赤ずきん - 福本次郎

時折挿入される“怪物目線”のショットは思わせぶりなだけで伏線として機能していない。(点数 40点)


(C) 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

森や草原で共に過ごした幼い日々は遠く過ぎ去り、ヒロインはたくま
しく成長した青年と恋に落ちる。しかしそれは母が決めた結婚に背く
許されざる行為。ふたりは自分たちの未来をつかむために手に手を取
りあって村を出る。ところが、彼女の姉の死で駆け落ち計画はあっさ
り中止、その後は人間対人狼のぬる~い闘いに終始する。だが、人狼
の造形がいかにも安っぽく見える上に、時折挿入される“怪物目線”
のショットは思わせぶりなだけで伏線として機能していない。

ヴァレリーはピーターと共に故郷の村から逃げようとするが、姉が狼
に殺されたため村に戻る。村人たちは人狼の仕業と断定、山狩りを行
う一方で、人狼ハンターのソロモン神父が村にやってくる。

時代は中世、因習がまだ色濃く残る人里離れた山奥の村、女の権利が
制限され、出過ぎたまねはできないことは分かる。だからなのか、ヴ
ァレリーに運命を切り開いていくほどの熱い決意があるわけでもなく、
両親の秘密を知っても大きく目を見開いて驚きを表現するのみ。むし
ろ、胸の奥深くにしまった真実を隠し続けてきた両親の苦悩や葛藤の
ほうがドラマとしては面白かったのではないだろうか。

その後もヴァレリーと人狼の意外な関係が明らかにされるが、そのシ
ーンでもできの悪いヴィジュアルのせいで、もはや人狼がなにを口に
しても驚かない。人狼の腹に石を詰め込んで縫い合わせて川に捨てる、
元ネタのパクリは笑えたが。。。

福本次郎

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