ジェニファーズ・ボディ - 渡まち子

◆ホラー映画なのに怖くない。青春映画なのに楽しくない。エロくもなければグロくもない(30点)

 才人ディアブロ・コディの脚本と聞いて大いに期待したが、蓋を開けてみればトホホの出来ばえで、脱力した。とある田舎町に住む、学園一の美女ジェニファーと内気で地味なニーディは幼馴染。正反対の2人はなぜか親友だが、ニーディはジェニファーに振り回されてばかりだ。ある日、2人でライブに出かけるが、そこで火事が勃発。その騒動の最中にバンドのメンバーに連れ去られたジェニファーが戻ってきて以来、街では凄惨な殺人事件が続発する…。

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トイ・ストーリー3 - 山口拓朗

◆綿密にドラマを練り上げた脚本家には、最大級の賛辞を送りたい(95点)

 おもちゃにとびきり魅力的な個性を与え、彼らの日常(人間の目が行き届かない時間帯)をユーモアたっぷりに描くピクサー製作の「トイ・ストーリー」(第1作は1995年/第2作は1999年)。そんな人気アニメシリーズが11年ぶりに送り出した第3弾は、持ち主アンディとおもちゃ、双方向の「卒業」を描いた物語だ。

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シスタースマイル ドミニクの歌 - 渡まち子

◆歌を愛する気持ちは本物だろうが、実際のところジャニーヌが本当に何をしたかったのかはあまり見えてこなかった(50点)

 60年代に誕生し今でも愛される名曲「ドミニク」を作って歌った女性ジャニーヌ・デッケルスを描くが、彼女の生き方と顛末は、自由の意味を考えさせられる。1950年代終わりのベルギー。生き方を模索するジャニーヌは、ギターを手に修道院に入る。厳格な規律に反発しながら大好きな音楽の才能に導かれるように、修道会の聖人ドミニコを讃える歌「ドミニク」を作詞作曲する。美しい歌声とメロディーは評判を呼び、彼女は「シスタースマイル」としてレコードデビューを果たして一躍スターになるのだが…。

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ソルト - 町田敦夫

ソルト

◆アンジーの七変化とアクション(だけ)は必見(65点)

 アンジェリーナ・ジョリーは(あるいは彼女のスタントマンは)この映画で何度、高所から飛び降りたことか。高架道路から飛び、トラックの屋根から飛び、地下鉄から飛び、エレベーターシャフトから飛び、その間に格闘、射撃、爆破、暗殺。ついでに目の色や髪の色を変え、人相を変え、服装を替え、ついには男装まで披露してくれた。

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ゾンビランド - 福本次郎

◆ゾンビに支配される世界に順応しようという開き直りが映画を明るい印象にする。もちろん、残酷描写はゾンビ映画の王道を行くのだが、主人公のある種間抜けなキャラクターが、かつてないコミカルでユニークな雰囲気を醸し出す。(50点)

 ゾンビに脅えて暮らすより、積極的にゾンビ殺しを楽しもう。国中いたるところでゾンビが群れをなし人間の肉を求めてさまようようになった世界、安全な場所が少ないのならばその境遇に順応しようという開き直りが映画を明るい印象にする。もちろん、血しぶきが舞い脳漿が吹き出し内臓が引きちぎられる残酷な描写はゾンビ映画の王道を行くのだが、主人公のある種間抜けなキャラクターと相まって、かつてないコミカルでユニークな雰囲気を醸し出す。

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私の優しくない先輩 - 福本次郎

◆不治の病のヒロインが想いを実らせようとする手垢のついたパターンに、キャラの濃いコメディアンで意外性を出そうとする。「生きる」とは他人と関わり相手の嫌なところを受け入れ己をさらけ出すこと、という主張は素晴らしい。(40点)

 憧れの男子に心ときめかせる少女が頭の中に描く世界は、3センチ浮いているような地に足のつかない感覚に満ち、そこにいる間だけは幸せな気分に浸っていられる。だが、なぜかいつも臭くてウザい先輩に付きまとわれて現実に引き戻されてしまう。映画は、不治の病に冒されたヒロインが残り短い時間の中で想いを実らせようとする手垢のついたパターンから脱却するために、キャラの濃いコメディアンを使って意外性を出そうとする。「生きる」とは他人と関わり相手の嫌なところを受け入れ己をさらけ出すこと、という主張は素晴らしいのだが、伝わってきたのは暑苦しさだけだった。

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ぼくのエリ 200歳の少女 - 渡まち子

◆映像は静謐で冷やかだが、12歳の初恋はぬくもりに満ちている(75点)

 北欧特有の冷気と幻想の中で繰り広げられる残酷で美しいメルヘン。孤独な少年とヴァンパイアの少女の結びつきを、ポエティックに描いていく。12歳のオスカーはストックホルム郊外の街で暮らす繊細で孤独な少年。学校で深刻ないじめにあっているが、親も教師も彼の状況に気付かない。ある日、アパートの隣に引っ越してきたエリという少女に出会う。一方、街では、残虐な殺人事件が連発していた。夜しか会えないエリに、オスカーは心惹かれていくが、ある時、エリが人の血を吸って生きるヴァンパイアだと気付いてしまう…。

