『テラビシアにかける橋』は、VFXをたくさん使ったまるで『ナルニア国物語』のごときファンタジックな映画だが、根底には比較にならないほどシリアスな何か、言ってみれば"死"の空気が流れている。
テラビシアにかける橋 - 映画批評なら映画ジャッジ!
テラビシアにかける橋 - 福本次郎
イマジネーションの世界を作り上げるにも、子供の頭には自分の見聞を元にしたことしか浮かばない。早く走れたり、軽々と木に登れたりといった小さなスケール。そこでの体験が現実世界とリンクせず中途半端な関係しか生まない。(40点)
イマジネーションの世界を作り上げるにも、子供の頭には自分の見聞を元にしたことしか浮かばない。すごく早く走れたり、軽々と木に登れたり、巨大リスをワンパンチで倒したりといった非常にスケールの小さい身近な空想。それは大人が考えた壮大なファンタジーとは違い、日常の延長でしかない。冒険を通じて成長していくのではなく、ちょっとだけスリルを味わうが安心して過ごせる場所だ。だからこそ現実世界での成長が空想世界に広がりをもたせていく。義務を果たし責任を持ち広い世界を知ることで、魔法の力も強くなっていくのだ。
テラビシアにかける橋 - 渡まち子
ファンタジーというより子供の心の豊かさを描いた作品。原作は児童文学だが、映画は大人向けだ。(65点)
いじめられっ子の少年ジェスは、風変わりな転校生レスリーと仲良しに。二人は森の中に“テラビシア”という空想の国を創り上げる。この秘密の国で、彼らは王と女王として国を統治し自由だった。だがそんな二人の楽しい日々を突然の悲劇が襲う…。
テラビシアにかける橋 - 前田有一
ダコタ・ファニングのライバル女優の魅力大爆発(70点)
『テラビシアにかける橋』は、VFXをたくさん使ったまるで『ナルニア国物語』のごときファンタジックな映画だが、根底には比較にならないほどシリアスな何か、言ってみれば"死"の空気が流れている。
テラビシアにかける橋 - 岡本太陽
テラビシアにかける橋原作(65点)
先日、子供向けかと思うとそうでもないとインターネットで見たので興味が出て観に行った。ディズニーが配給しており、はじめはCG等をたくさん使っていてあまり現実味のない作品だろうと思っていたが、結構リアルな映画だった。もちろんコテコテな子供向けのファンタジー映画的なところもあるが、この作品は大人が観るほうが楽しめるかもしれない。
(500)日のサマー - 小梶勝男
◆恋愛に振り回される青年の500日を描く、記憶と空想に閉じ込められた物語。ズーイー・デシャネルの瞳の色が魅力的(84点)
「テラビシアにかける橋」(2007)で、ズーイー・デシャネルを見たとき、何と綺麗な瞳の色かと驚いた。それほど綺麗な瞳は、それまで見たことがなかった。以来、デシャネルは私にとっては特別な女優となった。
ウィッチマウンテン/地図から消された山 - 町田敦夫
◆ザ・ロックが宇宙人の兄妹を助ける(70点)
ミッキー・ロークが演じた『レスラー』の主人公は、とうとうリングの外に居場所を見つけることができなかったけど、プロレスラーのザ・ロックことドウェイン・ジョンソンは、着々とハリウッドで地歩を固めている様子。今作でもそれと知らずに宇宙人の兄妹を助けるタクシー運転手を演じ、十分鑑賞に堪える演技を見せている。相手役の年若い兄妹(セスとサラ)には、ともに児童文学の映画化作品に主演した経験を持つアレクサンダー・ルドウィグ(『光の六つのしるし』)と、アナソフィア・ロブ(『テラビシアにかける橋』)が扮した。
ハプニング - 岡本太陽
人が何の前触れもなく突然死に始める。アメリカを震撼させる原因不明のハプニング!(65点)
M・ナイト・シャマランは知る人ぞ知る『シックス・センス』の監督だ。『シックス・センス』があまりにも評判が良かったため、人々は彼の新作に期待し過ぎる傾向にあり、『アンブレイカブル』『サイン』はまぁまぁの評価だが、続く『ヴィレッジ』『レディ・イン・ザ・ウォーター』は散々な結果に終わっている。それでもなお新鮮なアイデアを出し続ける彼の新作映画がこの夏公開になった。『ハプニング(原題:THE HAPPENING)』と呼ばれるこの映画もまた彼の作品の流れを汲む深謀な作品となっている。
SON OF RAMBOW - 岡本太陽
2人の少年がランボーの息子が主人公の映画を作る!?心温まる物語(80点)
2005年に公開された映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』。この映画を監督したガース・ジェニングスとプロデューサーのニック・ゴールドスミスは友人同士で、1999年にHammer & Tongsというプロダクションカンパニーを立ち上げ、ミュージックビデオの制作を中心に活動していた。ファットボーイ・スリム、REM、ブラー等のミュージックビデオを手掛け、人気クリエーターとなった2人が、『マルコビッチの穴』等で知られるスパイク・ジョーンズに認められ、彼の推薦で制作したのが『銀河ヒッチハイク・ガイド』だった。この作品はダグラス・アダムス原作の大ベストセラーSF小説を映画化したもので、かなりの期待が寄せられていたが興行的には失敗に終わっている。
ジャンパー - 岡本太陽
ダグ・リーマン監督、ヘイデン・クリステンセン主演の超話題映画がついに公開!!(50点)
昨年に予告編がリリースされるやいなや、話題を呼んでいた『ボーン・アイデンティティ』や『Mr. & Mrs. スミス』のダグ・リーマンが監督を務めるある映画がある。主演のヘイデン・クリステンセンがまるでアメコミのキャラの様にテレポートし、スフィンクスの上で日光浴を楽しむ映像は衝撃的だ。この映画のタイトルは『ジャンパー(原題:JUMPER)』。もちろんテレポートする人物だけが出て来ても映画にはならないので、そのテレポートできる主人公を追う者も存在するという謎に包まれた作品だ。この作品は現在、週間興行収入で1位に輝いている。