◆癖ありサスペンス(50点)
こんな内容だったとは・・・
あらすじ(↓)
40年前、ひとりの少女が忽然と姿を消した。
少女の身内が、事件の調査を依頼したのは裁判で有罪となり失業中の記者・ミカエル。
調査の過程で彼は、鼻ピアスと背中にドラゴンのタトゥーを入れた天才ハッカー・リスベットと出会い、互いに協力し合いながら様々な秘密を明らかにしていく――。
だけを読んで観にいったので、驚きました。
単なる、失踪事件の解明だけではなかったのです!
根底に、女性への性的暴行がどんなに惨いことであるか、女性の心に残る傷の大きさ、深さを訴える重い内容がありました――。
大筋の話である"少女失踪事件の解明"というサスペンスよりも、この生々しさが、今回何より印象的で見ていてものすごく苦しかったです。。
で、そのストーリー大きく分けて下の3つの事件が交差しながら進んでいきます。
1.企業の闇を暴く記者、ミカエルの闘い
2.少女失踪の謎(主にこちらのお話です)
3.リスベット自身の問題
しかも、2.の事件事態が40年も前のできごと! さらに、リスベット自身の問題が、現在の話ではあるもののその問題となる原因がまた過去にある・・・と・・・
時間軸がたくさん存在していて、ちょいと複雑。。
当然、登場する人物もわんさか出てきて覚えるのも、コレ、、結構大変ですっ!!!(名前も長いし!)
初っ端から真剣に観ておかなければ話についていけなくなるんですが・・・
なんせ、とっかかりが"人探し"のサスペンス ということで、通常のサスペンスのようにセンセーショナルな殺人事件が起きてのストーリー展開ではないため、冒頭がはっきり言って..眠いです。。。
だってね..警察もさじを投げた40年も前の行方不明事件をイキナリ捜査する! と言われても・・・依頼主である身内に感情移入できてる訳でもないし・・
なかなか、真剣にとらえることができない。。
逆に、どうして一見無謀とも思える依頼をすんなり受け入れ、ゴリゴリやる気になっているのか..主人公たちの気持ちがわからない。。(一種のプロ意識・・??)
で、冒頭はひたすら..1.2.3.の関連性を想像することぐらいしかやることがないんです。。
失踪した少女が残した暗号も・・・直ぐにうすうす感づいちゃうしね・・・
ストーリー自体、間違っても楽しい内容ではないですし、感動するものでもないので、終盤まで全体的にもやもやした状態です(汗;)
しかし!! このストーリー構成には新しさ&面白さを感じました!
それは・・・このままもやもや状態でどうやって終わるんだろうか、後味悪いまま終了!?なーんて心配していたら・・・
実は最後に!!! 「ああ、なるほどね♪ それで、1.2.3.それぞれのお話が必要だったのかな♪」となります(笑)
そういうことで、後半に向かってうまく作りこんでいる気配はするんです(笑)
まぁ…ただ、複雑なんで…今思い返してみてやっと、実は意外にすごい作品だったんじゃないのかっ!? と感じています(笑)
原作は世界でも記録的ヒットと言われる程のミリオンセラーですし。
映画も原作を忠実に再現しているということですので、原作を読み、細かなところまで把握できているとこのすごさにしっかりとついて行けたのかもしれません。
ん~ん。何はともあれ、一癖あるサスペンスです!
(スタッフ古庄)