◆ラングドン教授と行く弾丸観光ツアー♪(75点)
2006年に話題となりなりました『ダ・ヴィンチ・コード』。『天使と悪魔』はその第二段です!
原作では、『天使と悪魔』が第一段で、『ダ・ヴィンチ・コード』が第二段と逆ということで、映画では一体どうなっているのだろうかと思っていましたが、『ダ・ヴィンチ・コード』とは、98%関係ない内容でした。
※ちなみに、本『天使と悪魔』は読んでません(汗;)
ですので、例え『ダ・ヴィンチ・コード』を観ていなくても、しっかりと楽しめる内容です♪ しかも、『ダ・ヴィンチ・コード』よりわかりやすい!! むしろ、コチラから観るのも大ありだと思います。
もちろん、前回同様の歴史犯罪ミステリーで、今回は「宗教(信仰)と科学の進歩」がテーマ。
科学の進歩に伴って、今まで未知の領域(神の領域)であったところに人間が介入してくる・・・。そうなると、神の尊厳が保たれなくなる・・・そのことを懸念した約400年前の宗教者たち。
彼らは、地動説などを唱えたガリレオを始め、多くの科学者たちが集まった秘密結社:イルミナティを捕らえ、制裁を与えたとされる・・・。
※イルミナティは実在したと言われているが、依然謎が多い
本作はこの歴史的背景を引き合いに、現実の事件さながらにストーリーが構築されていきます!
イタリアのローマで400年の時を超えてよみがえったイルミナティが、ヴァチカン(宗教者)への復讐として、誘拐したヴァチカン枢機卿をガリレオが記したとされる謎の書物「真実の図表(ディアグラッマ・デッラ・ヴェリタ)」に書かれた暗号に基づいて一人ずつ殺していくという事件が起きるのだ!
この事件を阻止すべく、ラングドン教授がガリレオの暗号コードに挑む!!
歴史的に曖昧な点が多いので、余計にどこからが現実(真実)で、どこまでがフィクションなのかがわからない点が、またストーリーに深みを出し、のめり込まされました。
ラングドン教授の頭がすご過ぎて、「あっ! これはこういう意味だから、(捕らえられている枢機卿の居場所は)あっちだ! こっちだ! そっちだ!」と観客を置いてけぼりにするほどに目まぐるしい展開に目まぐるしい場所移動。内容云々の前に「今どこ!?」ってな状態もありましたが・・・(笑)
何より、ヴァチカン、イタリアの美しい建築物・彫刻にコンクラーヴェの模様、儀式、枢機卿達の衣装・・などなど普通ではなかなか目にすることができない光景を、トム・ハンクス(ラングドン教授)の早口な解説つきで見て回ることができる!
これはまるで『ラングドン教授と行く弾丸観光ツアー♪』(笑)
展開事態は気付けば“一人殺されて、次の犠牲者の居場所を示す暗号が残される、そしてまた次の犠牲者が・・・”っと連続殺人犯を追うドラマによくあるパターンだったのですが、映画としての魅力の一つ、視覚が存分に満たされていたからか、観ているときはそれに気付き難く【満足】でした♪
ラスト(サン・ピエトロ大聖堂)の映像は、もう壮大で、これぞ映画ってな感じで、久々に感動もしましたー!!
いやぁ。久々に1,800円出しても惜しくない部類の映画だったと思います。
しかし、ストーリー重視派の方々には、映像でデコレーションされた本作の真の姿が丸見えで、がっかりしてしまうかもしれません(汗;)
これは映像を楽しむものだと認識して頂いて、濃いストーリー展開については本を読まれるとしっかり楽しめるのではないかと思います(笑)
そして・・・この映画は説明が複雑で字幕版だと字幕を読むだけで大変なので、吹き替え版を観られると良いと思います。
吹き替えだと雰囲気が壊れるから嫌だ!という方もおられると思いますが、映像が素敵なので、そこをしっかりと楽しんで頂くためにも今回ばかりは、【吹き替え版】をお勧めさせて頂きます♪
(スタッフ古庄)