ヴァン・ダムも最後にはご自慢の格闘アクションをしっかりと披露(点数 65点)
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ジャン=クロード・ヴァン・ダム主演の人気シリーズ第4弾で、監督は前作に引き続きジョン・ハイアムズ。
武装集団に襲撃され、目の前で妻子を殺害された上に自身も瀕死の重傷を負ったジョンは、9ヶ月の昏睡状態から奇跡的に回復。この出来事と犯人の顔を未だ忘れることができないジョンは、犯人がリュックであることがわかり、彼に復讐を誓おうとするが……。
先般公開された『エクスペンダブルズ2』のキャストであるヴァン・ダム、スコット・アドキンス、ドルフ・ラングレンが競演。主演はヴァン・ダムであるが、どちらかと言うと、ジョン役のスコット・アドキンスがメインで活躍している。恐らく、ヴァン・ダムは近年よく共演しているアドキンスに主役を譲ったのだろうと考えられる。また、前作でリュックと敵対関係で激しい格闘戦を繰り広げたドルフ・ラングレン扮するスコットは、本作ではリュックと手を組んでいる。そして、前作にNGU役で出演した元UFCチャンピオンの総合格闘家アンドレイ・“ザ・ピッドブル”・アルロフスキーはマグナス役で再登板。
格闘自慢のアクションスターたちによる格闘肉弾アクションと中盤で観られるカーチェイスが見所であり、爆破をはじめとするド派手な演出はないものの見応えは十分。アドキンスの格闘アクションはキレ味も抜群であり、ラングレン、アルロフスキーとの激闘は要注目モノ。また、カーチェイスも豪快なクラッシュと勢いよく横転するといった迫力を追求した描き方でよろしい。スキンヘッド姿のクールなヴァン・ダムも最後にはご自慢の格闘アクションをしっかりと披露してくれる。
本作はアクションよりも残酷バイオレンスの印象が強く、血生臭くて痛々しいシーンの数々に驚愕させられるが、バットで頭部をフッ飛ばす、指や爪先がチョンパされるシーンは特に目に焼きついてしまうほどだ。
くれぐれもヴァン・ダムの活躍ぶりを期待しないように…。
(佐々木貴之)