ると物語じたいが何やら社会派じみてくる。 　ハリウッド脚本家組合よろしくストを行うサルたちの姿は意味深だし、動物に車を奪われた観光ニューヨーカーたちが、現地で環境破壊をやらかして大迷惑をかける姿はなおそうだ。9.11事件で車ならぬ命を奪われたニューヨーク市民発の世論が、全世界に大迷惑をかける報復戦争につながった事は、いまやアメリカ人にとっても共通認識になろうとしている。 　本作に出てくる好戦的なニューヨーカーたちが、武器をとったあと最後にどうするか。オバマ大統領がチェンジと叫ぶ時代の映画として、きわめて示唆に富んだ展開を見せるこの場面。大人の観客は必見である。 　また、本作最大の見所は、キリンのメルマンがカバのグロリアに告白するところ。そのあまりのロマンチックさに、観客の多くが涙を流す事間違いなし。あんなバカ面したキリンをドアップにして、これだけの感動を呼び起こすのだから、本作のスタッフは相当な手練れである。この告白シーンは、思い出す限りの最近のラブロマンスの中でも、ダントツのナンバーワンであると断言する。 　主人公アレックス、そして親友のシマウマのマーティは、それぞれ自己の存在を問う試練にさらされる。 　動物アニメの姿を借りて、自信を失った大国アメリカの復活を謳いあげる『マダガスカル2』。これぞ、今の時代の空気とかの国の決意、そして底力を見せ付けるタイムリーな作品。文句なしのオススメだ。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p class="score-healed">◆アメリカ人のしぶとさを感じさせるアニメーション作品（95点）
<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001LF3QJA/judgepickup-22/"><img src="http://images-jp.amazon.com/images/P/B001LF3QJA.09.MZZZZZZZ.jpg" alt="癒されたい2009" class="img-left" /></a>
<p>　ベン・スティラーやクリス・ロック、そしてジェイダ・ピンケット＝スミス母子（ウィル・スミスとの娘ウィロウ・スミス）など、豪華な声優陣をそろえた話題性で引っ張り、米市場で『マダガスカル2』は記録的なヒットとなった。ところがじっさい見てみると、これが単に宣伝や話題性だけで売れたのではないことがはっきりとわかる。『マダガスカル2』は、前作はもちろん、近年のアニメーション作品の中でも群を抜く傑作である。</p>
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<p>　ライオンのアレックス（声：ベン・スティラー／玉木宏）ら、NY動物園の元人気者4頭は、飛行機を修理してマダガスカル島から脱出を図った。ところがしょせん機長はペンギン。米大陸まで届くはずもなく、機体はアフリカ本土へ不時着してしまう。</p>
<p>　巨大な火山の遠景から、ライオンの父子の手元へとカメラが下りてくる。遠くから近くへ。深い深い奥行きを感じさせるカメラワークで、のっけから「これは！」と思わせる。そこから、物凄いスピードで前作のおさらいをした後、さっさと本編に入る。前作未見者も、半ば強引に物語に引き込む、アメリカ映画らしい親切丁寧なオープニングだ。</p>
<p>　巨大な飛行機のエンジン音に劇場が揺るぐ序盤のアクションシーンなど、どう見ても動物アニメとは思えない迫力の見せ場がそれに続く。ライオンをこてんぱんにのしてしまう、めっぽう強いバァさんなど、コメディ色も豊かだ。だいたい、米国版の声優には名だたるコメディアンをそろえてあるから、会話のやりとりも退屈知らずの面白さだ。古典映画からの引用も多いから、往年の映画ファンも楽しめる。</p>
<p>　さりげなくツインタワーが描かれたNYの風景は、なんとも切なさを感じさせるが、後半に入ると物語じたいが何やら社会派じみてくる。</p>
<p>　ハリウッド脚本家組合よろしくストを行うサルたちの姿は意味深だし、動物に車を奪われた観光ニューヨーカーたちが、現地で環境破壊をやらかして大迷惑をかける姿はなおそうだ。9.11事件で車ならぬ命を奪われたニューヨーク市民発の世論が、全世界に大迷惑をかける報復戦争につながった事は、いまやアメリカ人にとっても共通認識になろうとしている。</p>
<p>　本作に出てくる好戦的なニューヨーカーたちが、武器をとったあと最後にどうするか。オバマ大統領がチェンジと叫ぶ時代の映画として、きわめて示唆に富んだ展開を見せるこの場面。大人の観客は必見である。</p>
<p>　また、本作最大の見所は、キリンのメルマンがカバのグロリアに告白するところ。そのあまりのロマンチックさに、観客の多くが涙を流す事間違いなし。あんなバカ面したキリンをドアップにして、これだけの感動を呼び起こすのだから、本作のスタッフは相当な手練れである。この告白シーンは、思い出す限りの最近のラブロマンスの中でも、ダントツのナンバーワンであると断言する。</p>
<p>　主人公アレックス、そして親友のシマウマのマーティは、それぞれ自己の存在を問う試練にさらされる。</p>
<p>　動物アニメの姿を借りて、自信を失った大国アメリカの復活を謳いあげる『マダガスカル2』。これぞ、今の時代の空気とかの国の決意、そして底力を見せ付けるタイムリーな作品。文句なしのオススメだ。</p>]]></content:encoded>
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