◆両親の不仲に小さな胸を痛める女の子は、食卓で父と母が怒鳴りあっていても黙々と食事を続ける。目の前の夫婦崩壊をなかったものにしておけば、再び家族が仲良く暮らせるようになるのでは、という彼女の思いが切なく哀しい。(60点)
両親の仲が悪いのは自分にも責任があるのではと小さな胸を痛める女の子は、食卓で父と母が些細な行き違いで言いあいを始め、やがてそれが怒鳴りあいに発展してもまるで耳をふさいでいるかのように黙々と食事を続ける。目の前で起きている夫婦関係の崩壊をなかったものにしておけば、再び家族が仲良く暮らせるようになるのでは、という彼女の思いが切なく哀しい。映画は、離婚という大人の事情に人生を左右される少女の姿を通じて、彼女たちの成長を描く。
(福本次郎)