上戸彩の尽くす新妻ぶりが現実とリンクする? (点数 85点)
(C)2013「武士の献立」製作委員会
「包丁侍」って知っていましたか? 刀ではなく包丁で藩に仕えた侍のことなのだとか。
また、経済を担う「そろばん侍」もいたそう。
確かに戦だけやっていたのでは、生活は成り立ちませんよね。
次男ゆえに、家業の包丁侍より、刀に力を入れていた舟木安信(高良健吾)は、
兄の急死により、いきなり跡取りになりますが、料理の腕はからっきし。
一計を案じた父が、料理上手の出戻り娘・春(上戸彩)を口説き落とし、
夫婦となるも、年上の嫁とうまくなじめません。
ひょんなことから、春の料理指南を受け、めきめき上達していきますが……。
夫を一人前にしようと奮闘する上戸彩のなんと、かわいらしいこと!
上達のために、厳しく指導し、「古狸」と呼ばれても、めげません。
彼のために懸命にがんばる姿に実生活でも世話女房? と邪推したくなりました。
夫役の高良健吾は、実年齢でも年下で、撮影中は、彼女を先輩と立てていたそうです。
すねた表情に胸きゅんとなった女子も多いハズ。
もちろん料理の場面は、もう垂涎もの。見終わったら、絶対おいしいものが食べたくなっちゃいます。
加賀藩に実在した舟木親子が残したレシピ集もあるそうで、驚きですね。
食べる楽しみと夫婦愛にうるうるきちゃうすてきな作品です。
大切な人と一緒に見たら、その後の会話も食事も弾みますよ、きっと。
(小泉 浩子)