40歳と21歳のせつない純愛にときめいちゃいます。(点数 90点)
(C)Film Front 2011
「婚外情事」に関する論文を準備中の大学教授・ヘジョン(チャン・ソヒ)は、40歳。
夫との関係は、冷めきっていますが、世間体から理想の夫婦を演じています。
ある日、ヘジョンの研究室に論文作成の助手として、21歳の男子学生・ウサン(チョン・ソグォン)がやってきました。
ヘジョンは、若くて魅力的な上、礼儀正しいウサンに、惹かれます。
「婚外情事」を経験した女性たちの赤裸々な体験談を取材するうちに、その想いはどんどん高まっていって……。
忘れていたときめきを感じながらも、年上の自分が、彼に受け入れられるはずがないと気持ちを押し込める彼女に共感してしまう女子は、多いハズ。
少女のようにときめく姿が可愛いいです。
監督を務めたのは、ロンドンの名門映画学校NFTS(英国国立映画テレビ学校)を卒業した新世代の映像作家・イ・ヨンミ。
初の長編作品ながら、女性だからこそ描けた「40代女性の恋や性に思い悩むリアルな姿」が、マイアミ国際女性映画祭、モスクワ国際映画祭、モントリオール国際映画祭などで高い評価をうけ、LA国際女性映画祭の長編部門では、最高賞である「2012 BEST OF FESTIVAL」を受賞しました。
女子ならではの、ときめき、せつなさ、年齢故の焦りに、ドキドキしてしまいます。
本作では、コピー機とデジタルカメラという主人公の身近にあるモノの目線を通して、ふたりの本心や真実、秘密が語られていき、ひとの内面や心の奥底にある欲望が大胆に描かれています。
インタビュー時の激しい愛の描写に対して、ヘジョンとウサンの関係は、もどかしくなるようなプラトニック状態。
そのもどかしさをぶちこわすラストシーンに、もうわくドキでした。
恋をしたい方、ときめきたい方、毎日の生活に刺激が足りない方に、特にお薦めです。
(小泉 浩子)