往年のファンは懐かしさに酔いしれ、若い世代はじじぃたちの凄まじさに圧倒される(点数 60点)
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ブルース・リャン、チェン・カンタイら70年代カンフー映画で活躍したスターが結集。
監督は、香港映画界の新鋭デレク・クォック&クレメント・チェン。
さらに、製作陣にはアンディ・ラウ、ラム・カーントも連ねている。
不動産会社で働く冴えない青年チョン(ウォン・ヤウナム)は、武術家ソン(ブルース・リャン)とセン(チェン・カンタイ)が経営する喫茶店を訪れる。
なんと、この店は2人の師匠であるロー(テディ・ロビン)が指導するカンフー学校だった。だが、ひょんなことから店の上階で30年間昏睡状態だったローが目覚めてしまう。
チョンを自分の教え子と勘違いしたローは、武術大会出場のために猛特訓を始めるのであった……。
やはり見所は、じじぃになったブルース・リャン、チェン・カンタイらが魅せるカンフー・ファイト。
見劣りなどを一切感じさせず、軽やかな動きとキレ味は抜群!往年のカンフー映画ファンなら、彼らの健在ぶりについ目頭が熱くなってしまうのでは?!
また、テディ・ビン扮するローが笑いのスパイス。
30年間昏睡していたとは思えないほどピンピンしているし、やたら大きな声で怒鳴り散らす。
オマケに、ブサイク女ばかりのナイトクラブで自慢のノドを披露したりと威勢が良すぎ!
テディのハッスルぶり、共演者すら食い尽くす勢いだ。
主人公チョンがベテラン武術家との出会い、猛特訓によって成長していくドラマも要注目。
後半の強豪ファイターとの一戦で、チョンが一皮むけた感を発揮。
結局、ソンが良い所を持って行ってしまう…。
そこは往年のスターをヨイショする作品ということでご愛嬌。
70年代カンフー映画のムードを再現するなど、オマージュが捧げられた本作。
往年のファンは懐かしさに酔いしれ、若い世代はじじぃたちの凄まじさに圧倒されるがいい…。
(佐々木貴之)