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グッドモーニング・プレジデント - 渡まち子

◆現実には遠い存在である大統領を、庶民的、若さ、女性という3つの要素でぐっと観客に近付けている(55点)

 公人である大統領の、私人としての顔を描きながら、やんわりと社会風刺するヒューマンドラマ。半年後に任期を終えるキム大統領は応募したロトで大金が当たるが、公約で全額寄付を宣言していたので、大いに悩む。チャ・ジウクは最年少で大統領に。男やもめの彼は、朝鮮半島をめぐる一触即発の危機と同じくらい、初恋の相手との再会に動揺する。ハン・ギョジャは韓国初の女性大統領。超多忙な妻を支える優しい夫は、ストレスから青瓦台のルールを破り、支持率低下を招いてしまう。責任をとって離婚を切り出すが…。

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ジェニファーズ・ボディ - 前田有一

◆ディアブロ・コディ脚本にキレがない(30点)

 アメリカという国は個人主義なので個性を尊重、人と違った事をやっていても認める気風があり、だから日本のような陰惨ないじめなどはあまりない。

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ソルト - 前田有一

ソルト

◆個性に欠ける上、迫力不足(55点)

 若手セクシー女優世界一といわれるミーガン・フォックスの主演作が公開される週に、元祖セクシー女優というべきアンジェリーナ・ジョリーのアクション映画が公開される。ミーガンはアンジェリーナ・ジョリーの再来と言われている程よく似たタイプであり、日本でめでたく直接(?)対決が実現したことになる。

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ゾンビランド - 渡まち子

◆これほど陽性のゾンビ映画は初めてで、大いに楽しんだ(65点)

 ゾンビものなのに妙にさわやかなところが魅力的。ホラー、コメディー、ラブストーリーと、複数のジャンルを盛り込むこの映画は、ゾンビ映画というより青春ロード・ムービーと呼びたい。人類の大半がゾンビと化したアメリカ。オタクで引きこもりの青年コロンバスは、生き残るために独自の32のルールを作って実践していた。故郷へ向かう旅の途中で、ゾンビを殺しまくるマッチョな男タラハシーや、詐欺師姉妹ウィチタとリトルロックらと出会う。4人は、ゾンビがいないと噂されるLAの遊園地“パシフィックランド”を目指すのだが…。

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小さな命が呼ぶとき - 福本次郎

小さな命が呼ぶとき

◆いわゆる難病モノなのだが、病魔と闘う子供たちではなく、ある意味本人たちより心を痛めている彼らの父親にスポットを当てる。感情に訴える湿っぽさよりもアクティブさを強調し、サクセスストーリーとしての爽快感が得られた。(60点)

 愛する子供たちが死の病に冒されたとき、両親はその運命を受け入れられるか。担当医も匙を投げる症状なのに、父親はすがるような思いで最先端理論の実用化を目指す。いわゆる難病モノなのだが、映画は病魔と闘う子供たちではなく、ある意味本人たちより心を痛めている彼らの父親にスポットを当て、愛情の深さを行動で示す姿を描く。主人公がパートナーを見つけ、カネを借り、起業して新薬を開発する一面と、なんとか子供たちの命を救いたいという願いが一体となる様子は、感情に訴える湿っぽさよりもアクティブさを強調し、ビジネスにおけるサクセスストーリーとしての爽快感が得られた。

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小さな命が呼ぶとき - 渡まち子

小さな命が呼ぶとき

◆子供の命を救うという目的のため、数々の障害をクリアしていく主人公の現実主義に感服する(60点)

 いわゆる難病ものの実話だが、子供の命を救うという目的のため、数々の障害をクリアしていく主人公の現実主義に感服する。エリート・ビジネスマンのジョンには、筋力が低下していく難病・ポンペ病に冒された2人の幼い子供がいた。平均寿命9年といわれるこの病に治療薬はない。あきらめきれないジョンは、ポンペ病の権威のストーンヒル博士の研究に着目。やがて二人は共同で製薬会社を立ち上げるが、彼らの前には多くの困難が待ち受けていた…。

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グッドモーニング・プレジデント - 佐々木貴之

◆二時間弱のドラマを気楽に楽しめるのが何よりもよろしい(60点)

 人気韓流スターのチャン・ドンゴンが四年ぶりに主演した本作は、三人の韓国大統領の素顔に迫った人間ドラマであり、社会風刺を効かせたコメディー作品でもある。

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インセプション - 渡まち子

インセプション

© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

◆物語は複雑だがスタイリッシュなアクションで一気に魅せるSF娯楽作。夢と現実を結ぶのは願いだった。(70点)

 コブは、人が最も無防備になる夢の中で、他人のアイデアを盗む犯罪分野のスペシャリスト。国際指名手配中でアメリカに戻れない彼に、大実業家・サイトーが半ば強引に仕事を依頼する。それは他人の潜在意識に入り込み、ある考えを植えつける“インセプション”という最高難易度の犯罪だった…。

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