マネー・ボール - 樺沢 紫苑

ビジネスマンにとって大きな気付きを与えてくれる作品であり、普段は映画を見ないビジネスマンも注目すべき作品。(点数 90点)

試写会にてブラッド・ピット主演「マネーボール」(11月11日公開)を見ました。
 とてもおもろしかったです。

 メジャーリーグの貧乏球団アスレチックス。
 せっかく選手を育てても、資金力のあるチームに引きぬかれてしまい、チームは危機的状況に陥ります。

 それを打開すべく、当時は全く信用されていなかった「マネーボール理論」。
 統計を元に選手の潜在的な価値を数値化する理論をはじめてメジャーリーグに取り入れたGM(ジェネェラル・マネージャー)のビリー・ビーンの奮闘を描いた、実話を元にした作品です。

 エンタテイメントとしておもしろいのは当然として、「人材活用」という視点で、ビジネスマンが見ると、いろいろな気付きが得られる作品だと思いました。

 ビリー・ビーンは、他球団では評価が低く、放出候補に入っている(つまり安く獲得できる)、でも「出塁率」は高い選手を選び、かき集めます。

 結果として、怪我で不調となった選手。
 過去の栄光にすがる年長選手。
 投球フォームがおかしく評判の悪い投手。
 カジノ通いの素行不良の一曲ある選手たちが集まってきます。

 どの選手も、これで結果を出さないと次はない、という崖っぷちの選手ばかり。

 しかし、統計によって引き出された彼らの見えない価値を信じるビリーは、彼らに全てを賭けるのです。

 人間の評価というのは、印象や外見や目立った活躍などによって、歪められるものです。
過大評価、過小評価というのが必ず起きてきます。

 ですから、評価の低い人間は、別に能力が低いダメ人間というわけではなく、適材適所。
その能力を引き出せるポジションに置くだけで、何倍もの力を発揮する、というこが起きてくるのです。

 誰にでも長所はある。
 評価されない人間は、まだそれが発見されていないだけかもしれない。

 そんなテーマには、感動させられます。

 ビリーと娘との父子関係がしっかりと描かれていたり、若き時代のトラウマと格闘する心理ドラマがあったりと、トータルに楽しめるエンタメ作品になっていますので、誰もが引き込まれる映画です。

 「人を活かす人材活用とは?」という硬派なビジネス的なテーマには、ビジネスマンにとって大きな気付きを与えてくれる作品であり、
普段は映画を見ないビジネスマンも注目すべき作品だと思います。

樺沢 紫苑

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