劇場版 銀魂 新訳紅桜篇 - 渡まち子

劇場版 銀魂 新訳紅桜篇

© 空知英秋/劇場版銀魂製作委員会

◆なんでもありの世界なので、どんなおふざけもOKという設定がクレバーだ(60点)

 コミックやTVで人気の痛快SF時代劇が初の劇場版に! その快挙に浮かれる主要キャラクターがスクリーンで大暴れする。パラレルワールドの江戸。宇宙人・天人(あまんと)の襲撃を受けて開国した江戸の町で、万事屋を営む坂田銀時は、普段は脱力系だが、ここぞという時の筋の通った言動はまさしく侍そのものだ。江戸で辻斬りが横行し、その犯人と謎の妖刀“紅桜”を探してほしいと依頼される銀時。時を同じくして盟友・桂小太郎が失踪し、万事屋の従業員の新八と宇宙人怪力美少女の神楽は桂の行方を捜すことに。銀時は、かつては国のために共に戦ったが、今では宿敵の高杉晋助がからむ壮絶な戦いに巻き込まれていく…。

 ユルいギャグと抜群に立ったキャラ、魅力的な世界観で人気のコミックの映画版だが、内容はさておき、映画の始まりと終わりがサイコーに笑えて楽しい。どうせ原作ファンしか見ない映画だからクドクド説明する必要はないと言い切る力の抜けきったオープニングはBGMのみの静止画。一方、大迫力のバトルが終わってのエンディングは、ニセの(?)予告編が登場し、それに異議を唱える原作のキャラたちがワラワラと出てきて収拾がつかないほどの大騒ぎ。満を持しての映画化でも、やっぱり「銀魂」のギャグは健在なのだ。名作との誉れが高い「紅桜篇」を中心にしたストーリーには、銀時、小太郎、晋助の少年時代のエピソードと彼らの恩師・吉田松陽の登場も。この回想シーンがなんとも切なくてよい。幕末風の江戸で、宇宙船に高層ビル、電話やハイテクの武器と、なんでもありの世界なので、どんなおふざけもOKという設定がクレバーだ。作者・空知英秋の「正確な時代考証は面倒だったから」という実に理にかなった(?)理由で構築された世界観が、結果として吉と出た。昼行燈のようでもやるときはやる白夜叉こと銀時が心に秘めた“侍魂”が魅力的なのは言うまでもない。ちなみに私のごひいきキャラは、謎の生物エリザベス。人情と男気にグッとくる。ただしエリザベスは人ではなく性別も不明だが…。ともあれ、波乱万丈の劇場版は続編を本気で期待してしまうのだ。

渡まち子

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