◆小向美奈子の文句なしストリップ映画(65点)
先日『キャタピラー』で久々に主演・寺島しのぶのハダカをみた。彼女は出世作の「ヴァイブレータ」(2003)から、節目ごとに脱ぎっぷりのよさを見せ付けてのし上がってきた女優だが、37歳になった今でもきれいな身体をしていた。やはり細身の37歳は、オンナとして一番の食べごろといえる。むろん、この件に関して私の好み以外の根拠はない。
とはいえ、いかなご馳走でも毎日食すれば感動は薄れるもの。
細身の黒髪30代もいいが、巨乳の茶髪20代もたまには食べたい。そんな読者諸氏には「花と蛇3」をおすすめする。団鬼六の原作を基にしたシリーズの3作目となる本作では、かつて15歳のFカップとして一世を風靡したグラビアアイドル小向美奈子が、成長した25歳のスライム乳のすべてを見せてくれる。
財閥の会長と結婚し、幸せに暮らしていた静子(小向美奈子)は、夫の破産と急死により借金のカタに売られてしまう。売られた先はかねてから彼女を狙っていたライバルグループの総裁宅。そこで静子は、これまでの真面目な生活からは想像もできない愛欲と官能、変態の世界へと無理やり引きずり込まれてしまう。
いまどき同人エロゲにも登場しないような古典的な「身請け」もの。ストーリーはほとんどギャグかと思うほどカビくさいが、むしろこの突飛さ、非現実的な空気のおかげで、ヒロインの悲惨な境遇によけいな同情を挟まずにすむ。
そもそもこちらはそんな事よりおっぱいに集中したいのだから、これは行き届いた配慮と評価すべきポイントだ。おかげで、これぞ団鬼六の世界とばかりに広がる耽美的な緊縛SMワールドもじっくり堪能できる。
さて、この映画を見に行く人は、薄味の家庭料理から一旦離れ、インパクトある外食を食べにくるタイプ。もっとわかりやすく言えば、そこらじゃ見かけないハイレベルな若い子の裸を見たいという、下半身に忠実な紳士たちである。
そんな彼らの期待に応えるのも、我々映画批評家の重要な役目。
そこで結論から言うが、本作は見事なまでのFカップ祭りというほかない納得の出来栄え。冒頭の自慰シーンからはじまり、徐々に過激さと露出度を増す心憎い演出で、終盤にはついに一糸まとわぬ元ティーングラドルの姿を確認できる。
全盛期だった16歳当時のハリは失われたものの、よもや水着をつけないコムカイさんのスライム乳(のみならずあれもこれも全部)を見られる日がこようとは。人間、長生きしてみるものである。パート4ではいったいどんなビッグネームが、派手に縛られてくれるのだろうか。まだまだ、生きる楽しみは尽きない。
(前田有一)