宇宙人王(ワン)さんとの遭遇 - 佐々木貴之

「地球侵略ではなく、あくまでも友好関係を築きたい」という王さんは果たして白か黒か?!(点数 65点)


(C)2011 Manetti bros. Film

ベネチア国際映画祭で創造産業賞を受賞し、各国の映画祭に正式招待されるや称賛を浴びたイタリア製異色SF作品。監督はマルコとアントニオのマネッティ兄弟。

中国語翻訳者ガイアは中国語の同時通訳を依頼する緊急の電話がかかってくる。「2時間で2000ユーロ」という高給に釣られた彼女はこの仕事を引き受ける。

イタリア秘密警察勤務の男キュルティの迎えを受けた彼女は、業務の詳細はおろか場所も機密にされ、目隠しをされて真っ暗な地下室に連れていかれる。そこで彼女は尋問者であるキュルティの厳しい取調べとそれに応える王(ワン)さんとの回答を通訳していくが、キュルティの冷酷さに怒りを覚えた彼女は「表情が見えないと正しい通訳ができない」という理由で室内を明るくするように提案。
室内が明るくなったとき、王さんの正体が宇宙人であることが判明。

宇宙人王さんのキモ可愛いルックスも興味深いが、中国語を話す宇宙人という設定が何よりもユニークだ。

王さんを厳しく取り調べるキュルティ、そんなキュルティのやり方に激しく抵抗しながらも王さんに同情して助けようとするガイア…閉鎖的空間での精神的に追いつめられた3人のやりとりが主な見所となる。
ストーリーが進展すると機密機関の怪しさが明らかになり、さらに王さんに対する取調べが段々と拷問になっていく過程が観る者を引きつかせる。

最終的にはガイアは王さんを人権団体に保護してもらうべく機密機関からの脱出を試みる。
2人がある一室に入ると、部屋の窓を見たガイアはトンデモない状況を目の当たりにし、王さんが発した一言が観る者を驚愕させる。

王さんのルックスと「地球侵略ではなく、あくまでも友好関係を築きたい」という王さんは果たして白か黒か?!に注目していただきたい。

佐々木貴之

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