映画らしくないテイストが逆に魅力(50点)
人気ナイトドラマの映画化だが、映画らしくないテイストが逆に魅力になっている。昼間は冴えない窓際族、夜は無敵のヒーローと化す係長・只野仁が、アイドルのシルビアを狙った陰謀に立ち向かう。ユルユルの物語に脈絡の薄いアクション、限りなくギャグに近いお色気シーンと、お約束の展開に喜ぶファンの顔が目に浮かぶ。疑問なのはセクシーな場面で張りきる西川史子センセイの起用。大根演技はやむを得ないが、せめて医者の設定にしてあげるべきでは。深い人間ドラマなど期待しなかったが、赤井英和と只野の会話は、サラリーマンの悲哀と意地が見えてちょっとジンとくる。
(渡まち子)