ビジュアルは驚異的(60点)
© 2009 Dreamworks LLC. and Paramount Pictures. All rights reserved. Photo Credit: Industrial Light & Magic
前作同様、ぶっ壊してばかりの騒々しい映画だが、予算もスケールも各段にアップしただけに、ビジュアルは驚異的だ。総勢60体以上のトランスフォーマーの変身のバリエーションは実に創意工夫がある。宇宙から地球へ戻った悪玉ディセプティコン軍団と、親地球派で善玉のオートボットたちはついに全面戦争に。主人公サムは、またしても地球と人類を救うはめになる。
この続編に、深いドラマ性など求めてはダメ。そう割り切れば、機械たちの人間臭いキャラに笑い、金属生命体同士の肉弾バトルに興奮できるはず。後半の「インディ・ジョーンズ」ばりの古代の秘密と、米軍がよりにもよってイスラム圏で戦争ごっこに興じる狂乱には目がテンになるが、マイケル・ベイの映画に固いことは言いっこなしだ。サムの良き友でカマロのバンブルビーの優しさがグッとくるが、元は敵側ながら、途中から主人公たちを助ける超小型のディセプティコンのノリやすいキャラが気に入っている。ただ、意外な形で再登場したシモンズの“勝負パンツ”などという淫らなものを大画面で見たショックが抜けない。どうしてくれる。
(渡まち子)