◆女性よりも男性にウケるラブコメディー(75点)
TVプロデューサーのアビー(キャサリン・ハイグル)は頭もキレ、仕事でも腕が立つ美女。だが、恋愛面では完璧な男を求めていることが原因でご無沙汰状態。ある日、彼女は隣に住む医者コリン(エリック・ウィンター)に出会う。イケメンで誠実な人柄の彼は条件にピッタリだが、なかなか良い関係を築けない。そんな折、アビーは上司から恋愛相談番組の名物恋愛カウンセラーのマイク(ジェラルド・バトラー)とチームを組むようにと依頼される。下品極まりない下ネタが売りのマイクがコリンとうまくいけるようにするための男女間の凄まじい本音や恋愛テクをアビーに指導していくが……。
下ネタで笑いを誘うラブコメディーである本作は、とにかく露骨な性関係の言葉が飛び交う。だが、下ネタだけが取り柄のおバカ作品作品にならないようにやり過ぎることなく、恋愛映画らしい描写をしっかりと描き、下ネタギャグも笑えるギャグとして成立させていることが良く、しかもかなり面白い。中でも野球観戦デートのシーンや会食シーンでのアビーが穿いているバイブ付下着によるおバカな下ネタギャグは強烈なインパクトを与えてくれること間違いなしであり、そのあまりの過激さにヒヤヒヤさせられる。他にもエレベーターのドアでのベタなギャグも良い。
主人公アビーがTV番組プロデューサーということでその仕事ぶりや生放送番組の舞台裏が垣間見ることができ、笑える下ネタギャグの次に興味深いポイントだと言える。
本作は明らかに女性よりも男性にウケるラブコメディーだと言っても良いだろう。成人男性はハラハラドキドキしながらもニヤニヤ笑って存分に楽しむべきだ。
(佐々木貴之)