50/50 フィフティ・フィフティ - 樺沢 紫苑

いろいろな気付きを与えてくれる、非常に深い映画です。見ないと損する映画の一本でしょう。(点数 90点)


(C)2011 IWC Productions, LLC

 映画『50/50 フィフティ・フィフティ』が、素晴らしかった。

 ごく普通の27歳の青年アダムは、ある日突然、悪性の癌を宣告されます。
 その生存率は50%。

 癌を宣告され、今後の不安と死の恐怖におののきながらも、
それを乗り越えていく若者の姿を、『(500)日のサマー』
『インセプション』のジョセフ・ゴードン・レビットが
好演しています。

 死の恐怖や不安というものは、徐々に襲いかかるもので、
大げさに表現すると滑稽になってしまいます。

 アダムのちょっとした表情に、それが見事に表現されていていました。

 ちなみに、ジョセフ・ゴードン・レビットは、私が最も注目する
若手男性俳優の一人です。

 病気のせいで人間関係がギクシャクしてくる。
 失われる人間性もありますが、より深まる関係性もあります。

 結局、人を救うのは「つながり」なのです。
 癌という孤独な状況で、人を救うのは、
「つながり感」であり、「コミュニケーション」。

 「人に支えられている」という感情こそが、
人に最も安心を与えるのだと気付かされます。

 後半、そうした「つながり感」の描写がたたみかけられるので、
号泣してしまいました。

 私の『「苦しい」が「楽しい」に変わる本』にも書きましたが、
「苦しい」ときに重要となるのが、「笑い」です。
 
 不安にとりつかれ、落ち込みそうになるアダム。
 しかし、親友のカイルは、ジョークと悪ふざけの連発で、
アダムに「笑い」をもたらします。

 深刻に相談を受け止めるということも大切ですが、
「笑い」というものがなければ、アダムの闘病はもっとももっと
苦しいものになったでしょう。

 「健康」というのは、失ってはじめて、その大切さに気付きます。

 でも、こういう映画を見ると、「自分は健康でよかった」と
健康のありがたさを実感し、
また「今。そして、今日という一日をもっと大切に生きないと」
痛切に感じます。

 つながりの大切さ。
 親友の大切さ。
 健康の大切さ。
 今、という時間の大切さ。

 いろいろな気付きを与えてくれる、非常に深い映画です。
 今年のクリスマス映画。
 見ないと損する映画の一本でしょう。

樺沢 紫苑

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