◆始めはバラバラだけど、繋がっていくストーリーにびっくりっ!(45点)
本作は、岡田ユキオさん原作の別冊漫画ゴラクにて連載されていた「MOTEL」を基に映画化されたものです!
“シーサイドモーテル”というホテルに偶然泊まっている4組が、それぞれの部屋でそれぞれのストーリーが展開されるのです♪
◆始めはバラバラだけど、繋がっていくストーリーにびっくりっ!(45点)
本作は、岡田ユキオさん原作の別冊漫画ゴラクにて連載されていた「MOTEL」を基に映画化されたものです!
“シーサイドモーテル”というホテルに偶然泊まっている4組が、それぞれの部屋でそれぞれのストーリーが展開されるのです♪
◆イ・ガンジュンとぺ・テジンの熾烈な駆け引き=攻防戦が大きな見所であり、観る者をグイグイと惹きつかせる(75点)
韓国の骨董街、仁寺洞<インサド>。この街を牛耳るギャラリーのスゴ腕女オーナーのぺ・テジン(オム・ジョンファン)は、京都で発見された幻の名画「碧眼図<ピョンガンド>」の買い付けに成功する。もし、この絵の修復に成功すると莫大な利益が見込めるということで、ある事件を機に表舞台から姿を消していた“神の手を持つ男”と呼ばれる天才修復師イ・ガンジュン(キム・レウォン)を雇うが……。
◆あれこれと詰め込みすぎて何もかも舌足らずになっている(35点)
全米で大人気のトップ・アイドルが主演の青春物語だが、ストリーがおそまつな上、主演のマイリー・サイラスの魅力がまったく伝わらない。両親の離婚で傷つき、誰に対しても素直になれないロニーは、父と夏休みを過ごすために、幼い弟と共に海辺の町にやってくる。かつてはピアノの天才と呼ばれ、父とも音楽の絆で結ばれていたロニー。だが今はピアノに向かうこともない。父と一緒の時間が気詰まりなロニーは、海岸で知り合った青年ウィルと親しくなる。それはロニーには初めての恋だったが、ウィルにはある秘密があった。さらに父が病で余命僅かだという事実を知り、ショックを受ける…。
◆失われた文明、崩壊した都市、荒廃した人心。色彩をなくした地上を歩く男が大切に運ぶのは「本」という名の希望。濃淡を強調したメタリックな映像は理性の喪失を象徴し、手を血で染めなければならない彼の苦悩を表現する。(40点)
容赦なく照りつける太陽と砂漠を横断する一本道。失われた文明、崩壊した都市、荒廃した人心、色彩をなくした地上をひたすら歩く男が大切に抱えているのは「本」という名の希望。弱い者は常に餌食にされ命を落としていく暴力が横行する世界、主人公は圧倒的な剣さばきと銃器爆弾の扱いで悪党どもをぶち殺していく。濃淡を強調したメタリックな映像は理性の喪失を象徴し、降りかかる火の粉を払うためには手を血で染めなければならない彼の苦悩を表現しようとするが、変に凝った絵作りをして意味深長に見せるよりB級アクションに徹したほうが面白くなっただろう。
◆「やってみんとわからん!」と、心に浮かんだことにチャレンジする高校生。ソフトボールチームを作るプロジェクトを立ち上げ、周囲を説得し、仲間を募り、志を共にして戦いに臨む。映画はそんな友情と熱血の物語をコミカルに描く。(40点)
「やってみんとわからん!」と、心に浮かんだことはなんでもチャレンジしようとする高校生。この主人公の根拠なき自信とへこたれない精神力、物おじしない突破力はまさに青春モノの王道だ。小さな田舎町で、簡単にヒーローになりたいと願う彼が、短絡的思考の果てにたどりついたのは競技人口ゼロのスポーツで全国大会を目指すというもの。プロジェクトを立ち上げ、周囲を説得し、仲間を募り、志を共にして戦いに臨む。映画はそんな友情と熱血の物語をコミカルに描く。
◆これはまさしくゾンビ版「大いなる西部」である(65点)
ゾンビ映画のマエストロ、ロメロの新作は、まるで西部劇のようでワクワクする。突如、死者が蘇り、人々を襲いはじめて4週間。世界は地獄と化していた。混乱状態の中、元州兵のサージと仲間たちは、強盗を繰り返す日々を嫌悪しながら安全な場所を求めてさまよっていた。ある時、ゾンビのいない島があるとの情報を耳にする。わずかな望みをかけて島に辿り着いた彼らだったが、そこで目にしたのはさらなる衝撃の現実だった…。
◆その場の気分で周囲を巻き込み、何の計画もないノグチのキャラに、なぜか周囲が魅せられてついていくのが面白い(55点)
不純な動機で始めたソフトボールがいつしか若者たちを夢中にさせていく、さわやかな青春エンタメ・ムービーだ。佐賀県のとある高校で最後の夏を迎えようとしていたオニツカは、仏料理のシェフになるのが夢。しかし、家業は中華料理やで自らの進路に悩んでいる。そんな時、幼なじみのノグチが「県内には男子ソフトボールが一校もない。部を作れば、ソク全国大会。俺たちはヒーローだ!」と言い出す。オニツカを強引に誘い部員集めに奔走するが、何とか集まった9人はキャッチボールも満足にできない素人集団だった…。
