孫文の義士団 - 福本次郎

もっと中国人にしか成し得ない斬新なアクションシーンを演じてほしかった。(点数 40点)


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革命の理想に身を投じ、国の未来のために命を捧げる。大切なモノを
守ろうと自らを犠牲にする戦士たちの力尽きてゆく姿が美しい。自分
や家族のためではない、高邁な大義に殉じた満足感と、きっと生き残
った仲間は己の名を胸に刻んでいてくれている安心感が、彼らの死を
誇り高きものに昇華しているのだ。映画は時代の転換期を迎えた20世
紀初頭の香港、指導者の身辺を警護しその安全を確保した人々を通じ
て夢を追い求めて闘うことの素晴らしさを描く。

1906年、孫文は地方の実力者に革命を呼び掛ける決起集会を香港で催
す。西太后は暗殺団を送り込むが、革命支持者で新聞社社長のリーは
活動家のシャオバイに促されて孫文の護衛隊を結成、暗殺団に備える。

天井からロープを伝って急降下し、毒液を撒き、フックのついた武器
で護衛隊を襲う暗殺団はまるで忍者のよう。迎え撃つ護衛隊は少林寺
の大男や鉄扇を操るホームレス、カンフーの達人だけでなく、車夫・
インテリ・学生までが孫文のために奮闘、孫文が会合を持つ1時間の間
持ちこたえる使命の下、圧倒的な人数の暗殺団に互角の戦いを挑む。

だが、その壮大な武侠シーンはリアルと特殊効果が入り混じった不思
議な映像で、爆発的な強さの暗殺団の頭目と護衛隊のカンフー使いの
壮絶な戦いは、手に汗握るというより格闘ゲームを見ている気分にな
る。もっと中国人にしか成し得ない斬新なアクションシーンを演じて
ほしかった。

福本次郎

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