リミッツ・オブ・コントロール - スタッフ古庄

◆いかに想像を膨らませて楽しめるか(50点)

 ぱっと見、何を表現しているのかイマイチわからないアートのような映画。

 この作品は、「ああも見て取れるし、こうも見て取れる・・」なんてゆっくり想像することを楽しめる方向きの映画です。

 あらすじはー・・・(アートで言うと"お題(テーマ)"といったところでしょうか。。)ゴルゴ13のような寡黙な"殺し屋風の男"が、「自分こそ偉大だと思う男を墓場に送れ」というなんとも曖昧な依頼主の言葉だけを頼りに、一人スペインへ向かう・・・といったもの。

 "殺し屋風"と表現したのも、この男の正体自体、過去も目的も明かされないままストーリーが展開し、「自分こそ偉大だと思う男を墓場に送れ」という依頼はあれど、コチラも目的、計画ともになんの説明もないので、すべてが観客側の推測・想像に任されているからです。。

 そして、その男が向かう先々ではコードネームを持った"自称仲間たち"が接触、マッチ箱に入った暗号を受け渡しながら依頼主の標的を探していくってな展開なのですが・・・、この仲間たちが残していく台詞も何か深い意味がありそうでなさそうな・・・

 いらん考えを巡らせてしまいます。

 さらに、意図的でしょうが、ストーリーとはなんら関係なく(たぶん・・汗;)台詞もない場面が幾度となく出てきては、その1カットが通常の映画よりも長い。。

 その為、「この場面はあとあと何か意味を持つんじゃないのか!?」っと真剣に見てしまうのですが・・・・最後までなにもなし。。(気づけなかっただけなのかなぁ・・汗;)

 切ない。。

 しかし、このカット、ただ、フイルムを流しているのではなく、写真家が撮ったようなアート的な雰囲気(たとえば・・「寡黙な男と赤いエレベーター」なんて"お題"がつきそうな感じ。。伝わるでしょうか・・汗;)でなんとも芸術的な不思議な世界なもので、何故か憎めない。。

 こんな感じで、展開は、とても殺し屋風の男の映画とは思えないほど、ゆる?い流れで進んでいくのですが・・・ラストが急すぎてあんぐり。

 現実的な作品だったのか、非現実的なものだったのかさえ、急にわからなくなります。(このあたり・・主人公の男が眠らない(眠っていないように思う)ことにも意図があるのか。。?汗;)

 どれもこれも冒頭とラストにある登場人物の台詞、「すべては想像力によるものだ」で気持ちよくまとめられております(笑) たぶん。。

 何か隠されたメッセージでもあるような、まじめな作品のようにも取れますが、ちょろちょろと気づくか気づかないか程度に挟まれた小ネタといい、単に遊び心満載で観客をおちょくっているようでもあり・・つかみ所がなくコメントに困る作品です(笑;)

 これもまた、製作者側の意図にすっかりはまってしまっているのかもしれません。。(笑;)

 いろいろと、考えてしまう映画です。

 こんなタイプの作品は初めてで、かなり新鮮ではありましたが、うーん。。せっかちな私は、どーも・・・殺し屋ものならアクション満載、ドンパチありですっきり爽快! 展開の速いものがやはり好きですね(笑;) ですので、私は、今回『50点』とさせて頂きました(笑;) が・・これは好みが大きくわかれるのではないかと思います。

 やはり、アートが好きで、作者が何をどのように表現しているのかと想像を膨らませることが好きな人にはとても楽しめるものではないかと思います♪

 ただ、注意点は、かなり単調な展開なので事前にしっかりと睡眠をとって観にいくことをお勧めします! でないと恐らく途中で睡魔に襲われますよ(汗;)

スタッフ古庄

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