昆虫探偵 ヨシダヨシミ - 渡まち子

昆虫探偵 ヨシダヨシミ

© 青空大地(講談社刊「モーニングKC」)/昆虫探偵製作委員会

◆冒頭からカブトムシの濃厚な交尾シーンにのけぞった(50点)

 脱力系昆虫サスペンスで、無類の昆虫好きという哀川翔のとぼけた演技が笑いを誘う。謎の大爆発で壊滅した新宿。ヨシダヨシミは、なぜか虫たちと会話できるため、都内で唯一の昆虫専門探偵として活躍していた。助手は犬のムギとインコのピータン。日々、虫の浮気調査や行方不明の虫探しの捜査を行っているヨシミの探偵事務所に、マリという女性が捜査の依頼にやってくる。マリの正体は刑事で、彼女いわく、ヨシミは新宿爆発事件で失踪した自分の恋人の野獣デカ・田中だというのだが…。

 低予算映画特有のチープな映像に味わいがあるが、その映像は一部CGを使っているものの、ほとんどは本物の虫たちの“演技”によるもの。冒頭からカブトムシの濃厚な交尾シーンにのけぞったが、虫の声を担当する声優たちの熱演に、思わずR指定にしなくていいのか? と心配してしまう。しかし、何しろ主人公の主な仕事は虫の浮気調査なのだから、生々しいのは仕方がないのだ。探偵社にやってくる虫たちの抱える問題は人間並みに根深く、性転換したい、友人がバイクに当て逃げされた、幼虫の母親への思慕など、いちいち笑わせるものばかり。虫の世界もラクじゃないのだ。ヨシミが昆虫と会話する様子は、バカバカしくもシュールなもので、楽しめる。だが爆破事件の真相に迫りながら明かされる、“悪いムシ”オオクワガタの陰謀の部分はちょっと拍子抜けだ。予知能力がある昆虫刑事タマムシの活躍も物足りない。もっと虫特有の必殺技でハジケまくるクライマックスが見たかった。ともあれ、ヨシミは紆余曲折を経て再び探偵業に復活する。次なる事件の映画化をひそかに期待してもいいだろう。もちろん超くだらないB級テイスト満載で。だって虫だもの…、もとい、昆虫映画だもの!

渡まち子

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