◆やりたい放題のわがまま社長というユニークなヒーロー像が痛快。CGの派手な見せ場に美女と、ゴージャスな見所の連続で、前作以上の出来(80点)
「アイアンマン」シリーズは、主人公が真面目なヒーローではなく、わがままでセレブ、兵器産業に関わる企業の2代目社長というのが面白い。しかもナルシストで、「正体」が世界中にばれている。自分は世界平和を民営化したと公言し、スーツを着て酒に酔い、武器を使って顰蹙を買う。そして、自分の非をなかなか認めない。普通のヒーロー像と全く真逆なのだ。だが、嫌な感じはしない。ロバート・ダウニーJrがユーモアたっぷりに演じていると、嫌味がないというか、嫌味なところも許せてしまう。むしろ痛快で、人間として様々な欠点があることで、普通のヒーローよりも共感できるほどだ。
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◆コメディ映画としていける(65点)
『アイアンマン2』は最新のVFXをたっぷり使った魅力的なアクション大作だが、コメディ映画としても一流である。もっとも、それを作り手が意図した形跡はない。
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◆電気鞭をしならせてレースカーをぶった斬るミッキー・ロークと、しなやかな身のこなしで屈強な男たちをぶちのめすスカーレット・ヨハンソン。魅力的な敵役と謎の美女という新たな登場人物を得て、主人公は追い詰められていく。(60点)
半裸の上半身にエネルギー発生装置を身につけた上に高圧電流が流れる鞭をしならせて、復讐を誓った男を演じるミッキー・ロークがいかにもロシアの荒くれ者の雰囲気を醸し出す。一方、黒いボディスーツに身を包み、打撃から関節技まで蛇のようなしなやかな身のこなしで屈強な男たちをぶちのめしていくスカーレット・ヨハンソンは、さながら高度に洗練された戦闘マシン。数多のスーパーヒーローものの続編の定石通り、魅力的な悪役と謎の美女という新たなキャラクターを得て、主人公は追い詰められていく。
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◆悩めるヒーローが多い昨今のアメ・コミ映画の中、この“のんきさ”は捨てがたい(65点)
大ヒットしたアメコミ・ヒーロー映画の続編は、相変わらずド派手な作りで、娯楽映画の王道を行く。“アイアンマン”であることをメディアに公表したものの、勝手なヒーロー行為が問題視されてしまった天才科学者兼兵器産業のCEOトニー・スターク。アイアンマンの正当性を主張して、国家が求めるパワード・スーツ没収令を断固拒否した彼の前に、アイアンマンと互角の力を持つ敵ウィップラッシュが現われた。彼の武器は金属を一撃で真っ二つにするほどのパワーを持つ“エレクトリック・デス・ウィップ”。一方、トニーはパワードスーツのエネルギー源である、胸に埋め込んだリアクター(特殊電池)の悪影響により苦しみ始めていた…。
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◆豪華だが物語に物足りなさを感じてしまう第二作目(50点)
2008年の第一作目と同じくアメリカのサマームービーの先陣を切って封切られたアメリカン・コミック原作の『アイアンマン2(原題:IRON MAN 2)』。主人公トニー・スタークは細々と俳優活動を行っていたロバート・ダウニー・Jr.をスターとして復活させ、その後の彼の俳優としての人生を大きく変えた。ダウニー・Jr.の演技というよりは彼の人柄が皮肉的でチャーミングな完璧な主人公像を作り上げ、人々は新しい物語でのあのトニー・スタークを待ち焦がれた。
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