月光ノ仮面 - 中野 豊

俺はいって~誰なんだ……。板尾はいって~何者なんだ……。映画を「落語」で綴る怪作。 (点数 80点)


(C)2011「月光ノ仮面」製作委員会

☆目は口ほどにものを言う

時は昭和22年の満月の日。ボロ服軍人ケッコーな仮面の記憶喪失男がわてが街にやってきたのです。
吸い込まれるように寄席に入ってきた兄さん(板尾創路)は、月に変わって高座に上がるでないかい。困ったもんだね、この兄さん……。
なんだよ兄さん?あんた もしかして戦死したと思っていた落語家の森乃家うさぎじゃあないのかい?そうなのかい?
戦争召集前、真打目前の兄さんが戻ってこられたのなら、あれだ。そりゃあ師匠もお喜びになりますわ。さぁさぁアントキの十八番“粗忽長屋”を噺ちゃあもらえないだろうか?

☆女は月の魔力に左右される

月の満ちかげに心をうばわれる石原さとみの昭和レトロそのまんま風情によろめく浅野忠信が助演で月光演(けっこうな演技)。
あのお笑い芸人「ふっくら美女」丸裸の体演に目がテンでキラッ♪

☆穴の中に月の光は届かない

月は男を狼に変え、月のモノは女性につきもの。月の光は五十路くらいで閉ざされても、穴の中に太陽光は届くのだろう。月=それ自体が太陽光によって私たちの目で認識しているものだから、すべての月は脳信号映像・事象ということなのではないのかい?
月をみる弥生(石原さとみ)と月に魅せられる(見たい)おかめは鏡の表裏の関係性だと詠んでもいいのかもしれません。

☆板尾監督:プレスインタビューからの抜粋

ドクター若松は「自由の象徴」。森野うさぎ と 岡本太郎 は同一人物なのだろうか?の質問ですが、それはご覧になる方の自由です。

☆「板尾さんいけずー」と言ったとか言わなかったとか?<石原さとみさん
板尾・石原の抱き合う撮影のカットの合図と同時にキャメラを確認しにいく板尾さん。石原さとみは演技(気持ち)を持続させるのに苦労したとか?しないとか。

☆前略:あらすじ

男はすべての記憶を失くしていました。
かつて男が使っていたと言われる部屋に住み込みをはじめて、森乃家一門となってリバイバルするも、男の口からは何も語られないのです。
しかし、自分が書き残したという帳面を受け取った時、不意に十八番だった古典落語“粗忽長屋”を呪文のようにつぶやき始めるのです。
まもなく、男は森乃家小鮭という新たな芸名で高座に復帰することに。客も拍手もまばらだったが、やがてその個性的な芸風が人気を集めます。
そんな折、もう一人の男・岡本太郎(浅野忠信)が戦場から帰ってくるという、これは夢か幻か現実か一人時間差なのか?その姿を見て、激しく動揺する弥生さま。
戦地から舞い戻ったふたりの男。ひとりの女。闇夜に輝く月。彼らの数奇な運命のゆくえはいかに?

ドドドドドドドド~~~ン!

おあとがよろしいようで。

■2011年 日本映画/上映時間:102分/監督・脚本・主演:板尾創路/出演:浅野忠信、石原さとみ、前田吟 ほか

オフィシャルサイト:http://www.gekkonokamen.com/index.html

中野 豊

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