鏡が割れると7年間不幸が続く(60点)
スタイリッシュなサスペンスで、構図の美しさが光る。パステル調だった「フローズン・タイム」とは全く異なり、全編暗い色調で不安を煽る作品だ。ジーナら5人は食事中に、突然大鏡が激しく割れ落ちる事態に遭遇。それ以来、不可解な出来事が起こり始め、一人ずつ命を落としていく。“鏡が割れると7年間不幸が続く”とは欧州の迷信。だが分身(ドッペルゲンガー)を見たものは必ず死ぬとの言葉の方を濃厚に思い出す。エリス監督ならではの美しいビジュアルが印象的で、自分自身から襲われる異常な恐怖が有無を言わさぬ攻撃力で迫ってきて怖い。美貌のレナ・ヘディがクールだ。
(渡まち子)