007 スカイフォール - 樺沢 紫苑

切り捨てる父性(点数 70点)


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『レ・ミゼラブル』を見た翌日に見たのは失敗でした。
『レ・ミゼラブル』と比べると、ほとんどの映画は見劣りしてしまうので。

いつもの「007」シリーズの水準で、
アクション映画として手に汗握る一本です。

【ネタバレ注意】

「新しいもの」と「古いもの」。
ハイテク対アナログの対決。
時代に合わなくなった「古きもの」は、去らなくてはいけないのか?

「007シリーズ」50周年記念らしいテーマであり、
昔からの007ファンを喜ばせる昔懐かしい趣向も盛り込まれています。

2日前の『レ・ミゼラブル』の批評で
>ほとんどの映画というのは、父性をテーマにしています。
>父性を描くための装置が「映画」と言ってもいい。
と書きました。

『スカイフォール』も、父性をテーマにしているのでしょうか?
もちろん、イエスです。

『スカイフォール』の中で、おもしろいのはボンドと
「M」(ジュディ・デンチ)の関係性です。

「M」は、ボンドにとって、母親だったのか? 父親だったのか? 
あるいは、その両方だったのか?

私は、「M」に父性を感じます。
なぜならば、「切り離す」存在が父性で、「抱える」存在が母性だから。

責任者として時に必要となる「切り捨てる」という判断、
まさにこれが父性です。

『スカイフォール』は、言うなれば、「M」に切り捨てられた二人の男の物語。
その心理的な対比が映画の見所になっているのですが、
「ネタバレなし」では、残念ながらこれ以上は書けません。

このメネマガの最下部に、「ネタバレ」の解説を書きましたの
映画をご覧になった人だけお読みください。

樺沢 紫苑

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