可笑しくて哀しくて感動的(65点)
愛すべき老人たちがロックをツールに生の輝きを見せる作品だ。マサチューセッツ州の小さな町にある、平均年齢80歳のコーラス隊“ヤング@ハート”がコンサートに向けて練習を重ねる様子を追う記録映画である。歌詞を忘れ、リズムが取れない。病気や死への恐怖もある。さまざまなトラブルと対峙しながら、それでも“ロックする”彼らの姿が可笑しくて哀しくて感動的だ。身体のふしぶしが痛むのに“I Feel Good”と歌うパフォーマンスにシビれる。歌への愛と仲間の絆こそが彼らの元気のもとなのだろう。劇中のミュージッククリップもなかなか味があって良い。
(渡まち子)