こんな100歳に会ってみたい!(点数 90点)
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あなたは、100歳のお誕生日を迎えました。
「おめでとう!」。
大きな誕生日ケーキが登場します。
でも、その上に、100本のろうそくが乱立していたら、どんな気持ちになるでしょうか?
老人ホームに入所しているアラン(ロバート・グスタフソン)は、100歳の誕生パーティ当日、「お祝いなんて冗談じゃないっ」とホームから抜け出してしまいます。
職員たちはケーキに100本のろうそくを立てようと苦労しているので、簡単に脱走できてしまったのです。
ちょっとした偶然から、大金の入ったスーツケースを取ったため、ギャングや警察から追われる身となってしまいますが……。
原作は、人口約900万人のスウェーデンで100万部以上売り上げた大ベストセラー。
ヨーロッパを中心に40ヶ国で翻訳され、800万部を突破しています。
かなり荒唐無稽なスウェーデン映画なんですが、めちゃ面白かった。
単なる「弱々しい」巻き込まれ老人かと思いきや、実は彼、「爆弾の専門家」(!)だったのです。
かつてスターリンやゴルバチョフ、レーガンら各国要人と関わり合い、歴史的事件の裏にいたのです。
彼の過去が現在と交互に描かれるのですが、本当に淡々と爆弾を仕掛けていきます。しかも、若い頃の彼はイケメンです(笑)。
特殊メイクで青年期から、100歳までのアランを演じたロバート・グスタフソンは、1964年生まれ。スウェーデンの国民的コメディアンです。
旅先で出会った様々な問題を抱えた仲間たちと一緒に、いろんなアクシデントを乗り越えつつ、「何とかなるさ」と悠然としています。
いつしか、家族のようになっていく姿を見ていると、あれほど波瀾万丈な人生だったんだから、よかったねと応援したくなりました。
人間、生きていれば、何かいいことがあるかもしれない。
所詮、人生はなるようになる、と実感できます。
悩んでいるには、人生は短すぎます。
開き直っちゃった者勝ちですね。
つい、くよくよしちゃう方に特にオススメです。
笑って笑って、ラストでは、ほろり、という大好きなタイプの作品です。
見終わったあと、明日もきっと大丈夫って、思えちゃいますよ。
(小泉 浩子)