恋とニュースのつくり方 - 樺沢 紫苑

質の高いコメディを見られた、という満足感がある。(点数 90点)


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『恋とニュースのつくり方』が、なかなか良かった。
『プラダを着た悪魔』のように、必死の努力でピンチをチャンスに変えていく、頑張る働く女性の物語。
決してめげない、前向きなその姿勢に大いに勇気づけられた。
今、正に見たかった映画である。

ピンチとチャンスというのは同時に訪れるものだ。
逆境や苦境。それを乗り越え、大きく飛躍できれば、後から「チャンスだった」と思うだろう。

視聴率最低のモーニングショーのプロデューサーとなったベッキー。
6週間で視聴率を上げなければ番組打ち切りという限界状況の中、決してくさらず、あきらめず。
常に前向きでパワフルに突き進んでいく。
そんな彼女の頑張りに、たくさん元気をもらえる。

モチベーションの下がった閉塞感のある職場。
そこで、人を動かすには、まず自分から率先して動き、一生懸命さや、誠意を示すしかない。

ベッキーの必死さや頑張りに、周囲の人達が共鳴して、良い番組を作ろうと動き始める過程は感動的だ。

そうはいっても寝る間も惜しみ、デートの最中も仕事のことばかりを考えているベッキーは、どうみてもやりすぎである。

ワーク・ライフ・バランス。
仕事とプライベートの生活のバランスというテーマが、最後の方で重要な意味を持ってくる。

私もメルマガや本で、多すぎる残業や休日出勤など日本人の働きすぎの生活習慣がうつ病や高い自殺率と関係していると書き続けているが、メンタルヘルスの基本は、やはりワーク・ライフ・バランスにあると思う。
そういう意味からみても、いろいろと考えさせられる映画。

以前から注目してきた女優、レイチェル・マクアダムスが単独主役を張れるまでに成長してきたことをうれしく思う。

もろちん、ハリソン・フォードとダイアン・キートンが、実に良い味を出している。
ハリソンやダイアンの過去の作品のキャリアが、このドラマの 「ベテラン」役としての重厚なキャリアとうまくマッチして、映画に深みを与えているのだ。

『ノッティングヒルの恋人』の監督、『プラダを着た悪魔』の脚本家がかかわっているだけに質の高いコメディを見られた、という満足感がある。

樺沢 紫苑

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