◆苦悩に満ちた現在と輝きにあふれた思い出、ヒロインの失われた記憶を修復する過程が、生きていれば人はどんな悲しみも乗り越えられることを教えてくれる。そして慰めやごまかしではなく、人を救うのは常に真実であることも。(50点)
愛する人を亡くし深い喪失感にさいなまれているヒロインが、封印していた過去と向き合ううちに希望を取り戻していく。苦悩に満ちた現在と輝きにあふれた思い出、彼女の失われた記憶を修復する過程が、生きていれば人はどんな悲しみも乗り越えられることを教えてくれる。そして慰めやごまかしではなく、人を救うのはどれほどつらくても真実であることも。お互いを必要としていたのに自分だけ命が助かった後ろめたさ、恋人が最期に伝えようとしたメッセージ、そんな物語の核心に迫りつつ心身の傷を癒していく。
◆戦うべき相手は襲い掛かってくる悪党よりも、言うことを聞かない反抗期の子供たち。「体は小さくても精神年齢は大人」と背伸びしている少年少女の気持ちが、ジャッキー・チェンのコミカルにデフォルメされた動きに反映される。(50点)
戦うべき相手は大勢で襲い掛かってくる悪党よりも、言うことを聞いてくれない反抗期の子供たち。米国白人女性の子守りをする主人公が、「中国人のダサイおっさん」という彼らの偏見を取り除き、尊敬を勝ち取るまでを描く。父親に捨てられたとひねくれている長女、生意気で嘘ばかりつく長男、そしてまだやんちゃ盛りの次女。「体は小さくても精神年齢は大人」と背伸びしている少年少女の気持ちが、ジャッキー・チェンのコミカルにデフォルメされた動きに反映される。彼のフィルモグラフィで、ここまで子供を対象にした作品は初めて見た。
◆第2次世界大戦下、イタリア・ボローニャの一家族の崩壊と再生を描いた秀作。過去と未来を一瞬で肯定するラストの奇跡に感動させられた(85点)
ボローニャはイタリア北部。長靴でいえば、脚の付根の下ぐらいか。井上ひさしが「ボローニャ紀行」で書いた、職人の町、庶民の町だ。スパゲッティー・ボロネーゼは、ボローニャ風スパゲッティーの意味。日本ではミートソース・スパゲッティーの方が一般的だろう。ボロネーゼとミートソースは別物という説もあるが、トマトの量が違うくらいである(と理解している)。
◆30男と恋人、その妹。徹底的にダメな3人の三角関係をリアルに描いたコメディー(81点)
「さんかく」は男女の三角関係である。釣具店のアルバイト店員で30歳の百瀬(高岡蒼甫)と、同棲している恋人・佳代(田畑智子)のアパートに、夏休みを利用して、佳代の妹、桃(小野恵令奈)が転がり込んでくる。中学3年生で15歳だが、体は大人の桃は、無防備に振る舞い、百瀬をドキドキさせる。やがて、百瀬は桃に夢中になり、佳代と別れる。納得のいかない佳代は百瀬のストーカーとなり、百瀬は桃のストーカーとなっていく。
◆過去のジャッキー作品へのオマージュをたっぷり詰め込んだ演出が、長年のジャッキーファンへのプレゼントのようだった(55点)
香港のスター、ジャッキー・チェンのハリウッド進出30周年を記念して作られた、アクション・コメディーは、緊張感はないが安心して見ていられるのが嬉しい。表向きはさえないセールスマンだが、実は中国から出向しているCIAの凄腕エージェントという二つの顔を持つボブ。隣に住むシングル・マザーのジリアンとの結婚を考え、危険な任務であるスパイ業からの引退を決意していた。なかなかなついてくれないジリアンの3人の子供たちの面倒をみているとき、子供の一人がボブのパソコンからロシア当局の秘密データをダウンロードしてしまう。やがて彼らは巨大な陰謀に巻き込まれてしまい…。
◆コメディ映画としていける(65点)
『アイアンマン2』は最新のVFXをたっぷり使った魅力的なアクション大作だが、コメディ映画としても一流である。もっとも、それを作り手が意図した形跡はない。
◆欧州を感動させた映画ではあるが……(15点)
くせもの揃いのカンヌ国際映画祭。そこで2008年の最高賞(パルムドール)をとったとなれば、映画好きならば誰だって興味がわく。しかも審査委員長の映画監督ショーン・ペンは満場一致と絶賛するし、考えてみれば純粋なるフランス映画がパルムドールをとるのは久しぶりな気もする。これは見逃せないと試写に出向いたが、これが残念な肩透かしであった。
◆北野監督らしいトンガリが感じられず(55点)
近年の内向きな作品「TAKESHIS’」(2005)「監督・ばんざい!」(2007)「アキレスと亀」(2008)をへて北野武監督は、もうひとつの顔、バイオレンス作品に戻ってきた。最新作『アウトレイジ』は群像ヤクザ映画で、全編にあふれた暴力シーンが見所となっている。