地獄甲子園 - 映画批評なら映画ジャッジ!

◆まさに漫☆画太郎の世界だ!(80点)
地獄甲子園

 カルト的人気を誇る漫画家、漫☆画太郎の漫画を初めて映画化した作品。87分の長編と、8分間の短編『ラーメンバカ一代』が同時上映となる。

 早速だが、おすすめは8分間の短編のほうである。私はこの原作も読んだことがあるが、ここまで見事に映像化出来るとは夢にも思っていなかった。この監督(新人の山口雄大氏)は、この漫画家の魅力をよほど知り尽くしており、どうやれば面白く映画化出来るか、考え尽くしたに違いない。

 もう、爆笑しっぱなしで、私は腹が痛くなった。マスコミ試写室というものは、えてして年齢層が高いもので、こうした若者向けのマニアックなギャグ作品は受けないだろうと思っていたが、隣に座っていた某ベテラン評論家なども、吹き出していたくらいだから、相当な破壊力である。

 だいたい、8分間の作品だから、エンドロールも一瞬で終わる。つまり、笑いが止まらないうちに明るくなるわけだ。おかげで私は、非常に気まずい思いをしたものである。試写が終わると宣伝会社の綺麗なお姉さんが、「前田さん、いかがでした?」とだいたい聞いてくるのだが、こっちは笑いが止まらないのをムリヤリ退場した所なので、腹を押さえながら、「もう……あまりにバカで……ククク」と、まったく感想にもなっていない状況である。いや、むしろほとんど変態である。

 もちろん、87分の長編のほうもあまりにナンセンスなギャグの連続。俳優も、主演の坂口拓をはじめ、伊藤淳史や小西博之、三城晃子など、クセのある連中が完璧に役にハマっている。

 回想シーンを、オリジナルの歌にのせて見せるなどの、映画ならではのアイデアも面白い。格闘シーンでの、妙に本格的な動きとギャグシーンのくだらなさのギャップも、また笑える。

 全体に漂うチープさも、この原作に似合っている。短編の音声などいまどきモノラルである。それがまた良い味なのである。

 本作は、あまりにも不条理で理不尽な展開が限度を超えており、見ていて逆に気持ちが良い。ここまで突き抜けてくれると、もう何も言うことはない。最高である。

 もちろん、漫☆画太郎の漫画の面白さを理解出来る事が条件ではあるが、むしろ何も知らない普通の女の子を誘って、この映画を見せてみたい。たぶん嫌われると思うが、笑ってくれる感性を持つ女の子がいたら、きっと仲良くなれそうである。まあ、いずれにせよ、レイトショーだし、しらふでみるよりお酒でも飲んで、勢いで見るほうがいいかもしれない。

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